黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

【アニメ黒執事 -寄宿学校編-】第1話「その執事、登校」感想 & 考察 / 恐ろしい程の解像度により美しく昇華された『黒執事』の世界へようこそ!

こんにちは!餅月です。

本日4月13日、遂に!!
アニメ黒執事第1話「その執事、登校」が放送されました!!

テレビアニメの新シリーズは2014年放送の「黒執事 Book of Circus」(サーカス編)以来約10年ぶり。
劇場版「黒執事 Book of the Atlantic」(豪華客船編)からは約7年ぶりです!

ずっと、ずっと!本当にずっと!この時を待ってましたーーーーー!!!
アニメ黒執事寄宿学校編 放送開始おめでとうございます!!

アニメ黒執事公式サイト

www.kuroshitsuji.tv

19世紀英国――
名門貴族ファントムハイヴ家の執事セバスチャン・ミカエリスは
13歳の主人シエル・ファントムハイヴとともに
“女王の番犬”として裏社会の汚れ仕事を請け負っていた。

ある日、シエルの元に女王から、
英国屈指の名門寄宿学校・ウェストン校に通う親族・デリックほか
複数人の生徒が音信不通になっているという手紙が届く。
かくしてセバスチャンとシエルは、事件を調査するためにウェストン校に潜入する。
事件の真相とは…?

キャスト
原作:枢やな(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)
監督:岡田堅二朗
シリーズ構成:吉野弘幸
キャラクターデザイン:清水祐実
音楽:川﨑 龍
制作:CloverWorks
引用源:ABEMA

アニメ黒執事『-寄宿学校編-』WEBラジオ「ウェストン校の談話室」

youtu.be

X(旧Twitter)では黒執事寄宿学校編がトレンド入りするお祭り騒ぎ!!

ささやかながら、開校を祝い私もファンアートを載せさせて頂きました。

これから毎週アニメ黒執事が楽しめるなんて
本当に夢みたいです!

そんな熱狂が冷めやらぬ本日。
アニメ黒執事第1話「その執事、登校」についてのガチ感想&解禁されたアニメ黒執事最新情報等をブログにまとめさせて頂きたいと思います!

アニメの感想は勿論の事、原作との相違点やオリジナル要素、重要な伏線等にも言及させて頂きます!
考察に触れる為、こちらの記事内では寄宿学校編および本誌内容のネタバレを含みます。まだ未読の方はご注意ください。

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【黒執事 -寄宿学校編-】第1話「その執事、登校」最新話リアタイ視聴

毎週土曜23:30よりABEMAにて地上波同時配信で視聴可能です。
https://abema.tv/video/episode/26-220_s1_p1


餅月のアニメ同時視聴YouTube Live配信はこちらです。
www.youtube.com

アニメ放送期間中は毎週土曜日23時20分~
YouTube Liveにてリアルタイム同時視聴ライブ配信を行っています!
ライブ内でタイマーをセットしているのでアニメと一緒に合わせて見て頂ければ同時視聴が可能です。
「推しが尊すぎて耐えられないかも」と逆に不安なそこの貴方!仲間です!是非一緒にアニメ黒執事を見ましょう!
高確率で叫ぶので音量注意です。

※アニメ本編の音声&映像が流れることはありません
※こちらの配信はネタバレになるべく配慮した内容となっております!
よろしければ高評価とチャンネル登録で応援頂けると大変励みになります!



オープニング「狂信者のパレード - The Parade of Battlers」音羽-otoha-

アニメ黒執事が放送されるということは重々理解していましたが、それだけで嬉しすぎてアホなので放送1か月前くらいまですっかり頭から抜け落ちている事がありました。
それはテレビアニメが放送されるという事は原作内容だけでなく、オープニングとエンディングが別途製作されるという事です。(当たり前すぎる。)

前回のアニメ黒執事が劇場版でオープニングが無かったという事もあり、この事実を割と直前まですっかり忘れていたわたくし。
直前に思い出し、割とパニックになりましたw(※いい意味で)

原作がアニメ化するのを見届けるだけでも容易に致死量が予想されるのに、オープニングエンディングはいわば伏線のオンパレード&アニメオリジナル要素満載…。
つまり予想がつきません。

まずはここを生き残れるかが第一の関門でした。

そして公開されたオープニングはやはり流石黒執事!!!
寄宿学校編のみならず過去編未来編にさえも跨る様な怒涛の伏線の嵐でした!

