黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

【観劇レポ】ミュージカル『黒執事』~寄宿学校の秘密~:感想&オリジナル演出を徹底考察!!

こんにちは!餅月です
ミュージカル黒執事~寄宿学校の秘密~を観劇してきました!
>大千穐楽おめでとうございます!!

ミュージカル「黒執事」~寄宿学校の秘密~メインビジュアル:ミュージカル生執事公式サイトより引用

本日はそんな2024年版~寄宿学校の秘密~の感想&考察レポートを、特に印象に残った部分をピックアップする形でまとめさせて頂きます!

実に3年ぶりの上演である今回の生執事。
アニメ黒執事寄宿学校編と同じタイミングで上演して下さるのは何とも粋で、ファンとして嬉しい限りです!

前回はコロナ禍中の開催だった事もあり、演出面も当時はかなり制限があったのではないでしょうか。
役者の皆様が透明なマウスシールドを付けて演技されていた姿が印象的でした。

今回の生執事寄宿学校編はコロナ禍を乗り越え、いわばフルスロットル状態…!

実際、今回の再演では初演と比べかなり大きな演出変更がいくつも見受けられました。

「初演を見たから内容知ってるし、そんなにびっくりすることはないでしょ」
と思っているそこの葬儀屋推しの貴方!!
その考えは甘かったと開始5分で悟ることになります。

覚悟せよ。

今回の記事は、これ以降ミュージカル「黒執事」~寄宿学校の秘密~の重要なネタバレを含みます。

まだご覧になっていない方は、
是非アーカイブをご覧になってからお読みください!

まだチケットを持っていないそこの貴方!
今回の生執事は一週間限定で千秋楽公園の見逃し配信があるのでまだ諦める必要はありません!

今回の千穐楽はアクシデントも含めかなり見ごたえがあったので、少しでも興味がある方は是非見逃し配信を購入されることをお勧めします。

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ミュージカル『黒執事』~寄宿学校の秘密~

2024年版黒執事寄宿学校編は、
セバスチャン、坊ちゃん、葬儀屋以外のキャストが全員変更となりました。

キャスト
セバスチャン・ミカエリス : 立石俊樹
シエル・ファントムハイヴ : 小西詠斗
エドガー・レドモンド : 神里優希
ロレンス・ブルーアー : 栗原航大
ハーマン・グリーンヒル : 塩田一期
グレゴリー・バイオレット : 定本楓馬
モーリス・コール : 成瀬遙城
クレイトン : 星野勇太
エドワード・ミッドフォード : 岩崎悠雅
チェスロック : 木村聖哉
ジョアン・ハーコート : 戸塚世那
マクミラン : 熊谷俊輝
デリック・アーデン : 鈴木達也
※チェスロック役は木村聖哉に代わり、益川和久が出演。
ヨハン・アガレス : 伊藤裕一
杉山諒二
花見卓也
島田悠太
多田 滉
千葉恵佑
中村泰仁
PASSION
溝口悟光
山口 渓
吉田邑樹
ソーマ・アスマン・カダール : 伊勢大貴
葬儀屋 : 上田堪大
スタッフ
原作 : 枢やな(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)
脚本 : Two hats Ltd.
演出 : 松崎史也
音楽 : Yu (vague)
振付・ステージング : 本山新之助

公式サイト
namashitsuji.jp

生執事:ライブ配信詳細

<販売期間>
2024年9月7日(土)15:00~10月6日(日)20:59まで
※生執事終演後も10月6日までは購入可能となります!

DMM TV:生執事ライブ配信 購入はこちら↓
www.dmm.com

それではレポートに移っていきたいと思います!

~開演前~

今回の舞台はTOKYO DOME CITY HALL。
広すぎず狭すぎない箱なので、役者さんをより身近に感じることが出来ます。

ポスターと記念撮影

私は普段こんな写真を撮る時、手元だけ葬儀屋さん風のつけ爪を付け葬儀屋さんが現地に来た風の写真を撮って遊んだりするのですが、
今回は葬儀屋さん『に』会いに行くので、
黒のつけ爪は封印し葬儀屋さんの髪色をイメージしたネイルの概念コーデにしました✨

黒&グレー≒葬儀屋

今回のチケットはGファンタジーの選考抽選販売でゲットしたのですが、なんと1階席ドセンターの超良席でした。

超良席

ドセンター席だったお陰で私は真夜中のお茶会シーンで死ぬことになるのですが、それはまた後程。

さてさてチケットをもぎってもらい中に入るとそこには枢やな先生とGファンタジー編集部からのお花が!

お花と記念撮影

葉のグリーンお花の白が印象的です。
お花の色を赤、青、紫の色の花にすることも出来たであろうに敢えて白なのが素敵です。

お花が白なのは月下美人をイメージして、でしょうか?

生執事の「真夜中のお茶会」シーンでは白は全てに染まる事が出来る色と歌われています。
この白い花たちは、生徒たちの選択次第で寮の色に染まることも出来れば、奈落の底まで落ちて文字通りRich Blackになる事すらできる。
…もしかするとそんな意味合いが込められれているのかも、しれませんね。

丁度月下美人のコサージュを持ってきていたので、スタンド花にかざしてみたりしました。

お花を通り過ぎるとすぐにグッズ販売コーナーがあります。
アクスタや衣装キーホルダーが特に人気でした。
各公演ごとに在庫が補充されるとのことですが、キャラクターによっては直ぐに売り切れてしまう為絶対にゲットしたい方は早めの入場をお勧めします。

お目当てのアイテムゲットはお早めに。

セバスチャン、坊ちゃん、葬儀屋は勿論なのですが、今回その3人に負けず劣らず人気なのがアガレス副校長です。

アガレス副校長役は伊藤裕一さん。
伊藤さんの事は数年前に某テーマパークで拝見し、その魅力に胸を貫かれたことがあります。

そんな伊藤さんがまさか生執事に出て下さるなんて…!!
初めてなまで拝見する伊藤さんの演技、しかもアガレス先生役。

一体どんなアガレス副校長を魅せてくれるのか、本当に楽しみです。

さてさて、グッズコーナーの向かいにはお手紙ポストがありました。
背景が赤な事もありポスト感がより強くなっています。(偶然)

実際に演者の方にお手紙を出せるなんて、なんだかドキドキしますよね!
お手紙以外の差し入れは受け付けていないとの事なのでそこだけ要注意です!

お手紙ポスト
お手紙ポスト

通路演出の『伏線』にざわつく

いよいよ席に向かいます。
エスカレーターで移動中に目に入ったこの注意書き。

「演出の都合上、開演中のお席の異動を規制させて頂く時間帯がございます」

席への移動が出来ない=もしかすると通路演出があるのでは…(゚∀゚)!?と全私がザワザワ。
期待せずにはいられませんでした!!

通路演出のフラグを感じた注意書き


他にも場内では録画や録音が一切禁止であることなどの注意書きがありました。
休憩時間帯も自撮りを含め、写真撮影は一切禁止とのこと事でご注意を。

写真撮影は終日NG
注意書き

開演5分前には着席しておくべし!!

さあいよいよ場内です!
ブルーのライトで印象的に照らされている寄宿学校の舞台セット
場内は小さめの音でクラシックが流れています。

生執事公式から、事前に場内が寒い為寒さ対策をと告知があったので長そでを着ていきました。
私の体感としては、秋物のそこまで厚手ではない長そでを1枚羽織れば寒さを感じることはありませんでしたb

肝心の席はというとマジでドセンター!!!
これはヤバい!

近くに座っているお客さん方も口々に
「いい席だねー!」と言い合うお声がチラチラ聞こえてきました。

ワクワクしながらスマホをポチポチしていたらあっという間に5分前に。
スマホの電源を切ってふと顔を上げたらいつの間にか、通路にマントを被り仮面をつけ蝋燭を持っている怪しい大人たち沢山ウロウロしていました。

マ ジ で 一瞬思考停止しました。
多分、二度見してたと思います。
ちょっと待っていつの間に!?!?

明らかに黒ミサに参加していたあの大人たちです。

理解した後のボルテージのブチ上がり具合と言ったら…!!

うおおおこの演出はアツい!
アツすぎる!

コロナ禍では絶対に出来ない演出ですね。
嬉しい限りです!

