黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

【黒執事考察ブログ】ネタバレ第194話「その執事、入校」ドールが吐いた「嘘」。/ポメラニアンはヴィクトリア女王が愛した犬種/F.O.L児童養護院の目的は兄シエルを取り囲む周りの環境、および使用人たちも丸ごと1からシリウス型の子供たちに限定した形で再現することにある可能性について

こんにちは!餅月です。
『黒執事』最新話第194話「その執事、入校」Gファンタジ―2022年12月号の考察をしていきたいと思います。

いよいよF.O.L児童養護院の詳細が明らかになってきました。
今回の話を一言で纏めるならば「そこまでやるか」と感じざるを得ないでした。

前回の第193話の考察で、当ブログではF.O.L児童養護院の正体を兄シエル専用のシリウス型血液収集機関である可能性について言及しました。

これについて、当時私はあくまで兄シエルとそっくりの嗜好を持つシリウス型血液の子供たちを作ることだけについて考察していました。
しかし今回の第194話を踏まえると、
F.O.L児童養護院の目的は兄シエルを取り囲む周りの環境、および使用人たちも丸ごと1からシリウス型の子供たちに限定した形で再現することにある可能性が出てきました。

正しくそこまでやるか、という言葉がぴったりに感じます。
今回の第194話でも、可愛さの中に黒執事らしいゾッとするような描写も沢山あり、ゾクゾクと震えが止まりませんでした!

Gファン初見読みライブ配信

第194話の初見読みライブ配信はこちらです。
毎月18日Gファンタジー発売日に、
YouTubeLiveにて初見読み&考察のリアルタイムライブ配信を行わせて頂いています!!
よろしければ高評価とチャンネル登録お願いします!(^^)!

「読みたいけど超展開が怖い!」という親愛なる同士の皆様!
同じファン仲間同士で叫びながら同時読みしてみませんか。
みんなで読めば怖くない!!…多分!

もし葬儀屋さん(※私の推し)が突然出た暁には、管理人が突然首を絞められたカエルのような声を出す可能性がありますが、生暖かく見守って頂けると嬉しいです。

黒執事ファンアート『不協和音』踊ってみた

本日、新たな黒執事ファンアートの告知動画をYoutubeに投稿させて頂きました!

黒執事ファンアート『不協和音』踊ってみた

4年ぶりに不協和音の踊ってみたに挑戦してみました。
私が踊ってみたに初挑戦させて頂いた思い出深い曲なのですが、今回はなんと16人の黒執事レイヤーさんと共に踊らせて頂きました!

本編公開は2022年12月14日19時を予定しています。
是非見て下さい!!

さて、それでは第194話の本題に移っていきたいと思います。
前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです
www.under-taker.com

あらすじ:黒執事第194話「その執事、入校」Gファンタジー2022年12月号

※考察に必要最低限の大まかな話の流れのみです。
詳しく知りたい方はぜひ本誌を買ってください!(^^)
※伏線として重要な可能性がある点は線と太文字で強調してあります。

扉絵:ボロボロの緞帳を前に、綱の上に立ちほほ笑むドール(「そばかす」としての服装)
生と死の間(あわい)で舞え
ノアの方舟サーカスの生き残りと初対面したフィニは?

・フィニアンを迎え入れようとするドールに対し、児童養護院施設の女性が待ったをかける
・フィニとスネークには適性が無く、滞在することが許されないと敬語で言う
・そんな女性に対しドールは候補生としては適性が無かったかもしれないけど、雑用として置いてくれないかと頼み込む。
・女性は仕方なく「あなたがそう言うなら」と了承した。
・ホッとするスネークと反対に、フィニは険しい表情を浮かべている。
・F.O.L児童養護院は適正テストでクラスを分け、それぞれに最適な方法で高度な栄養管理と教育を施していると説明を受ける。

マスティフクラス
読み書きの他に広大な屋敷を管理できる上級使用人のスキルを学ぶ
制服:動きやすく子供らしい服装

コーギークラス
体操や乗馬など運動に特化している。

コリークラス
家事使用人としてのすべてのスキルと格闘技を学ぶ
制服:シスターのような帽子にミニスカートのメイド服
※女の子限定の可能性あり

ポメラニアンクラス
一番特別なクラス。適正テストで高得点を出した子供たち
ラテン語や数学、ゲームを学ぶ。10歳以上になると個室がもらえる。
制服:兄シエルと全く同じ服装

クラスごとに制服がある理由はそれが最適だからと説明する
適正に合わせた身だしなみも高度な教育の一環である
・ポメラニアンクラスの子供ニックがドールを凧上げに誘うが、ドールはポメラニアンクラスが凧で遊んでいいのは週二回までだと答える。自転車も却下し、今日はボードゲームと読書の日だと戒めた。
・ニックは他のクラスは外で沢山遊んでいいのになんでポメラニアンの僕たちだけと不満を漏らす。
・それに対しドールはそれがお前の適正だからだと答える。
・代わりにポメラニアンは毎日甘いお菓子を食べることが出来た。
ニックは窓から外で遊ぶ子供たちを羨ましそうに見下ろした。
・キッチンに案内されたフィニはここでも見覚えを感じる
・スネークはドールにノアの方舟からいなくなった後どうしたのか、ジョーカーたちはどこに行ったのかを尋ねる
・ドールはジョーカーの兄貴たちの行方は俺も知らないと答えた。
・ジョーカーたちが消えた晩、ドールはお父様への届け物を頼まれて別行動だったこと、燃えるケルヴィン男爵邸を前に全てを失ったことを語り始めた。

虚実入り混じるドールの回想ーー
第194話終了

第194話重要箇所

今回の第194話で特に重要な箇所について箇条書きでまとめます。
過去の考察記事も踏まえ、
こちらの的中箇所を中心に、順番に考察を進めていきたいと思います!

新たに原作内で触れられた重要伏線箇所

・ドールの発言には嘘が混ざっている事が確定。また何故嘘をつくのか
・ドールだけ制服を着ていない(例外の子供である可能性)
・孤児院のクラスの名前が犬にちなんでいる(女王の番犬の暗喩か)

枢先生の巻末コメント

今年もハロウィーンが終わりました。さあ、来年のハロウィーンの準備を始めなければ‥‥‥。

葬儀屋ヲタの叫び(感想)

モブがかわいい!!!!