どの伏線も本当に堂々と描かれているんです。
でも初見では気づきにくい。それが黒執事の伏線の凄い所だと私は感じています。

私も初見ではすぐには気づけなかったような、そんな細かくて丁寧な伏線が盛り沢山でした。
あまりにも重要かつ膨大な量だったので、黒執事オープニング考察だけで記事を一つまとめさせて頂きました。

PVを流して見比べながら、是非是非読んでいただけると嬉しいです!!

「黒執事オープニング考察」総まとめ記事はこちらです。
www.under-taker.com
youtu.be

さて、それではいよいよ本編の感想に移っていきたいと思います。

原作との相違点:アニメに合わせ工夫された物語展開

アニメ黒執事は物語の進み方の順番変更やちょっとした小話の追加など、いくつかオリジナル要素・演出が見受けられました。
漫画黒執事の世界観が大好きな私の個人的な意見ではありますが、結論から申し上げますとこの改変は物凄く良く、文字通りベストな形だったのでは!と感じています。

アニメ第1話で既存読者を始め、黒執事を始めてみる方にも寄宿学校編の「闇の美しさ」をきちんと伝える事。
そして何より原作のストーリーやくすっと笑える箇所もきちんと盛り込むという意味でどちらにも寄り添ってもらえた最高の演出だったのではないかと感じています。
物語の順番変更からは「何を見せたいか」という意図を感じ、その端々に原作への愛を感じました。

それではまず初めにアニメ化するにあたり原作とは違う順番で語られた箇所についてまとめていきたいと思います!

「校長室」から始まるアニメオリジナル演出

アニメ寄宿学校編はシエルが「校長室」で入学の儀を執り行うところから始まりました。
これは実はアニメ版のオリジナル演出です。

原作の寄宿学校編では坊ちゃんがビスケットをかじりながら「遅刻するー!」と走る学園生活のお決まりシーンから始まっています。(黒執事14巻第67話)
しかしアニメ黒執事第1話で真っ先に描かれたのは、その次のお話である黒執事15巻68話、荘厳な雰囲気の校長室での入学シーンからでした。
これには大きく分けて2つの理由があると感じています。
それは以下の通りです。

・黒執事寄宿学校編の世界観をよりダイレクトに伝える為
・アガレス先生の「違和感(伏線)」を薄める為

順番に考察していきます。

黒執事の世界観をよりダイレクトに伝える

寄宿学校編はよく「黒執事ではなく別の学園モノ漫画が始まった」といわれる程世界観が特徴的な章です。
これはファンにもならず、原作者の枢先生をはじめ沢山の方が仰られています。
いうなれば他のお話と比べ独立色が強く、例え前後の物語を知らなくても寄宿学校編を見るだけで楽しめる作品となっています。

とはいえ元来の黒執事のイメージであるダークゴシックの美しい世界観も勿論顕在しています。
敢えてこの荘厳な入学シーンが真っ先に描かれた理由の一つとして、寄宿学校編に存在する黒執事特有の鬱くしく美しい世界観をより強調する目的がある可能性があります。

背景美の感想としては建築やステンドグラスの描き方は勿論の事、最も驚いたのは光の差し込み方と空気感の描写です。

冒頭のシーンでは暗がりの中室内に差し込む光が印象的に描かれました。
中でも陰影の表現は素晴らしく、光の中にはよく見るとゆっくりと動き煌めいている埃の描写があることが分かります。
埃のゆったりとした動き方から建物内でどのように空気がう語いているのかまでがわかりますし、荘厳で重苦しい空気感までもが伝わってくる物凄い演出だと感じました。
流石Clover Works…!と感銘を受けたシーンです。

空気中に浮かぶ「埃」にまでこだわられた描写:アニメ黒執事寄宿学校編より引用

アガレス先生の「違和感(伏線)」を薄める目的

アニメ寄宿学校編が校長室から始まった理由。
先程の理由は主に世界観の伝え方に目的があると思われますが、もう一つは伏線を上手に隠す目的である可能性があります。

重要なポイントは2点です。

・校長室のシーンはアニメ内で2回描かれることになった(変化した箇所が重要ポイントとなる)
・アガレス副校長の出血の描き方の変化

まず大前提として、黒執事は原作の中でも同じシーンが何度も描かれることがよくあります。(例:坊ちゃんとセバスチャンの契約シーンなど)
これは黒執事の特徴であり、黒執事の伏線を考察する上で非常に重要なシーンとなります。
理由は、何度も同じシーンが絵描かれているにも関わらず、毎回新しい重要な情報が後出しで追加されていく形となっているからです。

