こんにちは!餅月です。
今日はF.O.L.児童養護院の「巣立ちの日」について考察していきます。
お星さま方の為の輸血提供施設と思われるF.O.L.児童養護院。
子供たちの「巣立ち」とは、一体何なのでしょうか。
今回の記事は、下記記事からの抜粋となります。
www.under-taker.com
ブログランキング
沢山の応援ありがとうございます!
よければクリック↓で引き続き応援お願いします!✨
『巣立ちの日』の真実とは?
『巣立ちの日』とは何かを先に言及しておきたいと思います。
『巣立ちの日』の事を、施設職員は「里子に出る」と言いました。
つまり、表向きは孤児院を出て新しい家族の元で生活を始めること指しています。
しかし真実はそうではありません。
結論から申し上げますと、『巣立ちの日』の本当の意味は、
F.O.L.児童養護院を去り、血液や臓器を搾取される側に回る事を指していたのです。
真実を隠す施設職員の二面性
命がかかわっている『巣立ちの日』。
今回黒執事の中ではコーギークラスのジニーが『巣立つ』ことが決まってしまいました。
内々に話す施設職員の顔は真剣そのものです。

職員達は子供たちに伝える時、打って変わり笑顔でこの事実を伝えました。
これは真実を隠す施設職員に二面性がある事を表しています。

F.O.L.児童養護施設で育てられている子供たちのほとんどはこれをめでたい事だと喜びました。
施設の職員達も『巣立ちの日』をめでたい事として積極的に盛り上げようとしていることから、子供たちに『巣立ちの日』を心待ちにするものであると認識してほしいと思って行動していることが分かります。
後に詳しく言及しますが、コリークラスの不真面目な男の子ダニエルが『巣立ちの日』を積極的に心待ちにしていることも、この擦り込みの成果であると言えるでしょう。
つまり、『巣立ちの日』をめでたい事として喜び憧れる子供は、F.O.L.児童養護院が制御出来ている子供なのです。
『巣立ちの日』を喜ばないアーティとオリバー
ジニーの巣立ちが伝えられた際、笑顔の子供達のなかで真剣な様子の子供がいました。
それがマスティフクラスとコリークラスの年長者オリバーとアーティです。
『巣立ちの日』を喜ばない子供である彼らは、他の子供たちと異なり『巣立ち』が良くない出来事である事を理解している伏線となっていました。
ジニーは何故『巣立ちの日』を迎えたのか
次にジニーの『巣立ちの日』について、詳しく言及していきたいと思います。
前回の第196話で馬に乗ることを嫌がっていたジニー。
そんなジニーが急遽『巣立ちの日』を迎えることが決まりました。
ここから下記内容を読み解くことが出来ます。
・必ずしも年長から『巣立ち』がある訳ではない事
・適正の良し悪しに関係なく、施設のプログラムに反抗すると即座に『巣立ち』させられる
・ドールの血液不足とジニーの『巣立ち』
順番に考察していきたいと思います。
必ずしも年長から『巣立ち』がある訳ではない
まず最も重要なポイントは、
『巣立ちの日』は年功序列ではないという点です。
これは原作の中でフィニアンの口からも説明され強調がなされました。
前回の第196話で、テオドアにより先月ポメラニアンクラスの最年長ロニ―が『巣立ちの日』を迎えたことが明らかにされていました。
このことから最年長から巣立ちをむかえるのではと原作の中でフィニも思っていましたが、今回の件で必ずしもそうではないことが明らかになりました。
これが意味する内容は、『巣立ち』を迎えるには、最年長という年齢の他にも何か別の基準が存在するという点です。
年齢以外の別の基準をジニーが満たしてしまった事により、彼女は年齢を待たずに『巣立ちの日』を迎えた可能性があります。
ではジニ―は何をしてしまったのでしょうか?
それは施設のプログラムに対する反抗です。
施設のプログラムに反抗すると『巣立ち』させられる
ジニーは必須科目である乗馬のプログラムを拒否し続けた結果、これ以上適性を伸ばすが見込めないと判断されて『巣立ちの日』を迎えさせられてしまった子供である可能性があるのです。