マスティフクラスの男の子の燕尾姿が可愛すぎて思わず「あらー」という声が出てしまいました。
金髪の色白そうなかわいらしい男の子です。

ポメラニアンクラスの子もかわいかったのですが、いかんせん服装が兄シエルの完コピすぎて…。
可愛いよりもゾッとしてしまいました。服だけでなく靴や靴下まで一緒なんですもの…。
可愛いというよりももっとこう、クるものがありました

私はコスプレイヤ―として活動しているのですが、コスプレ業界ではキャラメイクをせず、ウィッグもかぶらないレイヤーさんのことを「着ただけレイヤー」と言うことがあります。
ついついレイヤ―目線で見てしまうと、今回のポメラニアンクラスの子は正しく着ただけレイヤ―の状態だったのでどうしてもレイヤーさんに見えてしまい、ついソワソワしてしまいましたww

さて、そして最も危惧していたのはドールとスネークが接触を果たした事により坊ちゃんの嘘が暴かれる可能性についてでした。

坊ちゃんの嘘がバレるのはもはや秒読み状態かと思いましたが、逆に今度はドールが何故か嘘をつき真実をスネークに隠したことにより、からくも首の皮一枚繋がりました。
しかしドールの態度を見るからには、真実を隠すことは元々決まっていたことのようです。
隠すことはドールにとっては不本意のようですね。
しかしこの状態がずっと続くのかと言われると、そうとも言い切れません。
前回の第193話の際、枢先生は非常に不穏なツイートをなさってるからです。
このツイートを見る限り、この嘘はいつかバレてしまうように思います。

考察

ドールがついた嘘/ドールの回想を信じてはいけない

来月からはどうやらドールによる嘘が含まれた過去回想編が始まりそうな予感です。
第194話の中で語られたドールの話には既に嘘が含まれています。
またラストに虚実入り混じるドールの回想という言葉が添えられたことからも、今後のドールによる回想の中にも嘘が含まれる可能性が非常に高いです。

来月号からドールの過去回想編が始まりそうですが、考察をする上で読む際に内容を全て鵜呑みにするのは危険そうです。

ドールの過去回想を読む際は、セバスチャンと坊ちゃんの契約シーンの考察の様に、何が真実で何が嘘なのかを注意深く観察しながら読む必要がありそうです。
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これを踏まえ、まずは今回の話の中で語られた嘘について着目しながら考察していきたいと思います。

1.ジョーカーたちの行方を知らない

まず、ドールが過去を遡り始めた際の第一声に着目します。

ドール「ジョーカーの兄貴たちの行方はオレも知らない。みんな何も言わずいなくなっちまった。」
黒執事第194話「その執事、入校」より引用

まずこの台詞から既に、全て嘘であることが分かります。
サーカス団員は同じ一軍メンバーでありつつも幼馴染ではない新参者のスネークに対して、自分たちが裏で人さらいを行っていることを隠していました。

サーカス団員の秘密を知らされていなかったスネーク:黒執事第50話「その執事、埋葬」より引用

この後坊ちゃんからサーカス団の仲間が人さらいを行っていたことはスネークに対して語られましたが、坊ちゃんが殺した事だけは伏せられ、行方不明だと嘘の説明をされました。
知ってか知らずか、ドールが説明した嘘の内容と坊ちゃんの嘘が一致した形となり、スネークは疑問を持つことはありませんでした。

ちなみにドールはサーカス編の中で、ケルヴィン男爵邸についた際、ジョーカーを殺した後のセバスチャンと鉢合わせています。
そしてそこでドールは、セバスチャンからジョーカーが死んだことを直接聞いているのです。

ジョーカーたちが死んだことを知るドール:黒執事第35話「その執事、遂行」より引用

このことから、ドールがジョーカーの行方を知らないと言った事がまず一つ目の嘘であることが分かります。
では、このドールの嘘は一体何を意味しているのでしょうか。

敢えて嘘をつくのには何か理由があるはずです。
それが何を意味してるのかと言いますと、ドールが嘘をついたということは、ジョーカーの行方の嘘をついて真実を隠す必要がある何かしらの重要な意味合いがある伏線である可能性が濃くなったことを表していると私は感じます。

今回満を持して再登場を果たしたドールですが、実はジョーカーはドールよりもはるか前から再登場を果たしている可能性があるのです。

現在当ブログでは、ドールとジョーカーはともにビザールドールのポラリス様である可能性があると考察してきました。
特にジョーカーの方は、アグニ殺害の実行犯であるナイフ使いとイコールである可能性が高く、非常に重要なポジションとなってくる可能性があります。

黒執事では、重要なキャラほど真実が隠され、嘘で固められる傾向があります。
今回ジョーカーの安否についてドールの口から嘘の証言が出たことにより、今後の黒執事では、ジョーカーはドール以上に重要なキャラクターとして描かれる可能性があります。

ジョーカー=ポラリス様についての考察は下記記事にまとめてあります!
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2.サーカス団員襲撃夜の行動

次にドールが嘘をついたのは、サーカス団員たちがファントムハイヴ家本邸に襲撃をかけた夜の行動についてです。
今回の第194話でドールはケルヴィン男爵への届け物を頼まれて別行動をしたと発言しました。

しかし実際のサーカス編の中で描かれた真実は、追手が来ることを危惧したサーカス団員達が、ジョーカーがいない間にファントムハイヴ家襲撃を前倒して決行することにしたという事をジョーカーに報告するための別行動でした。
届け物は頼まれていなかったことが分かります。

この嘘については純粋に、ドールが今も尚スネークに対して自分たちが人さらいを行っていたという事実を伏せるためについた嘘なのかもしれません。

ドールの「嘘」まとめ/嘘をつく準備をしていた可能性

以上のドールの「嘘」について紐解いてみると、
今回の第194話の中で語られた中で、ドールが語った真実の部分は当日行方不明の団員達と別行動をしたことと、あの夜に全てを失ったというこの二点だけであることが分かります。

何とドールの発言の半分近くが嘘であるという状態です。
次回の回想編もかなり注意深く読む必要がありそうです。

しかし先ほども少し言及しましたが、ドールにとってこの嘘をつくことは本意ではないようです。
それは第194話でドールが嘘をつく直前、カップを強く握りしめる様子からも垣間見えます。

嘘を吐くドール:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

元々ドールは情が厚く、仲間を騙すことも得意なタイプではありません。
これはまだ考察と呼ぶには根拠が少々浅いですが、
恐らく「嘘」をついたのは誰かの指示でであり、ドール本人の意思ではない可能性があるのではないかと私は感じています。

