こんにちは、餅月です。今回はヴィクトリア女王について考察していきたいと思います。
当ブログではファントムハイヴ家襲撃事件の首謀者は女王なのではないかと予想しております。
今回新たに、女王は「坊っちゃんの全ての嘘を初めから知っていた可能性がある」事に気づいたため、記事としてまとめさせていただきます(#^^#)
女王と襲撃事件との関係性疑惑
襲撃事件と女王は一見何も関係が見え無いように見えます。しかしこの二つには実は大きな共通点が存在します。
それはファントムハイヴ家襲撃事件の日は女王の夫アルバート公の命日であるということです。
こちらにつきましては詳しく下記記事にまとめてありますので読んでいただけますと嬉しいです|:3ミ
この12月14日は双子の誕生日でもあり、ヴィンセントとレイチェルの命日でもあります
黒執事の世界の中で、あまりにも多くの重要な出来事が12月14日に起こっていることが分かります。
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女王は坊ちゃんの嘘をすべて知っている可能性
坊ちゃんは女王に下記の嘘をついています。
坊ちゃんが女王についている嘘まとめ
- 自分が「シエル」であるという嘘
- 悪魔と契約していること(隠している)
- 「サリン」が存在すること(海に隠蔽)
結論から言えば、女王はこれらの坊ちゃんの嘘を初めから全部見破っている可能性が高いと感じています。
そのように考える理由をまとめていきたいと思います。
女王は一度も坊ちゃんをシエルと呼んだことが無い
以前当ブログでも取り上げた通り、黒執事の中で「名前」は特筆して非常に重要な意味があります。
例えば、黒執事の中では人気キャラクターランキングトップ3のキャラ全員の本名が明らかになっていませんし、葬儀屋は登場人物のことを誰も名前で呼んだことがありません(※例外ディーデリヒ。これについては明日詳しく記事にしますね)
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そして女王も坊ちゃんのことを「シエル」と呼んだことが一度もありません。
坊っちゃんのことは必ず「ぼうや」と呼んでいます。
しかも坊ちゃんが爵位を返還された特別叙勲式のセリフでも「ファントムハイヴ伯爵」としか呼んでおりません。
女王の坊ちゃんの呼び方まとめ
女王「よかったわね、ぼうや」
女王「でもぼうやは私にとってはずっと可愛いぼうやだわ」
女王「ぼうやの会社がカリー品評会に出るというからぼうやに会いに来たのよ」
女王「ぼうやは小さいのにお父様の様に立派に勤めを果たしているわ。」
女王「ぼうやもお遊びはほどほどにね」
黒執事5巻第22話「その執事、優勝」より
女王「可愛いぼうやへ。今年のクリスマスは楽しく過ごせましたか?私はフィリップとクリスマスプティングを作りました(中略)今度ぼうやも食べにいらしてね。」
黒執事6巻第24は無し「その執事、壇上」より
女王「おかえりなさいファントムハイヴ伯爵。貴殿の帰還を歓迎します。」
黒執事14巻第63話「その執事、修行」より
女王「可愛い坊やへ。カンパニア号の件は災難でしたね。もう具合は良くなってイースターを楽しんでいるかしら?」
黒執事14巻第67話「その執事、登校」より
女王「私はぼうやの言葉を疑ったりしないわ。」
女王「ぼうや、これからもその可愛いお鼻をひくつかせておいて」
黒執事18巻第84話「その執事、想像」より
女王「可愛いぼうや。ドイツ南部で不審な死が相次いでいます。」
黒執事18巻第85話「その執事、車上」より
女王「ぼうや、旅の話を聞かせてくれる?」
女王「まあぼうやったら。私は怖いのが苦手なだけよ」
女王「ぼうや、今回の働き見事でした。」
黒執事22巻第108話「その執事、潜航」より
女王「可愛いぼうや、先日はとても楽しいお茶会でした。お土産に渡したケーキ、ぼうやはどの味が好きでしたか?」
女王「ところでぼうや。毎週土曜日の夜、とあるミュージックホールで行われている不思議な集会を知っていますか?(中略)何かよからぬ企みでもしているのではないか・・・と少し心配です。ぼうやはどう思いますか?」
黒執事23巻第109話「その執事、信仰」より
女王「人が集まればなんだってできるわ。商売も、宗教も、戦争もね。数は力よ、ぼうや。」
黒執事23巻第113話「その執事、独行」より
ふあ――疲れたーーーー
全巻ざっとチェックしましたが、やはり女王は坊ちゃんのことを名前で呼んだことがありませんでした。これはかなり匂います。
特に叙勲式で「シエル・ファントムハイヴ伯爵」と呼んでいないことに大きな疑問を感じます。また重箱の隅をつつくようですが、黒執事14巻第67話「その執事、登校」で女王は一度だけ「ぼうや」ではなく「坊や」と手紙で坊ちゃんに語りかけています。深い意味はなさそうですが、もしかするとうっかりした表記の統一ミスなのかもしれませんね(;^ω^)
女王が敢えて坊ちゃんを「シエル」と呼んでいなかった場合、女王は坊ちゃんが襲撃事件から帰ってきた初めから、坊ちゃんがシエルではなかったことを知っていた可能性が浮上してきます。
となると、女王がその情報をどこから入手してきたのかという疑問から、
- 女王がファントムハイヴ家襲撃事件の黒幕だったこと
- サバト会場にいた謎のフードの男はジョン・ブラウンであったこと
- ジョンブラウンはシエルが死に、坊ちゃんが悪魔と契約した時点でサバトを離れ、女王に事の顛末を報告
- 女王はセバスチャンの正体と、坊ちゃんの正体をはじめから知っていた
これらの考察がそれなりに無理なくつながることになります。
女王と死神派遣協会の関係性
女王は死神の審査を免れた世界に有益とされる人物だった可能性があります。
実際歴史上の史実としてヴィクトリア女王は幼いころに病気で死にかけた経験があります。そしてアルバート公の死後、公務に支障をきたすヴィクトリア女王。それを補佐するように、アルバート公が無くなった翌年に女王は馬蹄ジョン・ブラウンに出会いました。
ジョン・ブラウンは瞳を隠しており、緑の魔女編では普通の人間には不可能な速さでドイツの坊ちゃんたちに女王からの手紙を届け、また毒ガスで満ちた森も難なく通り抜けました。
これらのことからジョン・ブラウンは人外であると考えて恐らく間違いないと思っています。
またさらにいうなれば、ジョン・ブラウンが死神派遣協会から「公務に支障をきたした世界に有益である女王を補佐する目付け役」として派遣されたと考えれば女王と出逢った時期も納得がいきます。
このことから、女王は坊っちゃんの正体だけでなく、人外の存在さえすでに知っている可能性が高いと考えています。
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女王は「サリン」の存在も気づいている?
