黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【黒執事考察ブログ】ネタバレ第168話「その執事、検証」/遂に明かされたジェーンの正体…!その発言の矛盾点について

こんにちは、餅月です!
『黒執事』最新話第168話「その執事、検証」Gファンタジ―2020年10月号の考察をしていきたいと思います。

前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです。
www.under-taker.com

その前に!
今回のGファンタジーで嬉しいお知らせが二つありました!

黒執事30巻が10月27日販売決定!
黒執事ポップアップストア2020年11月開催決定!テーマはファントムホテル!

うわーーー!おめでとうございます!✨✨
嬉しすぎる告知に、本編を読む前からキャッキャしてしまいました!

今からすごく楽しみです!

黒執事ポップアップストア2020年「FUNTOM HOTEL(ファントムホテル)」

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黒執事30巻/2020年10月27日発売決定!

10月27日に「黒執事最新刊30巻」が発売となることが発表されました\(^o^)/!
おめでとうございます!!!\(^o^)/🎉🎉!!

約10か月ぶりの黒執事最新巻発売です!
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おまけ:来月のGファンタジー付録は要必見!

オマケの情報なのですが、
来月発売のGファンタジー11月号は、黒執事ファンの皆様要必見です!

と言いますのも、付録が『黒執事』アラビア数字巻数表記ステッカーだからですwwww

完全な自虐ネタwww
そしてローマ数字が苦手な私にはとてもありがたい付録です( ;∀;)人✨
付録についての詳細はこちらです!
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ローマ数字が自虐ネタになった理由の一連ツイートはこちら↓


togetherまとめサイト↓
togetter.com

それでは改めまして
本編の考察にうつっていきたいと思います!

あらすじ:黒執事第168話「その執事、検証」Gファンタジー2020年10月号

※考察に必要最低限の大まかな話の流れのみです。
詳しく知りたい方はぜひ本誌を買ってください!(^^)
※伏線として重要な可能性がある点は線と太文字で強調してあります。

扉絵:セバスチャンと坊ちゃん二人の間に微笑んで立つメイド姿のメイリン。銃を抱えている
派遣メイドの働きぶりは…?
用心棒対決の行方は?

・激しい戦闘が始まるかと思いきや、「あー、やめた」とやる気なく戦闘を放棄するジェーン
給金以上のサービスはしない主義。自分の命と金を天秤にかけない、そういうタイプとやりあうのは得策じゃないと言い、降参というジェーン
・男爵にお暇をいただくというジェーン
「多分嘘、殺そう」という藍猫に対し、自分たちの任務は敵の血液供給源を断つことだから、ジェーンに戦意が無いなら殺す必要はないというメイリン。
・戦意も何も、私はただ腕を買われて男爵に雇われただけというジェーン
・買われたのは看護師の腕前か、殺しの腕前かと聞かれ、「人を殺したことはあっても、救ったことはない。見逃してくれるなら知っている範疇でこの屋敷の事を教える」というジェーン

ジェーンの証言
・自分はただの雇われ用心棒兼メイド
・ジェーンが来たとき、地下室にはすでにメイドが数人寝かされていた
・ジェーンの仕事は秘密が外に漏れないようにメイドの扮装をして屋敷の内外を見張るだけ
・男爵は金払いが最高だった
・血液収集自体には関与してなく、目的さえ知らないただの警護である
黒いフードの連中が屋敷に出入りしていたのは何度か見た
家政婦のアビーが深夜に地下に案内していた
・血液は執事長アビーがどこかへ運び出していた

・メイドを開放し、藍猫は裸のまま地下の血液供給施設を完膚なきまでに破壊し、メイリンが保管されていた血液を全て破棄した
・ワタシたちもお暇をいただくですだ、といい任務完了でハイタッチをする藍猫とメイリン

敵の生命線、一つ目を完全破壊。
第168話終了ーーー

今回新たに回収された伏線箇所

今回新たに回収された重要そうな伏線の箇条書きです。
具体的な考察は、根拠とともにこの後詳しく書きます!

