こんにちは、餅月です!
『黒執事』第146話「その執事、遁走」Gファンタジ―2018年12月号の考察をしていきたいと思います。
前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです。
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遂に黒執事の中に
海外の影が見え隠れしてきました
これは今後非常に面白い展開になりそうです!
あらすじ:黒執事第146話「その執事、遁走」Gファンタジー2018年12月号
※大まかな話の流れ
アニメで何かとキーだった
ロンドン橋も着々と工事が進んでいるようです。
扉絵:影から陰へーーー
路地裏に身を隠し辺りを伺うセバスチャン、フィニ、バルド
スフィアの破られたポスターが背後の壁には貼られている
・逃亡の一行はロンドンのファントム社本社へ向かうが、すでに警察に包囲されていた
・兄の真シエルではなく、番犬を良く思っていないランドルの仕業だろうと考える坊ちゃん
・英国を脱出し国外に拠点を構えようと考えているというセバスチャン
・警察に見つかった一行はピットの「ひばり写真館」から地下下水道へ降りる
・元々この写真館はヴィンセントのものだったことが明らかとなる
・クラウスとディーデリヒに電報を頼む
・店に戻ったピットは追ってきたランドルに銃を向けられ、警察に一行が地下下水道へ逃げたことを告げる
・警察が追ってくるが突然天井が崩落し、警察は迂回ルートを通らざるを得なくなる
・現れたのは劉(ラウ)と藍猫だった
第146話終了ーー
葬儀屋ヲタの叫び(感想)
海外フラグキターーーー――(゚∀゚)!!!
これには興奮しました!
え!そこ!?と思われるかもしれませんが…!
これには訳があります。
実は実は…
緑の魔女編で葬儀屋(アンダーテイカー)がフランスへ行っていることが伏線として提示されたままずっと宙ぶらりんになっていました。
これはもし本当に亡命出来たら面白いことになりそうです!!
現在セバスチャンの口から出ている&本編に出てきたメンバーとしてかかわりがある海外は
・フランス(葬儀屋)
・ドイツ(ディーデリヒ)
・ラウ(中国)
・クラウス(未知数w)
こんなところでしょうか…
ここは葬儀屋厨としてはフランスに一票です!
フランス!
カモンベイベーフランス!!
そして今回活躍しますピット君
ピット君が泥さらいをしていたという過去もさらりと明らかになりました。
そんな泥さらいをしていた少年がヴィンセントに写真館の管理を任され一流のジャーナリストになった…
これはヴィンセントの人間性を象徴する出来事の一つかもしれませんね
あながちただただ冷酷な人だったわけではなさそうです
最近ヴィンセントは番犬としての一面以外は優しい人だったのではないかという考えが私の中で大きくなっています。
ですがこれは語り出すと長くなってしまいますので、
また後日改めて記事にさせて頂きますね
それでは考察に移りたいと思います!!
考察
今後の黒執事の予想考察
まずは久しぶりに少し方向性が見えた気がしたので
今後の黒執事予想考察を挙げたいと思います。
根拠は以下の考察で具体的に説明しますね
ラウの穴蔵(阿片窟)に身を置き一旦身支度整える
ラウの貿易船で海外へ亡命
【亡命国候補】
第一候補フランス
第二候補ドイツ
第三候補中国
フランスの場合、
フランスにて坊ちゃん達一行は葬儀屋の軌跡を追う可能性有りか?
新たに張られた伏線
劉(ラウ)の今後の立ち位置は
今回、第146話のラストでラウが登場しました。
ラウが敵なのか、味方なのかが、今後のネックとなりそうです。
ラウが坊ちゃんたちを見つけたときのセリフは以下の通りです。
ラウ「賞金首みーっけ」
『黒執事』第146話「その執事、遁走」より
まだ確実には言えませんが、
結論から言いますと、私はラウは味方であり、坊ちゃんたちの亡命を助ける立場である可能性が高いのではと考えています。
警察の道を断ったラウ
ラウは藍猫に地下下水道の天井を破壊させ、
坊ちゃんたちと警察との間にがれきを作りました。
賞金首として坊ちゃんたちを売る可能性もありますが、
ラウは金銭面に困っている様子はありません。
また以前よりラウは
賭け事や事件など、面白い事件性を好む傾向が今まで見え隠れしていました。
実際、切り裂きジャック事件が解決した際も、
仲良くしていたマダムレッドの墓の前でラウは坊ちゃんにこのようにささやきます
このことから、劉はより面白い結果を見れるように行動をする可能性が高いです。
その為、小さな賞金のために坊ちゃんたちを警察に差し出すよりも、
坊ちゃんを亡命させることにより事件をかき乱しより面白くすることにメリットを感じる可能性があります。
※劉はラスボスのような発言をしながら実は一切何も知らないという典型的咬ませ犬ポジだったので、「賞金首」という言い方は彼の遊び心である可能性が高いかな?と感じました。
ではここで敢えて劉が登場した理由は何でしょうか?