つまり、黒執事の中では重要なシーンは敢えて1度目は不完全な形として読者に提示されることがあります。
そして読者が「ここはどういう意味なんだろう?」と疑問に感じる部分をあえて残し、それにアンサーする形でまた改めて同じシーンが描かれるのです。

アニメ寄宿学校編でオリジナルシーンとして校長室での入学シーンが2回描かれたことは、文字通りこの演出を組み込んだ形といえます。
ではこの1回目と2回目のシーンで何が変わった(何が新しく情報開示された)でしょうか。
その答えは副校長アガレス先生の顔面です。

つまりこの入学シーンにおいて重要な伏線はアガレス先生の顔面の状態にあると言えます。
更に具体的に考察していきます。

「出血」しているアガレス先生

1回目の入学シーン。
先程も言及した通り、このシーンをまず挟んだ目的の一つは黒執事の荘厳な世界観をより強調する為と考えられます。
それを強調する為にはアガレス先生の伏線要素は薄くした方がダイレクトに伝わりやすいです。
また同時に、そうすることでアガレス先生の「荘厳な教師」としてのインパクトもとても強くなり、良い意味で伏線をより薄く隠すことが可能な相互作用となっています。

顔の出血が目立たない副校長アガレス:アニメ黒執事寄宿学校編より引用

対して2回目の入学シーン。
引用でもわかる通り、アガレス先生が実は直前階段で転んで額から出血している事が新たな情報として開示されました。
1回目で荘厳な様子は十分表現したため、今回のシーンは伏線全振りです。

顔の出血が目立つ副校長アガレス:アニメ黒執事寄宿学校編より引用

百歩譲ってうっかり転んでしまい出血することは仕方のないこととして、血を拭うこともせず涼しい顔で坊ちゃんと握手を交わしているアガレス先生は明らかに異質で不気味です。
しかしこれに対し見た方はそこまで違和感を覚えなかったのではないでしょうか。

もし「言われてみれば」と感じた方がいたら、それは恐らく既に1回目の同じシーンでアニメ黒執事によってアガレス先生の荘厳な印象が既に植え付けられているからである可能性があります。
これこそが黒執事の「伏線」であり「ミスリードの貼り方」であると私は考えています。

ここからは少しアガレス先生の正体について言及させて頂きます。



結論から申し上げれば、アガレス先生は生きた人間ではありません。
その体は既に命を終えた死体であり、葬儀屋によって蘇生措置を施されたビザールドールです。

一見、生者と見比べが付かないものの寄宿学校編当時の葬儀屋の蘇生技術はまだまだ不完全です。
アガレス先生が段差で転んでしまった事、そして血が出ても全く痛がらず意に介していなかった異様な様子は、丸ごと彼が生者ではないことを表している重要な伏線でした。

なのでこのシーンは、原作漫画の方がダイレクトに1回で描き切ってくれていた為伏線箇所の違和感を感じやすく、より分かりやすい伏線だったと言えるのかもしれません。
伏線の貼り方で言えばアニメの方が難易度が上がっているように感じました。

1回目で威厳ある教師像を見せつけてくれていたからこそ、2回目でアガレス先生が顔面血だらけにしていても「あれっ、案外ギャップのあるドジっこキャラなんだな()」と納得出来ちゃった方も多いのでは、と感じます。
これこそが黒執事の恐るべきミスリード…!!本当に凄くないですか!?こういうのを見つけるたびに本当に興奮します!!

アニメオリジナル:坊ちゃんとミカエリス先生の「はじめまして(※建前)」シーン

折角校長室入学シーンについて言及させて頂いたので、このシーンの感想と直前に挟みこまれたアニメオリジナルシーンについても感想をまとめさせて頂きます。
確かにこのシーン、建前上二人は初めましてなんですよね!ミカエリス先生に扮したセバスチャン。全体的に可愛いお顔に犬歯がきらりと目立って素敵です。

生徒達からいじめにも見えかねない程手荒な歓迎の伝統を受けていた坊ちゃん。
セバスチャンがそれをすぐに止めなかったことに対し坊ちゃんがぼやくシーンがアニメオリジナル要素として追加されていました。

坊ちゃんの悪態を聞いて思った感想は「確かに…!」
いかにも坊ちゃんが言いそう&セバスチャンが言いそうなことです。

「もう少し早く止めて下さったら、より嬉しかったですけど笑💢」
という坊ちゃんに対し、
「通過儀礼のようですから、強く禁止しすぎるのも無粋という物でしょう。」
と返すセバスチャン。いかにも言いそう!!