まず第一に、ジニーは適性が低い子供ではありませんでした。
ジニーは本来、コーギークラスの適性がとても高い子供であったことが既に原作の中で明らかにされています。
しかしジニーは一度落馬をしてから馬に乗ることを怖がるようになってしまいました。
「今日落馬した」と言われていないことから、しばらくの間ジニーは必須科目である乗馬を拒否していた可能性が非常に高いです。
第196話ではそんなジニーの元にテオが現れ指導したことによりジニーは授業への復帰に成功しました。
仮に本当にプログラムへの拒否が『巣立ちの日』を本当に早める理由であった場合、テオはさりげなくジニーが巣立つことが無いようにサポートしていた形になりますね。年長者たちは子供たちをなるべく巣立たせないように陰で動いている可能性があります。
しかし、ジニーは『巣立つ』ことが決定してしまいました。
ジニーには回復の兆しが見えていました。
それにも関わらず『巣立つ』ことになったこの扱いはかなり厳しいものであるように思います。
これは、どんなに適性がある子供でも年齢を待たず常に『巣立ち』をさせられることがあるという、非常に恐ろしい意味合いを示唆しています。
ジニーの『巣立ちの日』は本来起こるはずがないタイミングで急に起きた
ジニーの巣立ちについては、年長組でも予想できなかったイレギュラーがあったと思われます。
それは『巣立ちの日』が起こるタイミングです。
そう考える理由はジニーの報告を受けた際のアーティのこの発言です。
アーティ「そんな‥‥急すぎる」
黒執事第197話「その執事、烏合」より引用
このことから、今回のジニーの『巣立ちの日』は、本来起こるはずがないと思われていたタイミングで起こったと考えられます。
先月ポメラニアンクラスのロニーが巣立ったとあるので、約1か月間は間が空いていたと思われますが、ここに規則性が見えていたのかもしれません。
ドールの血液不足とジニーの『巣立ち』
今回「急」に巣立つことになったジニーですが、この「急」な対応はドールの体調不良と関係がありました。
本来であれば巣立つタイミングではなかったはずのジニーが急遽巣立つことになった理由を反抗したからの他に単純に考えれば、急遽血液供給が必要となったからと考えることが自然です。
この施設はお星さま方用の血液収集施設という特別施設であり、ジニーはドール専用のクラスであるコーギークラスでした。
後に『巣立ちの日』を迎えたジニーは、ドールへの輸血提供の為に殺害されていたことが明らかになりました。

F.O.L.児童養護院がお星さま方専用の血液収集施設である可能性については下記記事で詳しく言及しています。
www.under-taker.com
www.under-taker.com
非協力的な子供をサポートする年長組
さて、次にジニーから一度離れ、
何も知らない子供たちが『巣立ちの日』を迎えないようにサポートする年長者たちを見ていきましょう。
施設の真実に気付いた年長組の子供たちは、何も知らない子供達をさりげなく助けているのです。
F.O.L.児童養護院編が始まってから、年長組がプログラムに非協力的な子供をなだめるシーンが何度も描かれました。
・テオ:ジニーの乗馬への恐怖心を無くす、偏食家の子供を完食させる、授業を抜け出した子を見つける
・アーティ:授業を抜け出したダニエルを連れ戻す
・オリバー:『巣立ちの日』に憧れるダニエルをかばう
これは施設に従うこと=『巣立ちの日』を少しでも遅らせられるという事を年長組が知っていたことを意味する伏線となっていました。
上記の年長組のサポートの中で最も分かりやすいものと思われるダニエルを例にして見ていきたいと思います。
またそのサポート方法にはそれぞれ年長者たちの個性が出ていることも非常に面白いです。
順番に見ていきましょう。
ダニエルを庇うオリバーと、オリバーを睨むアーティの描写
マスティフクラスのアーティは、ダニエルをサポートしつつも線引きをしています。
いかに対象の子供が「まずい」ことを言ったとしても、自分が怪しいと思われるほどの過干渉はせず、ある意味冷酷とも取れる冷静さを併せ持っている事が分かります。

それに対し、コリークラスのオリバーはこの線引きが苦手のようです。
例え自分が疑われるかもしれないという一線を越えつつも、「まずい」対応をする子供を見捨てることが出来ないお人好しな子供であることが分かります。
上記を踏まえると、ダニエルを制したシーンの見方がまた一味変わったものになるかと思います。