嘘をつく直前の、質問を受けた際のドールの絶妙な表情などもそのように感じた理由の内の一つです。
ここもまた、もし本当にそうであった場合サーカス編の時のドールの状態と全く同じになりますね。

またその他に、まるで事前に言うことが決まっていたかのようにスラスラと嘘が出たことと、スネークと再会した際にドールが驚いていなかったことも理由として上げることが出来ます。

久しぶりの再会をドールは喜んではいましたが驚いてはいませんでした。
ここがスネークとドールの明確な違いであると私は感じています。

もし仮に本当にドールがスネークとの再会をある程度予期していた場合、再開を驚かなかった理由や、スラスラと嘘が付けた理由の全てがつじつまが合うように感じます。

重ねてになりますが、ドールはこのような嘘をついたり考えたりすることが得意なキャラクターではありません。
となると、やはり坊ちゃん側にいるスネークがF.O.L児童養護院に潜入調査に来る可能性を何者かが予期し、事前に対策をしてドールに嘘のシナリオを吹き込んだ可能性も十分に考えられるのではないでしょうか。

何故ドールはジョーカーたちの真実をスネークに対して隠すのでしょうか。
この点については、今後の黒執事を読む上で重要な疑問点の内の一つであると考えられます。

F.O.L児童養護院において、ドールは『例外』の子供か

さて、次にF.O.L児童養護院においてのドールについて考察をしていきたいと思います。

結論から申し上げますと、ドールはF.O.L児童養護院で保護され育てられている子供たちとは全く異なる立場にいる例外的な子供である可能性があります。
考察をせず純粋に読み進んでいた場合、恐らくドールはこの児童養護施設で保護された子供たちの内の1人に見えるのかもしれません。
しかしドールにはF.O.L児童養護院の子供たちとは明らかに異なる点がいくつも存在します。

この異なるポイントを紐解いていくと、ドールがここで育てられている孤児の1人である訳ではなく、実はその正体はポラリス様の内の1人であることを示唆する伏線となっている可能性があります。

具体的に説明していきたいと思います。

ドールは唯一制服を着ていない『例外』の子供

サーカス編で描かれた通り、ドールもまた孤児であることが既に原作の中で明らかになっています。
F.O.L児童養護院では、孤児である子供に対しての限定して開かれた施設であるため、この点においてはドールと子供たちの共通点として上げることが出来ます。

しかしドールと他の子供達には決定的な違いがあります。
それが制服です。

今回の第194話では、F.O.L児童養護院で生活をしている特別な子供たちはクラスごとに制服が与えられていることが明らかになりました。
また制服は子供たちの適正に合わせた最適解であり、高度な教育の一環であることも明らかにされ、非常に重要な意味を持つことが分かりました。

つまり、重要な意味を持つはずの制服を着ていないドールはこのF.O.L児童養護院における子供たちとは明らかに異なる存在であることが分かります。
素直に受け取れば、ドールが制服を着ていない理由はここの候補生ではないからでしょう。
となると疑問として上げられるのは、では何故候補生ではないドールがこのF.O.L児童養護院にいたのかという点を挙げることが出来ます。

職員の大人の女性を見る限り、職員側も制服があるようです。
それに対し、ドールの服装はサーカス編でドールが着ていた私服と全く同じものでした。

ドールのみが私服を着ている事。
これはこの施設の中でドールが異端の存在であることを表している重要な伏線である可能性があります。
私はこの例外的要素こそ、ドール=ポラリス様であることを表している伏線の一つであると感じています。

ここから先はまだ根拠が不十分なためあくまで考察ではなく予想なのですが、
施設の子供たちとドールの距離感を見る限り、ポラリス様として敬われているような様子は見えないため、表向きはドールは自分がポラリス様であることを隠し、それこそ雑用係として滞在しているのかもしれませんね。(職員女性はドールの正体を知っていそうな様子はありました。)

ドールは血液型がシリウス型なのか、それとも、それこそポラリス型なのかも大変興味深いです。

今回、F.O.L児童養護院の候補生にはなれなかったものの雑用として置いてもらえることになったフィニアンとスネーク。
この二人が今後私服のまま活動するのか、それとも何らかの制服を与えられるのかについても注意して着目していきたいと思います。

ドールに対し敬語で話し、特別対応をする女性職員

次に、ドールと女性職員の関係性についてです。
今回施設の女性職員とドールが会話をするシーンがありましたが、この中にもドール=ポラリス様の伏線となっていそうな部分を見つけることが出来ました。

それが敬語特別対応です。

例外的滞在を許した女性職員

前回の第193話では、適性が無いと分かったスネークと施設職員の女性との間にこんな会話がありました。

スネーク
「だったらここで働かせて下さい!」

女性職員
「それは無理です。血液検査で適性が認められなければ、何人たりとも院に滞在できません。
黒執事第193話「その執事、試行」より引用

この台詞から、施設では適性テストの結果がいかに良かったとしても、血液検査でF.O.L児童養護院が求める適性(恐らくシリウス型血液であること)が認められなかった場合、例え雑用係であったとしても院に滞在出来ないことが分かります。
女性職員の対応は頑なで、この施設における血液検査がいかに重要であるかがよく分かります。

あわや潜入失敗の危機に瀕した際、ドールからの口添えで二人は雑用としてF.O.L児童養護院への滞在が許されることになりました。

その時のドールと女性職員の会話を見たいと思います。

女性職員
「待ってください。その子達には適性がないのですよ。我が院に滞在することは許されません。

ドール
「そんなケチくせー事言うなよ。こいつオレの昔からのダチなんだ。候補生としては適性がなかったかもしれないけど、雑用として置いてくれないか?頼むよ!定員オーバーっていうならオレの部屋を半分貸すから!」

女性職員
‥‥‥あなたがそういうなら

ドール
「やった!ありがとうな!」

黒執事第194話「その執事、入校」より引用

先程挙げた通り、雑用としてのF.O.L児童養護院への滞在は本来許されるものではありません。
しかしそれがドールの口添えにより可能となりました。

またここで重要なポイントは、女性職員がドールに対してずっと敬語で対応をしているという点です。
フィニアンとスネークに対しても、女性職員が敬語で対応をした部分はありましたが、名前を聞くときに「あなた、名前は?」とフランクに、敬語でなく会話をしている場面が多々ありました。

