こんにちは、餅月です!
興奮を抑えながら今回も『黒執事』最新話第141話「その執事、推量」の考察をしていきたいと思います。
前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです。
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いやはや・・・
今回の黒執事はまるで心霊映像を見せられて、「お分かりいただけただろうか・・・。」のくだりを何連発も連続で見せられているような中々なホラー回でした
あらすじ:黒執事第141話「その執事、推量」Gファンタジー2018年7月号
扉絵:棺に腰掛ける葬儀屋(アンダーテイカー)周りには「豪華客船編」「サーカス編」「切り裂きジャック編」の影絵の描かれたランプが吊るされている
ファントムハイヴ邸で坊ちゃんの前に現れれた真シエルと葬儀屋(アンダーテイカー)
彼らの目的は何なのか?
葬儀屋と真シエルの関係性は何なのか?
真シエルの肩を抱き、「これ以上ファントムハイヴを失うのは我慢出来なくなった」という葬儀屋のセリフに疑問を抱く坊ちゃん
坊っちゃん「ファントムハイヴを・・・失う?」
セバスチャン「成程、そういう事ですか。カンパニア号であなたが落とした遺髪入れ。坊ちゃんの祖母君(クローディア・ファントムハイヴ)のものと判明した時からもしやとおもっていたのですが、
どうやら私の想像以上にファントムハイヴ家に特別な思い入れがおありのようだ。死神である貴方とこの家にいったいどんな関わりが?」
葬儀屋「ご想像にお任せするよ。」
真シエル「知ったとしてもお前には関係ない話だ。それ以前にーーー使用人の分際で主人の許しもなく口を開くな。耳障りだ。」
びくっと肩をすくめるほかの使用人たち
タナカはそれをじっと見守ります。
真シエル「確かに僕はあの日一度死んだ...お前ひとりを残したまま…でもまたこうして世界でたった一人の家族に会えた。とっても嬉しいよ」
二コッと屈託のない笑顔で坊ちゃんに微笑みかける真シエル。
坊ちゃんはそれを見てぞくっと不気味に背筋を凍らせます。
坊っちゃん「・・・死者を蘇らせるなんて・・・っどうかしてる...!」
葬儀屋「やれやれ、生きているとか死んでいるとか、そんなに重要なことかねエ。君は嬉しくないのかい?久しぶりにお兄ちゃんに会えて。」
坊っちゃん「それは・・・。」
葬儀屋「彼には素材が充実していたけれど小生の蘇生技術がなかなか追い付かなくてねエ。大分時間がかかってしまった。どうだい小生の最高傑作は!君らは鏡合わせの様にそっくりだから今の君に合わせてちゃんと成長もさせてあるんだ。継ぎ目もちっともわからないだろう?それに自分で考え自分で動く。もう生者である君と何ら違わないと思わないかい?」
真シエルの手を取り楽しそうに躍らせながら話す葬儀屋。
真シエルは「何するんだ」とむかつきながらも応じる
セバスチャン「つまり豪華客船や寄宿学校に持ち込まれた動く死体はすべてシエル様をよみがえらせる過程で生じた副産物ということですか。」
葬儀屋「まさか!あれが始まりなわけがないじゃないか。」
セバスチャン「何ですって?」
葬儀屋「確かに肉人形が自立歩行できるまで進化したのは最近だけど、実験自体はもっとずっと前から始まっていたよ。伯爵は小生が連れ帰った夜から小生特製の棺に入れて大切に調整して来たのさ。長い時間をかけて少しずつね。」
坊っちゃん「連れ帰った日から...?いったい今までどこに・・・」
真シエル「ふふ気になる?僕はずっとお前の側にいたよ。」
坊っちゃん「側・・って・・・?」
真シエル「お前がアン叔母様の罪を暴きにやってきた時も、過去に苛まれてすべてを焼き払った夜も、アメリカへの船旅も、窮屈な学園生活の間もーーー僕はずっとお前の側にいたんだよ。」
「切り裂きジャック編」では
