こんにちは!餅月です。
『黒執事』最新話第193話「その執事、試行」Gファンタジ―2022年11月号の考察をしていきたいと思います。
今回の第193話は一言で表すならば正しく衝撃的な展開!!!
とある人物が、なんと13年の時を経て衝撃の再登場を果たしました。
しかしそれは決して一概に喜べる内容ではありません。
と言いますのも、その人物は表向きでは再登場するはずがないとされてきていた人物だからです。
枢先生も、今回の第193話販売前にこのような不穏なツイートをなさっています。
枢先生が黒執事のお話について発売前にツイートされることは最近では大変珍しいように感じます。
それだけ今回の第193話は、黒執事にとって重要な分岐点の内の一つである可能性があるのではないでしょうか。
#黒執事 明日発売の #Gファン 11月号に掲載される193話は我ながら胃が痛い感じに仕上がって良かったです。その場を凌ぐための小さい嘘って、後からとんでもないことになったりするよね【枢】
— 枢やな_Staff (@toboso_official)多分この考察に関連する事かと思われます。ポラリス様の正体が暴かれ、それを通じスネークに坊ちゃんの嘘がバレた時、黒執事という物語には更に深い絶望と憎悪が撒き散らされることになるのではないだろうか…
— 餅月30日池ハロ (@mochimochimoon3) October 17, 2022
※記事内容写真は本誌ネタバレ注意ですhttps://t.co/f418c4giO8https://t.co/Rdnu7USA38 pic.twitter.com/bIY9j59qji
しかし実は当ブログでは、今回登場した人物の再登場の可能性について、
年前から予想として考察をしてきていました。
今回の第193話でその考察が的中◎!となりました!
考察が的中したことは勿論嬉しいのですが、
それ以上にこの人物が本当に再登場を果たしてしまった事によって今後起こるであろう悲劇を予感すると身が縮みあがる思いです。
近いうちに黒執事の本誌の中では、
リジーが坊ちゃんの元を去り兄シエルの方へ行ってしまったときのような、どうしようもない悲しい出来事がいま再び描かれる可能性が出てきてしまったからです。
しんどいシリアスシーンを楽しく乗り越える/一緒にGファンタジーを読もう!!
「黒執事は大好きなんだけど、展開がしんどすぎて読むときに胃が痛い…。」
よくTwitterこんな意見をで耳にします。
この気持ち、めちゃくちゃ共感できるんです…!
いや勿論大好きなんです。しんどいシリアスシーンも含めて尊いんです。
でも大好きだからこそ、黒執事全力の鬱くしい展開を受け止めるには中々に胃がキリキリするんですよね…!
毎月の供給は本当にありがたいのですが一人で受け止めるには刺激が強い…!!
そ こ で ! !
新たな取り組みとして、
毎月18日のGファンタジー発売日に、
YouTubeLiveにて初見読み&考察のリアルタイムライブ配信を行わせて頂きます!!
シリアス展開も勿論なのですが、
個人的には葬儀屋さんが出てくれると一瞬で頭が馬鹿になってしまいブログが書ける冷静な視点に帰ってくるまでに数時間を要するため、それを共有させて頂きたい&頭を整理したいという意味合いもあります。
ちなみに今回のアーカイブはこちらです。
youtu.be
Gファン発売と同時に↓で
— 餅月30日池ハロ (@mochimochimoon3) October 17, 2022
YouTubeライブ配信開始します!!
初見感想と考察になりそうなのでネタバレ注意でお願いします🙇https://t.co/pdCPMNqOMF https://t.co/dq7NsoZOoY
今後は毎月、Gファンタジー発売日に
発売と同時にライブ配信を行う予定です!
よろしければ高評価とチャンネル登録をしてやって頂けますと大変励みになりますのでよろしくお願いします!(^^)!
「読むのが苦しい!」という貴方!
同じファン仲間同士で叫びながら同時読みしてみませんか。
みんなで読めば怖くない!!…多分!
もし葬儀屋さん(※私の推し)が突然出た暁には、稀に管理人が首を絞められたカエルのような声を出す可能性がありますが、生暖かく見守って頂けると嬉しいです。
さて、長くなりましたが第193話の本題に移っていきたいと思います。
前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです
www.under-taker.com
あらすじ:黒執事第193話「その執事、試行」Gファンタジー2022年11月号
※考察に必要最低限の大まかな話の流れのみです。
詳しく知りたい方はぜひ本誌を買ってください!(^^)
※伏線として重要な可能性がある点は線と太文字で強調してあります。
扉絵:風車を背景に立つスネークとフィニアン
英国西部田園地帯(ノーフォーク)の風に抱かれてーー
孤児に無償で英才教育を行う児童養護院に潜入した二人。
・児童養護院の中に入り、その内装に再び見覚えを感じ二人は首をかしげる。
・まず二人は血液検査を受けた。
・F・О・L児童養護院は最新の医療で家族の健康を守っていると職員は説明する。
・次に二人は児童養護院に迎えられるか否かを図るための適正テストを受けた。内容は以下の通り。
第一問
次の4種の動物を愛らしいと思う順に並べなさい。
A.うさぎ B.いたち C.犬 D.ねこ
第二問
次の4種のケーキのうち美味しいと思う順に並べなさい。
A.いちご B.チョコ C.チーズ D.キャロット
・スネークが「正解はあるのか」と質問をしたところ、職員は「正解はない。でも私たちの家族になる為の適当な回答はある。」と答えた。
・テストの最中に血液検査の結果がでた。
・血液検査で不適正な結果が出たとして、テスト中にも関わらず二人はF・О・L児童養護院で受け入れられないと却下されてしまう。
・病気が見つかったわけではなく二人は健康そのものであり、適性が無かっただけと説明される。
・それならばここで働かせてほしいとスネークが食い下がるも、血液検査で適性が認められなければ何人たりとも院に滞在できないとこれも却下されてしまう。
・万事休すのスネークに突然声をかけた人物。それはサーカス編で死んだはずのドールだった。
・言葉にできない喜びを体現するスネーク(※本当に美しいシーンなので、是非本誌もしくはコミックスで絵をご確認ください)
・状況が呑み込めないフィニアンにスネークはドールを「サーカス団の仲間だ」と紹介する。
・それを聞き、過去に団員を殺したフィニアンは顔色を変えた。
・強張りながら自己紹介をするフィニアン。
・フィニアンの名前を聞いたドールは「サーカスにも同じ名前の新人がいたっけ。偶然だな。オレはドール。これからよろしくなフィニアン」と笑顔で手を差し伸べた。
生きていたドール!?
