黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【考察】ポラリス様は2人存在する!?/ポラリス様の部屋のベッドを見ると、二人目の存在が浮かび上がってくる

こんにちは!餅月です。
今日の記事は、前回の考察の追記となります。
www.under-taker.com

前回の記事を要約しますと私は
ポラリス様=アグニを殺したナイフ使いで、その正体はサーカス編で登場したジョーカーなのではないかと考察しました。

これに関しまして、重要な追記事項が出来ました。

結論から申し上げますと、
ポラリス様は2人いる可能性があります。

アグニを殺したナイフ使いがジョーカーであり、ジョーカーはポラリス様でもあるという考察は変わりません。
しかしこれに加え、
ジョーカー以外にももう一人ポラリス様と呼ばれる人が存在する可能性があります!

今回はこの人物について考察をしていきたいと思います!

もう一人のポラリス様の正体

もう一人のポラリス様。
それは一体誰なのか。

私はその正体を
サーカス編のドールではないかと考えています。

ドールは元々
お星さま考察初期の頃はポラリス様第一候補の人物でした。

その時の具体的な考察は下記記事にまとめてあります!※今回の記事でも重要になってきます。
www.under-taker.com

しかし、ポラリス様とイコールの可能性が高いアグニを殺したナイフ使いが、アグニとほぼ同じくらい大きな身長であったことからドールは異なる人物であると判断し、その後ドールをポラリス様候補から外していました。

ここが非常に複雑な伏線とミスリードして組み込まれた箇所である可能性があります。

分かりやすく言えば、
ナイフ使い=ポラリス様
でありながら同時に
他にももう一名、ナイフ使いの人物とは異なるポラリス様が存在する可能性があるからです。

ポラリス様が実は複数だったという点が、ポラリス様とナイフ使いの正体を非常に複雑に隠していた可能性があります。

上記を考察していく上で、
まずはポラリス様が複数人であることを指す伏線のように見える箇所をまとめていきたいと思います!

ポラリス様が複数人と考える理由

傷つけられていないベッド

まずはポラリス様の部屋を見てみましょう。
この部屋はズタズタな荒れようが印象的であるため、一見その荒れ具合が重要であるかのように見えます。

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荒れ果てたポラリス様の部屋:黒執事24巻第117話「その執事、丁々」より

勿論この荒れ具合もポラリス様の心境を描いていると思われる為非常に重要なのですが、もう一人の存在に気づくためには別の場所に目を向ける必要があります。

それはこの部屋の中でただ一か所、傷がつけられていない部分があることを見つける事です。
荒れ具合に目が行く中で、まずはこの逆転の発想を向ける必要があります。

この荒れ果てた部屋の中で、
よくよく見ると明らかに傷がつけられていないものがあることにお気づき頂けるでしょうか?

それはベッドと枕です。

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無傷なベッドと二つの枕(内、1つだけが無傷):黒執事24巻第117話「その執事、丁々」より

これが何を表すのか。
上記は非常に重要な伏線である可能性があります。

ベッドを傷つけなかった理由

よくよく見てみると、
この部屋にあるベッドはサイドに多少傷はあるものの、横たわる部分はほぼ無傷であることが分かります。

部屋の中でかなりの割合を占める大きな家具であるベッドにここまで傷が無いことは少々不自然であることが分かります。

自分が使うから傷をつけることが出来なかったのでしょうか?
しかしその理論でいくとポラリス様が使う必要なものであろう机と椅子がズタズタにされている為この理由で避けたわけではないように感じます。

ではポラリス様は何故ここまで部屋を荒らしておきながらベッドだけは傷つけなかったのでしょうか?

