黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

【考察】サバトにいた謎のフードの男の正体はジョン・ブラウンの可能性

こんにちは!餅月です。
今日は黒執事青の教団編第137話に登場したサバトの謎の男について考察していきたいと思います。

謎のフードの男の正体候補

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黒執事第137話「その執事、折衝」より

この男に関しては現時点の段階ではその正体に様々な可能性があります。まずはその中で私が予想しているこの男の正体を考察していきたいと思います。

謎の男の正体候補

  • ジョン・ブラウン
  • 葬儀屋(アンダーテイカー)
  • アグニを殺したナイフの男

私はこの中で、フードの男の正体はジョン・ブラウンか葬儀屋なのではないかと予想しています。今回はこの二人に絞って、順に考えていきたいと思います。

ジョン・ブラウン説

ジョン・ブラウンを疑う理由は、まず第一に彼が 人外(死神)である可能性が高いことを理由として挙げることが出来ます。彼についての疑惑はこちらの記事に詳しくまとめてあります ^^)
www.under-taker.com

ジョン・ブラウンを考察するうえで重要なのは何といっても女王の存在です。
以前私は女王と死神派遣協会の関係性についての考察を行いました。簡単にまとめますと下記のようになります。

女王とジョン・ブラウン

・女王は死神の審査を免れた人間である可能性がある(歴史的史実として幼いころに病気で死にかけた過去がある)
・女王が生き永らえたとしたら、死神派遣協会から女王のそばに目付け役の死神が派遣されている可能性がある(それがジョン・ブラウンか)
・余談:この女王の審査に死神派遣協会上層部だった葬儀屋kが関わっていた可能性もあり
・女王は人外の存在を知っていた。そのため葬儀屋とクローディアが秘密裏に結ばれたこともにも気づき、人外の血が入ったファントムハイヴ家を危険視
・その結果番犬のテストを兼ねて襲撃事件を実行したいわば事件の黒幕である可能性

このような流れがもし裏にあったとすれば、女王はファントムハイヴ家襲撃事件を見守っていたはずです。女王本人が現地へ赴くとは思えませんので、側近であり人外であるジョン・ブラウンに偵察に行かせていたとすると納得がいきます。
また余談ですが女王が人外の存在をすでに知っていたと予想する根拠の一つとして。緑の魔女編でセバスチャンがサリンを海に捨てた際、女王と坊ちゃんの駆け引きが非常に意味深に描かれているシーンが存在します。(まるで互いに嘘を見破りながら表だけ都合よく口を合わせているような・・・。)


もしこのフードの男がジョン・ブラウンであった場合、彼は坊ちゃんがシエルではないこと、そして悪魔と契約したことを知り、女王に伝えている可能性があります。

フードの男がジョン・ブラウンであった場合

  • ファントムハイヴ家襲撃事件にかかわっている
  • 真シエルに女王からのテストを吹き込み、ファントムハイヴ家襲撃事件の一端を背負わせる
  • 襲撃事件当日、坊ちゃんをの目と口を背後から塞ぐ(突然背後に表れたため、坊ちゃんを捕まえた犯人は人外である可能性が濃厚なため。ジョンである可能性がある)
  • 売られた後の双子の一か月を見守る
  • サバト会場で真シエルが死に、坊ちゃんが悪魔を召喚する現場を目撃する(フードの男)
  • 坊ちゃんが「全員殺せ」と命じたため、サバト会場から離脱

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  • 葬儀屋が双子を助けに来るが既に会場には火が放たれセバスチャンと坊ちゃんはいなかった。葬儀屋はまだ燃えていない真シエルの体を回収しその場を去る
  • 帰還したジョン・ブラウンは女王に「真シエルは死に、坊ちゃんが悪魔と契約し生き残った」ことを報告する

葬儀屋説

 葬儀屋
「前から興味あったんだよねエ・・・害獣風情が何故燕尾服で執事なんかしてるのか。見せてもらうよ、君の走馬灯。」
黒執事13巻第61話「その執事、誕生」より

葬儀屋がこのフードの男なのかを考察する上では豪華客船編でのこの葬儀屋のセリフが重要になってきます。
これは確定的に見えて、実は非常にあいまいです。このセリフから二種類の考察をすることが出来ます。

  • 葬儀屋はサバトの場にいなかった説
  • 葬儀屋はサバトの場にいた説

現在の段階では、この可能性はそれぞれ五分五分と言えます。順番に考察していきたいと思います。

葬儀屋はサバトの場にいなかった説

先ほどのセリフを素直に読むと、葬儀屋は何故セバスチャンが執事をしてるかを知らなかったと捉えることが出来ます。
となると葬儀屋は悪魔が召喚されたサバト会場にいなかった為、二人がどのような経緯で契約にたどり着いたかを全く知らなかったと考えることが可能です。

  • 葬儀屋はこの日サバト会場にそもそもいなかった
  • このフードの謎の男は葬儀屋ではない(ジョン。ブラウンか)