第193話終了ーー
第193話重要箇所
今回の第192話で特に重要な箇所について箇条書きでまとめます。
過去の考察記事も踏まえ、
こちらの的中箇所を中心に、順番に考察を進めていきたいと思います!
考察的中箇所
・ドールが再登場する可能性←的中◎!
新たに回収された伏線
・坊ちゃんがサーカス編で「フィニアン」を名乗ったのは伏線だった
新たに原作内で触れられた重要伏線箇所
・ドールはビザールドールの可能性について
・フィニとスネークは何故F.O.L児童養護院に見覚えがあったのか
・児童養護施設の「血液検査」と「適性テスト」とは何を図る意図があるものなのか
・F.O.L児童養護院の正体は兄シエル専用のシリウス型血液収集機関である可能性について
枢先生の巻末コメント
Disneyの世界最大ファンイベントD23に参加しました!刺激を受け過ぎたのか、帰国後毎日アメリカにいる夢を見ます。
葬儀屋ヲタの叫び(感想)
遂に…遂にか…
この一言に尽きます…。
ドールとの再会を果たした時のスネークの素直な喜びようがまた胸が痛いです…。
思わず言葉が出ない、そんなスネークを前にドールは「もしかして俺のこと忘れてる!?オレだよ、綱渡りの…」と焦るんですよね。この様子も本当にドールらしくてリアルです。
スネークが忘れるわけないのに…。そこをつい不安に思ってしまうあたりが何というか本当にドールの人の良さを感じてしまう印象的なシーンに見えました。
この二人の再開は、今後の黒執事に大きすぎる影響を与えることは間違いありません…。
エリザベス以来、久しぶりに「味方が減る」という本当にしんどい局面が間近に迫っているように感じます。
きっと死んだと思っていた兄が突然目の前に現れたエリザベスも、この局面にぶつかったのでしょうね。
これはまだ仮定ではありますが、殺されたドールの蘇生状態を唯一維持できる存在である葬儀屋を前に、従う以外道が無いジョーカーも、この酸いも甘いも味わい尽くしたのかもしれません。
彼らは全て、お上が定義した魂の定義が崩壊し死者がよみがえる世界になったことでその歪みに翻弄されている人物という点で共通してしまっているのかもしれません。
葬儀屋…
気持ちはわかるけど我が推しながらなんて罪深いことを…
それでは順番に考察をしていきたいと思います
考察
【考察的中!】ドール再登場!12年前の今日は、坊ちゃんがスネークに「嘘」をついた日
当ブログでは2017年からドール再登場の可能性について考察を重ねてまいりました。
今回第193話で遂にドールが登場したことにより、こちらの考察が的中◎!していたことが確定となりました!!
ちなみに、この伏線が原作内の中で張られた時期については以下の通りです。
2009年Gファンタジー8月号:ドールとジョーカー死亡(今から13年前)
2010年Gファンタジー11月号:坊ちゃん、スネークに「嘘」をつき、仲間として勧誘(今から12年前)
つまり、今回のドールの再登場は実に13年越しの伏線回収であることが分かります。
また特に気になったのは、坊ちゃんがスネークに嘘をついたのがちょうど12年前の今日、同じ11月号の黒執事だという点です。
12年前についた坊ちゃんの「嘘」
12年後の同じ日である10月18日に、サーカス団員の死と共に完璧に騙せていたはずのその「嘘」が、遂にほころびを見せ始めてしまいました。
不吉な予感がしてなりません…。
ドール再登場の可能性についての考察については、
前回の第192話のネタバレ考察で詳細を書かせて頂きましたのでそちらからの引用と共に、今回の193話の内容も交えて紹介していきたいと思います。
ドールが再登場を果たしたのは、決して突然の出来事ではありません。
13年前から原作内で緻密に張り巡らされてつづけた伏線の数々を、是非見逃さないでください!
まず初めに今回のお話の中で
最も直接的に伏線が張られた重要箇所について考察をしていきたいと思います。それは第192話のラストシーンでスネークの蛇を捕まえた人物の正体についてです。
結論から申し上げますと、
この蛇を捕まえた人物の正体はサーカス編でセバスチャンによって殺害されたドール(※ビザールドール。ポラリス様の内の1人)である可能性があります。この影の人物の正体については、今後の黒執事(※特にスネークと坊ちゃん陣営の信頼関係)を揺るがすほどの大きな大きな伏線となっている可能性があります!
ポラリス様=ドール(とジョーカー)説については下記記事で詳しく考察していますので、良ければ読んでみて下さい
(この記事が一番ポラリス様考察総まとめに近い内容となっています!)
www.under-taker.com
主にジョーカーについてのポラリス様考察はこちら
www.under-taker.com
www.under-taker.com
最古の記事はこちら
※当時はまだ明らかにされていない部分も多かったため一部異なる考察となっています
www.under-taker.com
蛇の持ち方について
上記の引用記事に,今回の第193話を踏まえた追記です。
遂に堂々と再登場を果たしたドールですが、再登場シーンに正しく上記で言及した蛇の持ち方を印象的に描く演出が用いられました。
具体的に言いますと、
サーカス編の時に実際にあったスネークとドールの会話が一言一句変わらない形でリプライズされました。
前回の第192話でも考察した通り、やはり蛇を捕まえるということは謎の人物=ドールであることを示唆する伏線でした。
しかしここまで全く同じセリフにしてデジャブを起こさせる形になるとは予想できませんでした…!