その答えは、
このベッドは部屋を荒らした人物とは別の誰かが寝ていたからである可能性があります。

部屋を荒らしたポラリス様にとって、このベッドは自分だけのものではなかったため壊さなかったのではなく、壊せなかった可能性があります。
さらに具体的に説明していきたいと思います。

二つの枕

先程の部屋の写真の中で、ベッドの他にもう一つ注意していただきたい箇所があります。
それが2つの枕です。

まずそもそもの大前提として、
この部屋には枕が2つあることが非常に重要です。
と言いますのも、
理由はシリウス様である兄シエルを例外として除いた他のお星さまの部屋の枕の数は、その部屋に居る人物の数と一致する可能性が非常に高いからです。

うち、1つは無傷でベッドの上に。もう1つは傷つけられ綿が飛び出した形でベッドの下に落ちていることが分かります。

一つだけ傷だらけの枕

もう少しポラリス様の部屋の枕を詳しく見ていきたいと思います。

特に重要な点は、
2つの枕のうち1つしか傷がついていないという点です。

もし仮に部屋を荒らした人物が別に存在するとした場合、自分の枕は傷つけることが出来ても、もう一つの枕には手を出すことが出来なかったのではないかと考察をすればこの状況は辻褄が合うように見えます。

ポラリス様たちは添い寝をしている?

もし上記の考察が正しかった場合、
ポラリス様たちは二人で一つのベッドを使い、いわば添い寝をしていることになります。

少し話はズレるのですが、
ポラリス様候補として、ドールたちの他に実はケルヴィン男爵も同じ条件が当てはまっていたことを挙げることが出来ます。

ケルヴィン男爵が死んだ場所はジョーカーたちと同じケルヴィン邸であった為、側に葬儀屋たちが控えていました。
またケルヴィン男爵とドールは死神たちによって魂を回収されるシーンが無かったためその死は非常に謎深きものとなっています。

しかしそれでも、ケルヴィン男爵がポラリス様ではないと考える理由。
その理由は主に二つあり、そのうちの一つとしてこのポラリス様添い寝問題を挙げることが出来ます。

もし仮にポラリス様がジョーカーとケルヴィン男爵であった場合。
ジョーカーとケルヴィンが同じベッドで添い寝をしていることになってしまうんですwwwwwww

個人的にとても見たくないwwwwwww

やはりポラリス様たちが添い寝をしている姿を想像しても、ケルヴィン男爵というよりはドールの方がしっくりくるように感じます。

ドールと添い寝の伏線

ただケルヴィン男爵の添い寝はキモいからwwというかわいそうな個人的好き嫌いの解釈の他にも、ドールがジョーカーと添い寝をするような伏線となるシーンが無いかなーと探してみました。

ありました!

それがこちらです

まず、ドールはサーカス編の中で坊っちゃんと添い寝をしていました。

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坊ちゃんと添い寝をするドール:黒執事7巻第28話「その執事、交渉」より引用


ドールはサーカス団の一軍メンバーであったため、本来は相部屋ではなく個室プライベートテントが与えられる立場であったことが明らかになっています。

それにも関わらず、ドールは

「一人部屋は隙じゃない。」
「誰かと一緒の方がよく眠れる」

という理由から、個室ではなく敢えて相部屋を選んでいました。

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誰かと一緒の方がよく眠れるからと、個室ではなくわざわざ相部屋を選んでいた一軍のドール:黒執事7巻第28話「その執事、交渉」より引用

これがポラリス様方が添い寝をしている伏線に繋がっている可能性があります!


それでは上記を踏まえたうえで、
お星さまの部屋のベッドと枕の数をそれぞれ比較し、人数を考察していきたいと思います。

例外:シリウス様(二人)

シリウス様である兄シエルの部屋だけ例外である可能性があります。
ぱっと見シリウス様のベッドには枕が3つあるように見えます。

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黒執事24巻第117話「その執事、丁々」より

しかしだからと言ってシリウス様が3人存在する訳ではありません。

これは、スフィア・ミュージックホールは結局青き星(シリウス様)の為に存在する点からもシリウス様は最上位の特別な存在であり、他のお星さま方に比べても上位の関係にあるからと考えられます。

また兄シエルは元々貴族であるため、このような豪華なベッドで寝ていたという意味が一番大きく、シリウス様の部屋の枕の数だけは、お星さま方の人数の考察とは無関係である可能性があります。

ちなみに、シリウス様は3人存在しないといいましたが、
実はシリウス様も、兄シエルの他に坊ちゃんのことも指しており、結果的に2人存在している可能性があります。

こちらについては下記記事で詳しく考察をしています!
www.under-taker.com

1つの枕のカノープス様(一人)

