こんにちは!餅月です。
『黒執事』最新話第211話「その執事、旅装」Gファンタジ―2024年5月号の考察をしていきたいと思います。
アニメ黒執事寄宿学校編が始まってから最初のGファンタジー更新です。
荘厳で美しい寄宿学校の世界に目が眩みそうな中、黒執事の本誌展開は相変わらず胃がキリキリするような地獄の展開が続いています。
まさしくアメとムチ状態。幸せな温度差です。
前回の第210話では、F.O.L児童養護施設から脱出すべく地下の排水路に飛び込んだフィニと子供たち。
今回は一体どんなお話だったのでしょうか。
第211話初見読みライブ配信
初見読みライブ配信はこちらです。
www.youtube.com
毎月18日のGファンタジー発売日に、
YouTube Liveにて初見読み&考察のリアルタイムライブ配信を行っています。
最近はこちらのブログ記事と並行して聞いて下さっている方もいらっしゃると伺っています。
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- 第211話初見読みライブ配信
- あらすじ:黒執事第211 話「その執事、蛇行」Gファンタジー2024年5月号
- 第211話:考察的中箇所
- 第211話:新たに張られた重要伏線
- 枢先生の巻末コメント
- 葬儀屋ヲタの叫び(感想)
- 考察
- Gファンタジー表紙考察:まさか再び葬儀屋(アンダーテイカー)死亡説の伏線か…?
- 「手を差し伸べる」がキーワードだったF.O.L児童養護院編
- 考察的中箇所
- F.O.L児童養護院側がフィニたちを本気で追ってくることはなかった
- スネークが離脱し、フィニのみが帰還する展開になる
- 未回収の伏線
- F.O.L児童養護施設編では、施設を破壊することは出来なかった
- スネークはビザールドールになるのか?
- スネークの魂を回収した新キャラ現役死神の存在
- F.O.L児童養護施設にいると思われる新キャラ「離脱組の死神」の存在
- 黒執事ポップアップストア「ファントムホテル」に貼られた伏線について
- まとめ
あらすじ:黒執事第211 話「その執事、蛇行」Gファンタジー2024年5月号
※考察に必要最低限の大まかな話の流れのみです。
詳しく知りたい方はぜひ本誌を買ってください!
※伏線として重要な可能性がある点は線と太文字で強調してあります。
扉絵:4人の子供たちの「巣立ち」
巣立て 希望の暗海へーーー
地下通路の最奥で。
・足に銃弾を受けながらもオリバーを庇ながら排水路に飛び込んだ子供たちとフィニ
・職員達は「やつらには戻るか溺死しか道はない。そうできているんだこのF.O.Lは。」という。
・排水路の先は鉄格子で封じられていたがフィニがこじ開けることに成功する
・力尽きかけるフィニに手を差し伸べ救出し脱出に成功する子供たち。
・「なんで助けたのか」というフィニの問いに、アーティは「あんたにはまだ死なれちゃ困るんだよ」と答えた。
・フィニと子供たちは、スネークを残したまま坊ちゃんの元へ向かうことになった。
・一方、セバスチャンと坊っちゃんのいる阿片窟。
・使用人達に指示を出した後、坊ちゃんはホプキンステーラーのニナに依頼した衣装を身にまとい当主の指輪を付け、次の調査地である高級リゾート地ブライトンのホテルへと旅立った。
四方に散ったファントムハイヴ家。最後はこの二人ーー。
黒執事第211話終了ー
第211話:考察的中箇所
- F.O.L児童養護院側はフィニたちを本気で追ってくることはなかった→的中◎
- スネークが離脱し、フィニのみが帰還する展開になる→的中◎
- 子供たちが坊ちゃんの味方になり、共に帰還する→的中◎
第211話:新たに張られた重要伏線
今回新たに張られた重要な伏線はこちらです
- 「手を差し伸べる」がキーワードだったF.O.L児童養護院編
- 次回のセバスチャン&坊ちゃん潜入編は、黒執事ポップアップストア「ファントムホテル」メインビジュアルが伏線となっている可能性について
F.O.L児童養護院編内における未回収の伏線は以下の通りです。
- F.O.L児童養護施設編で、施設を破壊することは出来なかった
- 亡くなった後のスネークの遺体処理(ビザールドールとして蘇生されたか否か)
- スネークの魂を回収した新キャラ現役死神の存在
- 新キャラの現役死神と、その目の前にいるビザールドールであるドールがどうなったか(死神派遣協会に連れていかれたか否か)
- F.O.L児童養護施設にいると思われる新キャラ離脱組の死神の存在。
枢先生の巻末コメント
「寄宿学校編」アニメ化に際し再びクリケットに触れる機会が増え、「当時は必死だったな」としみじみしています。
AnimeJapanスペシャルステージでも全日本クリケット協会さんが黒執事のステージに全面協力されているのが印象的でした。
黒執事17巻の巻末オマケ漫画でも、漫画を描くにあたり枢先生とクマさんが紳士のスポーツであるはずのクリケット大会の中で今までどんな卑怯な戦法があったのかをインタビューされている様子などが描かれているので、是非チェックして見て下さい!
