黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【黒執事考察ブログ】ネタバレ第207話「その執事、刃傷」/ 黒執事ファン、覚悟。スネークを襲った予測不可能な壮絶展開

こんにちは!餅月です。
『黒執事』最新話第207話「その執事、刃傷」Gファンタジ―2024年1月号の考察をしていきたいと思います。

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前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです
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第207話:初見読みライブ配信

第207話の初見読みライブ配信はこちらです。
毎月18日Gファンタジー発売日に、
YouTube Liveにて初見読み&考察のリアルタイムライブ配信を行っています。
最近はこちらのブログ記事と並行して聞いて下さっている方もいらっしゃると伺っています。

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あらすじ:黒執事第207話「その執事、刃傷」Gファンタジー2024年1月号

※考察に必要最低限の大まかな話の流れのみです。
詳しく知りたい方はぜひ本誌を買ってください!
※伏線として重要な可能性がある点は線と太文字で強調してあります。

扉絵:気崩したようすのアーティ
窮屈な適性?
意図せず友を手にかけたドール

・ドールはスネークの血が止まらないといい抱きしめる
・口封じに子供たちを殺そうとする施設職員2人を、アーティが躊躇なくどちらも一撃で仕留める
・アーティは女性職員が髪や袖に刃物を隠していたことに気付いており、「結局大人はみんなこうだ、見りゃわかる、人殺しの顔は」と笑う
・テオとアーティはF.O.L児童養護施設から知り合いのようで、2人は人殺しが身近な生活をしていたことが示唆される
複数人の足音(影を見る限り最低5人)の足音が聞こえ、フィニはスネークを見捨て子供たちと共にその場を去ることを選んだ

覚悟を以て仲間を見捨てたフィニ
黒執事第207話終了ー

前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです
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第207話:回収された重要伏線箇所

・スネークは、フィニと共に坊ちゃんの元に帰還することはなかった←考察的中◎!

第207話:新たに張られた重要伏線箇所

・スネークは失血が原因で死にそうになっている
・アーティは人を殺すことに一切の躊躇が無い
・アーティとテオは児童養護施設に入る前からの知り合いであり、人殺しの大人が身近にいる環境の出身である。

第207話:疑問点

・スネークの生死(ビザールドールとして蘇生される可能性有り)
・最後にやってきた人々は何者か
・アーティの髪形がセバスチャンに酷似している件

枢先生の巻末コメント

10年以上ぶりにふらっとデザインフェスタへ。創作者の方々のエネルギーを浴びて元気出ました!

葬儀屋ヲタの叫び(感想)

まさかのアーティ君回…!!
重傷を負ってしまったスネークに焦点が行く回になるかと思っていたので、アーティ君の活躍には驚きの連続でした。
葬儀屋さんの様に前髪をかきあげながら「人殺しの顔はわかる」と言って笑うアーティ君の顔は、誰よりも殺意に満ちていてい最高にかっこよかったです。オセロと対峙した時の殺意満々の葬儀屋さんの表情に似てるなあとも感じました。


勿論大変厳しい状況が変わったわけではありませんが…
それでも高い賃金に釣られて働いていた女性職員スーザンに対し、アーティ君が問答無用で銃を打ち込むシーンは正直かなりスカッとしてしまいました…!

スネークの生死については持ち越しとなりました。
次回すぐ明らかになるのか、それともしばらくはまたお預けになり子供たちの逃走に焦点が置かれる展開になるのか…。
個人的には何となく後者のように感じています。

しかしこの場でスネークの死が確定しなかったということ自体がそもそも大変意味深の為、スネークとはまた何らかの形で再会を果たす形になるような気がしてなりません。
その時のスネークは生きているのでしょうか、それとも生きているとは言えない状況なのでしょうか。