次にカノープス様の部屋を見ていきたいと思います。

カノープス様は、お星さま方の中では一番情報が少ない人物です。
最も謎深き人物とも言えますし、同時に最も特徴を与えられていないお星さまであるともいえます。

カノープス様に関しては、複数人いると受け取れるような箇所も特に存在しません。
その為、カノープス様は一人である可能性があります。

そんなカノープス様の部屋を見てみると、
シングルベッドに枕は一つであることが分かります。

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枕が1つしか与えられていないカノープス様:黒執事24巻第117話「その執事、丁々」より

以上のことから、お星さまであろうと全員に複数枕が用意されるような贅沢な仕様ではなく、1人に対し1つしか与えられないこともあることが分かります。

ちなみに、もし仮に現在の青き教団編以降の現在の章で登場する場面のそれぞれのラスボスがお星さまであった場合、このカノープス様の正体はジェーンである可能性があるかな?と現段階では感じています。(こちらまだ根拠が浅いため、考察が変わる可能性があります。)

2つの枕のベガ様たち(二人)

次にベガ様の部屋を見ていきたいと思います。

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枕も家具も2つずつあるベガ様の部屋:黒執事24巻第117話「その執事、丁々」より

ベガ様は同じぬいぐるみやドレッサーが置かれていることから小さな女の子二人(双子?)である可能性があります。

部屋の様子からも、ベガ様もまた兄シエル同様身分が高い家柄出身のようです。
枕の数は2つですが、その後ろには棒状のクッションのようなものが見えます。

しかしこちらの部屋でもやはり、メインのクッションは一人一つしか与えられていないことが分かります。

ちなみにベガ様の正体は、
現段階ではP4 ブルーアーの双子の妹たちである可能性があると感じています。

ベガ様についての考察は下記記事にまとめてあります!
www.under-taker.com

兄シエルの台詞

さて、お星さま方の部屋を確認し、
枕の数がその部屋の人数に比例する可能性が高い可能性が出てきました。

しかしそれだけではまだ少々根拠が浅いと感じた私は、もうちょっとポラリス様が複数人であると確証が持てるような箇所はないかと探してみました。

そして、ポラリス様の人数を示唆する伏線なのではないかと感じる箇所を発見しました!

それがこちらの兄シエルの発言です。

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「達」はどこにかかっているのか?:黒執事29巻第151話「その執事、無精」より引用

このセリフについては
前回の記事でも、またベガ様が双子説でも触れて考察しました。

しかしここにはさらに深い意味が隠されている可能性があります!

今まで私は、このセリフは
ポラリス(一人)やベガ(一人)達(→足して二人)を意味すると見せかけた、ポラリス(一人)やベガ達(二人)→足して三人を本来は意味しているのではないかと感じていました。

確かにこのセリフがベガ様が双子であることを指していることは恐らく間違いないと思うのですが、このセリフはそれ以外にも影に隠れてポラリス様も複数人いるということを示している可能性があると感じました。

つまり、実際のこのセリフの意味合いは
ポラリス(二人)やベガ(二人)達(→全部足して四人)を指している可能性があります。

もしこれが正しかったとしたら、伏線箇所に気づけた!と思わせといて二重どころか更に三重の意味で伏線を貼られたことになりますよね!?!
す、すさまじすぎます…凄い‥!



緑の魔女編の伏線

更に更に。
ドールがポラリス様説は以前ブログで言及したとはいえ、もう少しジョーカーとドールが二人でポラリス様であるということを表しているような強い伏線箇所が無いかなと思い探してみました。

ありました。

それがこちらの緑の魔女編の中のワンシーンです!