AnimeJapanスペシャルステージについてはこちらの記事で纏めています。
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葬儀屋ヲタの叫び(感想)
遂にF.O.L児童養護施設編が一段落しましたね!!
アニメ放送がスタートしたタイミングで満を持してセバスチャン&坊ちゃん編にバトンタッチになる事も恐らく計画しての事だったのでしょうか?鮮やかで本当に流石です。
ただ前述した通り、F.O.L児童養護施設はまだ破壊できていません。
そして途中垣間見えた重要と思われる伏線箇所はそのほとんどが未回収のまま終結になりました。
スネークの遺体がどうなってしまうのかも含め、今後の黒執事のどこかしらのタイミングでまた改めてF.O.L児童養護院に焦点が当たる日が来ることは間違いなさそうです。
「監督生の寮弟をめざせ」アニメ公式ポイント企画
今回のGファンタジーから、本誌の中でもアニメ公式ポイント企画のクーポンコード配布が始まりました。
Gファンタジーを購入するとポイントコードを貰うことが出来、景品と交換することが出来ます。
このポイントコードはGファンタジーを購入しないと手に入れることが出来ません。(50P分だったので結構大きいです。)
単行本派という方も、今月4月26日に黒執事最新34巻が販売されます!
そして恐らく、この単行本でGファンタジー本誌にほぼ追いつくことが可能になると思われます。
本誌の内容は、現在使用人ズ潜入調査編が終わり次号からはセバスチャン&坊ちゃんの潜入密着。
いよいよ青の逆襲編の真髄に迫っていくことになると予想されます。
単行本派の方、本誌派に乗り換えるには今がベストタイミングです!!!!
この機会に是非おいでませ本誌派へ!
それでは考察に移っていきたいと思います!
考察
Gファンタジー表紙考察:まさか再び葬儀屋(アンダーテイカー)死亡説の伏線か…?
今回のGファンタジー表紙には葬儀屋(アンダーテイカー)死亡説に関わるかもしれない重要な伏線が張られていました。
伏線と思われる箇所は、セバスチャンが持っている白百合の花です。
重要なのは黒執事の中で白百合の花は葬儀屋(アンダーテイカー)を示唆する花として描かれることがある事。
さらに重要なのはこの白百合の花の首がセバスチャンによって今にも切り落とされそうになっているという点です。
これは将来的に葬儀屋さんが死んでしまう展開になる事を示唆する伏線である可能性があります。
また、このように葬儀屋さんモチーフの物体の首が切られるという形で葬儀屋さん死亡説と思われる伏線が張られるのは初めてではありません。
実は黒執事展「Rich Black」のメインビジュアルでも、葬儀屋さんを暗喩していると思われる白騎士のチェス駒の首が破壊されているという伏線が張られています。
これは果たして偶然なのでしょうか。どうしても伏線のように思えてなりません。
2024年5月号Gファンタジー表紙考察は、
黒執事展メインビジュアルやサーカス編で出てきたチェス駒考察も含め、下記個別記事で上げさせて頂いています。
良ければ是非読んでみてください!
おねがい死なないで葬儀屋さん…っ!
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ティーカップソーサー
そして本日、枢先生とクマさんから表紙についてこんなツイートが!