・ジェーンは本当にナースではないのか?
ジェーンの発言には矛盾点と疑惑が存在する
ジェーンが血液収集に未関与は、ミスリードである可能性
ヒースフィールド男爵邸の組織壊滅に利用された可能性について
最重要に破壊すべきものは、「機械」「血液」ではなく「ナース」の存在そのものである可能性について
・ヒースフィールド男爵邸に残された様々な疑問と伏線
・ヒースフィールド男爵邸について、重要な点はまだ何も明らかにされていない
・まだヒースフィールド男爵邸編は本当の意味では終了していない可能性が高い

葬儀屋ヲタの叫び(感想)

藍猫大活躍!!!
まだまだ一糸まとわぬ姿で戦い続けています…!!
藍猫の暴れまわる様子がシュールすぎて笑いが止まりませんでしたwwww

具体的には言いませんがあの隠し方はズルいですwwwwwww
是非直接本誌でその目でご確認ください!かなり衝撃的です!ww

シリアス展開の中に、突如として笑いが差し込まれる枢先生節が今回も見事に炸裂していらっしゃいました‥!!!

枢やな先生巻末コメント

深夜、帰宅途中に暗がりから突然飛びかかってきたセミに、泣きました

先生セミファイナルの奇襲に逢われたようです( ;∀;)
私もこの前地下鉄のエレベーターが閉まる直前にセミが飛び込んできて死ぬかと思いました

考察

ジェーンはカルンスタイン病院の元ナースか?

前回の考察でも言及しましたが、
やはり恐らくヒースフィールド男爵邸編の中で最も重要な点は、
メイドジェーンが果たして何者なのかという点ではないでしょうか。

今回ジェーンの口から、
自分はただ用心棒として雇われただけで、血液収集には一切かかわっていないという発言が出ました。

これは一見、ジェーンがただの軍人でありカルンスタイン病院の元ナースではないように思わせます

しかし私はこれこそがミスリードの可能性があると感じています。

結論から先に申し上げますと、
ジェーンは軍事経験もあるカルンスタイン病院の元ナースである可能性があります。

ジェーンが否定しているにも関わらずそのように考える理由は、
ジェーンの発言には、既にいくつかとてもず大きな矛盾点が存在するからです。
その矛盾を紐解いてみると、
ジェーンは自分の正体がナースであることを隠しているのではないかと感じる箇所を複数個所で見つけることが出来ます。

具体的に説明していきます。

ジェーンの矛盾

まず初めに
一番分かりやすいジェーンの矛盾発言を実際に挙げてみたいと思います。

知りえない情報を話すジェーン

1.血液収集自体には関与してないか?というメイリンからの問いかけに対し、ジェーンはこのように答えました。

ジェーン
「ええ、目的さえ知らない。私は警護だけよ。
黒執事第168話「その執事、検証」より引用

2.次にジェーンは、メイリンを勧誘する際こちら側につくメリットを説き、また自分たちの立場や行動を正当化するためにこのように発言しました。

ジェーン
このお屋敷が無くなると、困る人がたくさんいるのよ
黒執事29巻第156話「その執事、提唱」より引用

まず、この二つの発言を比べただけでももうすでにジェーンの発言が矛盾していることがわかるかと思います。

ジェーンは今回の第168話で、
自分は血液を集めている目的さえ知らないただの用心棒だと発言しました。
もし仮にそれが本当だとしたら、このお屋敷が無くなると、困る人がたくさんいるという事実は知りえないはずの情報なのです。

この発言は、むしろ血液を集める目的を知っている人物からしか出ない言葉ではないでしょうか。

この時点でジェーンがただの用心棒であり、血液を集める目的を知らないという発言はかなり信ぴょう性が無くなるのではないかと私は感じます。

あやふやに答えたジェーン

次に、ジェーンが
「私はただ腕を買われて男爵に雇われただけ」といった発言に対してです。

メイリンも指摘してますが、
この発言で重要なのは、どんな腕を買われたかという「主語」がすっぽり抜けているという点です。

これに対しメイリンが、
「買われたのは看護の腕前?殺しの腕前?」とその「主語」を問いただしました。

しかしこれに対してもジェーンは
「人を殺したことはあっても、救ったことはないわね」

殺しの腕前を指しているようにも見えますが、これは非常に意地悪な答え方です。
受け取り手の判断や解釈が少し違えば、あっという間に異なった回答を出しかねません。

またこの分を文法的にとらえれば、むしろこのジェーンの回答は答えとして成り立っていないことも理解できます。
AまたはBどちらですか、と聞かれた場合、答えは普段ですと当然AかBかの二択しか存在しません。
しかしジェーンはAともBとも答えていないことが分かります。