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兄シエル側に立つジョーカーとドール:黒執事第95話「その執事、失望」より引用

このシーンは坊っちゃんが自分の中で兄シエルと会話をしているシーンです。
この際、何故か突然兄シエルの後ろにジョーカーとドールが現れました。

また直前の駒で全く同じ構図のシーンが存在します。
そこでジョーカーとドールの場所には白いチェスの駒があります。

この回想の中で、兄シエルの役割は白のキングでした。

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兄シエル側の駒がジョーカーとドールに変化した:黒執事第95話「その執事、失望」より引用

つまり、この変化を素直に読み解いてみれば、
ジョーカーとドールは兄シエル側の人間であるということになります。

しかし、これは普通に考えれば違和感が残ります。
というのも、ジョーカー&ドールと兄シエルは直接接点が無かったからです。
それにも関わらず何故ジョーカーたちが兄シエル側にいるのか。

それは恐らく死後に接点を持ったからではないでしょうか。

ジョーカーとドールが死んだ際、その近くには葬儀屋と兄シエルが控えていました。
以前から当ブログで言及してきた通り、葬儀屋はあの日セバスチャンと坊ちゃんが去った後、ジョーカーとドールの遺体を優秀なレコードと実験目当てに回収し、蘇生を施した可能性があります。

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サーカス編のラストを見守っていた葬儀屋と兄シエル: 黒執事8巻第35話「その執事、遂行」より引用

そしてその結果生まれた存在。
それこそが二人で一つとなるポラリス様なのではないでしょうか。

一言も話さないドール

こちらは疑問点です。
緑の魔女編で、坊ちゃんの心の葛藤の中で現れたジョーカーとドール。
他にも坊ちゃんサイド(黒い駒)として父親のヴィンセントとマダムレッドも現れました。(この二人があくまで坊ちゃん側として表れてくれたことが個人的にはとても救いでした…(;O;))

そして現れたキャラクターたちは一言ずつ坊ちゃんに声をかけます。

ドールを除いて。

これは非常に意味深です。
サーカス編の中では、坊ちゃんとの接点はジョーカーよりもドールの方が圧倒的に多いものでした。

それにも関わらずジョーカーが声をかけているのにドールから一言が無いことが逆に気になりました。
これにいったいどんな理由が含まれているのでしょう?

このことは、もしかするとドールの現在の状況と関係がある伏線なのかもしれません。

余談:ハブられるレイチェル

ちなみに余談ですが、
この回想シーンの中で、坊ちゃんサイドのヴィンセントの側に、一瞬だけ母親のレイチェルが登場します。

レイチェルも坊ちゃんに声を掛けますが、レイチェルは何とチェス盤の駒にさえ出てきません…。

何かとハブられがちのレイチェル。
葬儀屋(アンダーテイカー)も、ファントムハイヴには随分と執着を見せていますが、レイチェルには一切関心が無いようです。

彼女は嫁いでファントムハイヴになった身なので、ここがその理由なのかもしれません。

レイチェルとに、双子&ヴィンセントとの間にある相違点と言えば、クローディア・ファントムハイヴの血が混ざったファントムハイヴか否かという点です…

クローディア・ファントムハイヴの存在は、
こんな小さな回想の中にもばっちり組み込まれているのかもしれません。

ドールは事実上「人質」か?

こちらはあくまでも根拠が薄い予想です。
先程の回想シーンで無言を貫くドールが何を表すか予想してみたのですが、
もしかするとドールは今もなお身体の具合があまり良くないのかもしれないと感じました。

他の蘇生が成功したビザールドールたちに比べて、もう少し身体が脆いのかもしれません。

その為、あまり話すことが出来ないという現在の状況を反映させられていたりするのかな?と感じました。こちら根拠がない妄想考察なので、あくまで一説として聞いていただけますと幸いですm(__)m!

