黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【考察】ファントムハイヴ家双子の兄弟喧嘩、現段階で不利なのは兄シエルの方か?/命がけなのは兄シエルだけ/兄シエル&葬儀屋は坊っちゃんを殺すつもりはない/女王の番犬の仕事を追う段階は終わった可能性

こんにちは!餅月です。
今日は坊っちゃんと兄シエルの喧嘩の優劣について考察していきたいと思います!

本誌と単行本では現在絶賛兄弟喧嘩中のファントムハイヴ家の双子達。

坊ちゃんは今、
スフィア・ミュージックホールの主犯の濡れ衣を着せられ、伯爵の座を追われ使用人たちと共に逃亡しています。

兄シエルは、
正当な後位継承者である「本物のシエル・ファントムハイヴ」として返り咲きましたが、彼もまた自分が死んだことを隠すため嘘で真実を塗り固めており、その体も血液供給が断たれてしまえばそれまでの非常に脆い状態が続いています。

果たして、現段階で有利なのは双子のうちどちらなのでしょうか?
今回はこの内容について考察を掘り下げていきたいと思います!

「番犬の仕事」を追う段階はもう終わり?

29巻では、伯爵の座を奪われた坊ちゃんの逆襲が始まります。
またメイリン藍猫チームも新たに別の場所で動き始め、黒執事の物語がいよいよ坊ちゃんの「女王の番犬としての活躍を追う」という流れから少し離れつつあるように感じます。

果たして坊ちゃんは今後伯爵に戻れるのでしょうか?
また伯爵に戻ったとして、女王の番犬を続けるのでしょうか?
現在黒執事は、上記の点で物語の大きな分かれ目に立っているように私は感じています。

分かりやすく説明すると、
今後考えられる黒執事の話が進むパターンは以下の通りです。

今後も坊ちゃんの女王の番犬としての仕事を追う形をとるパターン
番犬の仕事を追う段階はすでに終わり、次のステップに向かうパターン

このどちらに今後進むのかは枢先生しか知り得ません。
ですが、私は現段階では番犬の仕事を追う段階はすでに終わり、次のステップに向かうパターンなのではないかと感じています。

ではこの「次のステップ」とはいったい何を指しているのかと言いますと、ずばり女王&死神派遣協会と坊ちゃんとの対立です。

以前より当ブログでは、
女王と死神派遣協会のタッグこそが黒執事の黒幕であり、ファントムハイヴ家襲撃事件の真犯人なのではないかと考察をしてきました。

兄シエルも葬儀屋も、現在こそ黒執事の悪役(ヴィランズ)として描かれていますが、この二人は最終的には坊っちゃんの本当の敵ではない可能性が非常に高いのではないかと私は感じています。
どちらかというと、セバスチャンよりもずっと坊ちゃんに対して親身になっている味方キャラである可能性が高いです。(※とはいっても、葬儀屋も兄シエルもその愛情の表現方法は絶対に間違っているので必ずしも良い味方とは言えませんが‥‥)

この内容につきましては過去記事で考察済みなのでよければ読んでみてください!

女王と死神派遣協会の関係性について
www.under-taker.com
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女王とファントムハイヴ家襲撃事件について
www.under-taker.com
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葬儀屋と女王の関係性について
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私は、今回の双子の命喧嘩の先に見えてくる真実こそが、この女王と死神派遣協会への疑惑なのではないかと考察しています。
そしてこれが明らかになった場合、現段階では悪役である葬儀屋と兄シエルの立場が一転し、今後の黒執事の方向性を変えるかもしれない程の大きな局面でが生まれる可能性があるのではないかと感じています。

それでは次に、
これらを踏まえたうえで双子の優劣関係について考察をしていきたいと思います。

現段階で有利なのは坊っちゃんの方か?

皆さんは、双子の中で有利なのはどちらだと思いますか?

現段階では、一見伯爵の座を追われ指名手配となった坊ちゃんの方が不利に見え、当主の座に返り咲いた兄シエルの方が有利なように見えるのではないでしょうか。
しかし私は、現段階でも不利なのはまだまだ兄シエル側なのではないかと感じています。

というのも、この双子の喧嘩が命がけなのはあくまで兄シエルだけだからです。
具体的に説明していきます。

坊ちゃんを殺すつもりはない兄シエルたち

まず大前提として、
兄シエルは恐らく坊ちゃんを殺すつもりはありません。
兄シエルは弟である坊ちゃんを異常な程溺愛しています。そして双子の祖父である可能性のある葬儀屋も、その点については兄シエルと同じ気持ちである可能性が高いです。
恐らく兄シエルたちの目的は、その歪んだ愛情から弟を自身の下に匿い、飼い殺すことが目的なのではないかと私は感じています。

この時点ですでに、兄シエルたちはおそらく坊っちゃんを殺すつもりがないという大きな前提が生じます。

兄シエルの坊ちゃんに対する異常な愛情については下記記事で考察をしています。
www.under-taker.com
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兄シエルを殺すつもりの坊ちゃんたち