ティーカップのソーサーの絵付けを寄宿学校編に縁のあるモチーフにしました☺️
— 枢やな_Staff (@toboso_official) April 17, 2024
アニメ化が7年ぶりということで『黒執事』の名刺的な雰囲気にしようかと。
はじめましての方、またお会いしましたねの方、いつもありがとうございますの方に向けて【枢】#黒執事 https://t.co/E24vVB7Ieg
これはっ…!?もしやっ………!?
月下美人の花の模様なのでは…!?!?!?
わあ、わあ…!!!
うっ、ぅぉおぉぉぉおぉぉぉぉ…!!!!
— 餅月 (@mochimochimoon3) April 18, 2024
これはもしやっ、あの花っっっ〃RP
2024年4月26日追記
黒執事池袋駅内広告で高画質な絵を見たところ、月下美人の他に4つの寮花も描かれている事が分かりました!
4つの寮花の周りを縁取る花弁の形は月下美人に似ています。
寄宿学校編といえば月下美人の花。
本編では「真夜中のお茶会」への招待としてティーカップと共に月下美人の蕾が贈られる描写があります。
敢えて直接お花を添えずソーサーの柄にされるとはなんっておしゃれなんでしょうか…!!
執事と主の二人の代名詞としての姿を描きつつ、推しの死亡フラグもばっちり張って()かつアニメ要素もネタバレに配慮しつつ確実に入れる…!!
こんな形の伏線の貼り方も出来るんですね!!流石黒執事…!!
ちなみに私事で大変恐縮なのですが、
実は黒執事寄宿学校編の月下美人に憧れて、自宅で月下美人を栽培しています。
4年前、初めて開花に成功した際の動画がなんと10万いいねのバズになり、本当にうれしい思い出として記憶に残っています。
月下美人を咲かせる事に成功しました😭✨
— 餅月 (@mochimochimoon3) 2020年10月9日
1年に1度、一晩しか咲きません。
英語名はQueen of the Night.
花言葉は「はかない恋」
黒執事「真夜中のお茶会」に触発されて…! pic.twitter.com/3SclRgjUEV
ちなみにこのバズった開花第1号の月下美人の花は標本にしてファンレターと共に枢先生に贈らせて頂きました。(今となっては「ちょっとキザだったかな」なんて、心の中のキモヲタ代表ケルヴィン男爵が大暴走してます。)
♡(゚∀゚)人♡ pic.twitter.com/h5eemNlqko
— 餅月 (@mochimochimoon3) 2020年10月19日
永遠に枯れることが無い月下美人標本。年月が経つと花の蜜が出てきて液面が黄色くなることがあるのですが、これはいわゆる月下美人酒が完成した状態。
標本用ではなく飲料用として作ったものを自宅で飲んでみた事があるのですが、お砂糖を入れたのかってくらい本当に甘くて感動しました。
花の蜜からくる黄ばみが気になる場合は、内液をホワイトリカ―に取り換えれば再び透明で透けるような花の色合いを楽しめるようになります。
「手を差し伸べる」がキーワードだったF.O.L児童養護院編
さて、それでは表紙考察から離れ。
いよいよ本編の考察に移っていきたいと思います!