しかも、2人が滞在を許可された最終的な理由はドールがそういうならという理由でした。

このことから、ドールは施設の女性職員よりも上の立場である可能性があります。
そしてその力は強く、ドールが強く望めば施設のルールさえも多少であれば曲げてしまうことが可能であることが分かります。

これらも全て、ドール=ポラリス様であることの伏線である可能性があります。

施設の子供たちはドールに対してポラリス様に対するような態度を見せていませんでしたが、女性職員のこれらの対応にはどこかしら敬いの雰囲気を感じます。
大人であり管理者であるはずの女性職員がドールに対して敬語を使った事、そして施設のルールを曲げたことを踏まえてみると、この女性職員はドールのポラリス様としての正体を知っているのかもしれません。

余談:「部屋を半分貸す」の意味/ジョーカーと寝てる伏線か

また、ドールがスネークたちの院での滞在を懇願する際に、定員オーバーならオレの部屋を半分貸すというワードが出ました。

懇願するドール:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

実はこのワードは非常にドールらしい台詞です。
と言いますのも、実はサーカス編の時点で既に、
ドールは一群としての個室テントではなく相部屋を好み、誰かと一緒に寝ることを望むキャラであることが描かれていたからです。
過去記事より引用させて頂きます。

まず、ドールはサーカス編の中で坊っちゃんと添い寝をしていました。

坊ちゃんと添い寝をするドール:黒執事7巻第28話「その執事、交渉」より引用


ドールはサーカス団の一軍メンバーであったため、本来は相部屋ではなく個室プライベートテントが与えられる立場であったことが明らかになっています。

それにも関わらず、ドールは

「一人部屋は好きじゃない。」
「誰かと一緒の方がよく眠れる」

という理由から、個室ではなく敢えて相部屋を選んでいました。

誰かと一緒の方がよく眠れるからと、個室ではなくわざわざ相部屋を選んでいた一軍のドール:黒執事7巻第28話「その執事、交渉」より引用

これがポラリス様方が添い寝をしている伏線に繋がっている可能性があります

以上のことから、今回の部屋を半分貸すというドールの台詞は
キャラクターらしさの演出であるのと同時にポラリス様に繋がる伏線である可能性があります。

当ブログでは以前より、
ポラリス様はジョーカーのみの1人を指すのではなく、ドールの事も指すのではないかと考察してきました。
その理由こそ、ポラリス様の部屋にはベッドが一つなのに対し枕が二つある事。
そしてズタズタの部屋の中で唯一、ベッドと枕の内の一つだけが無傷である事(ズタズタにした人物以外、もう一人使用している人がいる事の伏線である可能性)について言及してきました。

この考察については下記記事で詳しく言及しています
www.under-taker.com

ドールとジョーカーは、兄シエル本邸帰還のタイミングから別行動をした可能性

ちなみにですが、このズタズタだったポラリス様の部屋は、あくまでスフィア・ミュージックホール内の施設にあったものです。

荒れ果てたポラリス様の部屋:黒執事24巻第117話「その執事、丁々」より

このことから恐らくドールは、スフィア・ミュージックホールに滞在していた際はジョーカーと相部屋であのズタズタの部屋を使っていたと思われます。

しかし今回、ドールの口からジョーカーが行方不明と言われたことから、現在F.O.L児童養護院にはジョーカーは滞在しておらず、ドールと別行動をとっていると思われます。


現に、ジョーカーと思わしきもう一人のポラリス様は、
本誌の中でわかる範囲では兄シエル本邸帰還の際から兄の傍にいて行動を共にしています。
最近も、現在兄シエルが滞在しているファントムハイヴ家本邸で登場しました。

ファントムハイヴ家本邸にいるジョーカーと思われる人物(ポラリス様):黒執事第169話「その執事、絶叫」より引用

時折どこかに出かけている(血液の調達に行っている?)ようですが、これらを踏まえるともしかするとジョーカーとドールは兄シエル本邸帰還の際から、二手に分かれて行動を開始したのかもしれません。

となると、現在ドールはF.O.L児童養護院で一緒に寝る相方がいないことになります。
部屋を半分使ってほしい(一緒に寝たい)という思考になるのもつじつまが合うようにかんじますね。
ちなみに、恐らく部屋をズタズタにしてしまっているのはジョーカーだと思いますので、ジョーカーがいない=部屋が荒れない=相部屋として人を迎え入れることが可能という点も納得がいくように感じます。

流石にあれだけ部屋を荒らされてしまっては、相部屋としての提案はちょっと難しそうです。

以上のことを踏まえると、F.O.L児童養護院でジョーカーが登場する可能性はグッと低くなったように感じます。
一体どのタイミングでこのもう一人のポラリス様はそのベールを脱ぐのでしょうか。
しばらくはいつ暴かれてもおかしくないという、ドキドキの状態が続きそうな予感です。

スネーク考察

次に、スネークの考察をしてきたいと思います。

今回のF.O.L児童養護院編で最も危惧していたのがスネークの動向でした。
ドールと接触したことによりドールの口から真実が伝えられてしまい坊ちゃんの嘘がバレることを心配していましたが、今回ドールの口から真実が伝えられることはありませんでした。

これは一見坊ちゃんにとって有利にすら見える状況ですが、あの兄側が意味もなく坊ちゃんを守るようなことをするようにも思えません。
ここで敢えて真実を話さなかったのにはきっと何らかの理由があるかと思います。

しかしここで重要な点は、
ドール、そして坊ちゃん側がそれぞれスネークに対して嘘をついているという状況が、サーカス編の時と全く同じ形になっているという点です。

スネークは双方から騙されている

現在、黒執事の中での焦点はスネークに嘘をついてる坊ちゃんに目が向けられがちです。
しかし実はサーカス編の当時から、サーカス団員もまたスネークに対して嘘をついていたことが分かります。

サーカス団に多大なる恩義を感じているスネーク。
しかしサーカス団員は同じ一軍メンバーでありつつも幼馴染ではない新参者のスネークに対して人さらいを行っていることを隠していました。

こうしてみるとスネークは本当に哀れです。
昔も今も、サーカス団員の仲間たちのことを家族の様に思っているスネークですが、当のサーカス団員達との間には大きな境目があるように感じます。
付き合いの歴が違うからこそ仕方がなかったのかもしれませんが、それでもスネークのひたむきな気持ちを知っている読者としてみればあまりにも切ない現実です。