これが、ジェーンがこの質問について本当の意味で回答していないと私が考える理由です。
ジェーンは、高い戦闘能力を見せ、自分が軍需経験があることは示唆しましたが、逆に言えば代わりにナースであることを否定したともとれます。

しかし血液収集の目的を知らないと言いつつも、明らかに知っている節を匂わせている以上ここでのナースの否定は、むしろジェーンの正体がナースである疑惑を更に高めるものとなる可能性があります。

実は、このような話し方をするのはジェーンだけではありません。
このように、重要なポイントについてあえてはぐらかしたり、答えになっていない答えを言いのらりくらりと逃げる形は実は黒執事の中でよく使われるミスリードの貼り方と一致します。

具体的にキャラクター名を挙げますと、
葬儀屋(アンダーテイカー)セバスチャンの二人が、特に重要なポイントでこの話し方をする傾向があります。

この二人の話し方で丁度分かりやすい例がありますので挙げさせていただきます!

葬儀屋(アンダーテイカー)のはぐらかし方

引用元記事はこちら
www.under-taker.com

大量のビザールドールは真シエル復活の為の副産物では無い

豪華客船編よりずっと前から葬儀屋は死者蘇生の実験をしていた事が今回明らかになりました。
今回の第141話の中で最も重要な伏線であると考えています。

具体的に説明していきます。

セバスチャン「つまり豪華客船や寄宿学校に持ち込まれた動く死体はすべてシエル様をよみがえらせる過程で生じた副産物ということですか。」

葬儀屋「まさか!あれが始まりなわけがないじゃないか。

セバスチャン「何ですって?」

葬儀屋「確かに肉人形が自立歩行できるまで進化したのは最近だけど、実験自体はもっとずっと前から始まっていたよ。伯爵は小生が連れ帰った夜から小生特製の棺に入れて大切に調整して来たのさ。長い時間をかけて少しずつね。」

葬儀屋の回答はズレている

セバスチャンからの質問に対し葬儀屋の答えがズレていることはお分かり頂けるでしょうか?


セバスチャンは葬儀屋に

セバス「今までの動く死体はシエル復活のための副産物か」
と質問しているにも関わらず、葬儀屋は

葬儀屋「実験自体はもっとずっと前からやっていた。」

と期間の回答をしています。
これは少しトンチンカンな答えであると言えます。

勿論これはわざとであり
葬儀屋はこの点において恐らく何かを隠し、はぐらかそうとしていると予想しています。

では葬儀屋は一体何をはぐらかそうとしているのでしょうか?

それを紐解くために、今明らかになっていることをまとめ考察していきます。

上記の葬儀屋の発言で明らかになった事

・豪華客船編よりずっと前から葬儀屋は死者蘇生の実験をしていた

・今までの動く死体が、真シエルを復活させる為だけの副産物だと明言していない

今回葬儀屋はこれらを明言しました。

台詞欄でも赤に色を変えて強調しましたが、葬儀屋はこの死者蘇生の実験がシエルの為だけであるとは言っていません。
むしろ「まさか!」と否定しています。

葬儀屋「実験自体はもっとずっと前から始まっていたよ。伯爵は小生が連れ帰った夜から小生特製の棺に入れて大切に調整して来たのさ。長い時間をかけて少しずつね。」


ここで重要なのは、

・実験の具体的なスタートが真シエルを連れ帰った夜からだったとはまだ明言されていないこと

・「伯爵の場合は」という話し方をしているということ

です。

「伯爵は」という言葉に違和感

私はこの「伯爵は」と言う言葉がとても違和感に感じました。

まるで「伯爵の場合は」と言っているようです。

今回日本語が難しく、葬儀屋の台詞解釈がとても厄介なのですが、

私は葬儀屋が「まさか!」と否定した内容は、「豪華客船編から実験を開始したわけではないよ」という隠れミノを使い、本当は「真シエルのためだけに実験を始めたわけではない」という真意が隠されているのではないかと感じました。