一段落の形を迎えたF.O.L児童養護院編。
今回の最終回を踏まえて改めて感じた事があります。
それはこの章において重要だったのは、
手を差し伸べる描写と、その手を掴む描写であったという点です。
相手を助けようとして手を伸ばす描写。そしてその手を取る描写。
今回のF.O.L児童養護施設編ではこれらが何度も印象的に描かれました。
スネーク
・サーカス団がスネークに対し救いの手を差し伸べ、スネークはその手を取った
・坊ちゃんがスネークを勧誘し手を差し伸べ、スネークはその手を取った
フィニアン
・実験施設から脱出するために地下から手を伸ばし、その手を坊ちゃんが取った
・F.O.L児童養護院から脱出時、力尽き掛け水面に伸ばしたフィニアンの手を、子供たちが取った
スネーク:利用価値の説明がないままの「救いの手」
F.O.L児童養護院で命を落としてしまったスネーク。
そのスネークが死ぬ間際に思った内容は以下の通りでした。
スネーク
「みんな俺達を騙していた?利用していた?それならなんで、なんでお前達は俺達に手を差し伸べたーー?」
黒執事第208話「その執事、解放」より引用
これは非常に残酷です。
何故こんなに残酷に映るのでしょうか。
それは、サーカス団にも坊ちゃんにも、スネークを助けたいという善意がゼロではなかったという点にあるのではないかと私は感じています。
勿論、スネークを救い上げた目的のメイン部分は利用価値が高かったからにあるのかもしれません。
しかしもし本当にそれだけが目的であれば、スネークが元々いた見世物小屋同様スネークを人間扱いする必要などなくただ利用し続ければいいだけのはずです。
しかし、ドールはスネークを殺してしまった事に対し涙を流し、フィニも傷ついています。
まだ事の顛末を知らない坊ちゃんですが、恐らくこの事実を知れば坊ちゃんはアグニが殺されてしまった時同様の動揺を見せるのではないでしょうか。
これらは、サーカス団にも坊ちゃんにも、スネークに対して利用目的だけではない救いたいという気持ちがあったから故の葛藤なのだろうと感じてやみません。
何故互いにこれだけ苦しい思いをすることになってしまったのでしょうか。
それはサーカス団も坊ちゃんも、スネークに手を差し伸べる際善意の気持ちしか伝えていなかったことが悲劇の始まりなのではないかと感じています。
ちょっと意地悪な言い方をすれば綺麗事です。
お前を救いたい、という気持ちのみを伝えており、利用価値があるからという点はスネークに対し伝えていませんでした。
ここを隠してしまったからこそ、救いたいという気持ちが決して嘘ではなかったにも関わらず最終的にはこれほどまでにスネークと自分自身さえも傷つける結果になってしまったのではないでしょうか。
そして、上記坊ちゃん&サーカス団とスネークの間で起きた悲劇の対比として描かれたのが、今回の第211話でのフィニとアーティのシーンであると思われます。
フィニ:利用価値の説明があった「救いの手」
水中であわや力尽きかけたフィニアン。
必死に伸ばした手は、子供たちによってつかまれ、一命をとりとめました。
その時、フィニアンと子供たちの間ではこのような会話がありました。
フィニ
「な、なんで…。」
アーティ
「黙ってろ!あんたにはまだ死なれちゃ困るんだよ。」黒執事第211話「その執事、旅装」より引用
まずフィニは子供たちが自分を助けたことに「なんで」疑問を感じました。
これは自分を助けたことに疑問を感じた死ぬ直前のスネークと一致します。
子供たちだけでは解決できなかった鉄格子をこじ開けてあげた今、リスクを冒してまでフィニの事を助けるメリットが分からなかったからでしょう。
しかしこれに対しアーティは「あんたにはまだ死なれちゃ困るんだよ」と、フィニにはまだ利用価値があることを真っ先に説明しました。
スネークのこじれ具合を見た後のこの瞬時のレスポンスは、私にとってはなんだか嬉しく、とても誠実なものに感じました。
少なくともここでアーティはフィニに対して嘘をついていません。
マスティフクラスの最適性であるアーティならば、この緊急時であったとしても、施設にいた際職員に対して行っていたようにまるでセバスチャンのような様子で口触りのいい偽善の言葉をフィニに述べることも恐らく出来たはずです。
しかしアーティはそれをせず、恐らく適性教育を受ける前の本来のアーティのまま真意をフィニアンに伝えました。
通常時であればこれは一見冷たく聞こえてしまったりするかもしれません。
しかし、「嘘」や「偽善」がテーマとして挙げられることが多い黒執事の中では、この泥臭い感情をぶつけてくれたアーティのある種の素直さは希望のようなものにも見えると感じました。
とはいえ、子供たちもフィニアンを助けたのは利用目的だけではないはずです。それはオリバーが無言でフィニを抱き締めるシーンを見ても明らかです。
脱出時、フィニは泳げないオリバーをその身を呈して救いました。
もしフィニが利益目的だけで子供たちを見て動いていたとすれば、F.O.L児童養護院の「生きた証拠」である子供はたとえオリバーを見捨て残りの3人だけしか救えなかったとしても十分だった筈です。
しかしフィニアンはオリバーを見捨てませんでした。
「偽善」ともなってしまうかもしれないこの場面。しかしフィニの想いはきちんとオリバーに届きました。
このシーンはスネークとサーカス団、そして坊ちゃんとの間に起こった悲劇と対比する形で描かれた「希望」の場面なのではないでしょうか。
考察的中箇所
F.O.L児童養護院側がフィニたちを本気で追ってくることはなかった
第210話考察で言及した、F.O.L児童養護院側が本気で追ってくることが無い可能性があるという点について考察が的中しました!