私は今後の坊ちゃんの亡命に手を貸すためではないかと考えました。
次の考察に続きます
ラウは貿易会社の英国支店長
劉の正体は
中国貿易会社「崑崙」英国支店長
上海マフィア幹部
です。
劉はこの独自の船のルートを使い坊ちゃんたちを亡命させる可能性があります。
坊ちゃんたちはラウの元で身支度を整える可能性
今回の第146話では、
セバスチャンが海外への亡命をにおわすと同時にこんな発言をしています。
初めはファントム社本社で身支度を整えようとしましたが、
悪の貴族を良く思っていないランドル警視総監の手によりそれはかなわなくなってしまいました。
そこに現れた劉です。
まだ確証は持てませんが、女王の番犬サイドであり警察には手が届かなかった劉の阿片窟でこの身支度をする可能性は大いにあると感じています。
劉の疑問点
劉の疑問点としては、
何故逃亡中の坊ちゃんを見つけることが出来たかというものがあります。
劉は裏社会の東洋人をまとめている立場なので、その情報ネットワークによる可能性もありますがこの点については疑問点として残ります。
どこに亡命するか
さて、仮に考察があたって劉(ラウ)が味方であった場合。
次に問題なのは
坊ちゃんたちがどの国に亡命するかです
私は現段階では下記の可能性を考えています
・フランス
・ドイツ
・中国
・イタリア
上記は
一応可能性が高いと感じる順番に並べてあります。
しかし個人的にはフランスとドイツはほぼ同率一位かなと感じています。
もしかするといくつかの国を経由する可能性もあるので何とも言えませんが…
個人的な希望としては、
最終的にはフランスにたどり着いて欲しいなと感じています。
そう考える理由と、
一つ一つ何故この国が候補といえるのかを説明していきたいと思います。
フランス
この記事の冒頭でも説明しましたが、
何といってもフランスは葬儀屋(アンダーテイカー)との未回収の伏線が存在することが挙げられます。
豪華客船編後、葬儀屋はフランスへ向かったことがディーデリヒによって明らかとされていましたが、
具体的に何をしに行ったのかは一切明らかとされていませんでした。
またフランスに行く動機としては、
世界中を駆け回っているというクラウスがいたとすれば納得はいきます。
それ以外にも、
フランスは本編では語られることが少ないにしろ実は何かと坊ちゃんと縁がある国と言えます。
坊ちゃんとフランスとの共通点
・ドイツ語が喋れない坊ちゃんは、流暢にフランス語を話すことが出来る
・シエルはフランス語で「空」という意味
特に、ドイツ語を全く話せない坊ちゃんがフランス語を流暢に話せるのは非常に興味深いです。
ファントムハイブ家とフランスは何か大きな繋がりがあるのかもしれません。
この点についても今後明らかにされたとしたら面白いですね。
またこれだけでなく、
一行がフランスに行くことにより
葬儀屋の軌跡を追える可能性も出てきます
葬儀屋の発言の中で最も謎に満ちているものは
・肉人形を欲しがる連中がいる
・連中に頼まれて豪華客船を使い兵器としての実力を実験した
この二つをあげることが出来ます。
つまり葬儀屋には依頼主がいることになります。
葬儀屋は女王のコインを欲しがりません。
しかし現在のスフィアの
実験施設や純銀のブレスレットなど、その一つ一つをとってみても、
現在の葬儀屋の死者蘇生の実験に、金銭的強力なパトロンがいることはまず間違いがありません。
葬儀屋は女王を好まない為、
イギリスの硬貨ではなく他国での資金集めをすることにしたのかもしれません。
葬儀屋がフランスに行った最も分かりやすく納得できる理由としては、
実験の結果報告を「粋狂な連中」らに報告に言った可能性があります。
つまり坊ちゃんたちがフランスに行くことにより、
この葬儀屋の死者蘇生を援助する背後関係に目を向けられる可能性があります。
もしここで何か大きな成果を得て帰れたとしたら、
番犬としての汚名返上に役立てられるかもしれませんね。
※例外としては豪華客船編での船会社、ブルースターライン社をあげることが出来ます。
ブルースターライン社は、
密室殺人事件編で命を落とした自社の御曹司パトリック・フェルペスの死者蘇生を暁学会に頼み、
その過程で葬儀屋に資金援助や場所(豪華客船)を提供していた可能性があります。
ドイツ咬ませ犬の可能性
ドイツには信頼のおけるディーデリヒがいます。
しかしドイツで坊ちゃんは緑の魔女編で政府を相手取るようにそれなりに大きく動いてしまったため。そのリスクを踏まえいかない可能性もあると考えました。
しかし寄り道くらいはするかも…?