葬儀屋の店を坊ちゃんが訪れた際に、坊ちゃんが座った棺の中に謎の装置や管を付け目を開けていた真シエルがいたことが明らかにされ、
「サーカス編」では
葬儀屋が運転していた馬車の中に棺があり、葬儀屋に抱えられ二人で炎のケルヴィン邸を見つめる真シエルの姿が描かれ、
「豪華客船編」では
唯一閉ざされ解放されることが無かった暴れる棺の中身が真シエルであったことが明らかにされ、
「寄宿学校編」では
アガレス先生のマントの中に隠れ、真シエルは坊ちゃんのクリケット大会を見ていたことが明らかにされた
※なおサーカス編と豪華客船編ではほかのビザールドールと同じで真シエルにもおでこに縫合の跡がある。
※豪華客船編での回想シーンでは狂暴化した真シエルが葬儀屋の腕に思いきり噛みついているシーンがある
(葬儀屋は嬉しそうに笑って真シエルを抱え込むと同時に、猫の仔を扱うように真シエルをひっつかんでいる)
?「思い出話はそこまでヨ」
窓をぶち破り突然乱入してくる紅い死神グレル・サトクリフ
あっけにとられるその場全員
坊ちゃん「グレル・サトクリフ!」
グレル「ハアイ♡」
その直後にガチャっと開く本邸の入り口
オセロ「・・・いやいやグレルチャン。ドアあるんだからドアから入ろうよ。お邪魔しまーす(笑)」
おとなしく死神派遣協会科捜科のオセロが入ってくる
グレル「うっさいわねオセロ!コーユーのは雰囲気なの!」
オセロ「さてとやっと本命チャンに会えたところで...」
ぽかんとした葬儀屋が映し出される
オセロ「早速始めよっか、折檻♡」
不気味な笑顔でオセロが葬儀屋(アンダーテイカー)に語りかける
「死神の狙いは元死神のアンダーテイカー!?」という文字と共に
第141話は終了ーーー
次回の第142話のネタバレ&あらすじ考察はこちらです
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葬儀屋ヲタの叫び(感想)
DEATHよね!!死神派遣協会の目的は葬儀屋DEATHよね!!
わかってたようわあああああ
・真シエルに咬まれて嬉しそうにしている葬儀屋がプライスレス
・校長のオールバックヘアスタイルでの目元チラリはあかん(いい意味で
・クリケット大会もケルヴィン邸も、ちゃんと真シエルに見せてあげているのが優しすぎる
・「お兄ちゃんに会えてうれしくないのかい?」というセリフが、なんかもう葬儀屋の死者蘇生の動機の全てを表している気がする(絶対優しい)
・葬儀屋を前にして見せた、予想外のオセロの肉食的なドS表情に色んな意味でドキドキが止まらない
現場からは以上です
考察に続きます!
考察
予想考察答え合わせ
・ファントムハイヴ家との更に深い関係性については、はぐらかしてまだ答えない可能性が高い←的中!○
・葬儀屋が真シエルを復活させた理由として、死ぬ前にヴィンセントから「何かあったら息子を頼む」と頼まれていたことを明かす(短い回想となる可能性もあるがサラッというだけの可能性も)←まだ明かされませんでした!×
・葬儀屋が死者蘇生をしようと思った本当の目的がファントムハイヴ家(真シエル)の復活であり、真シエルが葬儀屋の最高傑作であることが明らかになる←的中!○
・葬儀屋が具体的にスフィア・ミュージックホールの裏で何をしていたかを明かす
・今までのビザールドールとの違い←的中!○
・血液と走馬燈劇場との関係性←まだ語られず。来月の可能性大
・血液を新たに使うことでどのような変化がビザールドールに起きたか←まだ語られず。来月の可能性大
・現在の真シエルの状態について説明←的中!○
・おそらく死者蘇生にほぼほぼ完全に成功したことを明らかにする←的中!○
・死神派遣協会の死神グレルとオセロがファントムハイヴ家本邸に乱入する。←大的中!○
ーーざっくり第141話はここまで行けたら御の字かと予想←的中!○
今回も中々に大健闘出来たのではないでしょうか・・!?