開演5分前なので、まだまだお客さんの出入りがある時間帯。

マントを着た大人たちは、大人同士で会釈をしあったり、通路側のお客さんに会釈をした利していました。
ただ会釈をするだけでなく不気味な笑顔を見せてられていたのが印象的でした。こ、怖え…。

でも会釈してくれるってことは私たちは同志ってことですもんね(゚∀゚)!
ブチアゲ(゚∀゚)!!!

運とタイミングが良ければ、マントの大人たちと交流やファンサ()を貰うことが出来るかもしれません!

開演前にも関わらず一気に黒執事の闇深い方の世界に引きずり込まれてしまいました。
今回の生執事は、5分前には場内にいることを強く強くお勧めします!

さて、マントの大人たちは開演時間が近づくにつれて徐々に舞台へと上がっていきます。
中には舞台中央に設置された布を被った檻の中を覗き込む様子を見せる大人の姿も…。
きっと捕まっている坊ちゃん達を見ているんですね。

♪:「その執事、」

立石セバスチャンの歌声に驚愕

大人たちが持った蝋燭の炎だけが不気味にゆらゆら揺れながら、場内はゆっくりと暗転していきます。
さあいよいよ開演です!

仮面の大人たちに囲まれた檻の中には悪魔召喚儀式の生贄となってしまった坊ちゃん(小西さん)が囚われています。

そんな坊ちゃんの前に現れた悪魔セバスチャン・ミカエリス役の立石さん。

一曲目「その執事、」。
セバスチャンは坊ちゃんの命令通り、黒ミサ参加者であるマントの大人たちを抹殺。
2人が契約を交わしてから、その後寄宿学校編に至るまでの道のりが歌い上げられます。

まず衝撃的だったのが立石さんの歌声の変化です!!

初演の時も十分素敵だったのですが、
今回の立石さんの歌声は素人である私が聞いてもわかるくらい伸びやかで、美しさと迫力に拍車がかかっていました。

文字通り声の圧力に圧倒されてしまいました。
専門的な事は分からないのですが呼吸や息継ぎが変わったのかな‥?
3年でこんなにも変われるものでしょうか…!?そのくらい衝撃的でした。
いったいどれほど努力なさったのか、想像を絶します。

ミュージカル「エリザべート」の影響?

今回の公演では、立石さんの節々にどことなく古川セバスを彷彿とする声色がありゾクゾクしました。
いえ確実に立石さんなのですが、雰囲気なのか声なのか…。

同じセバスチャン役を演じられた古川さんと立石さんですが、
この3年間の間にお二人は『ミュージカルエリザベート』で死神トート役(古川さん)とオーストリア皇太子ルドルフ役(立石さん)で共演なさっています。

ちなみに超余談ですが死神トートは銀髪のロン毛です。
ん、誰かの影が脳裏をよぎりますね。

私も以前、実際に劇場でお二人の共演を観劇させて頂きました。
劇中、ロン毛銀髪死神のトートと皇太子ルドルフが2人で歌う「闇が広がる」というデュエット曲があるのですが、心の中で「きゃーーセバスとセバスだーー✨」と思ってしまう気持ちはどうしても止めることが出来ませんでした笑
きっと私だけではない筈。

お二人の共演はエリザベートのDVDでお家でも見ることが出来るので要チェックです!!
死神と皇太子のキスシーンもありますよ(゚∀゚)!

mall.toho-ret.co.jp

皇太子ルドルフ役はミュージカル俳優の登竜門とも呼ばれており、ルドルフ役経験者が将来トート役を担うこともあります。
古川さんが正しくこのパターン。

悪魔セバスチャンを演じられて、その後銀髪ロン毛の死神になった訳です!

もしかしたらいつか立石さんの死神トート姿も見れるかも、しれませんね!

おNEWの坊ちゃん衣装

「その執事、」から「Perfect Black」までの坊ちゃんの衣装が初演のブルーからグリーンに変更になりました!
こちら、枢先生によるデザインとのことです!


シエルではお馴染み、背面腰部分にでっかいリボンがついているので坊ちゃんがくるくる回るたびにめちゃくちゃかわいかったです!

歌った葬儀屋

寄宿学校編での葬儀屋さんの出番は、皆さんもご存知の通りかなり後半です。

それゆえ、初演時私は「序盤は出てこないだろう~♪」なんて余裕ぶっこいていました。

そうしたらなんと一曲目「その執事、」は今までの章の総集編演出…!

「裏社会の情報屋」として即出てくるし、
月をバックにセーラームーンの如くデスサイズが抜かれて殺陣は行われるし、
「Perfect Black」では衝撃のセンター&美しく伸びる高音ボイス&腰振りダンスのオマケつき…!

初演時、私はこれだけの予想不可能演出攻撃を浴びまくり、この時点で私の死亡は確定した訳です。
多分他にもここで殺された葬儀屋ファンの同志諸君は大勢いたのではないでしょうか。

しかし!今回の私は違います!
何故なら!初演を見ている為!!
冒頭で葬儀屋さんが出る事!デスサイズまで出ることを既に知っているからです!!

この謎の優越感ですよ。
気分は正しくコレです。

「進撃の巨人」諫山創/講談社



・・・・甘“かった…ッ““!

1曲目「その執事、」の大幅な演出変更です。

前回は歌わなかった葬儀屋さん。
初演では切り裂きジャック編、サーカス編と、新聞をめくるような演出と共に事件が語られていくのを一緒に見ていくちびキャラのような存在だった葬儀屋さん。

しかし今回は歌う!!!

まだある程度の余裕を残し舞台を楽しんでいたら
「…なんだか葬儀屋さんの声がしない…?」と思ったのが最後、もうそれ以降はうわあああああああでした。
先程の余裕は塵と消え、一曲目冒頭でこのざま↓になりました

初演を見たから大丈夫と思っていた私と、再演一曲目を聞いた後の私

新たな演出では、葬儀屋さんは悪の貴族としてのファントムハイヴ伯爵を説明するという役割を担われていました。

ぐうっ…!
それは…っ良すぎる…ッ!

初演時の演出もよかったのですが、確かに葬儀屋さんに台詞がないと黒執事の物語を知っているファンは理解できますが初見の方には葬儀屋の立ち位置が分かりにくかったかもしれません。

今回の演出では葬儀屋さんが事件とファントムハイヴについて説明してくれたことで、
初見の方にも葬儀屋の立場がわかりやすくなり、そして後半への繋がりも滑らかになっていたように感じました。

いやーーーこれはナイス変更!私は死んだけど!!

葬儀屋さんって重要なキャラの割りに、原作だと出番が無茶苦茶少ないんですよね。
舞台に落とし込む場合、葬儀屋さんをどのように分かりやすく、かつ無理せず出番を増やすのが難しいキャラだと感じます。

物語を説明するキャラとしての割り当ては、原作内のキャラクターの立ち位置とも一致した最高のオリジナル演出だと感じました。
ありがとうございますありがとうございますありがとうございます。

そして回想は豪華客船編へと差し迫り、いよいよデスサイズを抜刀…。
改めてセーラームーンの如く月を背負っての登場は言わずもがな美しかったDEATH


封印された「デスドリル」

勝手に私が「デスドリル」と呼んでいた葬儀屋さんの殺陣の動きがあったのですが、残念ながら再演版では封印されてしまいました。
※デスドリル:デスサイズの背面をセバスの方に向けてくるくると回し、まるで扇風機の羽のようにセバスチャンのナイフを退ける動きの事。原作内で同じ動きのシーンがあるものの、原作ではデスサイズではなく卒塔婆で行われる

あれ好きだったんだけどなああ~。
コスプレで等身大デスサイズを持ったことがある身としては、あの動きは相当体に負担がかかると推察できるので、もしかするとそれが原因の変更かもしれませんね。
ゆっくり回すならまだしも、勢いと迫力を魅せれるほどのスピードで回すのは…相当体を酷使するはずです。

今回の再演版では葬儀屋さんがデスサイズを抜く回数が多くなっていました。
特に印象的だったのは舞台上でデスサイズをアンサンブルの方へ受け渡す時の滑らかさ…!!
それは後ほど改めて言及させて頂きますね。

♪「Perfect Black」

ミュージカル『黒執事』~寄宿学校の秘密~を代表する曲ともいえる「Perfect Black」
舞台装置の位置が若干変わり、より学園の圧力を感じる演出に変わったと思いました。

曲の盛り上がりに合わせて学園のメンバーにスポットライトが当たる様子は正しく圧巻の一言…!

