こんにちは、餅月です!
今回は『黒執事』青の教団編/25巻第122話「その執事、待望」の考察をしていきたいと思います。
前回のネタバレ&考察はこちらの記事をご覧ください。
※あらすじをご存知の方は上記目次より「考察」に飛んでくださいm(__)m
あらすじ
黒執事25巻第122話「その執事、待望」
扉絵:荷物を持ったセバスチャンを付き従え、ファントム・ミュージックホールの書類に目を通し準備を重ねる坊ちゃん
ファントムファイブの公演後、顔を合わせたブラバットと坊ちゃん
坊っちゃんを見てすぐに「ファントムハイヴ伯爵」といったブラバットを見て、
やはり初めから正体が分かっていたのかと坊ちゃんは念を押す。
簡単な口論のようなものをする二人だが、
「いちばん身近な方にも選ばれないものがたくさんの人に選ばれるとは思えませんが。」というブラバットの言葉に、坊ちゃんはエリザベスを思い起こし、のちに怒りをあらわにし、廊下にあったマイセンの過敏に八つ当たりをした。
https://item.rakuten.co.jp/volante/meissen-67/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868item.rakuten.co.jp
日にちは変わり。
スフィア・ミュージックホールと
ファントム・ミュージックホールによる対決は水面下で激しさを増していた
S4は客との距離を近づけるためハイタッチやファンとの記念撮影を慣行。
ファントムファイブは風船で飛んでいるような演出やヘッドフォンのような機械を導入。
最終的にS4は猫に扮し、ファントムファイブは女子高生のセーラー服姿まで披露した。
そんな中スフィア・ミュージックホール
今日の動員数もウチの方が勝っていると喜びに沸いていた。
セバスチャン
「本日までにスフィアから当劇場に流れてきた客数ですが2割程度といったところでしょうか。」
坊っちゃん
「2割か...。」
グリーンヒル
「やっぱり気持ちが大切なんだな!」
ブルーアー
「ああ!俺たちのキラキラがみんなに届いている!」
しかしブラバットのみが深刻な表情を浮かべる
その様子を青い顔で見つめるバイオレット
ブラバット
『まずい‥‥このままじゃ‥‥』
急ぎ足でどこかへ向かうなか、お星さまの部屋の前を通る
カノープス様
「ブラバット。」
ブラバット
「!?」
扉越しに声をかけられ驚き足を止めるブラバット
シリウス様(★)
「…。」
カノープス様(★★)
「もう迷ってる場合じゃないんじゃない?」
ベガ様(★★★)
「どうなさるの?」
「どうなさるの?」
「「この分岐点!」」
ポラリス様(★★★★)
「このままでは蒼き星が堕ちてしまう。そんなことがあれば私は執事として死んでも死にきれません。」
ブラバット
「お星さまがた…わかっています。必ず、何とかします。」
その視線はシリウス様の部屋に向けられていた。
ーーーーー
そのころエッピングフォレストの森では
男たちが穴を掘り、綺麗すぎる女性の遺体を埋めようとしていた。
女性の手にはシリウスを表すブレスレットが付けられている。
穴に遺体を落とす男たち。
その途端まぶしい光が男たちを包んだ。
セバスチャンの後ろにはカメラを構えた新聞記者が控えていた。
眩しい灯りは新聞記者が写真撮影のために焚いた花火だった。
男「どうしてここに!?」
セバスチャン
「この森に死体を遺棄していたことは警察にはまだ知られていない筈…ですか?とっくに調査済みですよ。ロンドンで次々と発見される不審死体。その原因がスフィア・ミュージックホールにある事もね。」
男「なっ…!?」
セバスチャン
「あなた方はS4によって大量に人を集め、その血液を採取するという随分大胆なことをなさっておられる。表向きは誰でも楽しめるキラキラした場所だと偽って。ここである疑問が生じました。大勢の客から気づかれぬよう少量ずつ血液を集める方法を実施している貴方がたが何故これほどの失血死体を出しているのか?殺人など犯したくない筈なのに高いリスクを負ってまで血を抜き続けるのはなぜか。考えられる答えは一つ。まだまだ血が足りないから。血液の用途が不明な以上あくまで仮説でしたが…坊ちゃんの予想は的中したようですね。足りないものをさらに減らせばすぐにこうなるはずだと。」
男「減らす‥?」
ハッとする男。
セバスチャン
「そう。」
悪魔的に目元が歪むセバスチャン