葬儀屋が「ファントムハイブとの関係性」はまだ具体的には明かさないのではという予想が的中してホッとしました・・!
特にラストのグレル&オセロの死神派遣協会組の乱入を的中出来たのは本当に嬉しかったです!やったああ!
青の教団編は葬儀屋にとって「厄介な連中に嗅ぎ付けられる章」で間違いなさそうです。
予想考察の元記事はこちらとなります!
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回収された伏線
真シエルはずっと坊ちゃんの傍にいた
今回の第141話がホラー回となったのはこれが原因ですね。
まるでいままで気付かなかった心霊写真の幽霊を指摘され続けているような・・そんな不気味さのある回でした。
またその中で当ブログで以前から考察していた伏線が一つ回収されました。
それがサーカス編に真シエルがいたことです。
サーカス編で葬儀屋は真シエルを連れてきていた可能性:2018年4月20日記事←考察的中!○
葬儀屋が言う『ファントムハイヴ伯爵はまだいる』の意味は、坊ちゃんのことではなく真シエルのことである可能性が高いです。
またサーカス編にもこれらを匂わす非常に興味深いシーンがあります。
この際、葬儀屋の目線は不自然に後ろを向いています。
また葬儀屋は一人でいるはずなのにわざわざ馬車で来ています。
この時恐らく葬儀屋は馬車の中に今はまだ動かない真シエルを連れてきていた可能性があります。
そしてその真シエルに対し『ファントムハイヴ伯爵』と語りかけていたのではないでしょうか。
このように葬儀屋は、黒執事のかなり初期のころから真シエルの復活をもくろんでいたと思われる描写が多々あることが分かります。
やはり葬儀屋は真シエルを連れてきていました。
ツイッターでフォロワー様と話している時に気付いたのですが、葬儀屋は一人でいるはずなのに馬車でケルヴィン邸に来ていることにずっと違和感を感じていました。
葬儀屋は、坊ちゃんの人生の大きな節目にはどうやら真シエルを度々同行させていたようです。
これが葬儀屋の優しさなのか狂気なのかはまだわかりません。
もしかすると両方なのかもしれませんね。
新たに明らかにされたこと
今回上記のサーカス編の他にも葬儀屋が度々真シエルを連れだしていたことが明らかになりました。
サーカス編の他のシーンでは真シエルの存在を考察できるような伏線要素は存在しなかったのですが、
「真シエル、実はここにいたよ」という答えあわせとしてまとめさせていただきます。
切り裂きジャック編
真シエルのいた場所:坊ちゃんが座る棺桶の中
豪華客船編
真シエルがいた場所:棺桶置き場の中
※本編にて記載なし
寄宿学校編
真シエルがいた場所:アガレス先生のコートの中
特に寄宿学校編など、もしかしたらアガレス先生のマントの裾から足が見えたりしているのかなあと探してみましたが、そのような描写は見受けられませんでした。
豪華客船編内でも真シエルの棺は見つけられませんでした。
豪華客船編で解放されたビザールドール達は、皆棺をコルセットで一重に縛られ蓋を固定されていましたね。
真シエルの棺だけは包帯でぐるぐる巻き&コルセット二重で封じられていたようです。(他の棺より小さい子供サイズ)
ビザールドールの進化の歴史
今回の真シエルの回想を見ると、真シエルがビザールドールとしてどんどん進化していることが分かります。
葬儀屋目線で見てみると今回のこの回想は不気味なものではなく、どんどん真シエルが生前の頃に戻っていく嬉しい期間だったのかもしれません。
切り裂きジャック編
・寝たきり
・謎の溶液に浸されている
・身体を動かすことが出来ない
・鼻と口にチューブが必要
・溶液に浮かんでいるのは死体を腐らせないためのか・・?