前回の考察でも触れましたが、とはいえ養護施設側が完全に手を抜くわけではありません。
子供たちが脱出する際、当然何かしらで妨害はしてくるもののいわゆるF.O.L児童養護院の主軸を司っているであろう重要キャラが直接出てくるほどの本気の足止めは恐らくしないだろう(=手を緩めている)という意味合いでした。
そしてやはりF.O.L児童養護院側は主軸キャラを向かわせなかったものの、決して簡単に逃がすつもりはなかったことが分かりました。
それが用水路の中にあった鉄格子です。
まず、普通はこの鉄格子を破壊し脱出することは不可能です。
今回ここに派遣されたのが怪力のフィニアンであったことは本当に幸いしました。
逆に言えば、この鉄格子こそがF.O.L児童養護院側(兄シエル達)から坊ちゃん達へのテストのようにも感じました。
決して手は緩めないけれど、この鉄格子を越えることが出来たのならそれ以上深追いはしないでおいてあげようとでも言うような…。上手く伝わるでしょうか。
この考察については前回の記事から一部引用してご紹介させて頂きます。
子供たちを追ってきたF.O.L児童養護院職員→この中に重要キャラはいない可能性
見ればきっと「ああ」とわかって頂けると思います。この焦りようと下っ端感…。とても重要人物には見え無さそうな人たちが追っかけてきているのです。
ではこの施設にいわゆる「重要な人物はいない」のでしょうか?答えは否です。
私は現時点では「この施設内に重要な人物はいるが、現在スネークとドールの傍におり、子供達よりもそちらの対応を優先しているのではないか」と感じています。
具体的に説明していきます。まず、ドールの蘇生まで話を戻したいと思います。
そもそもドールは完全に一度死んだ身から復活したビザールドールです。
カノープス様として地位を与えられていることから彼女は非常に重要な人物であり、また蘇生にもまだ未登場の重要人物による高度な技術を注がれている事が施設職員の発言からわかります。また更に、ドールはフィニたちが潜入する直前まで施設職員ではない別の誰か(これが恐らく重要人物。まだ未登場の人外である可能性大)によってまさにこの治療を受けていた最中であったことが分かります。
先に引用した通り簡単な医療行為はこの施設職員達にも出来る用です。しかし、下記シーンを見る限り、この施設職員以外の人物がドールの措置を行っている事が分かります。つまり、フィニや子供たちの目と鼻の先に重要な人外と思われるキャラクターがいることがほぼほぼ確定していることが分かります。
それにも関わらずこんな重要人物が敢えて出てこず、明らかにモブが追っかけてきている事がF.O.L児童養護院側から坊ちゃんサイドに対しての「適度な手加減」以外に何があるでしょうか。少なくとも現段階では私にはどうしてもこう見えてしまってなりません。
ここから先は上記考察を基にしたあくまで仮説です。
初めはスネークたちの傍にいたフィニアンですが、複数の人影が近づいてきたことによりその場を離れました。
私はこの人影の中にはこの高度な蘇生技術を持つ人外が紛れていた可能性は十分考えられると感じています。フィニたちが去った後、この人影はドール&スネークと合流し、ドールの口から恐らく状況把握をしたと思われます。
ここで仮に重要人物がいた場合、その人物はドールの蘇生、もしくはスネークの措置の為にここにとどまり、残ったモブを「捕まえられたらラッキー」程度の気持ちで子供たち確保に向かわせた可能性があるのではないか、と感じています。一見先程の人影はモブの影だったと思わせるような演出ですが、もしかするとこれはミスリードなのかもしれません。