職員
「ダニエルは本当にコリークラスの適性があったのかしら。毎日毎日『巣立ちの日』の話ばっかりして」ダニエル
「だって俺一日もはやく『巣立ち』てーもん」オリバー
「あっ、あの!!ダニエルには僕がちゃんと言って聞かせて‥‥もっとちゃんと適性を高めますっ‥‥!ごめんなさい!」オリバーを睨むアーティ
オリバー
「あっ、いえ、その…。」黒執事第197話「その執事、烏合」より引用
オリバーは初登場シーンで「目立ってごめんなさい」と言っていました。
これは『巣立ちの日』を迎えない為になるべく職員に目を付けられたくないからである可能性があります。
しかし、実は本当に目立つべきではないシーンこそ、正しく上記のダニエルのシーンでした。
真実を知るオリバーだからこそ、このシーンは目立つべきではなかったのかもしれません。
それはアーティがオリバーを睨んでいる事からも伺えます。
あれだけ目立つことを恐れていてもダニエルを見捨てきることが出来ないオリバーは、とてもやさしい子なのかもしれませんね。

何度も謝る優等生のオリバー
次に、第197話で描かれたオリバーが何度も職員に対して謝る姿勢について考察をしていきたいと思います。
オリバーは最高の適性でコリークラスに入った子供です。
またコリークラスの中で最年長であることから、年齢の最大限まで『巣立ちの日』を免れている子供であるとも言えるでしょう。
「適性」的に全く問題ないことから、『巣立ちの日』をすぐに迎える可能性は極めて低い子供であり、またそのことを本人も理解していると思われます。
しかしそんな優秀であるはずのオリバーは常に自信が無さげで常に謝り続けています。
これはいかに今「優秀」で「適性がある」と判断されていたとしても、何かミスをして施設側に「適性が無い」と判断された場合、ジニーの様に即『巣立ちの日』を迎えてしまう可能性がありそれを恐れているからの可能性があります。
小さい事ではありますが、オリバーがジニーの『巣立ちの日』が決まったことに動揺して鍋を焦がしてしまった際、それをアーティが指摘するシーンがありました。

一見アーティがただ指摘しただけのシーンにも見えます。
しかしアーティがオリバーの鍋の焦がしを指摘した本当の理由は、例えいかに適性があったとしても、プログラムでミスをしてしまった場合それが『巣立ちの日』に繋がる可能性が否定できず、それを恐れたからと考えられます。
そう考えてみると、鍋の焦げを指摘した時のアーティの真剣な様子と、それを受けてのオリバーの「ごめんなさい」という発言と呼吸が荒くなる極度に緊張した様子の説明が更に説明つくように感じます。
彼の謝罪は、命を守るための“生存戦略”だったのかもしれません。
まとめ
今回は『巣立ちの日』について考察を深めました。
最後に簡単に重要事項についてまとめておきます。
- 『巣立ちの日』を迎えた子供は血液や臓器を搾取され、殺害されることもある
- たとえ適性があったとしても、施設のプログラムに反抗すれば『巣立ち』させられる
- たとえ施設に従っていたとしても、適性が無いと判断されれば年齢を待たずに『巣立ち』させられる
兄シエル達の息がかかっている施設である以上、このF.O.L.児童養護院は慈善事業ではありません。
これだけのコストをかけ、敢えて孤児たちに教育を施すことは最終的に施設側が子供たちの血液と臓器という利益を得る為であると考えられます。
それはいわばF.O.L.児童養護院の成果物の収穫の時であり、ここで収集できる血液は兄シエルをはじめとした輸血対象者であるお星さま方の蘇生にも深く関わってきます。
また、今回ジニーは殺害されてしまいましたが、F.O.L.児童養護院では『巣立ちの日』を迎えた子供が全員殺されているわけではない可能性も出ています。
詳しくは下記記事をチェックして見て下さい。
www.under-taker.com
F.O.L.児童養護院の『適性』についてはこちらを。
www.under-taker.com
まだまだ沢山の謎が残されてままのF.O.L.児童養護院編。
この施設にはまたスポットが当たる日が必ず来るでしょう。
よければクリック↓で引き続き応援お願いします🦴!
それではまた次の記事でお会いしましょう!
餅月