サーカス編
・溶液が必要なくなる
・体を起こせるようになる
・自力ではまだ動けない
・鼻にだけチューブが必要
・額に縫合の後がある
豪華客船編
・鼻のチューブが外れる
・自力で動けるようになる
・>失った魂を求め、人を襲いはじめる
・額に縫合の跡がある
・葬儀屋の言うことを聞かない
寄宿学校編
・葬儀屋の言うことに従うようになる
・むやみに人を襲わなくなる
・表情がまだ無い
・額に縫合の跡がある
青の教団編
・生者とほぼ何も違いが無くなる
・額に縫合の跡が無い
こうして順を追ってみると、真シエルに咬まれて嬉しそうにしている葬儀屋の気持ちが分かる気がします。
今まで自力で動けなかった真シエルが動き出し、そして「生きよう」という本能から葬儀屋の魂を求め噛みついてきたとしたら・・・。
そりゃあこんなに嬉しそうな表情にもなりますよね(大泣き
新たに張られた注意すべき伏線
大量のビザールドールは真シエル復活の為の副産物では無い
豪華客船編よりずっと前から葬儀屋は死者蘇生の実験をしていた事が今回明らかになりました。
今回の第141話の中で最も重要な伏線であると考えています。
具体的に説明していきます。
セバスチャン「つまり豪華客船や寄宿学校に持ち込まれた動く死体はすべてシエル様をよみがえらせる過程で生じた副産物ということですか。」
葬儀屋「まさか!あれが始まりなわけがないじゃないか。」
セバスチャン「何ですって?」
葬儀屋「確かに肉人形が自立歩行できるまで進化したのは最近だけど、実験自体はもっとずっと前から始まっていたよ。伯爵は小生が連れ帰った夜から小生特製の棺に入れて大切に調整して来たのさ。長い時間をかけて少しずつね。」
葬儀屋の回答はズレている
セバスチャンからの質問に対し葬儀屋の答えがズレていることはお分かり頂けるでしょうか?
セバスチャンは葬儀屋に
セバス「今までの動く死体はシエル復活のための副産物か」
と質問しているにも関わらず、葬儀屋は
葬儀屋「実験自体はもっとずっと前からやっていた。」
と期間の回答をしています。
これは少しトンチンカンな答えであると言えます。
勿論これはわざとであり、
葬儀屋はこの点において恐らく何かを隠し、はぐらかそうとしていると予想しています。
では葬儀屋は一体何をはぐらかそうとしているのでしょうか?
それを紐解くために、今明らかになっていることをまとめ考察していきます。
上記の葬儀屋の発言で明らかになった事
・豪華客船編よりずっと前から葬儀屋は死者蘇生の実験をしていた
・今までの動く死体が、真シエルを復活させる為だけの副産物だと明言していない
今回葬儀屋はこれらを明言しました。
台詞欄でも赤に色を変えて強調しましたが、葬儀屋はこの死者蘇生の実験がシエルの為だけであるとは言っていません。
むしろ「まさか!」と否定しています。
葬儀屋「実験自体はもっとずっと前から始まっていたよ。伯爵は小生が連れ帰った夜から小生特製の棺に入れて大切に調整して来たのさ。長い時間をかけて少しずつね。」
ここで重要なのは、
・実験の具体的なスタートが真シエルを連れ帰った夜からだったとはまだ明言されていないこと
・「伯爵の場合は」という話し方をしているということ
です。
「伯爵は」という言葉に違和感
私はこの「伯爵は」と言う言葉がとても違和感に感じました。
まるで「伯爵の場合は」と言っているようです。
今回日本語が難しく、葬儀屋の台詞解釈がとても厄介なのですが、
私は葬儀屋が「まさか!」と否定した内容は、「豪華客船編から実験を開始したわけではないよ」という隠れミノを使い、本当は「真シエルのためだけに実験を始めたわけではない」という真意が隠されているのではないかと感じました。
葬儀屋は誰のために死者蘇生の実験を始めたのか
また今回葬儀屋はいつから死者蘇生を始めたかも具体的に明言していません。
原作でも死神現役時代に葬儀屋が走馬灯劇場(シネマティックレコード)を編集した描写があります。
私は今回葬儀屋があやふやに隠したことは、
・葬儀屋の初めての死者蘇生の実験はクローディア・ファントムハイヴであったこと。
・そしてその実験に失敗し彼女の遺体をダメにしてしまったこと
なのではないかと考えています。
こうすれば、今回の葬儀屋の
・真シエルの為だけではないという言い方
・葬儀屋が本当はいつから死者蘇生の実験をしていたかについての謎
は全て違和感なくあてはめることが出来ます。
ちなみにもし本当にそうだった場合、葬儀屋は過去にクローディアの死者蘇生に失敗した可能性があります。
またその後彼女の人骨を自分のデスサイズにカスタマイズした可能性もあります。
根拠付きの考察をこちらの記事にあげていますのでよろしければ読んでみてください!