ちょっと兄シエルが登場した時と似ていますよね。
兄もまた、顔が出る前に「咳が止まらなくなるよ」という意味深かつ坊ちゃんには伝わる自分の正体を示唆する含みのあるニュアンスの台詞と共に登場していました。
そんなそこはかとない不気味さと同時に、対象者への絶対的な愛情を含んだあの独特な言い回し方法はドールにも共通していると私は感じます。
後ほど改めて少し考察をしますが、
この兄とドールの登場シーンの共通点は、2人がビザールドールであることと、対象者(兄は坊ちゃんへ、ドールはスネークへ)に対する絶対的愛情があるという二点を示唆しているのかもしれませんね。
さて、第192話でのドール考察引用に戻ります。
【追記】ドール=ビザールドールか?
さて、次にド―ル=ビザールドールかについての考察を行っていきたいと思います。
前回の第192話の考察でも、
ドール=ビザールドールの可能性について言及しました(このすぐ後に引用記事をつけます。)
この考察の判断基準は、
ビザールドールの特徴として近づかれてもその気配に気づけないということを上げることが出来ます。
それをふまえ、今回満を持して再登場を果たしたドールですが、その登場シーンを見てみたいと思います。
他のビザールドールたちと同じく、
ドールもまた、ドールが直接スネークに声をかけるまでスネークはその存在に気付くことが出来ませんでした。
これは、他のビザールドールたちとの共通点がドールにも当てはまっている形になります。
スネークの蛇たちのサーチ能力
ドールと再会を果たした時、
スネークはF・О・L児童養護院を調査するためにほとんどの蛇たちを敷地内に放っていました。
ドールが現れた時スネークは身の回りにはほとんど蛇を従えていなかったとはいえ、他の蛇たちすべてを使って既に屋敷内を警戒済みの状態であったという事実は、ドール=ビザールドール説を考察する上で非常に重要な伏線である可能性があります。
(スネークの「…って、●●が言ってる」の会話を見る限り、キーツはカバンの中に隠れていたのかもしれません。また柄的にドールに捕まったキャラはワーズワスのように見えましたが、ドールに話しかけた時蛇の主語が「エミリー」に代わっているので、ドールが捕まえた蛇はエミリーだったのかもしれませんね。)
スネークの蛇を使った調査能力について順番に見ていきたいと思います。
まずサーカス編では、帰ってこないジョーカーたちを心配する際、スネークは「まだにおいはしないから近くにはいない」と言っています。
このことから、スネークは蛇を通じて、近くの人間の身ならず遠くの人間の存在まで認識できることが分かります。
次は密室殺人事件編を見ていきます。
坊ちゃんと再会を果たした際、スネークは坊ちゃんの衣装のにおいをたどってサーカス団からファントムハイヴ家まで追ってきました。
まるで警察犬のようですね。
相当広範囲でも探している人物を見つけられることが分かります。
更に言えば、スネークは当時坊ちゃんがそこにいなかったタウンハウスを突き止めることが出来ました。しかもそれは屋敷の外から感知することが出来ていました。
例え本人がいなかったとしても、そこに「いた」というにおいまで突き止めることが可能であることがわかります。
まるで寄宿学校編の時に、紫寮の外からでも人の魂の気配を察することが出来るといったセバスチャンのようなサーチ能力です。
これだけのサーチ能力があるにも関わらず、スネークを始め他の大量の蛇たちは、
知り合いであるはずのドールの気配とにおいに事前に気付くことが出来ませんでした。
以上のことから、今回再登場したドールは生きた人間ではなく、兄やベガ様であるレイラと同じビザールドールである可能性が非常に高くなったと感じています。
以下、他のビザールドールとの共通点について過去記事を紹介させて頂きます。
www.under-taker.com
今後ドールとスネークはどうなるのか?
これらを踏まえ、今後ドールとスネークは一体どうなってしまうのかについて考察をしていきたいと思います。
まずドールは、今後非常に重要なキャラになる可能性があります。
最も分かりやすいポイントとしては、坊ちゃんがスネークについた「嘘」を暴く生き証人としての立場です。
坊ちゃんはサーカス団員が全員死んだのをいいことに、スネークに対し、自分がサーカス団員を殺したことを隠しています。
それどころか、サーカス団員は行方不明になったと嘘をつき、スネークに有り得ない期待をさせてその能力を利用していました。
サーカス団員が全員死に、死人に口なしだったことからこの坊ちゃんのアリバイは完璧のように見えましたが、葬儀屋(アンダーテイカー)がお上の決めた魂の基準を脅かす死者蘇生を行ったことにより、その完璧な嘘にほころびが見え始めています。
決して嘘はつかないというセバスチャンが坊ちゃんの命令によって殺めたはずのドール。
そんなドールが復活してしまった事により、今後坊ちゃんが更に追い込まれるのは間違いが無いのではないでしょうか。
改めて枢先生のツイートを拝見すると、更にゾッと来るものがあります。
#黒執事 明日発売の #Gファン 11月号に掲載される193話は我ながら胃が痛い感じに仕上がって良かったです。その場を凌ぐための小さい嘘って、後からとんでもないことになったりするよね【枢】
— 枢やな_Staff (@toboso_official) October 17, 2022
まだ未回収の伏線:ドールは唯一、坊ちゃんの背中の焼き印を見たことがある重要なキャラ
また、ドールが重要なキャラであると言えるポイントはもう一つあります。
それは、黒執事に登場するキャラクターの中で、ドールは唯一坊ちゃんの背中の焼き印を直接見たことがあるキャラクターだという点です。