他にも気になる点が新たに沢山ありました。
順番に考察をしていきたいと思います。

考察

スネークは、フィニと共に坊ちゃんの元に帰還することはなかった

敵陣営の真っただ中で致命傷を負ってしまったスネーク。
迷った末、フィニはスネークを置いていく覚悟を決めました。

使用人たちがそれぞれの調査地に旅立ち、F.O.L児童養護院編が始まった際、当ブログでは下記内容に注目していました。

・それぞれの施設にお星さまが関わっている可能性がある事
・スネークが担当する施設が児童養護院であり、サーカス団員と因縁がある可能性がある事
・F.O.L児童養護院でドールもしくはジョーカーと再会を果たす可能性がある事
・坊ちゃんは「帰還」までを命令していた為、命令を果たせない人物が現れる可能性があるかもしれない事

以上の可能性から、当ブログではF.O.L児童養護院編ではもしかするとスネークがサーカス団員と再会した際に坊ちゃんの嘘を知ってしまい、その結果スネークのみ坊ちゃんの元へ帰還を果たすことが無い可能性があることを考察していました。
結果、スネークは致命傷を負い帰還することが出来なくなったという形ではありましたが、スネークがここで敵陣に残り、フィニだけが帰還を果たすという考察が一部的中となりました。

当時考察した記事を引用させて頂きます。

【黒執事考察ブログ】ネタバレ第192 話「その執事、懇望」/新章F.O.L児童養護院編始動!!!【考察的中!?】遂にあの『超重要キャラ』が再登場する可能性/ウィル「そろそろ決着をつけなければならない。」 - 黒執事考察ブログより一部引用

今後スネークはどうなるのか?/坊ちゃんの元へ戻らない可能性

実は当ブログでは2019年から、
原作内で再びサーカス編について触れられ、スネークが坊ちゃんの嘘に気付く日が来ると考察をしてきました
当時の記事を紹介させて頂きます。

(略)

今回坊ちゃんたちが捜査しているこの4つの施設は
それぞれをお星さま方が受け持つor象徴した建物である可能性についても以前から言及してきました。

これに伴い、F.O.L児童養護院は必然的に孤児院と縁があるジョーカー(※ポラリス様)の担当の可能性があること、そしてそこにスネークとジョーカーたちが割り振られた以上、彼らが鉢合わせてしまいスネークがサーカス編での坊ちゃんの行動の真実を知ってしまう可能性があるという考察をしてまいりました。

エリザベスの時の悲劇がまた再び起こってしまうという悪夢のような予想考察が、いよいよ遂に現実味を帯びてきています。
こうなってしまった以上、スネークが「自分が坊ちゃんに騙されていた」という残酷な事実を知ってしまうで、残念ながらもうあまり時間が残っていないようにも感じます。

(略)

ではもし仮にこの考察が正しかった場合、
今後スネークはどうなるのでしょうか?

これはまだ根拠の淺い私の予想なのですが、恐らく真実を知ったスネークは坊ちゃんの元へ戻ることはないのではないかと感じます。

そもそもの大前提ですが、スネークは坊ちゃんに騙されて使役されているからです。
はじめスネークは、サーカス団の仲間が消えたのは坊ちゃんのせいに違いないと踏み、坊ちゃんを殺すためにやってきました。
その時のスネークの怒りは相当で、その表情を見た坊ちゃんにドールが死ぬ間際に見せた表情を彷彿とさせるほどのものであったことが原作の中で描かれています。

スネークの表情に死ぬ間際のドールを思い出す坊ちゃん:黒執事第50話「その執事、埋葬」より引用

しかし坊ちゃんは言葉巧みに
サーカス団員たちは失踪したと嘘をつき、一緒にサーカス団員を探そうという名目でスネークを勧誘しました。

スネークが坊ちゃんに騙されていたことに気付いてしまった場合、スネークはこの時の怒りに満ちたスネークの状態に戻ってしまう可能性があります。

もしこの考察が正しかった場合は、
以前エリザベスが坊ちゃんの元を去ってしまったときのような本当に辛い展開が待ち受けているのかもしれません。

帰還までを命じた坊ちゃん/帰還しないメンバーがいる事の伏線か

また、坊ちゃんは今回別々に行動をするにあたり、任務が完了次第、戻ってくることまで命令しました。

以前当ブログでも言及しましたが、
大変つらい考察ではあるのですがこの命令がすなわち戻ってこないメンバーが出てくることの伏線である可能性もあります。
他の章で死者が出ない限り、それがスネークとなる可能性はないでしょうか。