正確に言えば、重要人物は紛れていたもののドールたちの蘇生場にとどまった為、結果モブだけが追っかけてきたという図が正しいのかも、しれません。ただもし仮にそうだとしたら、
重要人物が足止めをさせられてしまうような要因(ドールの狼狽と消耗)を作ったのはれっきとした坊ちゃんサイドの成果と言えます。
それをF.O.L児童養護院が汲み取り行動し、かつ無理なくできる範囲で出せるコマを出し、兄シエルの言葉を借りれば兄弟喧嘩を続けたと考えれば、先程のヒースフィールド男爵邸での兄シエルの発言とも共通点が見える考えであるように感じてなりません。重要な情報が逃げ出そうとしているのにこの余裕さ、力を突然緩めるような状況が非常に似ていると私は感じました。
引用源:
【黒執事考察ブログ】ネタバレ第210話「その執事、蛇行」/極限状態で起きたフィニの変化。「今だけ〇〇に戻りたい」 - 黒執事考察ブログ
余談:鉄格子に絡みついた葉
ちなみに余談ですが、この鉄格子には絡みついた水草が見えます。
このことからF.O.L児童養護院は最近できたものではなく前々からここに存在していた可能性があります。
葬儀屋(アンダーテイカー)は青の教団編の際に死者蘇生の研究自体は切り裂きジャック編以前からずっと行っていたと証言しています。
血液と蘇生技術の関係性に気付いたのはもしかすると比較的最近の話なのかもしれませんが、それでもいつからこの規模の施設を複数所持していたかが気になるところですね。
スネークが離脱し、フィニのみが帰還する展開になる
今回のF.O.L児童養護院編ではスネークが離脱し、フィニのみが帰還する展開になる可能性があるという考察が的中しました。
ちなみに当ブログでこの考察をしたのは約2年前。なんとF.O.L児童養護院編の第1話での考察でした。
第1話の時点でこの結末が考察可能なほどの伏線が既に張り巡らされている黒執事…。本当に凄い作品だと改めて感じます。
2年前のF.O.L児童養護施設編第1話で考察していたこれ。
— 餅月 (@mochimochimoon3) April 18, 2024
今日改めて振り返ってみると重要部分が半分的中しててビックリした‥!
たった1話目の時点で既に結末の考察が可能な程の伏線が貼られている黒執事…本当に凄い。
※本誌の内容に触れています。 https://t.co/byQxNW4m1H
未回収の伏線
さて、ここからはF.O.L児童養護院編で残された未回収の伏線です。
この章では、重要箇所が意図的に未回収の伏線として敢えて残されている可能性があります。
敢えて語られなかった内容は、今後の黒執事において非常に重要なポイントである可能性があります。
順番にまとめていきたいと思います。
F.O.L児童養護施設編では、施設を破壊することは出来なかった
まず第一に、F.O.L児童養護院編は今までのスフィア・ミュージックホール、ヒースフィールド男爵邸、アテナ退役軍人療養所編と明確に異なる点があります。
それは施設を破壊することが出来なかったという点です。
他の施設は、未回収の伏線を残しつつも施設の破壊・もしくは兄シエル側からの主力奪取に成功しました。
ですがF.O.L児童養護院での成果は施設内容の調査と、4人の子供たちの逃亡この二つのみとなっています。
元は証拠品として臓器を持ち出そうとしていた子供達ですが、残念ながらそれも失敗してしまいました。
つまりF.O.L児童養護院はまだ稼働を続けられる状態です。
最適性の4人を失ったことは勿論痛いはずですが、それでもまだこの施設は新たに最適性の子供を育成することが可能です。
これが他の施設との大きな違いであり、未回収の重要伏線の一つとして挙げることが出来ます。
スネークはビザールドールになるのか?