葬儀屋は誰のために死者蘇生の実験を始めたのか

また今回葬儀屋はいつから死者蘇生を始めたかも具体的に明言していません。

原作でも死神現役時代に葬儀屋が走馬灯劇場(シネマティックレコード)を編集した描写があります。

私は今回葬儀屋があやふやに隠したことは、
・葬儀屋の初めての死者蘇生の実験はクローディア・ファントムハイヴであったこと。
・そしてその実験に失敗し彼女の遺体をダメにしてしまったこと

なのではないかと考えています。

こうすれば、今回の葬儀屋の

・真シエルの為だけではないという言い方
・葬儀屋が本当はいつから死者蘇生の実験をしていたかについての謎

は全て違和感なくあてはめることが出来ます。

大体黒執事において
キャラクターがトンチンカンな回答で答えをはぐらかす時は何か真実を隠したいときです。

前回の契約のシーンで坊ちゃんが悪魔に「死んだ人間を生き返らせることが出来るのか」と問いかけた時も、セバスチャンは答えになっていないトンチンカンな答えを言い坊ちゃんをはぐらかしていました。

そのセバスチャンが今度は葬儀屋にはぐらかされる・・・

あの押し問答も、もしかすると今回の伏線だったのかもしれませんね。面白いです。

やはり葬儀屋はセバスチャンよりも上手のようです。

セバスチャンの「話術トリック考察」は個人的にとても興味深く面白かったので、引用させていただきますね。

未読の方は引用のラストまで飛んでください。

セバスチャンのはぐらかし方

答えをはぐらかすセバスチャン
:2018年3月17日記事

引用源の記事はこちら
www.under-taker.com

「死んだ人間を生き返らせることは出来るのか」

悪魔と契約する坊ちゃんの回想シーン。

その中で坊ちゃんは悪魔に「死んだ人間を生き返らせることは出来るのか」と問いかけます。

これに対し悪魔は

悪魔「やはりお兄様を望まれるのですね。穏やかな日々をお約束しますよ」

とだけ答えます・・。

さて、今回の話の中で最も重要そうなのはこの問題です。

紐解くうえで大切なのは、セバスチャンは契約前であり嘘がつける為、まだセバスチャンの発言は何も信用できる根拠が無いということです。

坊ちゃんの「死人を生き返らせることが出来るのか」という坊ちゃんの問いに対するセバスチャンの回答を改めて確認してみましょう。

悪魔「穏やかで幸せな時間をお約束しますよ。」

まず大前提として、
この回答はそもそも死んだ人間を生き返らせられるかどうかの答えになっていません。

もしこの質問に解答するならば「イエス」か「ノー」の二択しか存在しないからです。

英語の文法的に考えてみればわかります。
坊ちゃんの質問は「Can you~?」です。必然的に答えは「yes,I can」か「No,I can`t.」の二択であることが明白です。

それにもかかわらず「穏やかな時間を約束する。」という回答・・・。
英語のテストだったらペケかも

当然セバスチャンとしてはそれをわかってこの発言をしたはずです。この回答は、質問者をはぐらかす回答です。

これは結局、言葉の受け取り手側に、本当の真偽に関係なく勝手に「どちらなのか」を想像させてしまう意地の悪い回答となります

ここで悪魔の口車に伸されらていない、正解の答えがあるとすれば、
「それは答えになっていない、イエスかノーかで答えろ」ではないかと私は考えています。


しかし坊ちゃんは「嘘だ」と言ってしまいました。

セバスチャンの発した回答は、一見的を得ているように見えていながら実のところ支離滅裂です。
嘘か本当か、という話ですらないのです。

これがあらわすことは、

坊ちゃんは悪魔の支離滅裂な話の中から、「イエス」か「ノー」かという、回答の幻想を独自で生みだしてしまったということです。

これはとても危険な状態だと感じます。

何故坊ちゃんは「嘘だ」といったのか

悪魔「穏やかな時間をお約束しますよ」

この言葉の意味を考えると、様々な幻を見ることが出来ます。

  • (シエルを本当に復活させられるから、)穏やかな時間を約束しますよ。
  • (シエルを復活は出来ないけど、そう信じ込ませる事は出来るから)穏やかな時間を約束しますよ。
  • (坊っちゃんを殺し、死後の世界で)穏やかな時間を約束しますよ。

などなどなど・・・・パターンは未知数です。

これが、セバスチャンが坊ちゃんと私たちに見せようとしている幻想だと感じています。

セバスチャンが坊ちゃんの質問に「イエス」「ノー」で答えてない今、この中からどれが本当のことなのか決定できる術はありません。

すべてが根拠のない私たちの思い込みとなってしまいます。(前述した通り、そもそもこの中に「答え」なんてないと思いますが・・・。)