この曲で最も印象に残ったのは葬儀屋さんの演出変更です。
いい意味で、葬儀屋さんへのスポットが初演よりも当たり過ぎない形に変更されていました!

初演では、2番が始まる前の間奏で舞台装置のトップセンターに登場しガッツリ1人だけスポットライトが当たっていた葬儀屋さん。

学校に不審者が現れた!みたいに見えなくなくもないww

今回の再演版では同じトップセンターにはいるものの、
ガッツリとスポットライトが当たる時間は短め、かつ3人同時に当たる形に変更になったお陰で、いい意味で葬儀屋さんが目立ち過ぎない形になっていました。

でも確実に、居る。(これが重要。)

またさらに、恐らくこれも全葬儀屋推しが初演で目玉が飛び出たであろうまさかの2サビ葬儀屋センター陣形について。

今回の再演では2サビの冒頭こそ葬儀屋さんがセンターだったものの、割とすぐにセンターをセバスチャンに譲り葬儀屋さんは舞台上手側に。

でも確実に、センター陣形のサイドには居る。(これが重要。)

このちょっとした控えめ演出の変更がもうめちゃくちゃ嬉しかったです…!!

前回の初演版は「葬儀屋推しとしては嬉しいけど…ッこんなにいいんですか!?大丈夫ですか!?」と思うほど葬儀屋さんにスポットが当たっているイメージでした。
前回の初演は、青の教団編を見据え原作の寄宿学校編以上に伏線の意味合いも沢山含められた演出であり、今回の再演版は寄宿学校編としての葬儀屋さんとして演出し直された、そんなイメージでした。

黒執事の主役はあくまでセバスチャン。そして坊ちゃん。
葬儀屋さんは再演版くらいのピックアップがちょうどよかったように感じます。

しかし何度見ても、一瞬とはいえセンターで踊る葬儀屋さんはファンサが素晴らしくて眩しすぎるなーーー!
夢のような葬儀屋センター陣形に目がくらくらします。
短いからこそいい、なんていうのは私がドMだからでしょうか。

♪「寄宿学校ウェストン」

さあ頭を空っぽに!

(゚∀゚)o彡゜伝統は絶対!絶対!
(゚∀゚)o彡゜校長は絶対!絶対!
(゚∀゚)o彡゜我らがウェストン!
(゚∀゚)o彡゜寄宿学校ウェストン!

この曲は頭を空っぽにして心の中で一緒に詠唱するとめちゃくちゃに楽しいです

やりすぎると暫く頭の中がこれ一色に洗脳されるので注意。

そして伊藤裕一さん扮するアガレス先生‥!!
言葉を紡がれる様子は正しく「朗々」という言葉がふさわしいです。

完璧なのに無個性
いい意味でアガレス先生がどんな人なのかわからない。

素晴らしいアガレス先生だと感じました。

堅実そうな雰囲気のアガレス先生ですが、階段の落下の仕方はでんぐり返しで統一のようです。か、可愛い…
前回のアガレス先生役高橋駿一さんは相当高い位置からアクロバティックに落ちていたのでこの差別化は面白い…!!

伊藤アガレス先生へのワクワク感が一気に高まったシーンでした。

カット曲♪「麗しのプリーフェクト」

初演では入学後、「麗しのプリーフェクト」という曲があったのですが再演ではこちらが全編カットとなりました。
初演版のDVD・Blu-rayでは引き続き見ることが出来るので、気になる方は是非チェックして見て下さい。キラッキラです。

この曲は明るめでポップな曲調の為、初演ではここで場面が一気に華やかになります。
再演ではこの曲がカットされたことで、荘厳なウェストン校の重苦しい雰囲気が持続されるイメージが強い演出になっていたと感じました。もしかするとアニメ寄宿学校編の雰囲気に準じたのかもしれません。

♪「主人のためなら」

コロナ禍で行われた初演と比べ、大きな差を感じたシーンの一つがこちらです。
坊ちゃんの代わりに寮弟の仕事をこなすセバスチャン。
途中「この、クソがk…ッ!」と言いそうになりながらも無理矢理執事スマイルで乗り切るセバスチャンは原作通りコミカルで、悪魔である事を忘れてしまうほどです。

初演との差はこの場面を支える人数の多さです。

初演ではセバスチャン一人が一生懸命舞台を走り回り文字通り頑張っていましたが、再演版の今回はセバスチャンの周りには沢山の寄宿学校の生徒たちが取り巻き、一人一人が食器を持つことでまるでセバスチャンが魔法で食器を片付けているような演出が実現していました。

美女と野獣の「Be Our Guest」を彷彿とするような豪華なシーンにバージョンアップしていました!!

また立石さんの「イエス、マイロード」の伸びやかさも更に磨きがかかっているように聞こえました。凄いなああ

必見:光る!黄金のプリン

今回の再演版生執事特に凄くなったと感じたのが照明です。
全体的に前回よりも暗めな印象の再演版(舞台セットの色が白から茶色に変わったことも理由に挙げられそうです。)

その代わり、細やかな照明の演出がより印象的に見えました。
特に印象に残ったのが、超ピンポイントの照明が焚かれたのがこのプリンの演出です。

クレイトンに取り入る為に用意されたゴールデンシロップ・プディング。

その名前を冠してか、再演版では
クレイトンに手渡されたプリンがピンポイントで金色に光るという演出がなされましたwwww

プリン自体が発光するのではなく、照明をピンポイントで当てるという演出。
正確な位置に立てていないとすぐにずれてしまう小ささなのでとても感動しました。
あと美味しそう…。
ぷっちんプリンが食べたくなりました。

坊ちゃんの寮弟としての仕事ぶりを褒めてくれるクレイトン。
ここは初演版ではアドリブが多いシーンでしたが、今回はさっくりと終わる形に変更されていました。

私クレイトン大ッッ好きなんですけど、再演版クレイトン役の星野勇太さん。
階段を駆け足で降りてくる時に足音がせず、ツツツと滑らかに降りてこられた様子に感動しました。すげーーー( ゚Д゚)!!

一挙一動に無駄がなく、洗練されていて正しくクレイトォォンそのものでした。


「ソーマのテーマ」

モーリス・コールによってP4から反感を買ってしまった坊ちゃん。
その汚名を晴らすために赤寮へのスパイとしてインドの王子ソーマを呼びます。

ひたすらソーマの名前が呼ばれ続けるこちらの曲。
初演ではソーマが坊ちゃんとの出会いや身の上を説明する歌詞がありましたが、こちらが大きく変更になりました。

再演ではもうひたすらソーマを連呼してダンス!!ダンス!!ダンス!!
1公演で153回、全公演で2142回、ソーマと連呼したそうです。

それだけではありません!
レドモンドや坊ちゃん、ブルーアーも巻き込んで、なんとあの流行りまくったナートゥダンスを披露するというパワーアップぶりを見せつけてきました!

以前、世界の果てまでイッテQでこのナートゥダンスの再現PV制作をしている場面を見たのですが、このナートゥは相当ハードなダンスだそうです。
このシーンだけで役者さん皆様筋肉痛になっちゃうくらいなのではないでしょうか…。

「君誰~~?✨」と言いながらナートゥダンスに参加するレドモンド先輩も実に愛らしかったです。
坊ちゃんのナートゥダンスが見れるのは間違いなくここだけです!
かなりガチめなので是非チェックして見て下さい。
またソーマのキャラクター性もとってもキュートでした!
坊ちゃんの「僕は友達が少ないぃ…。」というセリフに対し
これ以上ないくらいのデカさの声で

「うん!!」

と返すソーマ。
悪気なきピュアさが爆発し場内の笑いを掻っ攫っていました。

ソーマと坊っちゃんの掛け合いも絶妙に変わっていたので、
是非再演版の新演出もチェックしてみて下さい!