次に重要な未回収の伏線は、亡くなった後のスネークの遺体処理についてです。
スネークの魂が死神によって審査・回収された事により、スネークが死亡したことは確定しています。
しかし黒執事の中では死亡=もう登場しないではありません。
その遺体が燃やし尽くされて灰になっていない限り、葬儀屋達の輸血蘇生技術を基にビザールドールとして復活する可能性が残っています。(例えばですが、アグニの様に自殺ではなく他殺され、かつ遺体が火葬されてしまった場合はそのキャラクターは蘇生不可能になります。)
そしてスネークが死亡したのはそんな輸血蘇生技術をもつ敵陣の真っただ中。
スネークの血液型であると思われるカノープスの血液は、ジニーの巣立ち(犠牲)により現在施設内に潤沢に在庫があります。
更にはお星さまという特別な立場にいるドールが見せる、スネークに対する執着心…。
更に更に言えば、ブログで言及してきた通りスネークの過去の重要箇所もまた未回収の伏線として語られていない状況です。
これらを踏まえ考察すると、
スネークの遺体がどうなったのかという未回収の伏線は、そのままスネークが将来ビザールドールとして蘇生される未来を示す伏線である可能性があります。
スネークはこのまま退場するにしては、まだまだ未回収の伏線が多すぎるキャラクターであると感じます。
スネークの魂を回収した新キャラ現役死神の存在
次の未回収伏線箇所は、スネークの魂を回収した新キャラ現役死神の存在です。
彼についても全く掘り下げが行われないまま次の章へ進む形となりました。
この死神は一体何者なのか。アテナ退役軍人療養所に潜入調査をしていたロナルド同様F.O.L児童養護院に潜入していたのか。
そして恐らく死神派遣協会のお上から回収命令が出ていると思われる高水準のビザールドールであるドールを前にして、スネークの魂回収後どのような立ち回りを見せたのか。その際にF.O.L児童養護院側にいると思われる離脱組の元死神との衝突はあったのか等。
未回収の伏線はざっと数えるだけでもこれだけの数あります。
これらはドールの今後や、スネークが蘇生を受けられるか否かにも関わってきそうですね。
もしかするとスネークが復活を果たした際(※仮ですが)に、併せて過去回想として明らかになるのかも、しれません。
ドレッドヘアの死神についての考察は下記記事で詳しく言及しています
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F.O.L児童養護施設にいると思われる新キャラ「離脱組の死神」の存在
最期の重要未回収伏線箇所。
これこそがF.O.L児童養護院にいたと思われる離脱組の死神の存在です。
F.O.L児童養護院にいたと思われる重要人物。4人の子供達やドールの存在は明らかとされましたが、それと同様、もしくはそれ以上に重要と思われるキャラクターこそが葬儀屋の仲間である離脱組の死神の存在です。
離脱組の死神と思われる人物は、アテナ退役軍人療養所編のエイダの回想シーンの中でカルンスタイン病院の医師としてそのシルエットと思わしきものが一度だけ描かれました。
こちらの離脱組の死神の可能性があるキャラクターについては下記記事で詳しく考察をしています。
www.under-taker.com
そして先程引用した通り、F.O.L児童養護院の中でも施設職員が「我々よりも技術的に優れたあの方々」と言及している事から、この施設に蘇生技術に長けた離脱組の死神がいることはほぼほぼ間違いがないのではないかと私は感じています。
そんな超超重要キャラクターが、今回のF.O.L児童養護院編内ではその存在を匂わせつつも遂に姿を見せることがありませんでした。
流石重要人物。中々尻尾を出してはくれませんね。
今まで言及してた葬儀屋の仲間であると思われる離脱組の死神の存在。
これもまたF.O.L児童養護院編内で伏線が回収されることが無かった超重要な未回収伏線であると言えます。
離脱組の死神については下記記事でも詳しく言及しています!
www.under-taker.com
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黒執事ポップアップストア「ファントムホテル」に貼られた伏線について
さて、最後に次章セバスチャン&坊ちゃん潜入編と黒執事ポップアップストア「ファントムホテル」との関係性について考察していきたいと思います。
こちらは4年前に考察した記事を引用させて頂きます。え…もう4年もたつの…???