女王がもし人外の存在を知っていたとしたら、当然セバスチャンの正体も気づいているはずです。
理由としては、先ほども述べたようにサバト会場のフードの男がジョン・ブラウンであり、サバトでの悪魔契約を女王に報告していたとしたら辻褄があいます。
またその中でも、本誌の中では特に意味深なシーンが存在します。それが、緑の魔女編におけるこちらのシーンです。
これは緑の魔女編のラストシーンでセバスチャンが坊ちゃんに命じられてサリンを海の底へ捨てに行くシーンです。
坊ちゃんはサリンの製作者であるジークリンデ・サリヴァンに女王と謁見する際、マスタード・ガス以上に毒性の強いサリンの開発に成功したことは隠すように指示しました。
サリヴァンは坊ちゃんの指示通り、「マスタードガスよりも強い毒ガスを作れるのか」という女王の問いにNOと答えます。
じっとサリヴァンを見つめる女王の目は冷静でどこか不気味なほど冷たく、その後笑顔を戻し、「・・・そう、なら安心(強調のための濁点表記あり)ね。」と言います。上で上げた画像はこの直後のシーンです。坊ちゃんは女王の千里眼にはいつも驚かされる、と笑顔で言い、それに対し女王は画像の様に答えています。
今回はコマではなくページ全体が一つの伏線として演出が行われていたため、大きめに画像を使用させて頂きました。
このコマ割りは非常に意味深であると私は感じています。表向きは互いの功績をたたえ、同じ目標に向かっている味方の様に描かれていますが、ここにサリンを捨てるセバスチャンを入れる理由はいったい何なのでしょうか?私はこのページを二人の会話はうわべだけのものであり、腹の底では互いに騙しあい暴きあっているという水面下での頭脳戦の暗喩なのではないかと感じました。
坊っちゃんの考えていること
- 女王に自分が「シエル」でないことはバレていない
- 女王は執事が「悪魔」であることにも気が付いていない
- 女王は「サリン」の存在を知らない
女王が考えていること
- 坊ちゃんが「シエル」でないことははじめから知っている
- セバスチャンの正体が人外の悪魔であることも知っている
- 「サリン」の存在と、セバスチャンが「サリン」を遺棄していることも知っている
サリンについてはまだ詳しく知っていたかはわかりません。しかしサッシのいい女王とこの演出から、何かしらを感じ取っていることは恐らく間違いないと思います。
坊ちゃんが女王と面会している際、ジョン・ブラウンは女王のそばにいます。セバスチャンは恐らくこれと同タイミングでサリンを海に捨てていたようなので、女王側(ジョン・ブラウン)がこの破棄されたサリンを回収できたかどうかはまだ謎に包まれています。可能性としては低いですが、それでも女王がこのサリンを回収している可能性はゼロではないと考えています。
まとめ
今回は女王について纏めさせていただきました。最近ブログの記事が女王についてが多くてすみません。
ですが青の教団編が終わり、真シエルの本性が暴かれ、葬儀屋が本当に死んだ場合、そのあと彼らの経歴を通じ黒執事のいわゆる真のラスボスとして浮かび上がってくる人物は女王と死神派遣協会のタッグなのではないかと現在強く感じています。
なので少々女王の記事が多めです笑
彼女を紐解くうえで今最も疑問であることは夫アルバート公とファントムハイヴ家襲撃事件の日にちという共通点です。何故敢えて同じ日なのか・・・その理由がまだ見えてきていません。こちらは今後要考察の必要がありますね。
何でも見通せるヴィクトリア女王。
今回の記事では女王が坊ちゃんの嘘をはじめからすべて知っていた可能性があるという結論にひとまずは行き着きました。
もしこの考察が正しかったら・・・ぞっとしますね。女王は何をどこまでしっているのでしょうか?
この計り知れなさは不気味です。密室殺人事件編では坊ちゃんを試すゲームとして殺人犯に仕立て上げようとした女王。「可愛いぼうや」をサクッと殺そうとする辺りもなかなかおぞましいです。
「動く死体が味方になったら、その方がもっと素敵」という言葉からも狂気すら感じられます。
一般人の観点から見るとこれらはすべて不気味な狂気ですが、一国を守る女王としてはどれも正しい判断であるとも感じました。
だからこそ女王は「審査を免れた」のかも、しれませんね
餅月