しかしこの説には疑問点が残ります。

疑問点1:葬儀屋は裏社会の「情報屋」

葬儀屋は裏社会の情報屋です。ケルヴィン男爵でさえ知り得ることが出来たこのサバトの情報を葬儀屋がつかんでいなかったとは考えにくいです。
もし葬儀屋が本当にファントムハイヴ家襲撃事件からサバトでの悪魔との契約までの期間、これらのことを本当に知らなかった場合、何者かが葬儀屋を、わざとこれらの情報がつかめないような場所までわざと遠ざけていた、もしくは邪魔をしていた可能性があります。
もし葬儀屋がこのフードの男では無く、ファントムハイヴ家襲撃事件、サバトでの黒ミサを共に知らなかった場合、この期間葬儀屋は何をしていたのかが大変大きな疑問として残ることになります。

以上のことから、私は葬儀屋がサバト会場にそもそもいなく、フードの男が葬儀屋でなかった可能性もあるとは考えています。
しかし残る疑問と、葬儀屋の情報屋としての立場を覆さざるを得ないような違和感が残ることからまだこの可能性につきましては少々怪しい点が多いかな?と感じています。

葬儀屋はサバトの場にいた説

私はこちらの可能性を現段階では最も押しています。
そして結論から申し上げますと、フードの男=葬儀屋=真シエルの遺体をサバトから救い出した人物である可能性が高いかなと考えています。

もう一度葬儀屋のセリフを見てみましょう。

 葬儀屋
「前から興味あったんだよねエ・・・害獣風情が何故燕尾服で執事なんかしてるのか。見せてもらうよ、君の走馬灯。」
黒執事13巻第61話「その執事、誕生」より

素直に受け取れば、葬儀屋は 坊っちゃんとセバスチャンの契約を知らなかったこととなります。
しかしこの言葉はよくよく読むと、「執事として何故セバスチャンが坊ちゃんに仕えているのかを知らない」という意味とも取れます。一見大差が無いように見えますが実はこれは大きな意味の違いがあります。

サバトの謎の男は「どこまで」見ていたのか

サバトにいた謎のフードの男は第138話の初めに登場しました。そして坊ちゃんは悪魔を召喚し、悪魔にここにいる全員を殺せと命令します。
そしてそれ以降、この謎の男は一切現れていません。どこかで隠れてみていた可能性も否定はできませんが、この坊ちゃん「殺せ!」といったタイミングで、フードの男はセバスチャンから逃れるためこの場からいなくなったと考えることが自然に感じます。
ということは、このフードの男はセバスチャンと坊っちゃんの契約について知っていることと知らない事がある可能性があります。

フードの男が知り得たこと

  • ファントムハイヴ家襲撃事件
  • 双子の一か月の生活
  • シエルが死に、坊ちゃんが悪魔を呼びだしたこと(悪魔が「貴方が差し出したのは兄の魂!」と宣言した時はまだその場にいたはず)
  • 坊ちゃんが悪魔と契約したこと

フードの男が知り得なかったこと

  • セバスチャンと坊ちゃんの間で交わされた具体的な契約内容と「3つの願い」
  • 悪魔が執事姿になる過程

悪魔は坊ちゃんに全員殺せと命じられ、その後坊ちゃんを檻から出した後に初めて執事の姿となりました。となると、謎のフードの男が生き延びるためにここを逃れていた場合、その男は悪魔がなぜ執事の姿となったのか、その契約過程を知らないこととなります。
葬儀屋が知らなかったといったセリフは、「害獣風情が何故燕尾服で執事なんかしているか」という事のみであり、「どのように君たちが巡り合ったのか」ではありません。葬儀屋の発言を細かく分析し、言葉通りの意味で受け取ると、これらが謎のフードの男が知りえる情報量と一致していることが分かります。

葬儀屋は「セバスチャン=悪魔」であることをいつ知ったのか

これはダメ押しに近いですが、葬儀屋がいつセバスチャンが悪魔であることに気づいたのかは大きな疑問であると言えます。
セバスチャンは割と普段から、人間には不可能な超人的有能さを垣間見せています。実際グレルも、切り裂きジャック編でセバスチャンが馬車から飛び降りあっという間に社交期貴族のリストを作り上げた際にセバスチャンの正体が悪魔であることに気づいていました。
セバスチャンが常人には不可能な超人さを時折垣間見せるのは「自分の正体を見破れるような人外が近くにはいないだろうという驕り」であるとも感じられます。葬儀屋もグレル同様これらのちょっとした節々に感じられるセバスチャンの異常さから彼が悪魔であることに自然と気付いたのかもしれません。

しかしもう一つの可能性として、このフードの男が葬儀屋であった場合、葬儀屋はこのサバトの時点でセバスチャンの正体を知っていたことになります。
葬儀屋はファントムハイヴ家とは古い付き合いで、ファントムハイヴ襲撃事件の前にセバスチャンがいなかったことを知っています。そして、坊ちゃんが悪魔と契約し戻ってきたこと。坊ちゃんのそばにいるセバスチャン=あの時の悪魔であることがすぐに分かったとなれば辻褄は合います。