また、嘘をついてごまかすという点において、ドールは今回も、そして前回のサーカス編でも非常に重要なポジションにいることが分かります。

ドールはサーカス編で、サーカス団のテントに忍び込んだ坊ちゃんと接触した際、坊ちゃんの嘘の懇願を信じてしまい非情になりきることが出来ませんでした。
その結果徐々にサーカス団員達の秘密にほころびが生じ、最終的に崩壊に至ったのです。

坊ちゃんを見逃した事を責められ殴られるドール:黒執事第29話「その執事、醜行」より引用

今回もまた「嘘」を隠し通すという点で、ドールはサーカス編と同じく非常に重要な立ち位置にいます。

果たして今回は情に流されること無く、嘘をつきとおすことが出来るのでしょうか。

警戒するフィニアン

ちなみにですが、今回のドール登場を受けて今一番危機に瀕しているのはフィニアンです。
サーカス編でフィニアンはサーカス団員を実際に殺害しました。

その為サーカス団員の生き残りであるドールが現れたこと、そしてスネークもまたそのサーカス団の仲間であったことを受け、この真実が明らかにされた際は嘘をついた坊ちゃんよりも早く、真っ先に被害を被る立場にいることが分かります。

ちなみにここでのフィニアンの態度の変わりようを見て、今までフィニアンはスネークの事をどれだけ知っていたのかについて改めて疑問に思ったため調べてみました。
スネークは密室殺人事件編の後、ファントムハイヴ家の使用人として合流を果たしたのですが、使用人たちに紹介する際、セバスチャンはスネークとサーカス団員との関係性について一切説明していないことが分かりました。

まあでも、この直前に使用人たちはサーカス団員を皆殺しにしているわけですし、確かに説明しない方が妥当ですよね。でもそうとは言え人が悪い…。

普通は仕事をしていくうちにそれとなく身の上話などになり自然と判明しそうですが、使用人たちもまたそれぞれ相当の訳アリですし、緑の魔女編で坊ちゃんがクラウスに葬儀屋について尋ねたところ「我々裏社会の人間は互いにあまり干渉しないからなあ」と口ごもったことからも、自然と身の上話無しに受け入れていたのかもしれません。

流石のフィニも、普段の抜けっぷりはなりをひそめ、この危機を敏感に感じ取ったようです。
何とかうまく逃げおおせてほしいものですが‥‥。


F.O.L児童養護院のクラス

続いてF.O.L児童養護院のクラスについて考察をしていきたいと思います。
F.O.L児童養護院は、適正テストの結果に応じてクラス分けがされ、そこでそれぞれに合った教育が行われていることが明らかになりました。
そしてこのクラスを見た時に初めに思った率直な感想。

それは、ファントムハイヴ家に勤めている人間の忠実な模倣です。

当ブログでは前回、F.O.L児童養護院は兄シエルにそっくりの子供を教育することでより良質な血液を生産するための兄専用施設である可能性について言及しました。
これは恐らく間違っておらず、実際このクラスの中で1つ、兄シエルと全く同じ服を着た子供たちばかりが集められた不気味なクラスが描かれました。

しかし、どうやらこの施設の目的は兄シエルだけにこだわったものではないようです。

恐らく、兄シエルを取り巻く環境丸ごとをシリウス型の子供たちで限定して再現しようと目論んだ施設のように私は感じます。
具体的に説明していきたいと思います。

犬種について

まずF.O.L児童養護院のクラス名は犬の名前で統一されていることが明らかになりました。

マスティフ、コーギー、コリー、そしてポメラニアン。
ポメラニアン以外の犬種に共通して言えるのは何らかの仕事をする犬の種類であるという点です。

マスティフ
・番犬、闘犬
ja.wikipedia.org

コーギー
・牧羊犬
ja.wikipedia.org

コリー
・牧羊犬
ja.wikipedia.org

ポメラニアン
・王族に飼われた犬
ja.wikipedia.org

どのクラスも使用人としてのスキルを身に着けることを目的とした教育が行われている為、この犬種の名前はピッタリですね。
先程も述べた通り、F.O.L児童養護院はファントムハイヴ家の為(兄の為)に存在する施設である可能性が非常に高いです。
その為、クラス名を全部を犬で統一している理由は、ファントムハイヴ家が女王の番犬であることを踏まえてのネーミングである可能性があります。

じゃあポメラニアンは???と思う方も多いと思いますが、こちらについては次の項目でお話させて頂きたいと思います。

クラスと使用人たち

F.O.L児童養護院は、ファントムハイヴ家の模倣・再現に目的がある可能性について言及しました。
そう考える理由は、それぞれのクラスがファントムハイヴ家の使用人たちの特徴をどことなく抑えた形となっていたからです。

具体的に説明していきたいと思います。

マスティフ
・番犬、闘犬
・燕尾服着用
・上級使用人のスキルを身に着けることからどこかセバスチャンらしさを感じるクラス

コーギー
・牧羊犬
・運動に特化
・身体能力が高い
・天真爛漫そうな子供たちの様子や、服装の特徴など、どことなくフィニアン感を感じるクラス

コリー
・牧羊犬
・家事使用人としてのスキルに特化
・メイド服であることからどことなくメイリン感を感じるクラス
・格闘技を習う理由は今のところ不明。メイリンの暗殺者としてのポテンシャルを加味してか

上記のクラスだけで、ほぼすべての使用人の仕事を賄えることが分かります。
ちなみに唯一それっぽいクラスが存在しなかったのは料理長のバルドです。

まだバルドが存在しない理由は未定です。
バルドだけ使用人の中で唯一の大人だからかな?とも思いましたが、そうなると悪魔であるセバスチャンのクラスがあることの説明がつきませんよね。

これはあくまで予想ではありますが、もしかするともう生者ではない兄シエルにとって料理は不要なものなのかもしれません。

比喩かもしれませんが、原作の中でも葬儀屋が兄シエルに対し、血液の事を「君のご飯」と言った事がありました。
とはいえ貴族の付き合いでは来客も必須になると思うのである程度の料理人は必要かとは思います。
しかしもし仮に兄シエルが本当に日常的に食事を必要としない場合、来客の際はマスティフクラスの上級使用人の子が対応すればいいという形になっているのかも、しれませんね。

さて、それではこれらを踏まえ、いよいよポメラニアンクラスについて言及していきたいと思います。

ポメラニアンは「女王の番犬」

F.O.L児童養護院の中で一番特別と紹介されたクラス。
それがポメラニアンクラスです。

兄シエルと全く同じ服装のポメラニアンクラスの子供:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

このシーンからわかる通り、ここのクラスの子供たちは兄シエルと全く同じ服装を着ています。
このクラスが一番特別と言われたことからも、この施設が兄シエルの為の施設であることは恐らく間違いがないでしょう。