それにしても台詞や説明が少なくなったというのに、
前回よりもソーマというキャラクターが分かりやすくなったような気がしたのは何故だろう。

アドリブ:モーリス・コールとソーマ

案の定坊ちゃんの意図を汲み取れず、モーリスに対し「シエルと仲良くしろ」と正面から執拗に詰め寄るソーマ。
ソーマのキャラは一歩間違えるとウザいだけになりかねない危険さがあるのですが、伊勢大貴さん演じるソーマは空気は読めないもののそのピュアさと全力さが気持ちよくてとってもキュートでした。

前回の初演版でこのシーンはモーリスを追いかけるようにひたすらセットを上下グルグル移動する演出でしたが、今回の再演版では一緒に食事をしたり、トイレについて行ったりと更に細かい場面転換がなされました。
またこの間の掛け合いは日によってアドリブになっているようです。
私が見た回でソーマはモーリスに対し「さっきの曲で俺は何回ソーマと言ったでしょうか!」とクイズを出していました。

特に印象的だったのは原作にもあったトイレへの尾行。
ちゃんとトイレのドアも設置されており、ソーマがトイレのドアをこじ開けてモーリスを追いかける演出がありました。

大千穐楽:トイレからレドモンド

ちなみに大千穐楽では特別演出として、「王子」と「奥義」をもじり、
ソーマがトイレをこじ開けるとモーリスではなくレドモンドが出てくるイリュージョンが!!

レドモンドの台詞がさえぎられる形で勢いよくトイレのドアが閉められる、その「間」が絶妙なタイミングが最高でしたwww
ここは是非マジで実際に映像で見て頂きたいです。
ソーマもレドモンドも、この舞台を見て好き度が更に爆上がりしました。

やはり赤寮とトイレはいつ見ても似合いますね。

さてさて、夜トイレに起きたソーマは、モーリスが何やらこそこそと手紙を出しているシーンを目撃します。
その手紙を見たソーマは「こ…これは…!」と驚く様子。

「…という事があったんだ!!」
と、その姿勢のまま横を向けばいつの間にかそこにはセバスチャンと坊っちゃんの姿が。

回想から現在軸への切り替えが実に鮮やかな形になっていました。

セバスはゴミ漁り中

ソーマが見たという手紙を見つける為に学園中のゴミを漁るセバスチャン。
初演版ではごみ箱の蓋を上に持ち、ゴミ箱の中に戻っていく際にサザエさんダンスをしてくれるセバスチャンが映っているので要チェックです。
葬儀屋さんもやってくれててまさかセバスまでやってくれるとは!どんだけサザエさんが好きなんですか!

再演版では漁ったごみの中にパーティーで壁に飾る旗が追加されていました。まるでマジックの様にパラパラパラ~ッと旗が落ちていく様は何ともシュールで面白かったです。

大千穐楽:旗を首にかけるセバスチャン

大千穐楽では、この旗をセバスチャンが首にかけてゴミ箱の中に入り退場するという演出がありました。
お茶目で可愛いセバスチャンが見れるのでこちらも要チェックです!

裁きを受けるモーリス・コール

セバスチャンの地道な努力のおかげで、
坊ちゃんはモーリス・コールの悪事を暴くことに成功します。

ここで印象的だった初演との演出変更箇所は2か所です。

1つ目はグリーンヒル。
初演時はクリケットバットでモーリス・コールの仲間たちを殴っていたグリーンヒルでしたが、再演版では一瞬バットを振りかざすものの思いとどまり、拳で殴るという演出に変更になっていました。

グリーンヒルが過去にクリケットバットでデリック・アーデンを撲殺したことを思い起こしている事がよくわかる印象的なシーンだと感じました。

2つ目はモーリス・コールに騙された生徒たちの逆襲です。
初演時はモーリスを追いかけて行った彼らですが、再演版ではなんとモーリスを物理的にぼこぼこにしていました。怨みが深い…。

暴力がまた暴力を生む、そんな皮肉さを感じました。
原作ではこの逆襲シーンは無く、セバスチャンがモーリスのすっぴん写真を学園中にまき散らすという形で復讐が行われるのでその違いも含め印象に残りました。

バイオレットに殴られるグリーンヒル

見事P4組に入ることに成功した坊ちゃん。
白鳥宮でP4の学生らしいくだらない談話に呆れています。

そんな中筋トレ中のグリーンヒルをモデルに絵をかいていたバイオレット。
動いてしまったグリーンヒルに対し、初演では原作通りパンを投げつけますが、再演版では画材でボコンと音が鳴る勢いで殴りつけていました。

なかなかな勢いッ…!
マイクにもガッツリ音が乗っていて、場内では思わず笑いとどよめきが起こっていました。

ちなみに千穐楽ライブ配信時、グリーンヒルと同じポーズで同じ長さを耐えてみたのですがなかなかにキツかったです。
あの姿勢で台詞が言える塩田一期さんは凄い…。

鉛筆が折れる演出

P4を前にして、遂に本来の目的であるデリック・アーデンの居場所を探り始めた坊ちゃん。
デリック・アーデンの名前を口にした際、初演版では照明の色が変わったのみでしたが、再演版ではお絵かき中のバイオレットが思わずバキッと音を立てて鉛筆の芯が折れてしまう演出に変更になっていました。

これは原作通りの展開です!!
「バキッ」という乾いた音がバイオレット役の定本楓馬さんの動きとぴったり合っていて、思わずゾクッとしてしまいました。

様子がおかしいアガレス先生

P4とアガレス先生のよって歌われる「伝統は絶対」。
真夜中のウェストン校で歌われるこの不気味なナンバーは、舞台セット全体に影として演出される振り子時計の振り子も印象的です。

今回の再演版で特に印象に残ったのはアガレス先生の動きです。
後ろを向いているアガレス先生。
しかし手を不気味に動かすその様子は明らかに異様です。

途中何か体に違和感を感じているかのような動きを見せることも…。
この歪さ、まさしく動く死体です。

前回の初演ではこのような怪しい動きは無かったアガレス先生。
怪しい動きが追加されたことで、最後アガレス先生の後ろに葬儀屋が現れる演出もより納得感が増したように感じました。

「生と死を分かつのは」

先に言います。ここちょっとだけ長くなります。

さて全葬儀屋さんが卒倒したであろう伝説のオリジナルシーンです。

曲名「生と死を分かつのは」。
青寮のベッドルームで眠っていると、坊ちゃんは悪夢を見ます。
そこに出てくるわけですよ。葬儀屋さんが。

この悪夢の内容は、寄宿学校編だけでなくその先の章である青の教団編も意識された内容となっています。

兄の魂役のマント隊が存在している

この悪夢のシーン内では、
冒頭で描かれた悪魔召喚儀式がリプライズとして登場します。

再演版ではここに大きな演出変更がありました。
それは、マントの大人たちの中に兄シエル役の人物が存在しているという点です。

セバスと契約を結ぶ前、坊ちゃんが「突然の選択(双子のうちどちらが生贄になるかという意味)」というのと同時に、一人のマント隊が引きずり出され坊ちゃんの目の前で別のマント隊に腹を剣で刺されます。
その後マントの人物は動かなくなり、坊ちゃんはその人物を守るように少し覆い被さるような動きをしている事が分かります。

前回の初演時、ここは台詞のみでこのような動きは無かったため、再演での変更点です。
青の教団編を知っている人なら分かり、知らない人だと分からない。そんな原作黒執事のやり方に近しい伏線の貼り方だなと感じました。
坊ちゃんの「突然の選択」の意味がより分かりやすくなった演出だと感じました。

ちょっと私事の話になってしまうのですが、
実は1年前、私は悪魔召喚儀式をイメージした踊ってみた動画を撮影しました。(※まだ編集中です)
この中で、実はマントの大人の内の1人に、兄の魂の化身をイメージして振り付けをした箇所がありました。

この解釈が間違ってなかったのかもと感じれて個人的にとてもうれしかったです。

坊ちゃんを守っている葬儀屋

セバスチャンと契約した後、坊ちゃんの魂を奪おうとするようなしぐさをするセバスチャンに対し、2人の間に割って入るように現れる葬儀屋さん。
卒塔婆で坊ちゃんを下がらせるような動きを見せるのですが、やっぱりどう見ても坊ちゃんをセバスから守っているようにしか見えないのがヤバ最高なんです。

台詞も「やっぱり君は伯爵を不幸にしかしないみたいだ。だから消えて貰おうかな」なのでなおさらです。

もしセバスチャンがこの時少しでも気を抜いていたら、葬儀屋さんは容赦なくセバスを殺してしまうのでしょう。
それに対し、坊ちゃんは葬儀屋と形上は敵対しているにもかかわらず無傷です。そういうとこなんですよねーー!葬儀屋さん!