原作ではセバスチャンが坊ちゃんを寮監として助けた後にすぐ校長室のシーンになるのですが、校長室への誘導も教師であるミカエリス先生からなされるのが自然で鮮やかでした。
このような原作では描かれなかった隙間を新たに描いてくれるのはファンとしてめちゃくちゃ嬉しく感じました!葬儀屋でも是非、なにか何卒。

しかもこの手荒な歓迎は、編集者のクマさん曰く本当にイギリスの寄宿学校で存在するものだそうです。
実際の伝統に忠実なのも流石黒執事。セバスチャンの発言もただ意地悪というだけではなく説得力が増します。

ちなみに編集者のクマさんですが、このリプ↓に続ける形でアニメ黒執事第1話の制作小話や取り入れた歴史的背景などを解説して下さっています。
とても面白いので良ければ是非観て見て下さい!

どうやら毎週やってくれそうな予感。枢先生は「コンテをもらって大喜びしてた原作者の事とかは解説しなくてもいい!」とちょっと気恥ずかしそうなご様子ですが読者としては是非その辺も教えてもらいたいなと思ってしまいます!笑


ちなみにこのシーンの直後に合った「私はあくまで寮監ですから」という原作にはないセリフ&ポーズについても、恐らく予想出来た人はいないと思うので予期せぬ場所で多数の死人が出た事でしょう。最高。
ちなみに私はこの後ミカエリス先生から発言があった「ところでファントムハイヴ君。校長室に来るようにと伝言を預かっています。」という、原作にはなかった予想外校長ワードで死んでいました。

校長室入学シーン2回目:感想

噂の校長室シーン2回目。
ここではP4が学園について説明してくれますが、レドモンドの台詞に若干の変更がありました。

原作
「(校長の)その決定は学園内において絶対

アニメ
「(校長の)その決定は学園内において史上のもの。

この直後に寄宿学校編のテーマともいえる「伝統は絶対!」というセリフが来るので、もしかすると「絶対」というワードが被らないように変更されたのかもしれませんね。

原作の倍の数謝るドジっ子アガレス先生

物凄い体勢で段差から落ちた超重要伏線箇所ドジっ子アガレス先生。
原作では「スイマセンスイマセンスイマセン」と3回謝っていましたが、アニメではなんとその倍、6回も謝っていましたwww

原作の展開を知っていると、言葉に抑揚が無くて何とも不気味ですね~。こんな歪な死体に囲まれて試行錯誤死者蘇生を繰り返していたら頭がおかしくなりそうです。
声優速水さんの威厳と包容力があり、それでいて明らかに「異質」であると感じさせるボイスがもうこれ以上なくマッチしていて、アガレス先生にぴったりだと感じました。

紫寮の外観&オープニングの雑木林

紫寮の外観の掘り下げがとても面白かったです。
アニメでは寮の外に生えたまるでお化け屋敷の様な木の様子がとても印象的に描かれていました。

何か既視感があると思ったら、オープニングで何度も出てきた木や雑木林と酷似していますね!
あの印象的な木は紫寮の木だったようです。

物語の結末に触れると、殺された生徒たちは全員紫寮に移籍されていました。
つまり紫寮はビザールドールがいた寮であることが分かります。

オープニングでビザールドールと思わしき人影が雑木林の中を彷徨っていたのは、ただ雰囲気がいいからだけではなく、ビザールドールが紫寮にいることを表しているものと思われます。

紫寮の外観に映える木:アニメ黒執事寄宿学校編より引用
オープニングでビザールドールが徘徊している様子:アニメ黒執事寄宿学校編より引用

紫寮の庭にある墓

これは物語の主軸に直接的に関わる伏線なのですが、
紫寮の庭にはお墓があるのが見えます。これは原作漫画にも存在します。

恐らくこのお墓自体は紫寮を彩る為のオブジェだと推察しますが、伏線的観点で見れば、紫寮にビザールドールがいる事の暗示の意味合いも含まれている物と思われます。

背後に映りこむ紫寮にある墓:アニメ黒執事寄宿学校編より引用

坊ちゃんが紫寮を訪れた際、生徒たちが木陰の下からぬっと出てきたのも非常に印象的です。
原作の中ではビザールドールは最終的に土の下から現れる為、紫寮の生徒たちのこの動きは、もしかするとビザールドールが将来土の中から現れることもなぞっているのかもしれません。
紫寮の雰囲気演出と掛け合わせた自然で鮮やかな伏線であると感じます!