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大体黒執事において
キャラクターがトンチンカンな回答で答えをはぐらかす時は何か真実を隠したいときです。
前回の契約のシーンで坊ちゃんが悪魔に「死んだ人間を生き返らせることが出来るのか」と問いかけた時も、セバスチャンは答えになっていないトンチンカンな答えを言い坊ちゃんをはぐらかしていました。
そのセバスチャンが今度は葬儀屋にはぐらかされる・・・
あの押し問答も、もしかすると今回の伏線だったのかもしれませんね。面白いです。
やはり葬儀屋はセバスチャンよりも上手のようです。
セバスチャンの「話術トリック考察」は個人的にとても興味深く面白かったので、引用させていただきますね。
未読の方は引用のラストまで飛んでください。
答えをはぐらかすセバスチャン
:2018年3月17日記事「死んだ人間を生き返らせることは出来るのか」
悪魔と契約する坊ちゃんの回想シーン。
その中で坊ちゃんは悪魔に「死んだ人間を生き返らせることは出来るのか」と問いかけます。
これに対し悪魔は
悪魔「やはりお兄様を望まれるのですね。穏やかな日々をお約束しますよ」
とだけ答えます・・。
さて、今回の話の中で最も重要そうなのはこの問題です。
紐解くうえで大切なのは、セバスチャンは契約前であり嘘がつける為、まだセバスチャンの発言は何も信用できる根拠が無いということです。
坊ちゃんの「死人を生き返らせることが出来るのか」という坊ちゃんの問いに対するセバスチャンの回答を改めて確認してみましょう。
悪魔「穏やかで幸せな時間をお約束しますよ。」
まず大前提として、
この回答はそもそも死んだ人間を生き返らせられるかどうかの答えになっていません。もしこの質問に解答するならば「イエス」か「ノー」の二択しか存在しないからです。
英語の文法的に考えてみればわかります。
坊ちゃんの質問は「Can you~?」です。必然的に答えは「yes,I can」か「No,I can`t.」の二択であることが明白です。それにもかかわらず「穏やかな時間を約束する。」という回答・・・。
英語のテストだったらペケかも当然セバスチャンとしてはそれをわかってこの発言をしたはずです。この回答は、質問者をはぐらかす回答です。
これは結局、言葉の受け取り手側に、本当の真偽に関係なく勝手に「どちらなのか」を想像させてしまう意地の悪い回答となります
ここで悪魔の口車に伸されらていない、正解の答えがあるとすれば、
「それは答えになっていない、イエスかノーかで答えろ」ではないかと私は考えています。
しかし坊ちゃんは「嘘だ」と言ってしまいました。
セバスチャンの発した回答は、一見的を得ているように見えていながら実のところ支離滅裂です。
嘘か本当か、という話ですらないのです。これがあらわすことは、
坊ちゃんは悪魔の支離滅裂な話の中から、「イエス」か「ノー」かという、回答の幻想を独自で生みだしてしまったということです。
これはとても危険な状態だと感じます。
何故坊ちゃんは「嘘だ」といったのか
悪魔「穏やかな時間をお約束しますよ」
この言葉の意味を考えると、様々な幻を見ることが出来ます。
- (シエルを本当に復活させられるから、)穏やかな時間を約束しますよ。
- (シエルを復活は出来ないけど、そう信じ込ませる事は出来るから)穏やかな時間を約束しますよ。
- (坊っちゃんを殺し、死後の世界で)穏やかな時間を約束しますよ。
などなどなど・・・・パターンは未知数です。
これが、セバスチャンが坊ちゃんと私たちに見せようとしている幻想だと感じています。
セバスチャンが坊ちゃんの質問に「イエス」「ノー」で答えてない今、この中からどれが本当のことなのか決定できる術はありません。