「嘘だ」といった坊ちゃんには、何か「真実」にみえる幻想が生まれていたはずです。それこそが坊ちゃんの場合

  • 渡り賃は2度と戻らないとおまえは言った。
  • つまり死んだ人間を生き返らせることや時間を戻すことは出来ない
  • 『死んだ人間が生きている』そう僕に思い込ませることが出来るだけ


だったのでしょう。
実際坊ちゃんが「嘘だ」と指摘したことは、紐解いてみるとすべて根拠が無いあやふやな理論であることが分かります

それに対してセバスチャンはこう答えます。

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黒執事第138話「その執事、推敲」より

・・・・・ゾッとするものがありませんか?

本当に・・・?本当に坊ちゃんは「気づいた」のでしょうか?

普段でしたらセバスチャンの言葉をすべて真実の証拠としてとらえることが出来ますが、今回は契約前のためセバスチャンはまだ嘘が付ける状態です。

坊ちゃんは、悪魔セバスチャンが巧みに織り交ぜた言葉の幻想に、ものの見事に捕まってしまったように私には見えてしまうのです。

セバスチャンが人を生き返らせることが出来るかどうかについて何か隠しているのは恐らく事実です。


その「隠蔽」が明らかになるのはおそらくもうちょっとだけ先の話なのだと思います。

そして、セバスチャンが契約の際についた「死者蘇生」についての可不可の真実が暴かれるその時にこそ、シエルが「悪しき名」となる時だと予想しています。

引用記事:【考察】黒執事第138話「その執事、推敲」Gファンタジー2018年4月号 - 黒執事考察ブログ

以上の二人の話し方を見て頂ければわかる通り、
今回のジェーンの話し方はこの二人の話し方ととても似ていることが分かります。

ここまで回りくどくしてまで話したくない理由。
それはジェーンが実の正体はカルンスタイン病院の元ナースである可能性があるからではないでしょうか。

「点滴」について

また、今までのセリフに比べると少々根拠は浅くなってしまうのですが、ジェーンの疑惑を濃くするポイントとして、以下のセリフも挙げることが出来ます。

気絶させた藍猫の処理について
ジェーン
「この女はこちらで処理します。」
黒執事第167話「その執事、強剛」より引用

気絶していたと思っていた藍猫が起き上がった時
ジェーン
「起きないように鎮静剤を点滴し続けていたはず…っ!」
黒執事第167話「その執事、強剛」より引用

ジェーンが藍猫を捕らえ、こちらで処理しますと言いました。

「こちら側」とは

ジェーンの言うこちら側が何を指すのでしょうか?

これこそがカルンスタイン病院の元ナース側である可能性も考えられます。

囚われていてメイド達に点滴という医療器具が使われていたことから、これらにナースが関わっていることはほぼほぼ確実です。

そしてそれを「あちら側」ではなく自分を含む「こちら側」という言葉を使ったジェーンは、自らもカルンスタイン側の元ナースである可能性は十分考えられます。

また、私はこのセリフの中で、「鎮静剤を点滴され続けていたはず…!」という言い方ではなく、「鎮静剤を点滴し続けていたはず…!」という言葉にも少し引っ掛かりを感じました。

仮に、ジェーンがナースではなく本当に無関係であった場合、ジェーンはメイド達に点滴を打っていないことになります。

自分が点滴を直接打ったわけではなく、メイド達が誰か別の人物によって点滴を打たれていた場合、自分が主観に入らないためどちらかと言うと「鎮静剤を点滴され続けていたはず…!」という言い方に自然となるのではないかと感じました。

それをあえて「鎮静剤を点滴し続けていたはず…!」と言った点からは、もしかすると点滴を打ったのはジェーン本人である可能性も考えられるかと思いました。

ヒースフィールド男爵邸編は終了したのか?