中国(可能性は低いか?)
これは劉の貿易船で亡命する可能性が高い今、経由国や一時滞在としては可能性があるかなと感じています。
しかしやはりドイツ同様、フランスに比べれば決定打にかけるかなと感じました。
劉(ラウ)と坊ちゃんに交流があったことから比較的割りだしやすく、亡命先として中国を選ぶことはリスクが高いため避けるのではないかなあと感じています。
イタリア
クラウスの本拠地です。
しかしクラウスは世界中を旅行するのが趣味のため、この可能性も低い方かなと感じました。
ピットの過去
今回初めて
ピットの過去が明らかになりました。
ちなみに
・the lark photograph studio
・アーサー王伝説
この3つに関しては今のところ私の力では何か関連性を見つけることはできませんでした。
特にセバスチャンが提示したアーサー王伝説の活人画が何を示すのか…?
どなたかピンとくる方がいらっしゃいましたら是非コメント欄で教えてください!
泥ひばり
ピットは警視総監のランドルに泥ひばりと呼ばれました。
19世紀の昔にはテムズ川の潮が引いた頃になると階段を下りてきて、
この砂地の中を掘る人々(子供から老人まで)がいたのです。
彼らは「泥ひばり」と呼ばれていて、川の浅瀬などにも入っていき
金目の物を探し、それを売って生活していました。彼らの拾うものは石炭、鉄くず、ロープ、骨、など。
(全部お金と交換できた)※ 骨はお金になるの?という疑問が出ていますので追記します。
18世紀にイギリスで開発されたボーン・チャイナ、ボーンはBone=骨 China=磁器。
骨灰磁器と呼ばれ、骨の灰に含まれるリン酸カルシウムを粘土に混ぜ焼き上げます。
ということで骨の需要はありました。鉄くず、陶磁器の破片、ガラスなどが砂に埋もれています。
この「泥ひばり」ともう一つ拾い屋さんグループがいて、
テムズに流れ込む人の通れるほどの大きな下水菅に入り、
棒を持ち、金目の物を探し回っていました。
ロンドンの地下にはこのように太い下水管が迷路のように張り巡らされていて、
その中を徘徊する彼らは「トッシャー」と呼ばれてました。
(特に銅でできたものを「トッシュ」と呼んでいたことからそれらを
集めていたことから由来する)
「泥ひばり」はイギリスの労働者であり、「くず拾い」の中でも最も儲かる「どぶさらい」のうち最も儲からない部類の職業に従事していた者です。テムズ川河岸で主に仕事をしていて、主な収穫物は石炭の燃えカスであり、鉄くずや銅くずが手にはいると儲けものという生活の様子です。まれに水死体が浮くと、その引き上げも彼らの役割であり、遺品や衣服の剥ぎ取りなども行いました。
以上のことから類推すると、他人の遺品を喜んで漁る人や、リサイクルに躍起になる人、つまらないものを追いかける人、手に職を持たず生産物の余剰品で生計を立てる人に対する最大限の蔑称であるといえるでしょう。
ひばり写真館
恐らくひばり写真館の「ひばり」は此処から来たのでしょう。
現在も、テムズ川付近には泥ひばりの名前からくるパブ等が実在するそうです。
泥ひばりではなくひばりになったと、
そんなピットとヴィンセントの思いがこもった命名だったのかもしれません。
そんな思いのこもった写真館に対し「泥ひばり」と軽率に罵倒してくるランドル警視総監は器が小さく古風な人物としてより協調して描かれているように感じました。
テムズ川の大悪臭
今回セバスチャンたちが逃げ出した地下下水が出来たきっかけである大悪臭。
小さい事件かと思いきやなんとウィキペディアにも乗っているほどの大事件だったようです
ちなみに当時
クローディアは28歳、ヴィンセントは7歳の時に起こった出来事ですね
大悪臭(だいあくしゅう、英:Great Stink)とは、1858年の夏にイギリスのロンドンで発生した悪臭のことである[1]。
水洗式便所により急激に増加していた汚水により汚水槽は溢れ、雨水用の道路の排水口を経てテムズ川に流れていた。