では恐らく多くの人が興味を持っているであろう何故ポメラニアンなのかという点について考察していきたいと思います。

結論から申し上げますと、ヴィクトリア女王にとって一番なじみ深い犬種がポメラニアンだったからである可能性があります。

私も始め初見で読んだ時は「なんでポメラニアンなんだ!?番犬ならマスティフでは!?」と思いました。
と同時に、あの気高き兄の為のクラスにそんなふわふわしたいかにも兄が怒りそうな犬種の名前を付けるような人物は葬儀屋しかおるまいと考えていました。(ごめん)

しかし調べてみると、兄シエルのクラスにポメラニアンの名前が付けられたのは、ヴィクトリア女王との関係性を踏まえての可能性が出てきました。

ポメラニアンが流行犬種となったきっかけは、17世紀以降多くの王族が飼育を始めたことによる。とくに愛犬家として知られるヴィクトリア女王が小さな体躯のポメラニアンを愛好し、熱心に繁殖させたことによってポメラニアンの小型化に拍車がかかり、世界的な人気犬種となっていった(一説には1888年、女王自らがこの犬をイタリアから持ち帰ったともいうが、一般にはもう少し以前からイギリスで飼われていたと考えられる)。ヴィクトリア女王の存命中にポメラニアンの大きさはそれまでの半分程度にまで小さくなった。

引用源:ポメラニアン - Wikipedia

これは知らなかったのでびっくりしました!
ヴィクトリア女王にとって、ポメラニアンはエリザベス女王のロイヤルコーギーのような存在だったのでしょうか。
www.harpersbazaar.com

となると確か、ヴィクトリア女王の番犬を暗喩する意味では、直接番犬の意味合いがありつつもヴィクトリア女王とは特に強い結びつきが無かったマスティフよりも、ポメラニアンの方がよりヴィクトリア女王の番犬としての意味合いは強いのかもしれません。

しかもヴィクトリア女王によって小型化されたという点も、自分の身長の小ささを気にする坊ちゃんや、小さい身長である双子にも当てはまりますよね。

‥まあとはいえ、ポメラニアンについて調べてみると、他の犬種たちとは異なり特に仕事をするための犬でなく可愛くて飼われるための犬という表記しか見つけられなかった為、「むっちゃかわいい!」という意味合いも(葬儀屋によって)付けられているような気がしなくもなくもないです笑

ポメラニアンクラスの特徴

さて、次にポメラニアンクラスの子供たちの具体的な考察に移っていきたいと思います。

「フィニアン」の物語を読む兄シエルと同じ服を着た子供:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

これを見る限り、ポメラニアンクラスの子供たちが兄シエルと何らかの関係があることは一目瞭然です。
※ちなみにこの時のドールの表情も少し意味深ですよね。ただの確度の問題かもしれませんが、嫌いな坊ちゃんの双子である兄シエルと同じ格好をした子供たちを一瞬嫌悪しているようにも見えます。
当ブログでは、F.O.L児童養護院は兄シエルの蘇生に必要なより上質な血液を作るための施設である可能性について言及してきました。
これは一部的中している可能性があります。
過去記事を引用させて頂きます。

・F.O.L児童養護院は兄シエルへの輸血への最適解の人間として、「兄に似た子供」を探す目的として、下記内容に沿って適正テストを行っている可能性がある。

1・シリウス型の血液限定(必須。血液型が異なれば、下記全てを網羅する子供でも問答無用ではじかれる)
2・子供限定(必須。兄専用の施設の為)
3・兄と似た思考(任意。似れば似るほど望ましいと思われる)
4・兄と同じくらいの学力

・つまりF.O.L児童養護院が「家族」に選ぶ孤児たちは、文字通り兄シエルの一部になる子供である可能性。(輸血には血液型が同じ家族が適合しやすいなどの意味合いもふくまれているのかも)
・特にネックなのは「兄と同じくらいの学力」。

・兄と同じ位の頭の良さを、孤児から自然発生で待つのはなかなか難しい。

・その為、兄と似たスペックの子供に児童養護院で特別な英才教育を施す事により、更に「兄に似た」子供を創り上げることによって、より兄に最適なシリウス型の血液を採取しようとしているのではないか。

引用源:【黒執事考察ブログ】ネタバレ第193話「その執事、試行」【考察的中!】サーカス編の「あの人」が、13年ぶりに衝撃の再登場!/F.O.L児童養護院の正体は、兄シエル専用のシリウス型血液収集機関である可能性について - 黒執事考察ブログ

兄シエルと似た子供を作るために、服、環境、行動まで丸ごと一致させるのは本当に恐れ入りました。
やはり素質を重視し、学力は後付けで訓練することにより、より兄シエルに似た子供を作り出そうとしているようです。
しかもポメラニアンクラスの子供たちの教育はチェスゲームにも重点を置かれているようです。
当ブログでは黒執事という物語そのものがチェス盤の上で行われていることを想定して進められている可能性について言及してきましたが、この考察を後押しする伏線となりそうです。

また学問を学ぶことが教育に含まれているのはこのポメラニアンクラスの子供たちのみであることからも、やはり適正テストの審査内容にに学問的能力はふくまれていないこともわかりました。

それでは次に、ポメラニアンクラスの子供たちがどのような点で兄シエルに似た子供になるような教育を受けているかについて言及していきたいと思います。

フィニアンの本

まず、先ほどのポメラニアンクラスの子供が読んでいた本に注目してください。
この子が読んでいる本はフィニアンです。
この本は原作の中で既に2回登場している為、今回で3回目の登場となります。

双子にフィニアンの物語を読み聞かせるヴィンセント:黒執事第132話「その執事、嘉賞」より引用

この本に登場する主人公フィニアンが、フィニと同じ金髪であったことから、坊ちゃんは名前を持たなかったフィニに対しフィニアンと名付けました。

フィニアンの名前の由来:黒執事第100話「その執事、脱走」より引用

また、坊ちゃんがサーカス団に潜入する際にフィニアンと名乗った事からも、フィニアンという本とフィニ、そしてサーカス編は非常に結びつきが強いことが分かります。
そのような思い入れ深い本を教育に取り入れているのは、より双子に似た子供を育てる為であると考えられます。

