ネタバレ注意です。
そして今回は、閲覧注意です。
Gファンタジー12月号第134話黒執事「その執事、嘆傷」
扉絵:「大好きだった、幸せだった。」★
ヴィンセント、レイチェル、シエル、セバスチャン(犬)の家族写真の絵。
鏡のように絵の半分が壊れており、双子は一人しか描かれていない。(おそらく写っているのは真シエル)
幸せに満ちた邸宅。
12月14日。僕たち10歳の誕生日。みんなが笑顔の特別な1日ーーーーになるはずだった。
田中が迎えに来ると約束した6時を45分超えてもやってこないことに坊ちゃんは不安がります。
坊ちゃん「ーーなんで誰も来ないの?」
真シエル「…(険しい顔)何があったのかもしれない。下の海を見てくるよ。ここで待ってて。」
坊ちゃん「僕も行く!」
真シエル「いいや、これは長男(ぼく)の役目だ。」
真シエルは坊ちゃんを残し1人で下の階へ向かいます。
20分が経過しますが、
今度は真シエルまでが戻ってこなくなってしまいました。
坊ちゃん『あれからだいぶ経つ。シエルまで戻ってこない。本当に何かあったのかも。どうしよう、どうしよう、こわい!こわい!』
柱時計が7時の鐘を打ちます。
不安に耐えきれなくなった坊ちゃんは恐る恐る廊下に出ました。
坊ちゃん「誰かいないの…?」
屋敷の中はシンと静まり返り、誰もいません。坊ちゃんは身震いしつつも恐る恐る歩き出します。
坊ちゃん「シエル!みんなどこいったの。誰かっ、ねぇっいないの!?」
その時、背後の部屋から音がしました。
カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ
坊ちゃん「そ、そこにいるのは誰…?」
恐る恐る扉を開けると、猿轡をされた犬の散歩セバスチャンが飛び出してきました。
どうやら犯人によって閉じ込められていたようです。
坊ちゃんは猿轡を外してやります。
坊ちゃん「よ、よし!セバスチャンがいればもう怖くないぞ!一緒にシエルを探しに行こう!」
しかし、セバスチャンは坊ちゃんの服を後ろから引っ張りそれを止めます。
坊ちゃん「もう!どうしてお前はそうなの。僕にばかり意地悪して…っ!!!」
すると、セバスチャンは坊ちゃんを離しペロリと優しく坊ちゃんを舐めます。
坊ちゃん「…え?」
セバスチャンの行動に驚く坊ちゃん。セバスチャンはそんな坊ちゃんをじっと見つめると、踵を返し廊下をかけてきました。
坊ちゃん「あっ!ぼくも行く!!!」
つられて坊ちゃんはセバスチャンの後を追い廊下を戻って行きます。
ーーー坊ちゃんが進もうとしていた廊下の先の角には、坊ちゃんからは見えない位置に使用人女性の息絶えた体が倒れていました。
坊ちゃんは途中でセバスチャンを見失ってしまいます。
坊ちゃん「セバスチャン!どこ?」
ワンッワンッ!!!
坊ちゃん「…お父様たちの部屋の方だ。」
ガルルル…ギャウッ
坊ちゃん「…セバスチャン?」
恐る恐る両親の部屋に入ると、血塗れのセバスチャンが倒れていました。
坊ちゃん「うわぁぁあああ!!!」
驚いて尻餅をつく坊ちゃん。
しかしその先にもまだ血だまりがありました。
ーー振り向くと、そこにはレイチェルとヴィンセントが床に転がっていました。ヴィンセントはレイチェルを抱きしめたまま息絶えていました。
坊ちゃん「血が…!ケガが!!あああしっかりして!!」
坊ちゃんが両親を揺さぶるとヴィンセントの首がゴロンとこちらを向きます。その目は見開いており、生気がありません。
坊ちゃん「わぁああ!!!」
坊ちゃん「誰か助けて、みんな死んじゃう。お父様お母様が…!あっ!」
部屋を飛び出し廊下をかける坊ちゃん。途中何かにつまずき転んでしまいます。それは生き絶えた男性使用人の足でした。
坊ちゃん「ワァァアア!!助けて!!」
坊ちゃん「シエル!タナカ!!どこなの!!」
パニックになり邸中を駆け回る坊ちゃん。しかし屋敷は至る所血まみれで、死体だらけでした。
すると、坊ちゃんは灯りの灯った部屋にたどり着きました。
そこは美しく飾られた双子のための誕生日パーティーの会場でした。
ーーーーー料理はぶちまけられ、血と死体まみれです。
坊ちゃんは床に膝をつき、大声で泣きます。
その時。
遠くで何か音がしました。
キンっ、キィンッ、カンっ、カキンッ
ギィンッ
坊ちゃん「誰?誰かいるの!?」
坊ちゃん思わず音の方へ走り出します。
そこにはタナカがいました。
(回想と同じ構図です。)
タナカ「こちらに来てはいけません!!お逃げください、シエル様は…あなた様には酷すぎ…っ!!」
タナカは後ろから刺されます。
そしてそのとたんに、坊ちゃんは後ろから誰かに目隠しをされ口を塞がれます。★
そのあと何かを殴るような音が。
最悪のはじまり…。
この言葉で、第134話は終了しています。
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あらすじは以上です。
考察に続きます!