すべてが根拠のない私たちの思い込みとなってしまいます。(前述した通り、そもそもこの中に「答え」なんてないと思いますが・・・。)
「嘘だ」といった坊ちゃんには、何か「真実」にみえる幻想が生まれていたはずです。それこそが坊ちゃんの場合
- 渡り賃は2度と戻らないとおまえは言った。
- つまり死んだ人間を生き返らせることや時間を戻すことは出来ない
- 『死んだ人間が生きている』そう僕に思い込ませることが出来るだけ
だったのでしょう。
実際坊ちゃんが「嘘だ」と指摘したことは、紐解いてみるとすべて根拠が無いあやふやな理論であることが分かりますそれに対してセバスチャンはこう答えます。
・・・・・ゾッとするものがありませんか?
本当に・・・?本当に坊ちゃんは「気づいた」のでしょうか?
普段でしたらセバスチャンの言葉をすべて真実の証拠としてとらえることが出来ますが、今回は契約前のためセバスチャンはまだ嘘が付ける状態です。
坊ちゃんは、悪魔セバスチャンが巧みに織り交ぜた言葉の幻想に、ものの見事に捕まってしまったように私には見えてしまうのです。
セバスチャンが人を生き返らせることが出来るかどうかについて何か隠しているのは恐らく事実です。
その「隠蔽」が明らかになるのはおそらくもうちょっとだけ先の話なのだと思います。
そして、セバスチャンが契約の際についた「死者蘇生」についての可不可の真実が暴かれるその時にこそ、シエルが「悪しき名」となる時だと予想しています。
このように坊ちゃんをはぐらかしたセバスチャンが、
全く似たような方法で葬儀屋にはぐらかされていることは面白い伏線回収だなと感じました。
坊ちゃん「死者を蘇らせるなんて・・どうかしてる!」
このセリフは真シエルに関わる伏線である可能性があります。
第138話の、悪魔との契約シーンの中で、坊ちゃんはこのように問いかけています。
また同時に、「シエルを返して!」とも坊ちゃんは発言しています。
このことから、
坊ちゃんは現在と過去で死生観が大きく変化していることが分かります。
またこの二人の契約シーンが回想として描かれましたが、
その中でまだ唯一
「坊ちゃんの中で何故真シエルが悪しき名となったのか」が現在も明らかにされていません。
おそらくこの残った「真シエルの正体」と非常に大きな関係性のある伏線だと考えています。
おまけ( ..)φ
今回の第141話の中で、「お兄さんが戻ってきて嬉しくないの?」と問いかける葬儀屋(アンダーテイカ―)に対しても坊ちゃんは「それは・・・」とどもります。
この素直に喜べない気持ちも、恐らくこの真シエルが悪しき名となる所以と関係しているのだと考えています。
オセロについて
遂に死神派遣協会のオセロとグレルが乱入してきました。
その中でも意外だったのがオセロです。なんですかあの悪魔的側面は!!「本命チャン」って呼び方エロすぎませんか!?
思いもしなかったドSな表情にドキドキしてしまったのは私だけじゃないって信じてます..信じてます…
さてさて。以前から考察していますが、
葬儀屋(アンダーテイカー)とオセロは死神派遣協会の同期である可能性があります。
詳しい記事↓
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オセロと葬儀屋の関係まとめ
・顔見知り
・同期である可能性が高い
・オセロは葬儀屋の強さを知っている
・オセロ自身の戦闘能力は低い
やはりオセロがこぼしていた「アイツ」と「折檻すべき相手」は葬儀屋(アンダーテイカ―)のことでした。
今回オセロの態度で一番驚いたのはその強気さです。
葬儀屋と知り合いである場合、葬儀屋の強力さを間違いなく知っているはずです。
それなのにあの自信は何処から出てくるのでしょうか?