また、ドールが坊ちゃんの焼き印を見てしまったという事実が今後非常に大きな意味合いを持つと考える理由はもう一つあります。
それはサーカス編終了後、小話として収録された黒執事8巻第37話「その執事、新調」にあります。
サーカス団員の襲撃によって屋敷がボロボロになり、服を新調することになった話なのですが、この話ではなんと服を試着する際に坊ちゃんが焼き印を見せたくないがないがためにあの手この手で奮闘する話だからです。
黒執事では稀に、メインの章と章の間で一話読み切りのような小さな小話が描かれることがあります。
一見本編には関係ないような独立したほのぼのストーリーに見えることが多いのですが、その中に伏線が離れることが多々ある傾向が見えます。
(例・例えばイースター編では、リジーが坊ちゃんとの会話の中で違和感を感じる描写が双子伏線として描かれました。)
今回の焼き印についても、
サーカス編直後に、しかもドールが焼き印を見てしまったという話の後にこの小話が差し込まれることは、ドールが坊ちゃんの焼き印を見たという事が今後の黒執事に深く関わることを示唆する伏線である可能性があると感じています。
坊ちゃんは「何故」焼き印を隠す?/兄とは焼き印の位置が異なっている為、自分が弟であるとバレるからである可能性
また焼き印についてもう一つ重要だと思われるポイントを考察していきたいと思います。
それは、そもそも坊ちゃんは何故焼き印を隠したがるのかという点です。
意外なのですが、実はこの理由が、黒執事の中ではまだ一度も明確に説明されていません。
特に、第37話で焼き印に重きが置かれた小話が有ったにもかかわらず、このポイントが敢えて明確に説明されていない事にはどうしても意図的なものを感じます。
結論から申し上げますと、
坊ちゃんが焼き印を見せたがらない本当の理由は、
焼き印の位置が双子の兄と弟で異なる位置にある為、自分の背中の焼き印を見られた場合、そこから自分が弟の方であることがバレる可能性があるからなのではないかと私は考察しました。
※考察理由は後ほど詳しく説明します。
もし仮にそうであった場合、
坊ちゃんの焼き印を生前見たドールは、焼き印の位置で唯一双子を見分けることが出来るキャラとなります。
となると、現在のシリウス様とサーカス団員を滅ぼした坊ちゃんを見分けられ、ある意味サーカス団に対しては兄シエルの潔白を証明できるキャラとなります。その点で、ドールは非常に重要な役割を担った可能性があります。
そもそも私たちは兄シエルが登場した時、何故素直に双子だと理解し信じることが出来たのでしょうか。
その理由は単純です。兄が出てきた同じ場に、坊ちゃんもいたからです。
双子だと認めざるを得ない状況だったからですね。
正しくこの状況↓だったはずです。
ではもし仮に双子の1人しか目の前におらず、その場にいない別のもう1人の双子に何かしらの危害を加えられた場合はどうなるでしょう?
当然こうなる訳です。
相手に自分が双子であることを公言していなかった場合相手に証明するのが意外と難しそうですよね。
しかも相手が激昂している場合は猶更です。
双子だと理解することが出来ず坊ちゃんを殴ってしまったソーマですが、これと同じことがポラリス様(ジョーカー)と兄シエルの間でも起こった可能性があります。
その場合、兄と坊ちゃんを唯一外見で見分けられるかもしれないポイントである坊ちゃんの焼き印の位置を知っているドールは、兄の潔白を晴らすために重要な役割を担ったのかもしれません。
坊ちゃん:サーカス団の仲間を殺す 兄:坊ちゃんと勘違いされてサーカス団の生き残りであるジョーカー&ドールに坊ちゃんだと勘違いされる
兄:アグニを殺す 坊ちゃん:ソーマにアグニを殺した兄と勘違いされて殴られる
ソーマが坊ちゃんを勘違いして殴ってしまった事は、
上記の対を示唆する伏線である可能性があります。
兄シエルの焼き印の場所は不明
双子の焼き印の位置について具体的に説明していきます。
まず考察していく上で重要なポイントは二か所です。
・兄シエルの焼き印は一度も明確に描かれたことが無い
・兄シエルの腕にちらりと見える焼き印らしき跡
兄シエルの焼き印は一度も明確に描かれたことが無い
まず一つ目について。
原作の中で、坊ちゃんの焼き印についてははっきりと何度も描かれていますが、兄シエルの焼き印についてはしっかりと描かれたことがまだ一度もありません。
これが伏線である可能性があります。
黒執事27巻第136話で双子が焼き印を入れられるシーンが描かれています。
しかしそこでは坊ちゃんが焼き印を背中に押されたシーンは描かれているものの兄に焼き印を押されるシーンは省略されており、描かれていません。
またこの時焼き印を押そうとしている大人は双子に対して
「ふたりとも背中を出しなさい。」と言っています。このことから当初、大人側は双子それぞれの背中に焼き印を押そうとしていたことが見て取れます。
しかし、少々気になるのはこの時の双子の服装の相違点です。
坊ちゃんは長そでシャツを着ているのに対し、兄シエルは上裸であることが分かります。
また、まだ確定ではないのですが、第19話の中で兄シエルの右手首の甲側に焼き印のような跡が見えなくもありません。
焼き印を押される際、坊ちゃんはシャツを着たまま背中をめくられ焼き印を押された描写があります。
しかし当時兄の方は上裸の為、ちょっと抵抗をすれば背中につけようと思った焼き印が「うっかり」腕など他の場所に押されてしまった、という事が可能な服装となっているのが個人的に大変気になります。