徹底したスケジュール管理/甘いもの

ポメラニアンクラス以外の子供たちは、血液採取の為より健康な体にするためか、外で遊ぶことを推奨されているようです。
しかしそれに対し、ポメラニアンクラスの子供は外で遊ぶことが制限されており、また何で遊ぶかについても厳格な決まりがあることが明らかになりました。

これはまだ確証がありませんが、兄にそっくりな環境で子供を育てようと思っていた場合、このスケジュールは実際に双子たちが行っていたスケジュールと酷似している可能性があります。
また、双子は甘いものが大好きで慣れ親しんでいた為、ポメラニアンクラスの子供たちは他のクラスの子供と異なり沢山甘いものが与えられていることが分かります。

「なんで僕たちだけ…。」とぼやくポメラニアンクラスの子供ニックに対し、ドールは「それがお前の適正だからだ」と答えますが、この答えが意味することは「それだけお前は兄シエルそのものに内面を近づけることが出来るからだ」という意味なのかもしれません。

遊んではいけない

また、ポメラニアンクラスの子供たちが遊んではいけない理由はスケジュール管理のほかにもう一つ考えられます。
それは、坊ちゃんは病弱で遊ぶことが出来なかったという点です。

身体が丈夫な兄シエルはよく外で元気に遊んでいましたが、坊ちゃんは体が弱いため常にともに遊ぶことはできませんでした。
過去回想の中でも、外で遊ぶ兄シエルを羨ましそうに窓から見下ろす坊ちゃんの姿が印象的に描かれました。

窓から外で遊んでいる兄を眺める坊ちゃん:黒執事第131話「その執事、宿老」より引用

そして今回、ポメラニアンクラスの子供ニックが、外で遊ぶ子供たちを羨ましそうに見下ろすという絵で、ほぼ全く同じ姿勢のシーンが非常に印象深く描かれました。

窓から外で遊んでいる子供たちを眺めるポメラニアンクラスの子供:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

これは兄シエルだけでなく、その環境を作るために双子である坊ちゃんの心境さえも似せさせようと教育した結果である可能性があります。

フィニアンはこの幼き日の坊ちゃんは直接は見ていません。
しかしF.O.L児童養護院に滞在してから何度も「なんだか見覚えがある」と言っているフィニアンは、どうやらこのシーンでも何かを感じ取ったようです。
またこの直後、厨房を見て「やっぱり見覚えがある」というシーンが描かれていることからも、この施設そのものが既にファントムハイヴ家の雰囲気と酷似しているということ示唆する伏線である可能性がさらに高まったと感じています。

余談:坊ちゃんの寂しさを知っていたのは葬儀屋だけ

余談ですが、この坊ちゃんの寂しかったという感覚は非常に独特なものです。
まだ原作の中ではまだ未回収の伏線として残っている状態ですが、坊ちゃんのこの兄に対するコンプレックス、もしくは兄の異常な愛情は、坊ちゃんの体調に影響を及ぼすほど坊ちゃんを苦しめていた可能性があります。

そして重要な点は、兄シエルはこの坊ちゃんの苦しみを現在進行形で全く理解できておらず、逆に葬儀屋は坊ちゃんが幸せではなかったという事実をちゃんと知っていたという点です。

それが分かる原作のシーンがあります。
血液が足りず動けなくなってしまった兄シエルと葬儀屋の間でこのような会話がありました。

兄シエル
「ああ・・・くそ、歯がゆいな。早く弟の側に行きたいのに身体が言うことをきかない。弟もこんな気持ちで僕をながめてたのか。

葬儀屋
「…それはどうだろうねェ。だって今の君は、とても幸せそうじゃないか

黒執事第149話「その執事、鳩合」より引用

この台詞が意味するもの。
葬儀屋が伝えたいことは、当時の坊ちゃんは今の兄の様に決して幸せではなかったということです。

双子同士以上に坊ちゃんの事を理解している葬儀屋さん‥‥すごくないですか?
しかもその気づきは坊ちゃんへの思いやりがあってこそ…。坊ちゃんの苦しみをたった一人、陰できちんと理解してあげていたという優しさが泣けてきます。やばい。

今回のポメラニアンクラスの子供が自然と当時の坊ちゃんと同じ姿勢を取ったのは決して偶然とは思えません。
この独特の感情を理解し、教育に取り入れたのはまず間違いなく兄ではなく葬儀屋さんであると私は確信しています。

10歳になると個室になる理由

またポメラニアンクラスの子供たちは10歳になると個室がもらえることが明らかになりました。
これも兄シエルと近しい子供を育て上げる上で非常に重要なポイントである可能性があります。

何故10歳から個室なのか。
それは、ファントムハイヴ家襲撃事件が起き、兄シエルが生還を果たせなかったことによりそれまで同室だった双子が強制的にバラバラになった年こそ、双子が10歳の時の話だからです。

坊ちゃんの方の感情は分かりませんが、坊ちゃんの事が大好きな兄シエルにとってこの環境の変化は耐えがたいほどの寂しさであったはずです。
その為、この感情に少しでもポメラニアンクラスの子供たちを近づけるために&その後の兄シエルの成長に少しでも寄せるために個室を与えている可能性があります。

ちなみにですが、このポメラニアンクラスの子供たちに与えられる個室は、坊ちゃんの部屋でなく兄シエルの部屋と酷似した部屋です。
そもそも兄シエルの部屋と坊ちゃんの部屋自体がほぼ同じと言っていいほど大変よく似ているのですが、違いとして別途の足元にあるソファーを上げることが出来ます。

坊ちゃんと兄シエルの部屋には、それぞれベッドの足元にソファーが置いてあるのですが、
兄シエル側の部屋のソファーには下手側に背もたれがあるタイプで、坊ちゃんの部屋のソファーには背もたれがない平らなものなんです。
そしてポメラニアンクラスの子供たちに与えられる個室を見ると、ソファーには下手側に背もたれがあることから、兄シエルタイプの部屋であることが分かります。

兄シエル側の部屋と同じ個室:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

何故このソファーを明確な違いとして覚えていたかというと、
このソファーで葬儀屋さんがくつろいでいたからですね!!!!
葬儀屋さんがここでくつろいでいた時は、兄が輸血を受けている時にそこで待つためだったようなのでもしかしてこのソファーは実質ほぼ葬儀屋さん専用と言っても過言ではないかも…???
どうしよう推しの供給が少なすぎて遂にソファーにさえ尊さを感じてしまいそうですやばい