予想考察:スネークとフィニの関係性

ではもし仮にそうなってしまった場合、
スネークは敵対することになるフィニアンを攻撃するでしょうか?

これはまだ根拠のない私の予想なのですが、
スネークとフィニアンは互いに攻撃をしあうことはないのではと現段階では感じています。

この二人は人に対する優しさや思いやりを感じる性格をしています。
まずそもそもフィニアンはドールとジョーカーと会ったことが無い為、仮に顔を合わせたとしても二人とスネークの関係性にはすぐには気が付くことが出来ないはずです。

スネークもまた、きっと複雑な感情に苛まれはするでしょうがそれでも坊ちゃんへの怒りを直接関係が無いフィニアンに向けるのは違うと思ってくれるのではないかと、期待したいです…(自分が仲間を奪われたように坊ちゃんの仲間であるフィニを殺してやるとなったらもう地獄ですが・・・)

私個人的には、スネークには何とかその理性を保ってもらって、
フィニには坊ちゃんへの自分が離脱するという伝達係の意味もかねてせめて坊ちゃんの元へ返してほしいと願ってやみません。
※演出的にも、まったく理由が理解できていないフィニアンのみだけが坊ちゃんの元へ戻り、その旨を報告するなんて描写も非常に黒執事らしくかつ残酷なように感じます。

まだまだこの部分については考察が出来ず、様々な可能性を考えることが出来ます。
和気藹々とした様子で孤児院に向かう道中を歩んだ二人ですが、帰還の路は他のグループとは異なり、このような関係性で共に坊ちゃんの元へ戻ることだけはもう叶わないような気がしてなりません。

上記考察の詳細は下記記事にまとめています。
www.under-taker.com

本当に悲しいことに、この考察がいよいよ現実のものとなってしまいました。
坊ちゃんの「帰還しろ」という命令が、まさか本当に「帰還できないメンバーがいる」ことの伏線だったとは…。
とはいえこの考察をした当時の私は、スネークが真実を知ってしまってからフィニと敵対する姿をどうしても想像することが出来ませんでした。

実際は、フィニが的確に坊ちゃんの立場を説明してくれたおかげでスネークの怒りが直接坊ちゃんにすぐに向くことはありませんでした。
ただ、スネークは混乱しつつも必ずしも坊ちゃん側だけが一方的に悪いわけではなかったことをこの状態で理解させられてしまい、単純に坊ちゃんを敵として恨む以上の苦しい状況に立たされてしまったように感じます。
どちらの主張もわかるからこそスネークはすぐに答えが出せず、結果ドールの手をこれ以上汚させないために自分の体を張るしかなくなり帰還を果たせなくなった…。これが結末でした。
あまりにも切ないです。

スネークの生死

今回のお話ではスネークの生死は不明のままでした。
やはり読者として一番気になるのはスネークの生死なのではないでしょうか。

私の考察の結論から申し上げますと、今回スネークの生死が保留にされたこと、輸血措置のプロ集団である敵陣の中に放置されたことを鑑みると、スネークがこのまま死んでしまう可能性は比較的低いのではないかと感じています。
黒執事では何度か失血死の危機に瀕したキャラクターたちがいますが、それぞれが異なった結末を迎えています。故に、今回のスネークもまた今まで黒執事の中で描かれたパターン以外の結末を迎える可能性が高いのではないかと感じています。(例えば、死亡例で言えば失血死によるアグニパターンが既に描かれており、バルドもまた失血により生死の縁を彷徨いましたが彼は生きた人間として復活を果たしました。)