またこの後、坊ちゃんの焼き印を兄が確認してあげるシーンがあるのですが、そこでも痛む背中を抑える坊ちゃんに対し、シエルは「痛みはするけれど…。」とはいうものの体の具体的な部分を気にするような様子がありません。
その為兄シエルはどこが痛むのかは不明のままです。
また更に言えば、この時坊ちゃんは兄シエルに対し「シエルはもう痛くないの?」というのみであり、この言葉もまた、シエルの背中に焼き印があるとは言い切れない形になっています。
まだ確証は持てませんが、
以上のことから、双子の焼き印の場所は大きく異なっている可能性を現時点で考えることが可能です。
兄と弟の焼き印の位置が違う可能性については、下記記事でも少々触れております。
www.under-taker.com
余談:現在の兄の右手首に焼き印は無し
また31巻の特典絵を見ると、19話で見えた兄シエルの右手首にあった焼き印の跡らしきものが見えないことが分かります。
このことから、少なくとも葬儀屋によって蘇生された後の兄シエルの手首には焼き印の後は無いことが分かります。
31巻の特典(?)に兄いたなぁと思って見たんですが、これは…隠れているのか…見えなかったです…(なんの情報も無くてすみません) pic.twitter.com/0moJWKPqH1
— S音 (@11s08on) October 18, 2022
これはあくまでまだ確証は全く持てないのですが、
葬儀屋が好意で焼き印を消してあげたという可能性もまだ否定はできません。
と言いますのも、葬儀屋は実際兄シエルの額にあった傷跡を消してあげているからです。
間違いなく負の遺産である焼き印を目の前にして葬儀屋は何を思うのか…。
兄も消したいと思うのか。それとも双子のおそろいとして勝手に消したら激怒するのか。
ここはまだキャラクター自身でなければ分からない部分ではあります。
結論を申し上げますと、
兄シエルの焼き印の位置についてはやはり意図的にぼかされていると感じる部分が多いことから、少なくとも坊ちゃんとは異なる位置に入っている可能性は比較的高いのではないかと感じています。
ただそれが19話でそれらしいものが見えた右手首の甲なのか、それとも別の場所なのか、はたまたすでに消されているのかは、まだ確証が持てない状態であると感じています。
うーん考えすぎかなぁ
— 餅月 (@mochimochimoon3) 2022年10月18日
わかんなくなってきた( 。∀ ° )
サーカス編後に描かれた特に第37話の焼き印小話は、焼き印を隠すためにセバスチャンがかなり無理矢理な強行突破をすることが多く、全体的に非常にコミカルなテイストで描かれていました。
このことも相まって何となく読者側からしてみると、「坊ちゃんは恥ずかしくて見られたくないんだな」ととらえてしまいそうな描き方になっています。これこがもしかするとミスリードなのかもしれません。
勿論、兄シエルは結局生還することが出来なかった為、例えこの時点でリジーが坊ちゃんの焼き印の跡に気付いたとしても、兄と弟で焼き印の場所が違うこと気づくことはなかったと思います。
理由は、仮に本当に兄と弟で焼き印の位置が違った場合、それを知り得る人間は坊ちゃんと兄だけのはずだったからです。
しかしそれでもこの明確な双子の差は、シエルを名乗る坊ちゃんにとっては本能的にバレたら自分の正体に繋がってしまうのではないかと思うほど不安なものだったのではないでしょうか。
だからこそ、坊ちゃんは焼き印小話の中で「リジーに見られたくない」ではなく、「リジーに見られたらまずい。」と思ったかもしれません。
しかし兄が帰還を果たした今、もしこの焼き印について双子で差がある場合、それは明確な双子の見分け方として大きく物語を左右する可能性があります。
ジョーカーとドールは「陰」と「陽」か
続いては今回の第193話のドールの雰囲気について少々言及したいと思います。
私は第193話を読んで驚いたことがありました。
それはドールが生前同様に生き生きとしており、負の感情に塗れている様子が見えなかったという点です。
それに対し、ドールと一緒に考察していると思われるジョーカー(※ポラリス様仮)の負への変貌があまりにもすさまじいです。
※ポラリス様考察については下記記事で詳しく言及しています。
www.under-taker.com
「血を搾り取ってやればよかった」などの発言は、優しかった生前のジョーカーとは似ても似つかないほど狂暴です。
このことから、ジョーカーとドールは2人でポラリス様であるのと同時に、互いに「陰:ジョーカー」と「陽:ドール」のような関係性になっているのかもしれません。
余談:ジョーカーはドールを今も尚守っている可能性について
何故ここまでジョーカーが闇落ちしてしまったのか。
そして何故ドールはここまで生前のままのドールでいられているのか。
それはひとえに、今も尚ジョーカーがドールを守るために精神的な面の苦しみも含めて受け止める努力をすることによりドールを守っている可能性があります。
故に二人は更に「陰」と「陽」のような関係性になったのではないでしょうか。
過去記事にこの件について考察をしていたことがありますので引用の形で紹介させて頂きます。
ドールは事実上「人質」か?
こちらはあくまでも根拠が薄い予想です。
先程の回想シーンで無言を貫くドールが何を表すか予想してみたのですが、
もしかするとドールは今もなお身体の具合があまり良くないのかもしれないと感じました。他の蘇生が成功したビザールドールたちに比べて、もう少し身体が脆いのかもしれません。
その為、あまり話すことが出来ないという現在の状況を反映させられていたりするのかな?と感じました。こちら根拠がない妄想考察なので、あくまで一説として聞いていただけますと幸いですm(__)m!