次に大きな疑問点です。
今後ヒースフィールド男爵邸編がここからさらに掘り下げられるのか、それともこれ以上深く掘り下げられることはないのかという点です。

どちらの方向で黒執事の原作が進むかによって、伏線として拾っておくべき問題かそうでないかが変わる点があります。

もし仮に、今回の話でヒースフィールド男爵邸編が本当に終わりであった場合は、以下の伏線箇所は本編とは関係ないことになります。

しかしあくまで私個人の予想なのですが、
私は恐らくまだヒースフィールド男爵邸編は完全に終わりは迎えていないのではないかと感じています。
理由は、ヒースフィールド男爵邸編の中で明らかにされていない伏線箇所がたくさんあること、むしろまだヒースフィールド男爵邸について、重要な点はほとんど何も明らかにされていないという点です。

ざっくり上げると以下の通りです。

・男爵と暁学会との出会い
・男爵が暁学会に協力することになった流れ
・男爵はどこまでクロなのか。もしくは、どこまで暁学会に利用されている存在なのか(かませ犬か、それとも犯人側か)
・ヒースフィールド邸にいるというカルンスタインの元ナースたちとは具体的にだれの事なのか
・何故、血を抜かれたのは女性たちばかりだったのか
・その中でも、男爵と肉体関係を結んだ女性たちのみが血を抜かれていた理由は何故か
・男爵とジェーンの言う「魂のかたち」の意味とは

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簡単に数えてみても、これらがまだ一切明らかになっていません。
そして、カルンスタインの元ナースが具体的にだれなのかわからない以上、今まで説明してきたとおりの疑惑が残るジェーンを完全に候補から外してしまうのもまた少々危険な気がします。

逆にジェーンが本当に用心棒であった場合は、かなり物語が単純になると思います。
ここについては、正直まだ分かりません!
ジェーンがカルンスタインの元ナースなのか、それともジェーン本人の発言通りナースとは一切関係ないのか、この差だけで考察がかなり変わってきます。

今回、メイリンと藍猫が血液収集場を破壊したことにより、ヒースフィールド男爵邸編はいったん区切りを迎えたように見えます。

しかし、今回メイリンたちが破壊したのは血液を収集するための進みすぎた機械と、ストックとして保管されていた血液のみであり、ヒースフィールド邸の謎についてはほとんど解明が出来ていないことが分かります。

他にも同時進行で4か所で物事が進んでいる中、果たしてどこまで物語を掘り下げて頂けるのか…!
一介のファンである私には測りかねますが、念のためちょっと考えすぎなくらい考察をしてみようと思います。

ヒースフィールド男爵邸は囮か?

1つ私は疑問が残っています。
それは、血液収集の機械を壊し、血液のストックを破棄しただけで本当に完全破壊したと言えるのか?という点です。

先ほども申し上げましたが、もしヒースフィールド邸についてこれ以上深く掘り下げられる予定が無かった場合、これらはすべて私の考えすぎということになります。

ただ、先ほども言った通り、それにしてはヒースフィールド男爵邸にはまだ謎な部分が多すぎるのです。
今回の章で新たに分かったことは、

・男爵は本当に血液を集めていた
・メイド達は地下に軟禁されていた
・ジェーンはメイリンと同じくらいの武力を持つ

これくらいではないでしょうか?

また、同じ血液供給組織の壊滅例として思い浮かぶのはスフィア・ミュージックホールです。

仮に、スフィア・ミュージックホールで同じように機械を壊し、血液を破棄したところで組織破壊となりえたでしょうか?

人が集まってくる以上、またミュージックホールを立て直す資金と技術がある以上、一時的に弱体化は出来たとしても根本解決にはならなかったのではないかと感じます。

現に、スフィアはカルト集団として人々の心を手放さなかったため、その洗脳を解き、人々がミュージックホールに寄り付かなくなったことでようやく機能しなくなりました。

これをヒースフィールド男爵邸に置き換えてみると、
メイドの求人が出来ない、もしくはメイドの求人が来ない状況を作るまではなかなか根本解決には至らないような気がします。

次に疑問となるのが、
ではなぜそれにもかかわらずジェーンは早々に「降参」したのでしょうか?