上記パターン以外で新たに考えられる、新たな形として現在私が最も可能性が高いと感じている説が、スネークがビザールドールとして蘇生されてしまう可能性です。
もしこれが現実の元なった場合、坊ちゃんの味方であった人間がビザールドールとなってしまう初めてのパターンとなります
また、こう考えられる伏線はほかにもいくつか既に作品の中で貼られています。

こちらは重要考察になる可能性がある為、下記記事で詳しくまとめさせて頂きます。

Coming soon...
記事完成後こちらにリンクを貼り付けます

アーティとテオ

今回の第207話でアーティとテオについて新たな情報がありました。
それはアーティとテオが児童養護施設に入る前から知り合い同士であるという点です。

また、アーティの発言・行動を見る限り当時の環境はとてもいいものだったとは言い難く、殺人が日常的に行われる環境であったことが示唆されています。
これはあくまで予想ですが、アーティが施設職員を殺害する際に動揺が無かったことや手慣れた様子を見る限り、彼はもしかすると過去に人を殺した経験があるのかもしれません。
子供のころ、周りの大人や自分の近くに殺人や犯罪が身近であったという環境は、ヒースフィールド男爵邸編で明らかとなったメイドメイリンの過去と酷似していると感じました。

殺人行為が身近だった幼少期時代のメイリン:黒執事30巻第159話「その執事、配送」より引用

F.O.L児童養護院にいる子供たちは元泥雲雀であることが明らかになっている為、子供たちの出身地がある程度環境が悪いことは予想していました。
しかし上級使用人としての技術を学ぶマスティフクラスの最適性であるアーティの本心が、これほどクラスのイメージと乖離していることはとても意外でした。
今回の扉絵にはアーティの絵に「窮屈な適性?」と文字が添えられていましたが、文字通り執事として振る舞う彼はそれこそ悪魔であるセバスチャンが完璧な執事を演じているような窮屈さがあるのかもしれません。

この背景は今後アーティとテオというキャラを追う上で重要なポイントになる可能性があります。

アーティとセバスチャンの共通点

ポラリス型の最適性であるアーティは、どことなくセバスチャンに似ています。
今回の第207話では新たに二人の共通点と感じるポイントが3つありました。

1:殺人に躊躇が無い

今回施設職員をヘッドショットで殺害したアーティ。
その様子は実に鮮やかで、眉一つ動かさず返り血を浴びる様子はセバスチャンの姿を彷彿とさせました。

2:表の顔と裏の顔

上級使用人、いわば「完璧な執事」としての技術を学んでいるマスティフクラス。
その「最適性」がアーティです。

彼の品のある所作はセバスチャンを彷彿とさせることが多々ありますが、「裏の顔」があることもまたセバスチャンとの共通点ともいえます。
実際の彼の本性は野蛮な部分がありとても交戦的です。
恐らくアーティ自身はこれを表向きは隠しているのではと思いますが、F.O.L児童養護院がどこまで見抜いた状態で「最適性」と言っているのかが気になりますね。
この内なる野蛮性も見抜いた上での「最適性」なのか、それとも表向きの姿の身を見ての「最適性」なのか。果たしてどちらなのでしょうか。

3:セバスチャンと左右非対称な髪型

今まではきちんと七三分けの髪形をしていたアーティ。
しかし今回彼の本性が明らかになった時、アーティは前髪をかきあげてその髪型を乱しました。

そしてその乱れた後の髪形はセバスチャンの髪形と酷似(左右対称)となっている事が分かります。
※コマによってはアーティの前髪はセバスチャンと全く同じ右側を向いていることもありました。