ソファーでくつろぎながら兄に輸血を施す葬儀屋:黒執事第169話「その執事、絶叫」より引用

しかしもし仮に兄シエルとそっくりの環境で過ごすことになるのならば、10歳以降兄はそばでべったりと葬儀屋につきっきりで介護されていた為そのような人物の存在が必要になるのかもしれませんね。
葬儀屋さんは一人しかいないのでご本人が相手をすることは難しいと思いますが、もしかすると個室だけでなくそのような専用の使用人的な人物が与えられるのかもしれませんね。

ポメラニアンクラスの子供は里子に出る

ポメラニアンクラスに対する最後の考察です。
第192話で兄シエルとそっくりの子供の足元が描かれたことから、私はこの児童養護施設に兄シエルが過去にいたのではないかと考察をしました。

しかし今回の第194話で、特別クラス(ポメラニアンクラス)の子供たちの制服が兄シエルと全く同じであったことから。この後ろ姿が兄シエルであると言い切れなくなりました。

もしこの後ろ姿が兄ではなく別のポメラニアンクラスの孤児であった場合、このコマは兄がこの施設にいたと思わせるミスリードであった可能性があります。

兄ではなくポメラニアンクラスの孤児である可能性も出てきた後ろ姿:黒執事第193話「その執事、懇望」より引用

この後ろ姿がどちらのものだったのかはまだ分かりません。
しかしもし仮にこの子が兄シエル本人でなく孤児であった場合、ポメラニアンクラスの孤児は特別な子供たちであるにも関わらず、どこかへ行く可能性があることを表している可能性があります。

ここから先はあくまで予想ですが、
ここまで手塩にかけて育てた貴重な子供たちを兄側が簡単に殺すとは思えません。
むしろ兄シエルを直接的に助ける重要な役割を担うはずなので、兄シエルと共になるべく大切に、共に成長し、より長く生きてもらえるように健康管理共々徹底されるのではないかと感じています。

しかしそれでも、そんな子特別な供たちがどこかへ連れていかれるというのはどうも不気味です。
恐らく輸血に関わる理由かとは思いますが、ここはまだ未回収の重要なポイントとして押さえておく必要がありそうです。

子供たちの栄養管理

最後になりますが、児童養護施設での栄養管理について言及しておきたいと思います。
ドールによる施設ツアーの中で、それぞれに最適な方法で高度な栄養管理と教育がなされているという施設説明がありました。

高度な教育、については分かるのですが、高度な栄養管理というのを敢えて並べて言うことはどうも聞きなじみがありません。
病院などでなら納得がいくのですが、それ以外でいくら成長期の子供と言えど、一般的に言えば高度な栄養管理をする、というとどうも違和感を覚えます。

もう耳にタコが出来ている方が多いと思うのですが、この栄養管理というワードもまた、シリウス型を持つ子供たちから安定して血液を採取するために必要という意味での伏線である可能性があります。

まとめ

いよいよ孤児院の全貌が明らかとなってきました。
何度も申し上げますが、兄シエルの蘇生の為に兄シエルにそっくりの子供を育てるだけでなく、兄シエルの周りの使用人を丸ごと兄シエルそっくりのシリウス型の子供たちで埋め尽くそうという発想は本当に予想外で、開いた口がふさがりませんでした。

推し、頭が良すぎる‥‥

そして今回考察をする上で改めてサーカス編を読み直してみたのですが、本当に伏線の嵐で圧倒されました!!
はじめてサーカス編を読んだ時はまだ理解が出来なかったこと、もしくはミスリードにハマって間違った解釈をしていた点が、ここまで黒執事を読み進めていくとぶわっと読み解けるようになっており感動しました。

初めて読んだサーカス編と、全く別物のように感じました。
死神派遣協会にとって葬儀屋の影がこの当時から既に濃い事濃い事…。
未回収の伏線も、報われず文字通り「ひとりぼっち」の状態であるスネークの切なさも、どれもこれもに改めて胸を打たれました。

後はケルヴィン男爵が生きているかですねーーー
生きていたのなら美形で復活してほしいです笑

ただポラリス(ジョーカー)の荒れっぷりを見ると、やはり敢えて葬儀屋に見捨てられていそうな気はします。
葬儀屋さんは坊ちゃんにただならぬ憎悪を持っているジョーカーとドールを蘇生させた可能性があるので結構ギャンブラーなんですよね。
あくまで予想ですが、恐らく二人の憎悪に蘇生に優秀なエピソード(未来への願望)を見出したのかと思います。

また蘇生させるということは、2人の憎悪もまとめて手綱を握る自信があったのでしょう。ゆ、優秀・・・・。

ただこれは個人的な現時点での願望なのですが、私個人としてはそんな葬儀屋さんでも敢えてケルヴィン男爵は見捨ててほしいなと思っています。

やはり双子達を甚振ろうとしたケルヴィン男爵を、葬儀屋さんには許さないでいて欲しいと言いますか…。
あくまで直接手を出そうとした人は、ファントムハイヴ家への愛ゆえに許さないでいてくれたらうれしいなと思ってしまいます。冷たい目で見下げてほしい。

ケルヴィン男爵はただならない願望があったはずなので、恐らくエピソードの優秀さで言えばジョーカーやドールと匹敵、もしくはそれ以上だった可能性も十分に考えられるのではと思います。
当時の葬儀屋さんは死者蘇生の技術向上のための研究として優秀なエピソードに溢れた死体を探していたはずですが、それでもあえて見捨てるという形での意思表示をしていたとしたら猛烈に悶えてしまいそうです。(私が)

ケルヴィン男爵と葬儀屋さんって、ファントムハイヴ家が大好きという意味ではかなり似ている部分もあると思うんです。
葬儀屋さんも変態レベルに坊ちゃんの事を観察していますしね。(身長とか)

ただ、やはり愛ゆえに直接危害を加えるかどうか、という点でこの二人は絶対に分かり合えない境界線があるように感じます。
これが原因で葬儀屋さんがケルヴィン男爵に対して同担拒否してくれていたらなんだかうれしいなあ。

まだまだ葬儀屋さんの考えは分からない部分が多いので、今はこう感じていたとしても、もしかすると何か違う思いで葬儀屋さんが動いている可能性ももちろんあります。
何はともあれ、どんな考えがあろうとも、今後の葬儀屋さんそして兄シエル、坊ちゃんの物語の行く末を固唾を飲んで見守りたいと思います。

餅月