ビザールドールが今もなお不完全な存在であることは兄シエルの様子からも分かります。
死を完全に克服できていないという点ではジョーカーもドールも同じなはずです。つまり、もし仮にポラリス様の正体が本当に彼らだった場合、彼らは兄シエルと葬儀屋の元にいない限り生きることが出来ない存在である可能性があります。
ジョーカーはドールの為にポラリス様となった可能性
また、ジョーカーが兄シエルの下で仕えることについて、1つ疑問がありました。
それはジョーカーが自らの仇である兄シエルたちに仕えてまで、ケルヴィン男爵の無念を晴らそうとするか否かという点についてです。
正直この点については今もまだ五分五分です。
ジョーカーは生前も、ケルヴィン男爵への恩を捨てきれず結果犯罪に加担してしまいました。
この時点で、いかにケルヴィン男爵の存在がジョーカーにとって大きかったかがよく分かります。
しかし家族同然だったサーカス団員が結果的に殺されてしまった今、果たしてその恩を貫き通しその仇の下で仕えることが出来たのかは疑問が残ります。
そうなるくらいならまた自ら死ぬ、そういい出してもおかしくない程なのではないかと私は思いました。
しかしもしジョーカーが兄シエルたちの元でお星さまとなり使役すると決めた理由がこれだけでは無かったとしたら。
自殺出来ない理由があったとしたら。もしかしたらそれはドールの存在が影響していたのかもしれません。
自分だけの問題ではなく、ドールも蘇生されてしまっていたとしたら。
ジョーカーの自殺はジョーカーだけの問題ではなく、ドールの生死にまで関わってきてしまいます。その為ジョーカーは投げ出すこともできず、仇である葬儀屋と兄シエルに、ドールに蘇生を施し貰い続ける為にポラリス様となり仕える覚悟をもった可能性があるのではないでしょうか。
実際、ジョーカーがサーカス団員として犯罪に加わった理由も、ケルヴィン男爵への恩よりはむしろ孤児院の兄弟たちの安全を守るためでした。
このように、ジョーカーは自分の気持ちよりも他人を優先する自己犠牲の精神が強いことが分かります。
もし仮に今回も、ジョーカーが断ればドールの命まで危ぶまれる立場であったとしたら…
このジョーカーの思想は、ポラリス様となるための決意と一致するように私は感じました。
このように考えると、
恐らくジョーカーの台詞と思われるポラリス様の台詞もとても深い意味合いが込められているのかもしれません。勿論ケルヴィン男爵への恩からケルヴィンの執事として、という気持ちもあったのだとは思います。
しかしそれよりもドールの命を救いたいという気持ちの方が実際は強かったのではないでしょうか。しかし実際にポラリス様として兄シエルたちの下で仕えるのは精神的にもとんでもない苦痛を伴ったはずです。
それこそ部屋の中をあそこまで荒らさなくてはとてもやっていけない程だったのではないでしょうか。
そしてそんな精神的などうしようもない兄シエルたちへの拒絶を、反抗できないジョーカーが精いっぱいに示した姿。
それこそがあのポラリス様の唯一の台詞だったのかも、しれません。あのセリフは必ずしもケルヴィンの執事としての忠誠から出た言葉ではない可能性があります。
自分の主人を気取る仇である兄シエルたちに対し、あくまで自分は亡きケルヴィンの無念を晴らすために兄シエルたちに主従しているだけであり、自分の主はケルヴィン男爵だということを示す、そんな悲痛な抵抗の現れであった可能性があります。もしそうだとしたら
なんて…なんて切ない…
坊ちゃんがサーカス編で「フィニアン」を名乗ったのは伏線だった
ドールと対峙したフィニアンですが、
自己紹介の際にドールはサーカス編潜入時に「フィニアン」を名乗った坊ちゃんについて言及しました。
サーカス編での坊ちゃんは芸名「スマイル」で呼ばれることが多かったので意外と印象が薄いのですが、実は潜入時にはフィニアンを名乗っていたんですよね。
このことから、サーカス編の時点で坊ちゃんがフィニアンを名乗った事が、後々フィニアンとドールが相まみえることの伏線となっていたことが明らかになりました。
また当ブログではF.O.L児童養護院編が始まる際、ここが孤児院であることからゆかりのあるポラリス様(ジョーカー&ドール)が担当している可能性があることについて言及しており、スネークとサーカス団員が遂に出会ってしまう場になる可能性について言及してきました。
しかしこれだでなく、サーカス編で坊ちゃんが「フィニアン」を名乗っており、その「フィニアン」の名に聞き覚えがあるドールとフィニアンがここで落ち合うことも同時に示唆していた伏線であったことが分かりました!
物凄く緻密な伏線ですね!
何度読んでも新しい伏線が見つかるので本当に黒執事は凄いです‥!
ドールとジョーカー再登場で考えられる最悪の事態
今回ドールが登場したことにより、
当ブログで言及していた近いうちにサーカス編について触れられる可能性があるという考察が的中◎!しました!
過去記事を引用の形で紹介させて頂きます。
今後スネークはどうなるのでしょうか?
これはまだ根拠の淺い私の予想なのですが、恐らく真実を知ったスネークは坊ちゃんの元へ戻ることはないのではないかと感じます。
そもそもの大前提ですが、スネークは坊ちゃんに騙されて使役されているからです。
はじめスネークは、サーカス団の仲間が消えたのは坊ちゃんのせいに違いないと踏み、坊ちゃんを殺すためにやってきました。
その時のスネークの怒りは相当で、その表情を見た坊ちゃんにドールが死ぬ間際に見せた表情を彷彿とさせるほどのものであったことが原作の中で描かれています。しかし坊ちゃんは言葉巧みに
サーカス団員たちは失踪したと嘘をつき、一緒にサーカス団員を探そうという名目でスネークを勧誘しました。スネークが坊ちゃんに騙されていたことに気付いてしまった場合、スネークはこの時の怒りに満ちたスネークの状態に戻ってしまう可能性があります。
もしこの考察が正しかった場合は、
以前エリザベスが坊ちゃんの元を去ってしまったときのような本当に辛い展開が待ち受けているのかもしれません。
仮にスネークと敵対してしまった場合。
今でこそ穏やかなスネークですが、スネークは敵に回すと非常に狂暴であることが分かります。
密室殺人事件編では、スネークは迷うことなく来客として宿泊していたブルースターライン社の御曹司パトリック・フェルペスを殺害しました。
※ちなみにここでスネークが殺害したフェルペスの会社ですが、ブルースターライン社は豪華客船編で登場したカンパニア号の造船会社です。
ここでスネークが御曹司であるフェルペスを殺したことにより、ブルースターライン社は死者蘇生の技術を持つ葬儀屋(暁学会)と関係を持つようになった可能性があります。
www.under-taker.com
www.under-taker.com
www.under-taker.com
現在の黒執事はチェスゲームである可能性
現在はドールとの再会を素直に喜んでいるスネーク。
読者である私たちは今後の展開を考えゾッと冷や汗をかいているのに対して、スネークはそのような不穏な気配はまだ微塵も感じていません。
理由は一つ。
スネークは、ドールを始めサーカス団の仲間が死んだという事実を知らないからです。
スネークはあくまで行方不明だと思っています。