ビザールドールが今もなお不完全な存在であることは兄シエルの様子からも分かります。
死を完全に克服できていないという点ではジョーカーもドールも同じなはずです。

つまり、もし仮にポラリス様の正体が本当に彼らだった場合、彼らは兄シエルと葬儀屋の元にいない限り生きることが出来ない存在である可能性があります。

ジョーカーはドールの為にポラリス様となった可能性

また、ジョーカーが兄シエルの下で仕えることについて、1つ疑問がありました。

それはジョーカーが自らの仇である兄シエルたちに仕えてまで、ケルヴィン男爵の無念を晴らそうとするか否かという点についてです。

正直この点については今もまだ五分五分です。

ジョーカーは生前も、ケルヴィン男爵への恩を捨てきれず結果犯罪に加担してしまいました。

この時点で、いかにケルヴィン男爵の存在がジョーカーにとって大きかったかがよく分かります。

しかし家族同然だったサーカス団員が結果的に殺されてしまった今、果たしてその恩を貫き通しその仇の下で仕えることが出来たのかは疑問が残ります。

そうなるくらいならまた自ら死ぬ、そういい出してもおかしくない程なのではないかと私は思いました。

しかしもしジョーカーが兄シエルたちの元でお星さまとなり使役すると決めた理由がこれだけでは無かったとしたら。
自殺出来ない理由があったとしたら。

もしかしたらそれはドールの存在が影響していたのかもしれません。

自分だけの問題ではなく、ドールも蘇生されてしまっていたとしたら。
ジョーカーの自殺はジョーカーだけの問題ではなく、ドールの生死にまで関わってきてしまいます。

その為ジョーカーは投げ出すこともできず、仇である葬儀屋と兄シエルに、ドールに蘇生を施し貰い続ける為にポラリス様となり仕える覚悟をもった可能性があるのではないでしょうか。

実際、ジョーカーがサーカス団員として犯罪に加わった理由も、ケルヴィン男爵への恩よりはむしろ孤児院の兄弟たちの安全を守るためでした。

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ジョーカーが犯罪に加担した理由:第32話「その執事、嘲笑」より引用

このように、ジョーカーは自分の気持ちよりも他人を優先する自己犠牲の精神が強いことが分かります。

もし仮に今回も、ジョーカーが断ればドールの命まで危ぶまれる立場であったとしたら…

このジョーカーの思想は、ポラリス様となるための決意と一致するように私は感じました。

このように考えると、
恐らくジョーカーの台詞と思われるポラリス様の台詞もとても深い意味合いが込められているのかもしれません。

勿論ケルヴィン男爵への恩からケルヴィンの執事として、という気持ちもあったのだとは思います。
しかしそれよりもドールの命を救いたいという気持ちの方が実際は強かったのではないでしょうか。

しかし実際にポラリス様として兄シエルたちの下で仕えるのは精神的にもとんでもない苦痛を伴ったはずです。

それこそ部屋の中をあそこまで荒らさなくてはとてもやっていけない程だったのではないでしょうか。

そしてそんな精神的などうしようもない兄シエルたちへの拒絶を、反抗できないジョーカーが精いっぱいに示した姿。
それこそがあのポラリス様の唯一の台詞だったのかも、しれません。

あのセリフは必ずしもケルヴィンの執事としての忠誠から出た言葉ではない可能性があります。
自分の主人を気取る仇である兄シエルたちに対し、あくまで自分は亡きケルヴィンの無念を晴らすために兄シエルたちに主従しているだけであり、自分の主はケルヴィン男爵だということを示す、そんな悲痛な抵抗の現れであった可能性があります。

もしそうだとしたら
なんて…なんて切ない…

ナイフ使いに「キャンディ」を教えたのは‥

実は、もしポラリス様がジョーカー単体であった場合、ずっと私の中で疑問点として残っていたのがサーカス編のキャンディの伏線でした。

もし仮にジョーカー一人がポラリス様であった場合、サーカス編でのドールと坊ちゃんの友好の象徴であったキャンディのくだりの伏線が宙ぶらりんになってしまうからです。

「キャンディ」

ナイフ使いが壁に書き残した
「お腹の中のキャンディ取ったのだあれ?」の文字ですが、この中で注目したい点は「キャンディ」という文字です。

このキャンディですが、
兄シエルとナイフ使いそれぞれからの「二つの意味」がかけられている可能性があります。

まず兄シエルからの意図を考えてみたいと思います。

これは自身が飲み込んだ、当主の指輪の暗喩であると考えられます。

(兄シエルが飲み込んだ当主の指輪を、おそらく坊ちゃんがお腹の中から取り出した為)

そしてナイフ使いからですが、
ドールと坊ちゃんの間では「ファントムハイヴ社のキャンディ」が「友情の象徴」として描かれていました。

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キャンディは坊っちゃんとドールの友好の象徴だった:黒執事6巻第27話「その執事、興行」より
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キャンディ:黒執事8巻第35話「その執事、遂行」より引用