たまに卒塔婆を振り回していたずらに坊ちゃんに近づいたりするんで敵意があると勘違いされやすいんですが、葬儀屋さんは坊ちゃんに対して敵意が無いんです。それがよくわかるオリジナル演出シーンだと感じました。

極めつけはこのシーンのラスト。
後で詳しく語りますが、ベッドに眠る坊ちゃんに葬儀屋はそっと布団をかけてあげるんです。
このシーンは演出は初演も再演も共通でした。そういうところなんです。

歌のアレンジ

「生と死を分かつのは」。
坊ちゃんの悪夢の中で、葬儀屋は高らかに歌います。

この歌は歌い方が大きく変更になっており、音が一部高くなるように変更されていました。

葬儀屋役の上田堪大さんは高音が伸びやかでとっても魅力的です。
何と言いますか、言葉を選ばないで言うとちょっと喘ぐような歌い方をしてくれるのでめっちゃセクシーなんです。

なので上田堪大さんの葬儀屋さんは全体を通じてとっても甘やか。
まるで自分が思い描く「未来への願望」に心地よく酔っているような、そんな幸せそうな声色に聞こえるんですよね。
勝手に陶酔テイカーと呼んでいます。良い。

今回の再演版では高音に変更になったシーンが多々あったせいか、そんな陶酔っぷりにさらに拍車がかかっていました。
セクシーすぎて心臓が、心臓がもたないッ…!

私の文章ではとても伝えきれないので、是非ここは実際に映像で見て頂きたい次第です…!!
いつ見てもわっしょいと元気が出るワンシーンです。

葬儀屋の姫抱っこカット

さて、先程先走ってちょっと言及してしまった青の教団編の兄シエルと葬儀屋のお薬ベットシーン(こう言うと語弊がありそうですが)。

初演版では葬儀屋が坊ちゃんを姫抱っこしてベッドへ連れて行くファン卒倒の演出があったのですが今回はまさかの姫抱っこカット!!
あれは見たかったああああ“

ウィッグとかが絡まりやすかったのかなあ。
音楽との兼ね合いの時間もタイトそうだったので、もしかするとそういう大人の都合なのかもしれません。
このシーンはセクシーなだけでなく、考察的にも超重要なポイントです。

突然の超重要考察要素:葬儀屋は何故、死者をよみがえらせようとするのか

ちょっと考察よりの感想です。
ブログ冒頭で、この生執事寄宿学校編は葬儀屋さんを伏線的に重要なキャラとして意識して製作されていると書きました。
今回の生執事で、未来につながる伏線として最も表現したかった内容がこのベットシーンにあると思われます。

「生と死を分かつのは」のラスト。
坊ちゃんは葬儀屋に対しこのように質問を投げました。

坊ちゃん「アンダーテイカー!何故お前は死者を蘇らせようとする!?生者に死をもたらす存在、死神であるお前が!」

これ、初演で初めて聞いた時マ ジ で 度肝抜かれました。

何故ならこの坊ちゃんの質問は、まだ原作内でさえ直接的には言及されたことが無い葬儀屋というキャラクターの根幹に関わる内容だからです。

あくまで考察段階の答え存在します。

それは葬儀屋がクローディア・ファントムハイヴと恋仲であり、実は坊ちゃん達の祖父に当たる人物の可能性がある事。
そしてそれ故に葬儀屋はファントムハイヴがこれ以上殺されることに我慢できなくなり、死者蘇生の実験をし、ファントムハイヴが歩むはずだった未来を守る形で運命に抗いたいのではないかという説です。

例えるならばハリーポッターで言えば、敵だと思っていたスネイプ先生が実は誰よりもハリーを守っていたというような…。
そんな黒執事の中でも特に重要な根幹部分に触れる質問と言えます。

なので本ッ当ーーーーにここはドキドキしました。

えッ!そんな重要なこと聞いちゃう!?
むしろその答えを今聞かせてもらっていいの!?

初演版ではこの質問をする坊ちゃんの意識を奪ってからお姫様抱っこしてベッドまで運び、布団をかけてから意識が無い坊ちゃんに対し返答するんですからもう大変ですよ。私の心が。

気になりすぎる葬儀屋さんの答えはこちら。

葬儀屋「それはね伯爵、小生はただエンディングのその先に何があるか、見たいだけさ。」

出た!答え言ってるようで言ってないように見えつつもやっぱり言ってる言い回し!!

ちなみにこの台詞は、原作の黒執事では寄宿学校編の真夜中のお茶会内で葬儀屋が実際にいうセリフをアレンジしたもです。

死者を蘇らせて難になるという坊ちゃんの問いに対する葬儀屋の返答:黒執事18巻第84話「その執事、想像」より引用

この台詞をここに繋げるのはうまい…!うますぎる…!
真夜中のお茶会では歌の中での説明になってしまうので、ここでこれだけしっかり説明してもらえるのはありがたいです。

そしてそこまで直接的に質問してくれるならもういっそひと思いに教えてくれよおおお!と心の中で全力で叫びながらもドM精神で何とか乗り越えました。

この「生と死を分かつのは」のシーンで確信したのですが、
生執事寄宿学校の秘密は、原作の寄宿学校編本編以上に青の教団編などを見据え、伏線要素に重きを置いて製作して下さったのではないかと感じました。
故に葬儀屋の出番が多かったと考えられます。葬儀屋=伏線と言っても過言ではないくらい彼は直結しているキャラクターなので‥。考察が大好きな身としてはありがたい限りです。

ちなみにさっきから何度も言及してる葬儀屋と坊っちゃんのベットシーンは決して捏造ではなく、緑の魔女編ラストのシーンを意識したシーンだと思われます。
※緑の魔女編では葬儀屋が夜這いしているのは坊ちゃんではなく兄シエルですが、夢落ちなのは生執事との共通点と言えます。

伝説の夜這いシーン:黒執事22巻第108話「その執事、潜航」より引用

何度も言いますが、意識が無い坊ちゃんに布団をそっとかけてあげる葬儀屋さん、優しいですよねーー!
いやーーすきだわーーー

アガレス先生の転倒

さて、坊ちゃんの悪夢が終わり場面は学校内に戻ります。
セバスチャンはデリックたちの事を聞き出そうと、アガレス先生に探りを入れますが成果は無し。

しかしアガレス先生はセバスチャンの前でまたしても不自然な転倒を見せつけます。
この時の転んだ姿勢が原作通りなので是非合わせてチェックして見て頂きたいポイントです…!

今回の再演版ではアガレス先生は転倒後起き上がろうとし、一度「ダン…!」と地団駄の様に足を大きく床に打ち付けます。
この絶妙な「間」が何とも不気味なんです…!

初演ではこの時の転倒は1回のみでしたが、
再演版ではその後もう一度、柱にぶつかり転倒します。

マントが顔にかかったアガレス先生

何と転んででんぐり返しをした際、アガレス先生のマントが顔にすっぽりとかぶってしまいました。

これは他の回でも統一だったのか、千穐楽だけだったのかが確証が持てませんでした。
もし他の回で見たことがある方がいらっしゃいましたら是非コメント欄で教えて頂きたいです。

さて、顔にマントが被ってしまったアガレス先生。
動く死体である事の伏線として歪さを表現しなくてはいけないこのシーンで、伊藤さん扮するアガレス先生はなんとマントが顔に被ったままセバスチャンの方に一度ゆっくりと向き直りました!
マントが被った様子を見せつけるようにしばらく間を置いた後、ゆっくりと下手側に退場してきました。

マントで顔を覆われたことにより、むしろより不気味さを増した瞬間でした。
もゾクゾクなんて言葉を通り越し、心臓を凍った手で包まれた様なそんな凍り付くような緊張感を感じるシーンでした。

カット:「デリックを探せ」

初演版ではここで「デリックを探せ」という楽曲が入っていたのですが再演版ではカットとなりました。
代わりにセバスチャンが1人で歌う短めの曲が追加となっています。これまたカッコいい‥!
刺すような照明が印象的でした。

「フォース・オブ・ジューン」

いよいよクリケット大会開会です!!
初演版に対し、こちらもかなり大きな演出変更がありました。

初演版では全員が寮服で、「6月4日に向けて」というニュアンスの演出になっていましたが、
再演版ではこの時点で6月4日の設定に。
生徒は全員クリケット大会時の白い衣装に変わり、アガレス先生の開会宣言の他、聖火を灯す演出がなされました。

寮の大きな旗も出てきて華やかに。
初演版よりアニメ黒執事寄宿学校編に近しい演出に変えられていました。

初演版では2幕冒頭だった「四寮宣誓」が、「フォース・オブ・ジューン」の途中に混ぜ込まれるような演出になりました。
歌詞も曲もだいぶ変わっています。
より分かりやすく、クリケット大会開催が華々しく始まったような印象になりました!