セバスチャンの髪型:黒執事30巻表紙より引用
セバスチャンと左右対称な髪型のアーティ:黒執事第207話「その執事、刃傷」より引用

また、セバスチャンは本誌の中でフランシス・ミッドフォード侯爵夫人から度々髪型のだらしなさを指摘されていて、そのたびにオールバックにされているというシーンが存在します。
本来のセバスチャンが希望する髪型は「いやらしい」と言い、執事として窮屈なオールバックの髪型を強制する(セバスチャンもあまりそれを気に入っていない)と言うこの点も、アーティとセバスチャンの共通点に見えます。

髪型がだらしないと指摘されるセバスチャン:黒執事3巻第14話「その執事、狩猟」より引用

アーティは「誰」の模倣品なのか?

さて、アーティの事が徐々に明らかになった上で彼とセバスチャンの共通点について言及してきました。
ここまで踏まえて気になるのは、アーティは誰の模倣品としての「最適性」なのかという点です。

アーティの所属するマスティフクラスは
血液型の分類でいえばポラリス型のグループです。

現在徐々に正体が明らかになりつつあるお星さま方ですが、その中でも最も謎深き人物こそがポラリス様です。

現在、ポラリス様の正体はジョーカー説が濃厚となっています。
ただ、今回のアーティの特性を踏まえるとセバスチャンとの共通点や、タナカさんのことが頭をよぎることも確かです。
(服装が執事服である事、好戦的である事、二面性があることなど)

しかし伏線の整合性を考えると、それでもやはり現段階ではジョーカー説が濃厚であると私は感じています。
例えばセバスチャンを模倣しているのであれば、セバスチャンはスフィア・ミュージックホール内で「どの星にも属さない」と明言されています。

悪魔である故にどの星にも属さないと言われたセバスチャン:黒執事23巻第110話「その執事、喫驚」より引用

また執事服という服装や、ポラリス様自身がシリウス様の執事であると発言している事を踏まえると他にタナカさんもイメージが出来ますが、このアーティの攻撃性が果たしてタナカさんにあるのかはまだ確証が持てません。(タナカさんも勿論相当強いので、若い頃はこんな感じだったのかもしれない、等想像は出来ますがあくまで根拠はありません。逆に今ジョーカーがポラリス様の執事として執事服を着ている可能性もあります。)

以上のことから、現段階では私はあくまでアーティはジョーカーの最適性であり、セバスチャンやタナカさんと服装や所作が似ている所は「上級使用人」を目指すうえで必然と共通している部分が多いからなのではないかと感じています。

ポラリス様の正体については下記記事で詳しく考察をしています。
www.under-taker.com
www.under-taker.com

ただ、今回アーティの髪形がセバスチャンに似たことなどの新たな要素を踏まえると必ずしもセバスチャンと無関係という事もないのかもしれません。
もしかすると双子で環境を似せるために意識されているのかも、しれません。
この点はまだまだ不明な部分が多いですが、今後も注意深く見守っていきたいと思います。

お星さま方は兄シエルの側近の使用人(ビザールドール)であり、F.O.Lの子供たちはお星さまの下で働く使用人兼血液提供者である可能性

これまでの考察を踏まえ、F.O.L児童養護院の正体について考察をしてみたいと思います。
結論から申し上げますと、F.O.L児童養護院は兄シエルをはじめとした、兄シエルの側近の使用人であるビザールドールのお星さま方(ポラリス様、ベガ様、カノープス様)の為専用の輸血提供者となり使用人として使役する子供たちを育てる施設である可能性があります。

ただ、この施設にいる子供たち全員が兄シエルの使用人になれるわけではありません。
ドールが言った通りここにいる子供たちはあくまで「使用人候補生」であり、「適性が低い」と判断されれば使用人になることなく「素材」として殺害されてしまいます。
優秀な者のみが兄シエルの下、更にお星さま方の下で直属の使用人になる可能性があります。