フードの男が葬儀屋であった場合
(葬儀屋はヴィンセントの父であり、シエルと坊ちゃんの祖父であると仮定する)

  • 葬儀屋はファントムハイヴ襲撃事件に気づけなかった。
  • 葬儀屋は真シエルがファントムハイヴ家襲撃事件の一端を担っていたことを知る
  • その後双子がサバトで仔羊になっていることを知る
  • 真シエルの裏切りによりヴィンセントが死んだことから、愛憎が渦巻き素直に助けに行くことが出来ない
  • 真シエルが殺され、坊ちゃんが悪魔を呼びだすところを目撃する(フードの男)
  • 坊ちゃんが「全員ころせ」と命じたためここで一度その場を離れる
  • 悪魔が執事になる過程、具体的な契約内容についてはわからない
  • セバスチャンと坊ちゃんがサバト会場に火をつけ去る。入れ替わりで再び会場へ戻る
  • 見捨てきることが出来ず、真シエルの遺体を炎から救い出し、その場を去る

まとめと結論

以上のことから私はフードの男の正体はジョン・ブラウンか葬儀屋であると考えています。
どちらか、というのは非常に難しい問題です。
しかしどちらであったにせよ葬儀屋が誰かによって意図的に情報を遮断、もしくは遠方飛ばされていない限りは、ジョン・ブラウンも葬儀屋もこの場にいた可能性が高いと考えています。
個人的には葬儀屋ファンですので葬儀屋さんであって欲しいというミーハーな思いはあるのですが( ^ω^)・・・

葬儀屋は大切な人を守るのでは?

ただもしこの男が葬儀屋であったとすると、葬儀屋は真シエルのことを本当に見殺しにし、一か月間も双子に苦難を強いていたこととなります。それだったら何故今更こんなに必死になって真シエルを復活させようとしているのでしょうか?この点が少々キャラクター像と異なる印象があると感じています。私は豪華客船編で葬儀屋がドルイットを救ったことを思い出します。笑
葬儀屋はいざというときは大切な人を守ります。たとえ彼に双子への愛憎があったとしても、本当に見殺しにし、悪魔との契約を黙って見ているでしょうか・・・?また葬儀屋の怒りが真シエルに向くことはわからないでもないですが、坊ちゃんに対してそのような思いがあるようには思えません。もし本当に葬儀屋がこの場にいたとしたら、ドルイットの時のように「いざ」というときは助けに動いたのではないかと感じています。

今の私の中で最も可能性が高いと感じているものは

  • フードの男の正体はジョン・ブラウンである
  • 葬儀屋は何者かによってファントムハイヴ家襲撃事件に関わらないようにこの一か月間情報操作、もしくは遠方に飛ばされていた。
  • ようやく気付き、戻って駆け付けたときには真シエルは死に、サバトには火がつけられていた。
  • いてもたってもいられず真シエルの遺体を葬儀屋が回収

というものです。葬儀屋にとって出来る範囲の最大限の「いざ」というときが、「真シエルの遺体を燃えないように救い出す」ことだったのではないでしょうか・・・だとしたら辻褄があります(;O;)

どちらにしろジョン・ブラウンはサバトにいた

また女王は坊っちゃんをシエルと呼んだことがありません。なので葬儀屋と同じく彼女は「坊ちゃんがシエルでない」ことを恐らく知っています。これはこの現場にいないと分からないことなので、ジョン・ブラウンが現場にいたことはほぼ間違いがありません。坊っちゃんとセバスチャンの正体さえ、すべてを知っている女王・・・恐ろしい限りです。
葬儀屋を出し抜ける相手がいるとしたら恐らく死神派遣協会のお上のみだと思います。もしジョン・ブラウン(女王サイド)が死神派遣協会のお上と密接な関係を持っていたとしたら、ファントムハイヴ襲撃事件を実行するにあたり葬儀屋を遠ざけることも可能そうではあります。
まだまだ憶測のものも多いですが、今回はこのようにまとめさせていただきました。フードの男の正体は、葬儀屋でなかった場合は青の教団編ではまだ回収されない伏線かな?と考えています。

おそらく今後ストーリーテラーが坊ちゃんから葬儀屋に代わり、葬儀屋によって坊ちゃんが知り得なかった「あの日の続き」が明らかになると思われます。
その時に葬儀屋がフードの男かそうでないかが明らかになるはずです。そしてもしフードの男でなかった場合、(遺体が燃えるぎりぎりにサバトにたどり着いていた場合)、このフードの男の正体はファントムハイヴ家襲撃事件が人外の死神派遣協会のお上と女王が黒幕であるという未来の章への伏線になる可能性があると考えています。

餅月