読者である私たちとスネークはここで差がある為、ドールとの再会についてはこれだけの格差が生まれていることが分かります。
勿論、サーカス団の仲間が行方不明になったという時点で、スネークもある程度は最悪の結末を予期していたとは思います。
しかしまさか目の前に現れた生き生きと話す相手を見て、蘇生された死体であるとは思わないはずです。(スネークが見たことのあるビザールドールは豪華客船編のレベルで止まっていますしね。)
上記引用記事でも挙げた通り、
今後はエリザベスに続き、スネークもまた坊ちゃんの元から離れてしまうのかもしれません。
こうして見てみると、現在の黒執事の物語は、双子の喧嘩を原作で直接的に描かれた通り、文字通りチェスゲームとして描かれているのかもしれません。
チェスに詳しいフォロワーさんに教えて頂いたのですが、
チェスは将棋とは異なり相手から奪ったコマを味方につけることは出来ないそうです。これもまた意味深ですよね。
心の底から味方になっているかというと…そうとも言いきれない…
ひとり、またひとりと坊っちゃん側の黒のコマが兄シエル側によって排除されていっています。
まあその流れで言うならば、将来兄側も、葬儀屋(白の騎士)は物理的に首が飛ぶことになるのですが‥‥
うわあああああいやだああああああああああ
www.under-taker.com
www.under-taker.com
F.O.L児童養護院の正体は、兄シエル専用のシリウス型血液収集機関である可能性
さて、まだドールの考察しか出来ていないのですが、ここまででかなりのボリュームがある記事となってしまいました。
今回の第193話F.O.L児童養護院の施設の正体についての考察もだいぶ進んだのですが、今回の記事では下記ツイートの考察内容をざっくり箇条書きでのご紹介とさせていただきます。
兄がポラリスはどうした?って聞いた時に、葬儀屋が「彼らは『君の』ご飯を調達しに出張中さ」って言ってるから、辻褄合うんだよね。これはかなり可能性高いぞ
— 餅月30日池ハロ (@mochimochimoon3) October 18, 2022
こちらの考察ですが、今後の黒執事においてかなり重要な内容となってくると思われますので、また別途写真付きで個別記事を作らせて頂きます!
記事が完成しましたらこちら↓にリンクを貼らせて頂きますね。
それではざっくりとした内容ですが
最後にF.O.L児童養護院についての考察を箇条書きでご紹介させて頂きます。
・結論:F.O.L児童養護院の正体は兄シエル専用の血液採取施設であり、また同時にシリウス専用の血液採取施設である可能性。
・葬儀屋の口から、「ポラリスは兄シエルのご飯を調達しに出張中」という発言がすでになされている。
・仮にF.O.L児童養護院が兄シエル専用の血液採取施設であり、ドール&ジョーカー=ポラリス様だった場合、全てのつじつまが合う形となる。
・F.O.L児童養護院は血液を採取する際、血液型の他に新たに「蘇生したい人物と似た性格&思考」の人を探している事が新たに分かった。
・適正テストの「適性な回答」とは、ここではすなわち兄シエルの思考と似たものが該当すると考えられる。
・適正テストの問題は、全て双子の嗜好について原作の中で何かしらの言及があるものだった。(兄はイチゴケーキが好きで、坊ちゃんはチョコケーキが好き。兄は犬のセバスチャンが好きでビターラビット(兎)に興味が無く、坊ちゃんは兎が好きで猫アレルギー、犬のセバスチャンが苦手、など。)
・では何故「蘇生対象者と思考などが似てる」人を探しているのか。
・↑のヒントになりそうなのがヒースフィールド男爵邸編でのメイドジェーンの「男爵は性行為を通じて亡くした奥様と似た魂の形を探している」というセリフ。
・兄の場合、似た人間探しの方法は「好きな動物」や「ケーキ」などの趣味嗜好についての質問で済んだのに対し、男爵の適正テストは女性との性行為だった。
・これはおそらく、男爵にとって奥様という人間を測る上で最も重要だったのが性行為の相性&反応などだったからではないだろうかと推察する…。とんだ変態である
・ただし、ヒースフィールド男爵は原作の中でも「変態」となじられていた為これもまた辻褄が合う形になる。
・つまり、ヒースフィールド男爵邸編は今回のF.O.L児童養護院とかなり酷似した意味合いを持つ施設であり、同時にF.O.L児童養護院の施設の正体を示唆するヒントのような意味合いも込められた章である可能性がある。
・ヒースフィールド男爵は、奥様の蘇生を目指す為に大人の女性しかターゲットにしていなかった。
・F.O.L児童養護院も子供しかターゲットにしていない点が蘇生したい人物に近い人間を選んでいるという共通点として上げることが出来る。
・ここから考えると、蘇生したい対象者の「その人らしさ」を併せ持ち、かつ血液型が一致する者の血液を輸血した場合、対象者の死者蘇生は同じ血液型の血を入れる以上により良い効果を発揮する可能性がある。
・またここで重要なのは、それでもあくまで血液型の一致が不可欠であるという点。
・なので、スネークとフィニアンが血液検査の時点で脱落した通り、いくら性格が似ていたとしても血液型で適合がなければそれだけで弾かれてしまう為、重要度はあくまで「性格〈血液型(シリウス)」である事がわかる。
・以上のことから、F.O.L児童養護院にいる子どもたちは全員シリウス型である可能性が非常に高い。
・F.O.L児童養護院は兄シエルへの輸血への最適解の人間として、「兄に似た子供」を探す目的として、下記内容に沿って適正テストを行っている可能性がある。
1・シリウス型の血液限定(必須。血液型が異なれば、下記全てを網羅する子供でも問答無用ではじかれる)
2・子供限定(必須。兄専用の施設の為)
3・兄と似た思考(任意。似れば似るほど望ましいと思われる)
4・兄と同じくらいの学力
・つまりF.O.L児童養護院が「家族」に選ぶ孤児たちは、文字通り兄シエルの一部になる子供である可能性。(輸血には血液型が同じ家族が適合しやすいなどの意味合いもふくまれているのかも)
・特にネックなのは「兄と同じくらいの学力」。
・兄と同じ位の頭の良さを、孤児から自然発生で待つのはなかなか難しい。
・その為、兄と似たスペックの子供に児童養護院で特別な英才教育を施す事により、更に「兄に似た」子供を創り上げることによって、より兄に最適なシリウス型の血液を採取しようとしているのではないか。
・そんなF.O.L児童養護院に以前兄シエルが居たという事実も、この可能性を更に後押しする一因になると感じる。(現在の兄は、恐らくより上質な血液のおかげで以前より安定したため児童養護院を離れ、ポラリス達の定期的なお使いによる血液の供給で成り立っている可能性がある。)
・なお、F.O.L児童養護院で働く大人、ドール、ジョーカーにもシリウス型マストが適応されるかはまだ不明。
・「血液の適性がなければ何人たりとも院に滞在できない」という言葉を素直に受け取れば、大人や従業員含め皆シリウスということになる可能性はある。
・しかしドールが本当にポラリス様だった場合、血液運搬係である可能性がある為、お星様故にシリウス型でなくても例外として認められている可能性は考えられる。他に考えられるとすればジョーカー=ポラリス型、ドール=シリウス型なども可能性はありそうだが今のところは予想の範囲に過ぎない。
・疑問点:死神はいるのか?