詳細は是非下記記事をチェックして見て下さい。
www.under-taker.com
結論から申し上げますと、このポップアップストアのメインビジュアルは、今後のセバスチャン&坊ちゃん達の潜入調査も示唆する伏線である可能性があります。
このポップアップストア開催時には既に青の逆襲編が始まっていた黒執事。(ちょうどヒースフィールド男爵邸編くらいでしたね。)
つまりこの時点で、原作内において将来的に坊ちゃんとセバスチャンチームがリゾートホテルへ潜入することは既に明らかにされていました。
葬儀屋さんファンとして声を大にして言いたいのは、
このポスターには客人として葬儀屋と兄シエルの姿が描かれているという点です。
なのでこれを見た4年前から思っていました。
もしこの4つの施設への潜入編で、葬儀屋さんが出てくるとしたらこのホテル編の可能性が一番高いのではないか、と。
そしていよいよ3つの施設がそれぞれ一段落付き、満を持してセバスチャンと坊っちゃんがブライトンのリゾート地へと今日旅立っていきました。
今回の第211話で新たに明らかになった内容としては、どうやら坊ちゃんはファントムハイヴ伯爵として潜入を試みるようです。
ここはホテルマンとしてポスターにいたセバスチャン&坊ちゃんとは異なるポイントですね。
現在伯爵の座を追われその身を追われている坊ちゃんがどのような立ち回りをするのかはまだ見当もつきませんが、伯爵として潜入するのであればそれこそ豪華客船編カンパニア号での坊ちゃんの様な潜入調査の形になるのではないでしょうか。
他にも気になるのは劉や藍猫がいる事。彼らはそれぞれ異なる施設調査に赴いている所ですがホテルで合流する日がもしかすると来るのでしょうか。
そして更に気になるのは同じくホテルマンとして潜入しているグレルとオセロの姿が見えることです。
グレルとオセロのコンビといえば、既に一度葬儀屋とも一度相まみえたことがある離脱組の死神。そしてなにより死者蘇生調査の為に死神派遣協会のお上が「やっと本腰を入れて」派遣したチームといっても過言ではありません。不吉――――!
オセロ初登場時の発言
「俺を現場に出すなんて、やっとお上も本腰を入れ始めたってコトかな?」
黒執事23巻第114話「その執事、暴行」より引用
ちょっとヲタク発言を挟むとすれば、もし本当にこのホテルにグレルが潜入調査で来ていたとすれば、グレルは同じホテルにセバスチャン(&葬儀屋(仮))がいることに素直に興奮しそうですよね。下ネタとかバンバン言いそうでめっちゃ見てみたいです。
有閑貴族のリゾート地、そして葬儀屋も来るとすれば更についでにいて欲しいと願ってやまないのはドルイット子爵です。そろそろでてきてくれないかなあ、こしゃく。
もし本当に彼らが今一度集うことになるとすれば、それはもう青の教団編で兄シエルがファントムハイヴ本邸に帰還した時や、豪華客船編で葬儀屋さんがご尊顔を晒した時と同じレベルの衝撃&混乱が予想されます。
セバスチャンと坊っちゃんチームが動き出した事でいよいよ佳境に入ったと思われる青の逆襲編。
ポップアップストア「ファントムホテル」との親和性も含め、今後の展開がいよいよ楽しみで仕方ありません!
まとめ
F.O.L児童養護院編が一段落を迎え、いよいよ次号からはホテル編がスタートします。
今までで3つの施設の調査&深堀りが行われてきましたが、どの施設も完全解決には至っておらず、それぞれが未回収の伏線を意図的に残したまま本編は次の章へ進む形になっているように見えます。
次のホテル編が何かしらの核心に迫る特に重要な回となる事は恐らく間違いないと思うのですが、これらの未回収の伏線も含め一体どこまで伏線回収がされるのでしょうか。
葬儀屋の死者蘇生技術の研究については、もはや恐らくイギリス内だけで解決できる問題ではありません。
当ブログでも度々考察させて頂いている通り、葬儀屋のバックには海外国家もしくは国家レベルの力を持つ何者かがパトロンとしてバックアップについている可能性が非常に高いです。
緑の魔女編のラストでも、ドイツの死神により世界を巻き込む大戦争が起こってしまう可能性も示唆されています。
もし仮に次回のホテル編でここまで真髄に迫ることになるとしたら…。いよいよ黒執事の転換点は近く、そして葬儀屋さんの寿命も近いのかもしれません。
ただ、これは根拠はないただの予想なのですが個人的には流石にまだそこまで急に進むことはないのではないかな…?とは思っています。
まだまだ未回収の伏線が黒執事、そして葬儀屋さんには山程あります。
これを全て回収するとしたら、もうあと何章かは必要な気が…というか、そうであってほしいです。
とはいえ次回からはいよいよ豪華絢爛なリゾートホテル編が始まります!
最近の殺伐とした黒執事の雰囲気から、久しぶりに初期の黒執事の雰囲気がより色濃い章になったとしたら胸アツですね!
しかも場所がホテル。豪華客船に並んで最高のロケーションです。
来月号は久しぶりに胃が痛くない状態でキャッキャしながら読めそうな、そんな予感がしています!
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餅月