オセロ「早速はじめよっか、折檻♡」ってハートまでついてるんですよ!?
あ、このハート私が趣味で付けたわけじゃないですからね!?
葬儀屋を前に全く怯えないオセロ
もしオセロが本当に死神派遣協会で葬儀屋と同期だった場合、オセロ自身も相当何かしらの技術にたけているはずです。
オセロ自身に戦闘能力が無いことは明らかになっています。
それにもかかわらずオセロは葬儀屋を捕まえて折檻する自信があるようです。
オセロ
「グレルちゃんは科捜科の研究とか興味ないでしょ。」
黒執事24巻第115話「その執事、拝聴」より
死神派遣協会きってのギーク集団、科学捜査課はなにやら研究をしているようです。
恐らくオセロが持つ能力は死神派遣協会特有の、物理攻撃とは異なる力である可能性があります。
死神派遣協会のお上が持つ力に近いといってもおかしくないかもしれません。
おそらく葬儀屋をバラバラにすることが出来るほどの力を持っている死神派遣協会のお上。
もしかすると来週はオセロを通じ、その死神派遣協会の驚異の力の一端が新たに垣間見えるのかもしれません。
色々な意味でドキドキが止まりませんね
ここまで引き延ばしておいて葬儀屋が何も打撃を受けないうちに逃げることは流石に無いと思うので、もしかしたら来月ははじめて葬儀屋は何かしらの形で追い詰められる可能性がありますね
真シエルはエピソードが充実している
真シエルはエピソードが充実していることが明らかになりました。
エピソード(素材)とは
葬儀屋が死者蘇生する上で重要な死者の「未来への願望」
この「未来への願望」が強い死体はそのコマ何万カットもつなぎ合わせることでよりリアルな走馬灯劇場(シネマティックレコード)を創り出し、より完全な死者蘇生が出来るようになる
真シエルはどうやらたくさんの「未来への願望」を持っていたようです。
私はそれが「坊ちゃんと共にいる未来への願望」だった気がしてなりませんが・・・。
「未来への願望」と言うとまるで「目標」のように聞こえますが、実は少し異なります。
この「願望」は「欲望」と言った方が近いのかもしれません。
今までのビザールドールを見ると、それぞれが口にする未来への願望は自分勝手な「欲求」であることが多くあまりきれいなものには見えませんでした。
真シエルが抱いていた「未来への願望」は、「目標」だったのでしょうか?
それとも自分勝手な「欲望」だったのでしょうか・・・?