初演版ではこの曲のラスト、舞台装置の中央トップに校長が登場したのですが、今回この場所は聖火台になりました。

校“長“が聖“火“台“に“な“っ“ち“ゃ“っ“た“!!と思っていたら、校長はラストちゃんと舞台セット1階部分のセンターに出てきてくれました。

前回の初演版ではトップにいたことから舞台を見下ろすような姿勢の校長先生でしたが、今回は少しうつむき気味に帽子を押さえ、ピシッとしたたたずまいでした。
手すり等が無い分校長の全身が見える構図。これも…!実に良い!!!

ちなみに初演版のDVDでは、見下ろしている校長はよく見ると歯を出して不気味ににやりと笑っているのが見えるので要チェックDEATH
ジツニヨイモノダーーー

第二幕:テ〇ミュ開催

テニミ〇と名高い生執事のクリケット大会シーンです。
ここから真夜中のお茶会手前まで、生執事は2.5次元ミュージカルの王道カラーが強くなります!
ここは比較的初演と流れはほぼ同じだった為、気になった部分の感想をピックアップさせて頂きたいと思います。

竜巻が起こったクリムゾントルネード

まず一番に印象に残ったのはレドモンド先輩の必殺技クリムゾントルネード
初演版は舞台中央で客席側に向けて行われていたのですが、再演版では斜めに球を打つ形に変更になった為、竜巻が舞台を横切るエフェクトがより見やすくなっていました。
舞台上に竜巻が起こっていた…。

青寮のカタブツダンス

青寮のカタブツらしいロボット風ダンスや、恐らく敢えてダサくしていると思われる「ザ・ソード・イン・ザ・ストーン抜けない聖剣」、「ハンター・イン・ザ・ダーク」等々‥。
これ、騙されたと思って3回黙ってみて見て下さい。クセになります。
葬儀屋さんはきっとげらげら笑ったんだろうなあ…

個人的には「ザ・ソード・イン・ザ・ストーン抜けない聖剣」が一番シュールで好きです。あれ以上ダサくするのって物理的にかなり難しい気がしますwww

あとクレイトン先輩、後半球を打つのをやめて音に合わせてポーズを決めるだけになるのはやめてくださいwwwめっちゃ好き。

この青寮のカタブツ感&眼鏡感。
青寮が死神派遣協会に見えてきてしまった貴方はもう末期です。一緒に握手をしましょう。

寄宿学校編前までの黒執事は2.5次元ミュージカルでありながらもグランドミュージカルの色味が強い音楽&キャスティングでした。
しかしこのクリケット大会をゴリッゴリの2.5次元ミュージカルに寄せる演出は凄く面白い&合っているなと感じました。

青寮によるマスオさん「ええーーッ!?」

赤寮の棄権により1回戦を勝ち抜いた青寮。
審判のグリーンヒルに勝利を告げられた際、全員で「ええーーーッ!」サザエさんのマスオさんポーズをする演出がありましたwww
これには大爆笑www

マスオさん:サザエさんちのマスオさん「えー!」から姿勢制御を学ぶより引用

サザエさんちのマスオさん「えー!」から姿勢制御を学ぶ|やわらぎ整体堂/福山市新市町のスポーツ整体

ちなみに初演時は「えーーっ!」と叫んでいただけだったのでマスオさんではありませんでした。
なんだか、再演版になってからギャグシーンまで洗練されてませんか?www

下剤入りミートパイシーン: 学生セバスと校長の共通点

下剤入りミートパイついでに余談なのですが、
セバスチャンが赤寮の学生服を着てミートパイを仕込みに行くシーン。
この時の動きに校長葬儀屋との共通点がありました。

パイを配達する際、わざとらしく足をバタバタして、まるで「あはは、あはははっ✨」的な声が聞こえてきそうなキラキラな雰囲気で走ってきた学生服セバス。(赤寮のイメージがこれなんでしょうね笑)

セバスだけだと思ってたら、なんと再演版では後ほどこれを校長先生もやってくれるシーンがありました!校長バージョンについては後ほど詳しく叫びます。

下剤入りミートパイで赤寮が散った際、グラウンドに残されたハーコートきゅんをクレイトォォン達が担ぎ上げるのは初演と同じでしたが今回は「ボーイ、アップ!ボーイバック、ボーイバック、ボーイバック‥。」と、まるで車を駐車する際の「オーライ、オーライ」の様な掛け声が追加になっていてこちらも笑いました。ボーイアップの意味が違うんだよwwww

舞台セットが揺れる緑寮

ランニングポーズをしながら入場する緑寮。
全員が駆け足で入場するのですが、舞台セットがドカドカ揺れること揺れること。

初演ではセットは揺れていなかったのですが、構造が変わったのか再演ではもう「大丈夫?」って思うくらいめちゃくちゃに揺れていました。
演者の皆様怖かったり足元がおぼついたりしないのかな?あっぱれな、堂々たる入場でした。

最高難易度「パープル・バーン・アウト」

紫寮チェスロックによる魔球「パープル・バーン・アウト」。
初演の時も思いましたが、1投目のこの動き、最高難易度過ぎませんか!?
しかも改めて見直してみたら、再演版の今回の方が回転の回数が上がっている…!

今回のチェスロック役益川和久さんは、生執事開演1週間前に急遽代役で入られた方です。
それでいて初演をさらに上回る難易度の振り付けを完璧にこなされている姿には舌を巻きました…!

チェスロックはグリーンヒルに対し、低い低い魔球を投げるのですが、その時球が客席の上を滑っていくような照明の演出、そしてそれを受けてスローモーションで緑寮の生徒たちが床すれすれの動きを見せるのが個人的に大好きです。
あとここ物凄くヒ〇マイ。

往年の優勝寮緑寮に対し大健闘したチェスロック。
初演版ではバイオレット先輩から自分を描いた絵を貰っていましたが、再演版では芝生で作ったチェスロックの像を貰っていました。小道具が凝っているwww
予算増えたのかなあと嬉しく思う瞬間でした。

ごり押しのグリーンヒル

チェスロックの芸術的な魔球に対し、「俺に打てない球は無い!」というワード1つでごり押しに撃ちまくるグリーンヒル。
凄く脳筋で好きです。

いや、実際グリーンヒルは脳筋なだけでなくクリケットの実力派名選手なんですが、それを脳筋として表現しているのがめちゃくちゃ好きなんです。
あと後半、ラップバトルを仕掛けるチェスロックに対しラップバトルに乗るグリーンヒルもあまりにも面白い構図です。

エドワード「フル・リスペクト」

伏線としても超重要な意味合いを持つ可能性があるこのエドワードの「フル・リスペクト」という才能。

これは、エドワードが葬儀屋に似たキャラである事を示唆する伏線として描かれている可能性があります。
詳しい考察は下記記事を見て下さい。
www.under-taker.com

もう最近、一周回ってエドワードが葬儀屋さんにしか見えない時があるんです。病気です。
リジーに愛されているシエルに対して嫉妬したりするところとか、「あー…もしかして本来の葬儀屋さんはこんなふうに思ったりすることがあったのかなあ」なんて思っちゃったりするんです。

「フル・リスペクト」も「ああ葬儀屋さんもこうやって自分が持ってなかった技術である死者蘇生の実験を進めたのかな」なんて思っちゃって。

寄宿学校編のライブ配信を見ている時このエドワードのシーンで思わず「わ“あ“葬“儀“屋“さ“ん“」なんて声が出ちゃって、RNさんに「落ち着けエドワードだ」と突っ込まれました。


↑証拠がツイートで残っていましたw

「お茶会へようこそ」

青寮が奇跡()の優勝を果たし、坊ちゃんは計画通り真夜中のお茶会への参加権を得ます。

真夜中のお茶会を象徴する曲「お茶会へようこそ」
再演版で特に印象的だったのは照明の使い方でした。

「赤、青、緑、紫。とりどりの花の中浮かぶ白」

P4一人一人に各々のカラーのピンスポが当たり、「白」と言われた瞬間に全ての照明が白にふわりと変わる。
このシーンがとても印象的で素敵だと感じました。やはり今回は全体を通じて照明が特に素敵です。

「何色にも染まれる純潔の色」
これはP4に限らず校長葬儀屋自身にも言えるのかもしれませんね。

真夜中のお茶会:校長と向い合せ

現地で見た時、ドセンター席だった私。
舞台が回転し、テーブルについている校長が目の前に…!