仮にジェーンが本当にカルンスタインの元ナースであったと仮定します。
となると、ジェーンが回りくどく自分が「警護である」と証言した理由は、用心棒としての正体を明かすことで、自分が本来はナースでもあるという事実を隠すためである可能性があります。

つまりジェーン側にとって、
ヒースフィールド邸のメイドの中でだれがカルンスタインの元ナースであるかを敵に悟られないことは、今回破壊された血液収集機械や、血液のストックをキープする事よりも守るべき重要事項であったのかもしれません。

ただこれに関しては疑問点があります。
当時のイギリスでは進みすぎた技術であるこれらの機械を失うことは、金銭的にも技術的にも大ダメージであることは間違いありません。
またこれらの機械に比べれば、当時の人間の労働費は格安であったはずです。

それにもかかわらず敢えてこれらの機械を仮に見捨てた場合、それでもスフィア側が得られるメリットとは果たして何なのだろうかという疑問が残ります。

スフィア・ミュージックホールでは無償の食事や純銀のブレスレットを配布していたこと、そして何より葬儀屋自身が死者蘇生の研究が出来るほどの莫大な費用を何らかの形得られていることから、彼らが恐らく金銭的に困ることはありません。
なのでその面から見て、あえてこの機械たちを坊ちゃんたちに壊させることで、あくまで「坊ちゃんたちは無事兄シエルのライフラインを一つ絶った」と思わせ、その実、裏でこっそり逃げ出したカルンスタインの元ナースたちと再び似たような施設を作ろうとしているのかもしれません。
まだ根拠があまりにも浅いので、あくまで妄想として受け取ってください!

私としては、やはりヒースフィールド男爵邸に隠れたカルンスタインの元ナースが具体的にだれなのかがわかるまでは、本当の終わりは来ないのではないかと感じています。

家政婦ミセス・アビーと執事長

今回、ジェーンの証言から
家政婦のミセス・アビーと執事長もこの血液収集に関わっていたことが明らかになりました。

まだすべてを信じていいかはわかりませんが、仮に事実だとしたら、ミセス・アビーはまだしも男性の執事長まで関わっているのは意外でした。

しかし、ここでももし仮にスフィア側がカルンスタインの元ナースが具体的にだれなのかを隠すことを最重要としていた場合、自ら仲間を売るようなことをするか?という疑問も残ります。
その場合、もしかするとミセス・アビーや執事長は真っ白の存在であるとは言いませんが、それでも本当の意味でのカルンスタインの元ナースとは異なる、利用されている存在である濡れ衣要員である可能性もまだゼロではないような気もします。

黒いフードの連中は複数人いる

また、ジェーンの発言を信じるとすると、黒いフードの人々が屋敷に出入りしていたことが分かりました。
彼らが兄シエル側と関係があるのかはまだ判断がつきませんが、地下のメイド達の元へ案内していたとのことなので可能性は十分にあると思います。

フードの男たちの行動と、血液を運び出していた執事長やミセス・アビーの行動が関わっているのか、それとも全く異なる行動なのかも気になります。

また、葬儀屋が兄シエルにお星さまの現在の所在を聞かれたときこのように発言しています。

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お星さまは血液を調達しに出張中だという葬儀屋:黒執事29巻第151話「その執事、無精」より引用

この発言を一番単純に当てはめてみますと、
お星さま方が血液を調達しに赴いた可能性を考えられます。

考察当初から、このヒースフィールド男爵邸をはじめ4つの血液供給候補の場所には、それぞれ何らかの形でお星さまが関わっているのではないかと考察してきました。

先月まではヒースフィールド男爵邸のお星さまはカノープス様=ジェーンなのではないかと予想していましたが、今回のジェーンの発言を受け、その可能性は下がる方向で五分五分になったのではないかと感じています。

ようやくそれらしい人物が出てきたと思ったら黒フード…!!
本当に焦らします、お星さま方...

また見切れているだけかもしれませんが、黒フードの人物が見える範囲では4人であることも意味深です。

まだまだこの点については考察の根拠が無い為、今後の引き続きの展開を楽しみに待ちたいと思います!
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まとめ

久しぶりに考察要素がたくさん組み込まれたお話で非常に頭の体操になり面白かったです‥!

想像以上にお星さまがなかなか出てこなくてびっくり…!
ジェーンに関してもまだ疑惑が多く、あまりまだしっかりとした考察がまとめられず申し訳ないです。

ヒースフィールド男爵邸レベルのしっかりした話が4つ続くとしたら、さらにすごいことになりそうな予感です!

坊ちゃんたちが直接赴くホテルでは、いったいどんな戦いが待ち受けているのでしょうか…!?

続きを楽しみに待ちたいと思います!

餅月