あと動くチェスロックが良すぎて一瞬で好きになりました。
今後が死ぬほど楽しみです。

学園生活の開始

さて、伏線に関する考察が大方終わったので、話をアニメの感想に戻したいと思います。
先ほど言及したようにアニメでは物語の一部入れ替えがあり、その結果前半のP4との出会いからマクミラン君との出会い、そこから本来は第68話のセバスチャンと坊っちゃんが女王からの手紙を読むシーン後にあるはずの青寮清掃シーンに繋げるのは、初見ではその入れ替えに気付かない程鮮やかで見やすい纏め方した。

マクミラン君、アニメで見ると「ナンチャッテ」の発言がより目立ちますね。可愛い…。
このマクミラン君のナンチャッテという口癖も、アガレス先生の「スイマセンスイマセンスイマセン」をうまく隠す隠れ蓑的な特徴になっているような気がします。

マクミラン君との会話の中で、「寮弟」を「りょうてい」と呼ぶシーンがありました。
実は漫画の中では「ファッグ」と呼んでいるので原作勢の同志の皆様は耳馴染みのない言葉かもしれません。予想ですが、これはアニメ化するにあたり「ファッグ」をFワードに空耳されることを防ぐためという配慮かもしれません。

そしてお初にお目にかかりますクレイトン先輩。
まず初めに思った感想は想像していたよりも結構声が低い!!
これは意外でした。てっきりブルーアー先輩の様な雰囲気をイメージしていたのですが、ブルーアー先輩より更に堅物なんですね。

この頭の固そうな様子、「古い…いや、伝統ある我が校の」という言い換えのシーンも、言い変えてはいるけれども「失言したヤバい」とは思って無さそうなそのお堅い声が凄く合っていて、これからの活躍がさらに楽しみになりました!ちょっとウィルに似ていますね。あんな雰囲気です。

実は私、寮弟の中でもクレイトン先輩が特に大好きなんです。(寮弟(最終メンバー)はぶっちゃけ全員めっちゃ好きですが。)
今回描かれた中ではちょっと意地悪な印象に見えるかもしれませんが、実は彼は今後色々なかなかあるんです。
運動音痴だけれどクリケット中に体を張ってデットボールからご婦人を守るちょっとダサいけどいい人であることが隠しきれていないあのスポーツマンシップとか…。堪りません。
デッドボールを受けた時、私も「クレイトォン!!」と叫びたくなると思うのですが、あのシーンが今からさらに楽しみになりました。

後は寄宿学校編では触れられないのですが、
クレイトンは青の教団編で恐らくほとんどの人が予想できないであろうとんでもなくおいしい深堀があるので興味がある方は是非読んでみてください。

P4についてはAnimeJapan特別ステージ感想ブログの中で言及させて頂いていますのでそちらの記事を送付させていただきます。
www.under-taker.com

「ぺカッ」シーン

言葉はいりませんね。
見て。見て下さい。
流石スマイルです。私のつたない語彙力では語り切れません。

こんな坊ちゃんを生み出すきっかけになってくれた元祖マクミラン君には大感謝ですね!!

女王からの手紙(坊ちゃん達の潜入調査の詳細)

アニメオリジナル演出として坊ちゃんとセバスチャンがウェストン校に潜入する理由がここに差し込まれました!
原作では本来このシーンは第67話。遅刻する~!と走ってきた坊ちゃんの後すぐに言及がなされます。

この形も勿論分かりやすいのですが、原作と異なり何故セバスチャンと坊っちゃんが寄宿学校にいるのかを敢えてほとんど伏せた状態で第1話を進め、寄宿学校の違和感を見せつつ最後にネタバラシという展開がとても分かりやすく、「こんな描き方もあったんだ!」と感動しました。

女王の台詞もところどころ言い回しが変わっていますが、マクミラン君同様セリフを読み上げる上での兼ね合いかもしれません。
原作の中では普通の紙に書かれている女王の手紙ですが、アニメ版では黒い枠が見えます。
物語の結末を知っている身からすると、寄宿学校の不吉さを暗喩しているようで意味深な演出に感じました。