元々血液型によるクラス分けが明らかにされていなかった当時、当ブログではF.O.L児童養護院は兄シエル専用の血液供給機関であると考察していましたが、それはあくまでポメラニアンクラスに限定された話であり、他のクラスも踏まえると兄シエルを守るビザールドールの精鋭であるお星さま方を、近くですぐに上質な輸血提供が出来るような使用人たちで固めることを目的とした施設である可能性が高くなりました。

兄シエルの使用人。それは必然的に坊ちゃんの使用人と同等のスキルを求められると思われます。
バルド編の中でセバスチャンはファントムハイヴ家執事として必要なスキルについて言及していました。
それは「とびきりの人殺しである事。」

兄シエル専用のポメラニアンクラスを除けば、他のクラスは全員が何かしらの戦闘能力を持っています。
事実、コリークラス、コーギークラス、マスティフクラスの三人は坊ちゃんの使用人であるフィニアンを拘束することに成功しました。

彼らは既にセバスチャンの言う「とびきりの人殺し」となる為の技術を着実に身に着けていると考えられます。

疑問点:最後にやってきた謎の人物

最後に、今回の第207話で貼られた新たな伏線について言及します。

スネークが負傷し施設職員を排除した後、新たに大人数の足音が聞こえたことによりフィニたちはスネークの救出とドールの殺害を断念しました。

彼らは一体何者なのでしょうか?
当ブログでは、ドールの蘇生措置の中核を行なっているのが亡くなった施設女性職員たちでは無かったこと、そして葬儀屋側には葬儀屋に蘇生技術や医療知識についてを教えたまだ未登場の離脱組の死神がいる可能性について言及してきました。 
(実際、既にハサミ型の持ち主不明の死神のデスサイズが既に葬儀屋サイドの武器として登場しています。)

しかも、現在の207話はではついさっきまでドールの蘇生が行われていたことが分かっています。

この事から、最後に登場したこの影の中にはただの職員だけでなく葬儀屋と深く関わっている新しい離脱組の死神が混ざっている可能性もあるかもしれません。

まとめ

いよいよ黒執事が大きく動き出しました。
坊ちゃんサイドでここまで大きな被害が出るのはアグニが亡くなってから以来では無いでしょうか。

それだけではなくアーティのキャラクターも深掘りがされました。じょじょにF.O.L児童養護施設の正体がより明確に明らかになってきたように感じます。

おそらく葬儀屋の旧知の仲であると思われる離脱組の死神の登場を楽しみにしている私としては、最後の影には期待せずにはいられません。

スネークの状況からくるツラさ、アーティ君の意外な二面性に見た魅力、そして最後の謎の人物…。

文字通りこれ以上無いくらいいい意味で感情がぐちゃぐちゃになっています。

ただ、スネークの生死に関しては今回このような生死不明な終わり方をした以上、「まだ他に何かある」と思ってしまう自分がいます。

以前も言及しましたが、蘇生「されてしまった」身であるドールは、自分の事を「化け物」と言いました。

スネークの生死はドールにかかっていると私は感じています。
ドールはたしかにおほし様という特別な立場でありますが、それでもあくまで兄シエルより下の立場です。ある程度の要望は通るかもしれませんが、それにも限界があるのではと感じています。

ましてやスネークは元々は坊ちゃんサイドの「敵」であり、今もなおドールの立ち位置や思想を全肯定しているわけではありません。

そんな不安定な人物を、いくらお星様からの要望とはいえ素直にスフィア側が生きた人間として蘇生措置を行うかといえば…。なかなか難しいような気がします。

譲歩できてビザールドールとしてでは無いでしょうか。そうすれば生殺与奪の権を握れるからです。

つまりドールがビザールドールとしての復活がどれほど残酷なことか理解しつつもそれを望むか、それとも人間としての尊厳を持ったままスネークを見送ることを選ぶか、全てはそこにかかっているような気がしてなりません。

ドールに少しでも良心が残っていれば………。
そう思ってしまいますが、それは難しいことなのかもしれません。

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餅月