不吉な予感がします。
真シエル「たった一人の家族に会えた」
このセリフは疑問点として挙げさせていただきます。
このセリフから考える考察は、
「真シエルは葬儀屋とファントムハイヴ家の関係性をどこまで知っているのか?」という点です。
真シエル自身が葬儀屋にこれらを問いかけないことから、
何かしらの納得できる理由を葬儀屋から聞いていることは確かです。
今回もセバスチャンの「ファントムハイヴ家とどのような関わりが?」という問いに対し
真シエル「知ったとしてもお前には関係ない話だ。」
と答えています。
しかし真シエルが葬儀屋の真実をどこまで知っているかはまだ描かれていません。
当ブログではずっと葬儀屋(アンダーテイカ―)の正体は「Cedlic・K・Ros」であり、ヴィンセントの父でありシエルたち双子の祖父であるのではと考察してきました。
もし真シエルが全てを知っていて「たった一人の家族」と言った場合、この考察は外れていることになります。
葬儀屋が真シエルに対し「自分自身とファントムハイヴ家との関係性をどこまで話しているのか」は本当に興味深いです。
もし葬儀屋さんが「Cedlic・K・Ros」では無かったとしたら、
私は毎年「モブおじさんCedlic・K・Ros」の命日を「死神葬儀屋生誕祭(仮)」として盛大にお祝いしてしまっていたことになるので全力で土下座します。セドリックさんに。
頼む真シエル、そこまでは葬儀屋から聞いてなかったと言ってくれ・・・
未回収の重要な伏線
青の教団編では回収され無さそうですが、
いくつか重要な伏線が残ってますので箇条書きとしてまとめておきます。
・クローディアと葬儀屋の関係性
・葬儀屋とファントムハイヴ家との本当の関係性
・真シエルが「悪しき名」となった理由
疑問点
・真シエルは葬儀屋とファントムハイヴ家の関係性をどこまで知っているのか
・死神の魂とは
・真シエルの魂を葬儀屋はどうやって手に入れたのか
・血液と死者蘇生の関係性
・オセロの「折檻」の具体的内容
死神にも魂はある
今回真シエルが葬儀屋に噛みついたことで、
死神には魂があることが確定となりました。
ですが何とも不思議ですよね。
自殺したはずの人間である死神が持つ魂とは一体何を表すのでしょうか?
どのようなシステムで持ち主の元に戻って来たのか。
その点が死神派遣協会に対する疑問として残ります。
真シエルの魂を葬儀屋はどうやって手に入れたのか
これが最大の疑問点であると言えます。
豪華客船編で葬儀屋は「他人の魂を自分のものにできるわけないんだけどねえ」と発言しています。
ましてや真シエルの魂は悪魔であるセバスチャンによって「渡り賃」として奪われてしまっていたはずなのに、どのようにしてここまで復活させたのでしょうか?
今の真シエルには他人の魂が入っているとも思えません。
もしかするとこのあたりに今回葬儀屋が新たに行ってた「輸血実験」が関わってくるのかもしれませんね。
血液と死者蘇生の関係性について
これはオセロが積極的に調査をしていたため、もしかすると来月号でオセロと葬儀屋の口から明らかとされるかもしれません。
現在はまだ疑問点として残っている美香雌雄の伏線となります。
まとめ
なんっとかまとめ切りました。
果たしてここまでついて来て読んでくださっている方が本当にいるのか少し不安なレベルです(^_^;)
今回は黒執事ファン、葬儀屋ファンとしては堪らない回でした
ページをめくってもめくっても葬儀屋がいる幸せ・・!
しかし意外や意外、最もドキッとさせられたのは意外な伏兵オセロ君でした。
あの葬儀屋を見る顔は、ヤバい・・・(いい意味で
葬儀屋はオセロの「本命チャン」かあーー・・
勿論「事件の容疑者としての」という意味でしょうが・・!
何はともあれこの言葉だけでご飯が五合は食えそうです。
今まで葬儀屋に対してはグレル、ロナルド、セバスチャンなど数々の強キャラが挑発的な笑顔を向けてきました。
しかし彼らは全員葬儀屋の本当の実力を知りませんでした。
これが今回のオセロとの違いです。
オセロは葬儀屋の実力を恐らく知っています。
知った上でのこの表情。
んーーーーーオセロのダークホース感にゾクゾクしますね・・!
今回オセロを見る葬儀屋にも普段の笑顔はありませんし・・・
ひゃーどうなっちゃうんだろ!!
今回垣間見えた表情でオセロのことも前より更にぐんと好きになってしまいました!
今までの人懐っこい様子からのこの垣間見え具合・・・ギャップがたまりません!
来月は「葬儀屋:折檻までの道のりパート1」かもしれませんね。
葬儀屋にとっても大きな分岐点が近いことは間違いがなさそうなので、来月までにまたたくさんの考察をして楽しみに待ちたいと思います!
ここまで読んでくれた方がもしいらっしゃいましたら本当に感動します・・(;_;)!
駄文ではありますが、長い時間お付き合い下さりありがとうございました!
あああ本命チャン・・・本命チャン・・・(悶々
餅月