またこのシーンはアニメ黒執事で一番初めに公開された動画であるティザーPVのシーンでしたね!
冒頭の校長室シーン同様、リアルな紅茶の美しさなど、特に作画にこだわられて製作されているシーンだと感じました。

youtu.be

第一話本編では基本生徒と教師というイレギュラーなポジションで動いていた二人。
最後に二人の本来の関係性である主従シーンを100兆点満点の作画で表現して第1話を締めくくられた拘りからは、アニメ黒執事から原作黒執事に対するこれ以上ない愛情とリスペクトを感じました。

私の人生にもはや欠かせないものとなっている大好きな黒執事をこんな風に素敵に映像作品に昇華して頂けたことファンの1人として本当に嬉しかったです。

たった一コマの深堀り。極上の「イエス、マイロード」

そして最後のセバスチャンによる「イエス、マイロード」のシーン。
言わずと知れたセバスチャンの代名詞です。
何十回何百回と発せられたこの台詞。セバスチャンはとても優雅で完璧な執事なので、いつも必ずこの台詞は美しいです。

しかし逆に言えば必ず美しくなる「お決まり」のシーンともいえるこの台詞。
黒執事原作内でも、このシーンはそんなごく日常を切り取った一部であり、たった一コマで描かれたシーンでした。

アニメ黒執事第1話のラストを飾ることになった一コマ:黒執事14巻第67話「その執事、登校」より引用

今回の寄宿学校編本編の中で最も衝撃を受けたのは、もはやアニメオリジナルといっても過言ではない程の、このたった一コマの深堀です。

セバスチャンのこの動きは、目を閉じ、手を胸に当て、頭を下げ、発音する。
これにより「イエスマイロード」の動きは完成します。

セバスチャンは悪魔で執事。
本来はこの動きの中に本当の意味での坊ちゃんへのリスペクトは含まれていないのかもしれません。
それでも、完璧な執事であるセバスチャンはそれでもなおそこに本物のリスペクトがあるかのような動きをして見せることが出来ます。

心の中に偽りがあるからこそ、これらの動き全ては、どこか少しでも本心が見えてしまえばそれはもう「完璧な執事」とは言えないのではないでしょうか。
それにも関わらず、セバスチャンの動きは一挙一動、髪の毛一筋の動きに至るまで説得力があり、一切隙がありません。

何気ない一言をこれがセバスチャンである。という象徴的なシーンにまで、あまりにも美しく深堀がされたことに驚きが隠せませんでした。
先に言及した通りセバスチャンの「イエスマイロード」は元々とても美しく印象的なシーンです。
しかしこの描き方は、また全く新しい「イエスマイロード」の真髄の美しさを描いてくれたような…。そのように感じました。

シドのボーカルマオさんも発言されていましたが、このシーンとエンディング「贖罪」のイントロへの入り方は本当に美しかったです。
是非観て見て下さい!


解禁情報

アニメ黒執事第1話放送後、いくつかの情報が解禁されました!
沢山あるので、ツイートを引用する形でまとめさせて頂きます。














まとめ

最期に感想を一言で述べるとすれば「ありがとうございます」の一言に尽きます。
これが毎週、寄宿学校編終了まで楽しめるなんて本当に信じられません!!!

AnimeJapan特別ステージでは、セバスチャンの声優である小野大輔さんが「必ず、期待に応えて見せます。」と力強く発言をされていたのを思い出しました。
昨今漫画アニメ化でとても胸が痛い事件があり、少なからず心がかき乱されていた日々。
そんな中のあの力強い発言は、「あのセバスチャンがそういうならきっと」と後押ししてくれるような力強い安心感を覚えました。

実際に第一話が放送されて思った感想は、やっぱりセバスチャンは嘘をつかなかったでした。
期待に応えるどころか、何ならもうこの1話だけでも満足してしまったと言っても過言ではないくらいです。

だからこそ、これがまだまだこれから寄宿学校編が終わるまで続くという事実が本当に贅沢すぎて。
毎日「生きててよかったーー!」と感じる位、ワクワクした日が送れそうな予感しかありません!

これで推しが出てきちゃったら果たして私はどうなっちゃうんでしょうか。死ぬかも。いや、喜んで死にます!

X(旧Twitter)でも黒執事の話題に溢れていて、もうそれが既に嬉しすぎて!!
これから数カ月は、もう人生のご褒美期間の様な気がしてなりません!
全力で黒執事を楽しんでいけたらと思っています!

ブログの方も更新出来たらと思っていますので、是非また読みに来て頂けたら嬉しいです。
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餅月