ですがそんな兄シエルに対し、
坊ちゃんは兄の血液供給源(ライフライン)を絶つために動いています。

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兄のライフラインを断つために「徹底的に組織を殲滅しろ!」と命じる坊っちゃん:黒執事2巻第8話「その執事、殊勝」より引用
つまり、兄シエル&葬儀屋は坊っちゃんを殺すつもりはないのに対し、坊っちゃんサイドは兄シエルも葬儀屋も必要とあらば殺す覚悟で戦っていることが分かります。

兄シエルの体は現在も死と隣り合わせ

また、兄シエルの体はまだまだ不完全な状態です。
葬儀屋の死者蘇生の技術はまだ完ぺきではありません。
血液の供給が断たれればあっという間に死んでしまうほどその体は脆いです。

このことから、兄シエルは身体的な生命維持の面からも、非常に大きなリスクを背負ったまま表舞台に出てきていることが分かります。

自分の死を隠すために嘘を重ねる兄シエル

また兄シエルの立場を脆くしているものがもう一つあります。
それは自分が死んだという事実を隠すために嘘を重ねているという点です。

蘇生の経緯を隠すこと、自分こそがスフィア・ミュージックホールの主犯であるシリウス様であった事実を隠す必要があることなどから、兄シエルは事実を嘘で塗り固め現在の立ち位置に戻りました。

自分が死んだという事実を嘘で誤魔化そうとすることは相当のリスクであることが分かります。

現に兄シエルから今までの事情を聴かされたミッドフォード夫妻も怪訝そうな顔をしていましたし、坊ちゃんにシリウス様の罪を擦り付けたことについても、女王の番犬として背景を知っているアバーラインは既に違和感を覚えています。

このことから、現在の兄シエルの嘘で塗り固められた地位は非常に脆いものであることが分かります。

死神派遣協会も、兄シエルたちを潰すという点で坊ちゃん達と一致

またそれだけではありません。
死神派遣協会も、理由は違えど最終目標が兄シエル&葬儀屋(アンダーテイカー)を止めるという点で、坊ちゃん達と一致します。

死神派遣協会、特にオセロは葬儀屋と唯一弱点を突き合えるような強力な力を秘めたキャラクターである可能性が高く、この対立は葬儀屋にとって致命的なものになる可能性があります。
このことから、必ずしも兄シエルは葬儀屋が側にいるからといって安全とは限らないことが分かります。

疑問点:何故兄シエル側はこんなに堂々としているのか?

これらを踏まえて私は大きな疑問があります。
それは、何故兄シエルたちはこれだけのリスクを背負いつつもこんなにも自信満々でいられるのかという点についてです。

いま分かっている部分だけを挙げれば、兄シエルたちはまだこんなにも不利な状態です。
完全に体を蘇生しきる前で、しかも死神派遣協会に追われるという新たなリスクも承知の上でこのタイミングで何故表舞台に戻ってきたのかという理由は非常に興味深いです。
この勢いで葬儀屋の死者蘇生が発展しているのならば、もう少しリスクを減らしてからやってきた方が有利だったのかもしれないのに…
もしかすると葬儀屋の死者蘇生の研究が何かしらの理由で表舞台に出ていかないと解決できない点で限界を迎えた(おそらくそれが血液が必要という点)からなのかもしれません。
事実、スフィア・ミュージックホールはもともと失血死をなるべく出さないように配慮した上で秘密裏に人々から血を抜いていました。殺意はなかったことがわかります。

またその他にも可能性として考えられるのは、
兄シエルに自我が芽生えた結果、弟の側に行きたいという欲求を抑えることが出来なくなったからという理由もあるのかもしれません。

この謎はまだ答えが出ませんが、現段階で私が思うのは、
この上の二つの理由が少なからず重なった結果、兄シエルは不完全なまま弟の前に現れるという選択をする現在に至るのかもしれないなあと感じました。

また同時に、
兄シエルはそれだけ自身が不利な状況であると分かっていても、自分が弟に負けるわけがないという確固たる自信があったのかもしれません。私はなんだかそのように感じます。
だからこそ猶更不気味ですし、怖いとも感じます。

他にも下記のような理由があるのではないかと感じています。




声を大きくして言いたいことは、この双子の優劣関係の考察はあくまで現段階から見えるものに限るという点です。
ツイートでも言及した通り、葬儀屋&兄シエルがあそこまで余裕なのは他にも理由がある可能性は高いです。

それは諸外国のパトロン、離脱組などが挙げられるのかもしれません。

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もし仮にこのようなものが背景にありそれが明らかにされた場合、いよいよ双子の喧嘩の行方は想定がしにくくなるものになるのではないかと私は感じています。

まとめ

双子の兄弟喧嘩はまだまだ続きそうです。
そのような結果になろうとも、この喧嘩が今後の黒執事にとって、今までの中で最大の転換期となる可能性は十分にあるのではないでしょうか。

今後も原作の行方をドキドキしながら楽しく見守っていきたいと思います!!!

餅月