セバスチャン
「ファントム・ミュージックホールの真の目的はスフィア・ミュージックホールの客を奪うことで総採血量を減らし、失血死を誘発させること!あとは貴方がたお気に入りの 死体埋葬場所で待っているだけ。流石は坊っちゃん。S4対P5など本当の目的を隠すための茶番に過ぎない。はじめから勝ち負けはどうでもよかったんですよ。」
絶句する男たち
セバスチャン
「嗚呼、誤解無きよう言っておきますが、ファントム・ファイブのメンバーは誰一人この目的を知りません。彼らはS4に勝つため純粋に努力している好青年ですから。」
銃を向ける男たち。
しかしその銃にはセバスチャンの放ったナイフが突き刺さった。
穴に男たちをけり落とすセバスチャン。
死体を囲んだスリーショットは、翌日の新聞の一面を飾った
第122話終了ーー
考察
青の教団編が大きな転機を迎えた回です。
ファントム・ミュージックホールの存在理由がセバスチャンの口から明らかにされ、また謎に包まれたままのお星さまたちもセリフのみで登場しました。
まずは今回の話の中で、今後のキーとなる内容をあげていきたいと思います。
今後注目すべき点
・暴かれたスフィア・ミュージックホールの陰謀
・ブラバットは坊ちゃんの正体を知っていた
・ファントム・ミュージックホールの存在理由
・お星さま方の存在
暴かれたスフィア・ミュージックホールの陰謀
遂に教団の裏の顔が白日の下にさらされました。
今後黒執事は大きな転機を迎えることになります。
ちなみにスフィアがスクープされた新聞ですが、
「Penny Illustrated Paper(ペニーイラストペーパー)」という実在する新聞です。
こちらは1ペニー、日本円で約100円の安価な新聞です。
発行された歴史は短く、
52年間のみしか発売されていない非常にマニアックな新聞です。
最も高値でスクープを購入した新聞社が、このような安い大衆紙であったというのも皮肉が利いていますね。
ペニーイラストペーパーは、
1861年から1913年にかけて発行された、安価な(1d。)イラスト紙です。イラストレーター・ロンドン・ニュース(Illustrated London News)(1842年出版、5ペンス制作)に始まりました。
その模倣者には、
Pictorial Times(1843-8)、1855年のStamp Act廃止後のIllustrated Timesが含まれています。1861年に紙の義務が廃止されたことで、毎週のようにより安価な大量流通が想定されました。最初の号(1861年10月12日)は、マストヘッド「ペニー・イリュージョン・ペーパー:今週のすべてのニュースで」と自信を持って発表しました:「新しい時代が人々に広がっています。私たちは人々の友を尊敬したいと思っています...新しい時代は紙の職務の拒否によって開かれます」
ブラバットは坊ちゃんの正体を知っていた
坊っちゃんとブラバットが顔を合わせたのは初めて坊ちゃんがスフィア・ミュージックホールに潜入し血液占いを受けた時だけです。
その時坊ちゃんは
工場で働いている少年、セバスチャンはその先輩として潜入していました。
しかしそれにもかかわらず、
今回ブラバットは坊っちゃんを見て真っ先にファントムハイヴ伯爵と呼びかけました。
ブラバットが事前に坊ちゃんの正体を知っていたこと。これは今後にかかわる大きな伏線です。
ファントムミュージックホールの存在理由
これは流石坊っちゃん‥!といった戦略でしたね!
ミュージックホール合戦は表向き。
この勝敗はどうでもよく、坊ちゃんにとって大事なのはスフィアの血液採取量を減らすことに意味がありました。
結果的に
坊ちゃんの思惑通りスフィア側では死者が続出。特にシリウスの血を持つ人間が以前にも増して増えることとなりました。
悪事がついに暴かれたスフィア・ミュージックホール。
物語は大きく動き出す予感です。
お星さま方の存在
今回の話の中で間違いなく
最も重要なシーンと言えます。
お星さまの謎については非常に難しく複雑なため、こちらの記事にまとめてあります。
www.under-taker.com
www.under-taker.com
まとめ
いよいよスフィア・ミュージックホールが追い詰められる事態となってきました。
尻尾をつかんだ坊ちゃん。
このまま果たしてうまくいくのでしょうかーーー?
今回の事件は、
いつもとはすこし毛色が違う予感です。
餅月