奇跡的に校長と完全に向かい合っているような錯覚の視点になれる席でした。当然死亡です。
坊ちゃんから見た校長の視線で舞台を見ることが出来てしまい、頭がくらくらしました。
校長が居る…校長が確かにそこに座っていました。

回想シーン:印象的なバイオレット

学園の真実が語られる回想シーン。
デリック・アーデンも、初演に比べてチンピラ感とウザさとどうしようもなさが増していました。あれは殺したくなるのはわかる。

そんな再演版で特に印象に残ったのはバイオレットのオリジナルシーンでした。

勢いでデリック・アーデン他生徒達とアガレス先生を殺してしまい動揺するグリーンヒル。
原作では共に罪を背負うという意味で、他の3人のプリーフェクトが全員でクリケットバットを持ち死体に一撃を入れます。

しかし再演版ではその前に、なんとバイオレットが1人でアガレス先生に一撃を入れるというオリジナルシーンが追加されました。
レドモンド、ブルーアーもそれに感化され、最後は3人でデリック・アーデンに一撃を入れる原作シーンに繋がります。

ここはとても驚きました。
一緒に見ていたRNさんは「こうしてみるとバイオレットってめっちゃいい奴だな」と呟いていました。
そうなんですよね。P4の中で一番洗脳が薄いのがバイオレットなんです。
青の教団編でも坊ちゃんに助けを求めたのがバイオレットでした。曲者ぞろいの紫寮のはずなのに、実は一番まともに近い人物なんです。(それでも十分洗脳はされてしまってはいますが…。)

アニメ黒執事寄宿学校編の時も言いましたが、このシーンの「伝統は絶対!」だけは、どうしても彼ら4人だけのものと感じてしまい心の中で声を合わせることが出来ません。

上田葬儀屋さん

そして遂に正体を現した校長、基、葬儀屋さんんん!!!
さあ長くなりますよ。

葬儀屋ヲタクが待ちわびたであろうこの瞬間。
まず真っ先に印象に残ったのは葬儀屋さんの白まつげでした。

再演版から葬儀屋さん、遂に白まつげになったんですね!!!
初演版や今まではまつ毛は白ではなかったはず…。

そうなんですよ!レイヤーやってるからわかるんですが白まつげにすると儚さと美しさが激マシするんです。
上田葬儀屋さんが白まつげになられたらもう目元の美しさは美術館並みDEATH…!
ありがとう、ああありがとう、ありがとう。

髪を振り乱しながら帽子を取る動きも最高でしたし、途中話を聞きながら原作通り帽子をくるくるして下さる様子も最高でした…。

ちなみにたまに「帽子の中にあんなにロン毛ってはいるものなの?」と質問されることがあるのですが、レイヤーの経験則から言いますと結構余裕で入ります。

考察的内容の感想は、私のXを引用させて頂きます。


「最ッッ高に面白い!」

上田葬儀屋さんの「最ッッ高に面白い!」の言い方は初演時から何度か拝見していますが、都度ニュアンスを変えて下さっていて毎回見るのがとても楽しいです。
シンプルに笑いながらのデフォルト葬儀屋さんらしい時もあれば、唸り、怒りを抑えてるかのような意味深なニュアンスの時もあります。

今回の再演版の大千穐楽では、、「もしかして葬儀屋さんの『素』がみえたのかな‥?」と思わせるような絶妙な含みを感じました。

これだから葬儀屋さんて最ッッ高に面白くて推せるんですよねーーー(゚∀゚)!
最ッッ高なのは貴方ですよ!葬儀屋さん!!

横毛を整える葬儀屋さん

「最ッッ高に面白い」のシーン。葬儀屋さんは笑いながら結構動かれるんでウィッグが絡みやすいみたいなんですよね。
セバスチャンに「さあ、後はアンダーテイカーさん、貴方の番ですね」と話を振られるまでちょっとしたヒマ時間()がある葬儀屋さん。

ここで葬儀屋さんは横毛を少し整えているんですがレイヤーとしてこれがもうめちゃくちゃ親近感…!!

葬儀屋さんコスをしたことがある方はわかると思うのですが、そうなんです。横毛、めっちゃ絡むんです。

イベントでもし葬儀屋レイヤーさんを見かけることがあったとしたら、結構な頻度で観ることが出来る動きだと思うので要チェック(?)DEATH。

ビザールドールアガレス先生

葬儀屋さんが歌い出す直前!
遂にビザールドールとしてアガレス先生が坊ちゃんに襲い掛かります。

初演のアガレス先生役高橋さんはアクロバティックな動きで観客の視線を一気にくぎ付けにしました。あれはまごうこと無き最高傑作のビザールドールでした…。

再演版の伊藤さんは、まさかの机の上を四つん這い歩行!
まっすぐに坊ちゃんに向かっていく姿はまさに気持ち悪いの一言!!夢に出てきそう!(褒めてます)

そんな異常な様子のアガレス先生が真正面に迫っても、全く動じずに椅子に座り続ける小西坊ちゃんの姿は正しく「坊ちゃん」でした。

毎回思うのですが、アガレス先生は相当な布量の服を着ているにもかかわらずこれだけ動けるのは本当に圧巻の一言です。バク転とか絶対に無理そうなのに…。

初演版ではセバスチャンに一度再起不能にされた後、葬儀屋の手で蘇りその後アクロバティックな戦いを見せていたアガレス先生。
再演版では1サビでは一度退場し、途中セバスチャンの背後を取り、その首を追って再入場を果たすという衝撃的な演出がありました。

赤い照明の中で即首をゴキリと直す立石セバスの美しくもおぞましい姿も必見です。
というかセバス、首を戻しながら歌ってるんですよ…。凄すぎませんか…??

「死とは」

遂に来た葬儀屋のビックナンバーです!
この曲も、初演版と比べ歌う音程や演出にいくつか大きな変更点がありました。
葬儀屋さんの見せ場なので葬儀屋推しのうるさい萌えポイントも所々叫ばせてください。


陶酔テイカーの究極地点

今回の「死とは」。真っ先に思ったのは喘ぎ声が増えてる!やばい!!でした。
千穐楽ライブ配信を見て貰えれば分かるのですが、しょっぱなから喘ぐようなかすれボイスを魅せてくれています。ちょっとセクシーすぎますよ校長先生!!
理想の世界への陶酔っぷりに拍車がかかっていました!っびゃーーー

「嬉しくないか~い♪」

先程の悪夢のシーンで坊ちゃんが葬儀屋に聞いた「何故死者を蘇らせようとするんだ」という質問が歌の中でなされます。

それに対する葬儀屋の返答がこれです。

「嬉しくないかい?死者が蘇ったら。ねえ考えたことはないかい?エンドロールの先。

これが葬儀屋さんの動機の全てなんですよねえ…きっと。

坊ちゃんに喜んで欲しい。
ファントムハイヴが歩むはずだった未来を、幸せを、取り戻してほしい。
葬儀屋はそう思っているのではないでしょうか。

この台詞は、青の教団編内で兄シエルが戻ってきたことを受け止めらず、動揺する坊ちゃんに対して発せられた葬儀屋のこちらの台詞を意識してると思われます。

死者が蘇った事が嬉しくないか聞く葬儀屋:黒執事28巻第141話「その執事、推量」より引用

ちなみに再演版ここで事件が。
「嬉しくないか~い♪」で坊ちゃんに近づく葬儀屋さんが、何と下剤入りミートパイを運んだ時のセバスと似たような「トテトテ走り」を披露“ッ“…う“…ッ(死んだ音)
ぐう可愛すぎてここで頭が真っ白になりました。見逃し配信があってよかったッ…“!