1858年の夏の猛暑により、下水であふれたテムズ川とその支流ではバクテリアが繁殖し、大悪臭となった。尋常ではない悪臭は庶民院や裁判所の業務に支障をきたした。事態は大雨により収束したが、公衆衛生に対して腰が重かった行政に批判が高まり、1865年に地下下水道が通された[1]。
流出水の瘴気が伝染病を伝染させると考えられたし、大悪臭に先立つコレラの3回の発生は、進行中のこの川の問題が原因であるとされた。
臭気と、その及ぼし得る作用に対する人々の恐怖が、問題の可能な解決法を考えていた地元のそして国の行政官の行動を促した。当局は土木技師ジョセフ・バゾルゲット(Joseph Bazalgette)の、首都地域の向こうの下水の落ち口のほうへ傾斜している一連の相互連絡している下水道で廃水を東方へ移動させる提案を受け容れた。新たなノーザン・アウトフォール・スーアー(Northern Outfall Sewer)とサウザン・アウトフォール・スーアー(Southern Outfall Sewer)のための高-、中-、そして低-層システムに対する工事は、1859年の初めに始まり、1875年まで続いた。排水を促すために、パンピング・ステーションが、下水を低い水面から高いパイプにあげるために置かれた。より華やかな2つのステーション、ストラトフォードのアビー・ミルズ・パンピング・ステーション(Abbey Mills Pumping Stations)とエリス・マーシュズ(Erith Marshes)のクロスネス・パンピング・ステーション(Crossness Pumping Station)は、イングリッシュ・ヘリテッジによって保護される指定建造物である。バゾルゲットの計画は、下水道が流れる3つのエンバンクメントをロンドンに導入した - ヴィクトリア・インバンクメント(Victoria Embankment)、チェルシー・インバンクメント(Chelsea Embankment)、およびアルバート・インバンクメント(Albert Embankment)。
バゾルゲットの工事は、下水がもはやテムズの岸に投棄されないこと、コレラの発生を終わらせることを保証した。彼の行動は十中八九、他のどのヴィクトリア朝の官吏よりも多くの人命を救った。彼の下水道システムは21世紀になっても稼働し、人口800万超に成長した都市の必要を満たした。歴史家ピーター・アクロイド(Peter Ackroyd)は、バゾルゲットはロンドンのヒーローと見なされるべきだと提言した。
引用源:
大悪臭 - Wikipedia
画像は載せられませんが、
「無言の追いはぎ」("The Silent Highwayman")(1858年)「金を出せ さもなくば命をよこせ」("You Money or your Life") 死神が、川をきれいにしてもらって金を払っていない犠牲者の生命を奪いながら、テムズ川で漕いでいる『パンチ』1858年
など、大悪臭に関する死神を模した風刺画も存在しました。
またセバスチャンは以前確かどこかでコレラは自分が巻き起こしたと言っていたような…(どこだっけ?)
となるとセバスチャンが
大悪臭の一因と、地下下水道を作る理由になっていたとしたらなかなか興味深いです。
おまけ:ランドル警視総監
以前より、
悪の貴族としてのファントムハイヴ家を良く思っていなかったランドル
しかし今回ランドルはピットやセバスチャンにもしてされている通り、坊ちゃんに世話になったことも関係なしに隙あらば坊ちゃんを社会的に追い詰めようと積極的に動いています
許せん(※個人的感情論)
何というか、嫌な上司(バッサリ)
アバーラインとは対照的ですね。
これを機にアバーラインが何とか生き残ってランドルが失脚したりしないかなあ…そうなったら素敵な世界なのに
まとめ
今回は多方面にわたる伏線の回収予想が出来る回で、個人的にとても楽しかったです!
合っているかは分かりませんが、ひとまずは劉が味方であることを祈りたいです。
なかなか真シエル側には枢先生は焦点を置いてくれませんね、まあそれもそうか
双子の本気の喧嘩がどんな結末を迎えるのか。
葬儀屋ファンではありますが、
これからも坊ちゃんの勝利を祈りながら応援していきたいと思います!!
餅月