以上の事から、「指輪」を「キャンディ」に例えたのは真シエルの指輪としての意味のほかにナイフ使いからのメッセージでもある可能性があります。

引用源:
www.under-taker.com

ナイフ使いも壁に「キャンディ」というワードを残していました。
これが偶然にはどうしても思えず、ずっとモヤモヤしていました。

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ナイフ使いが残した「キャンディ」というワード:黒執事26巻第128話「その執事、見証」より

しかしもし仮に、
アグニを殺し、このメッセージを刻んだ犯人がジョーカーであり、
そしてこの「キャンディ」のくだりの曰くをジョーカーに伝えたのが同じくポラリス様であるドールであったとしたら辻褄が合うように感じます。

このキャンディという伏線も、もしかすると
伏線でありながらも犯人をドールと思わせる、非常に巧妙なミスリード兼ヒントだったのではないでしょうか?
 

坊ちゃんと兄シエルの手口の共通点

もし仮に今回の考察が正しかった場合、
兄シエルサイドはドールを事実上人質のようにしてジョーカーを利用していることになります。

サーカス編のジョーカーの台詞を借りれば、文字通り「その人がいないと生きていけない」からです。

そのように追い詰めた形で仇である自らの下で使役させる…なんて鬼畜!(誉め言葉です)

しかし面白いのが、
この鬼畜な点、実は坊ちゃんもスネークに対して同じことをしているのです。
分かりやすくするとこのような形です。

兄シエルサイド


対象サーカス団員(仮)

・ジョーカー
・ドール

団員の仇である坊ちゃんの家族である自分に主従させその能力を利用する

その代わり彼らの延命を施すが、逆に言えば従わなければ死ぬことを意味している

坊ちゃんサイド



対象サーカス団員

・スネーク

自分が団員の仇である事を隠し、団員たちの捜索を助ける体でスネークを使用人として利用する

決して鬼畜なのは兄シエルたちだけではないことが分かります。
流石双子…

ただし坊ちゃんの方は、身寄りが無くなり、サーカス団員の末路を知り得なかったスネークを救う意味で声をかけたという面も少なからずあるような気がします。これが必ずしも建前では無かったのかなあと…。鬼畜な部分はあるとは思いますが、それでも全部が全部ではないような気がします。そうでなければ、サーカス団員たちの孤児院へ最後向かうことも無かったのではないでしょうか。

それに比べ、兄シエルの方は恐らく坊ちゃん一筋で他の人のことは利用できるか否かでしか見ていなさそうなので、「蘇生してあげる」という善意は100%建前の鬼畜度Maxなのではないかなあと感じたり感じなかったり…笑

兄シエルのキャラクター性にも繋がる点なのかもしれませんね!

まとめ

今回考察した内容は以下の通りです。


・ポラリス様は2人いる可能性がある。


・その正体はジョーカーとドールの可能性


・ジョーカーがナイフ使いであり、ナイフ使いとドールは別人であることがトリックとなっていた可能性


・お星さまと呼ばれる人は、正式にはシリウス2名、カノープス1名、ベガ2名、ポラリス2名の計7人である可能性

お星さま(特にポラリス様)の正体考察は、
今までしてきた黒執事考察の中でも上位に入るレベルで難しかったように感じます!

特に、伏線であると同時にミスリードでもある、なんて形のヒントがあるなど思ってもみませんでした…!
黒執事の奥深さと伏線の凄さ、何より考察する面白さを改めて実感しました(#^^#)

いままでもお星さまの正体については二転三転してきましたが、今回こそ、いよいよポラリス様の正体はこの二人の可能性が高くなったのでは…!?と感じました。

この考察があっているかはまだ分かりませんが、改めて気づいたことがあれば改めて記事にしようと思います!

ポラリス様については何とかまとめましたが、他のお星さまや兄シエルの背景など、考察するところはまだまだまだまだありそうな予感です!(#^^#)

餅月


※最後に考察のきっかけになったツイートをメモとして引用しておきます!