この直後、葬儀屋さんが坊ちゃんに手を差し出しそれを坊ちゃんが取る(!)というシーンも個人的には大大大萌えポイントです。
普段坊ちゃんは葬儀屋さんの手を取らないであろうキャラですが、葬儀屋さんの歌と主張に圧倒されてつい流されてしまっているように見えました。えもーーーーーい(゚∀゚)!
このシーンは実は初演版でもあったのですが、
再演版では音に合わせて&センターで行われる形に変わっていたのでより目立つ形になっていました。

1サビ後、陶酔した様子で倒れて地面で足をパタパタしてくれる葬儀屋さんはもうプライスレスです。

まさかのデスサイズ三度登場

そして最大の変化ポイント!
デスサイズ再登場!!!

初演版ではこの曲で葬儀屋さんがデスサイズを抜くことは無かったのですが、再演版では抜いてくれました!
原作ではセバスチャンの想像の中でデスサイズを抜いていた葬儀屋さん。
舞台ではデスサイズを持ったままセバスと適度に距離を保ち、緊張状態が演出されていました。

でもここで気づきました。
あれっ、ここで葬儀屋さんがデスサイズを持っていたらあの伝説のサザエさんシーンが出来ないのでは…!?

安心してください、サザエありますよ!

ちゃんとありました!
最後一瞬2人はにらみ合い、セバスチャンは坊ちゃんを守るために舞台の上段へ、葬儀屋は下段へ降りました。
「さすが執事君」のシーンの再現ですね…!!

しかもこの一瞬でデスサイズが舞台袖にフェードアウトしている!
今回の葬儀屋さんはとにかくデスサイズの受け渡し&ログアウトが自然すぎてマジで手元から消えたように見えます!

そして下に降りた勢いで身軽になった葬儀屋さんはセンターでサザエポーズ!

しかも初演より割とちょっと長い!!
やったああああああ(゚∀゚)!
ありがとうありがとう、これを待っていました!

全力でサザエダンスをして帰ってくれました。
そういえばクリケット大会ではマスオさんが出てきてましたね。生執事サザエさん大好きすぎ…!

血濡れの月下美人

校長が去った後の真夜中のお茶会会場。
事件の真相を暴いた坊ちゃんは朝になるのを待つことなく、学園を去る事を決めます。

胸に挿していた月下美人の花をセバスチャンに押し付けて退場する坊ちゃん。

セバスチャンが月下美人を手に取ると、月下美人だけに赤い照明が当たり真っ赤な血濡れの月下美人へと姿を変えます。

原作でも存在するこのワンシーン。
今回照明の演出が本当に印象的で、鳥肌が立ちました。

血濡れの月下美人:黒執事18巻第84話「その執事、想像」より引用

千穐楽アクシデント:月下美人が手元にない…!

先日配信された千穐楽、実はこのシーンでアクシデントが起こりました。
直前、セバスチャンが坊ちゃんを抱き込んだ際坊ちゃんの胸元から月下美人の花が落ちてしまったのです。

月下美人が血に濡れる演出を前にして、月下美人が無いアクシデント。
どうなってしまうんだろうとハラハラしながら見ていたのですが、立石セバスは赤い照明の中で悪魔として笑うというアドリブを魅せて下さいました…!もうダブル鳥肌…!!

初見だった方は、これがアドリブだと気づかないのではないかと感じるほど自然な「セバスチャン」でした。
恐らくDVDには収録さない公演だと思いますので、是非、実際に見逃し配信で見て頂きたいワンシーンです。


「Perfect Black」リプライズ

カーテンコールに披露される
最後の「Perfect Black」リプライズ

最後の最後まで油断は禁物です‥!
ここも初演と大きな変化がありました。

初演は「セバスチャン」という坊ちゃんの問いかけから「イエスマイロード」と歌い始めることで曲に入りました。
しかし今回はセバスチャンの「ああ」というロングトーンからのスタート…!!
その結果リプライズとしてサビ全体がもう一度歌ってもらえるというロングバージョンに進化しました!

となると、来るのです!
葬儀屋さんのロングブレス「ああ~(喘ぎ気味のやつ)」が…!

しかも、この曲を始める時セバスチャンがまず「ああ」と伸ばしてくれている事から、セバスチャンから葬儀屋へのコール&レスポンス()的な構図に見えなくなくもない!!
これは美味し過ぎるッ…!

しかも最後の一音まで気は抜けません。
ラスト、セバスチャンの「塗りつぶすPerfect Black」の一声。
ここにも驚きが隠されています。
ここは是非、実際にDVDや配信で見て、確認してください。

客席内では実際に周りの観客の方の息を飲む声が聞こえましたし、私も椅子から崩れ落ちそうになりました。

面白かった千穐楽カーテンコール

立石さん、もしかして天然…???
恐らく全員で頭を下げると思って頭を下げたのかな?

最後セバスだけが深々と頭を下げ、下げ終えた立石さんが自分だけ頭を下げていた事実に気付き「あれ」と言った後すかさず上田さんが葬儀屋ボイスで「締まらないねェ~」と言ったのがもう面白すぎてテレビの前で大爆笑していましたwww

「いやーちょっとねえ…これからも頑張りますッ!」と無理矢理締めようとする立石さんに対して耐え切れず崩れ落ちる上田葬儀屋さん可愛かったなああああ

散々笑ってる葬儀屋さんですが、この後、
立石さんが一生懸命締めの言葉を言っている最中に葬儀屋さんの謎の「ヒェ」という声がマイクに乗ってしまって「どうした!?」と周りに心配され、折角の締めを中断するという美味しいアクシデントがあるんですけどね――――(゚∀゚)!

配信版では2時間56分12秒部分なので観たい方は是非。
私は観れる期間鬼リピの予定です。

その後、更なるアンコールに応え、恐らくセバスチャンと坊っちゃんだけで舞台を練り歩こうとした立石さんと小西さん。

しかしキャスト全員がもう一度出てきてしまうというアクシデントがwwww
葬儀屋さんが、上田さん本人のテンションで「邪魔しちゃってごめん」と言っていたのがもう面白すぎましたwww

グダリかけるのを見たアガレス先生役の伊藤さんが助け舟を出し、立石セバスに

アガレス先生「はい、じゃあ、『本日は御来場誠に』(ってやって)。」
立石セバス「ハイ」

という掛け合いも面白かったッ…!流石伊藤さんかっちょええーーー!

無事カーテンコールが締まるまで25分間もかかりましたw。
これだけやってもらえるのはファンとして嬉しい限り…!
キャラクターっぽさも俳優さんの素も両方感じることが出来る何とも美味しいカーテンコールでした!

まとめ

初演版も素晴らしかったですが、再演版で更にパワーアップした素晴らしい舞台でした!
やはりセバスチャン役の立石さんの姿から滲み出る努力の証、美しすぎる照明演出、考察伏線要素を意識して下さっている演出等、一つ一つにファンとして堪らないこだわりをちりばめてくれた舞台だと感じます。

特に葬儀屋さんの扱いです。
アニメ黒執事寄宿学校編のWEBラジオで葬儀屋役の諏訪部順一さんも語られていましたが、葬儀屋は黒執事の中で重要すぎる&まだ謎の部分が多い為、語る演出することがとても難しいキャラクターです。

今回の再演版では、原作以上に葬儀屋さんに伏線という点で焦点を当てつつも「当て過ぎない」という事も意識されたのかなと思われる変更点が多々存在しました。
これが葬儀屋さんファンの私としては物凄く嬉しかったです!

セバスチャンによる高らかな「Perfect Black」による終焉。痺れました。

素晴らしい舞台を製作して下さった全ての関係者の方に感謝を込めて…!
お陰で緑の魔女編まで寿命が延びました!ありがとうございます!

また次の生執事の舞台の幕が上がる時を夢見て。
今から楽しみにしています!
それではまた次の記事でお会いしましょう!

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餅月