・現段階ではNO
・理由は人を殺しも延命もしておらず、死体もいないため完全に調査対象から外れる施設である可能性があるから。
・人が死んでいない理由→兄専用の血液を採取する子供(貴重。殺したくない)
・延命していない理由→アテナ退役軍人療養所と異なり、まだ子供の為延命が必要ないためトータル寿命に干渉していない可能性
・死体が無い→そもそも死体である兄の為に血を得る施設である可能性があることから、生きた人間(子供)しかいない可能性
・疑問点:何故スネークとフィニアンはF.O.L児童養護院に見覚えがあったのか
・エントランスはファントムハイヴ家本邸と酷似している。
・お屋敷として一般的な形でありそうだが、「兄に似た子供」を作る為に兄が住んでいたファントムハイヴ家本邸に似せた形を意識して作られた建物の可能性。
・もしくは、前回考察した通りフィニアンとスネークの出身である「人外の力を用いた実験施設」とこの施設が何かしらで繋がっている可能性。(この可能性よりは、現時点ではファントムハイヴ家本邸に似せたの方が可能性は高くなったと考察。)
まとめ
F.O.L児童養護院は、兄シエル専用の血液収集機関である可能性がある。
またその判断基準はシリウス型であることが大前提として絶対必須であり、その後兄シエルにより似た性格、頭脳の子供がよりふさわしいとされる可能性がある。
クローンとまではいかないが、兄シエルの良質な蘇生の為に、兄シエルに限りなく似た子供を大量に作ることが目的の施設である可能性がある。
終わりに
いやーー今回も本当に盛りだくさんのお話でした!
ドール登場は勿論ですが、F.O.L児童養護院についてもだいぶその概要が見えてきたように感じます。
日々進化し続けている葬儀屋の死者蘇生の実験ですが、ただ死体に適当な走馬灯劇場を繋いだものから始まり、次に未来への願望をさしこみ、そして輸血と進化を繰り返し、今回はどうやら輸血を受ける相手側が蘇生対象者に似た人間であるとより効果的になるという事を発見したのではないでしょうか。
もし仮にこの考察が合っていた場合、兄を生かすために沢山の兄に似た子供を教育してまで育てていることになるので、本当に狂気的と言わざるを得ません。
前回の192話まではまだヒントが少なかったため人外の力を得た人間によって、人体実験が行われている施設なのではないかと考察しましたが、このF.O.L児童養護院がそのような施設である可能性はかなり低くなったと感じています。
※ただ、現実にフィニアンやスネークというイレギュラーな個体が存在するため、そのような施設は他にあるとは思われます。
むしろ、この施設は兄シエルのより良質な蘇生には不可欠な施設なのではないでしょうか。
しかももし本当に子どもたちに英才教育を施す理由が「兄に似せるため」だけだとしたら…。利己的過ぎてゾッとしますね。
しかしそもそもこのF.O.L児童養護院に調査の白羽の矢が立った理由は暁学会所属の貴族から多額の寄付を得ていたからであり、ヒースフィールド男爵邸やアテナ退役軍人療養所の様に元カルンスタイン病院勤務の看護師や医師がいたからではありませんでした。
それにも関わらず施設に入ったとたんに血液検査が行われたのは流石に予想外過ぎて本当にびっくりしました!
このあたりも今後どうなるか気になりますね。
現時点での予想ではありますが、このF.O.L児童養護院で行われているのはあくまで子供たちの英才教育と血液採取のみなのではないでしょうか。
つまり、どの施設と体制が似ているかと言えばスフィア・ミュージックホールに近いのかもしれません。
スフィア・ミュージックホールでは医療の知識が無い(と思われる)占い師ブラバットでも血液検査が可能でした。
それと同じことを今回施設の職員は行った可能性があります。
またスフィア・ミュージックホールでもカルンスタイン病院勤務のものがいたかどうかは特に触れられていませんでしたが、それでもきちんと血液採取は行われていました。
つまり血を抜く程度であれば、カルンスタイン病院勤務経験のある医療従事者でなくてもすでにできる事として多方面で既に広がっているのかもしれません。
まだこれは確定ではありませんが、ヒースフィールド男爵邸は性行為で妻と似た魂の形を見つけようとした副産物として新たな子供が大量に生まれる施設の可能性がある為カルンスタイン病院勤務のナースがついており、アテナ退役軍人療養所はそもそも人の寿命を延ばす研究をしていた為、カルンスタイン病院勤務の医師が在籍した特別な施設であった可能性があるのではないでしょうか。
しかし今回のF.O.L児童養護院でスネークたちのテストを担当した職員の女性はまたしても何かを知っていそうな意味深な雰囲気がある女性でした。
ちょっとジェーンに似ているかな…?採血もこの女性がしていましたし、何らかのキーパーソンなのかもしれません。
なんとかギリギリ…!発売日中の投稿が間に合いました!
最近の黒執事は本当に怒涛の展開の連続です。
来月号も、緊張半分ワクワク半分で楽しみに待ちたいと思います。
餅月