こんにちは、餅月です。
…さてさて、いよいよ本誌は空白の「黒ミサまでの出来事」に入ってまいりましたね。
今回は読んでいて枢先生をはじめ、描いているアシスタントさん全員も「ああ、これはかなり苦しんで描かれたんだろうな」ということがひしひしと伝わってくるほど胸が痛むものがありました。
枢先生がツイッターにて、先生の苦手とする5つの物のうちの2つが今回登場したと仰られていましたが、なんでしょうか?
恐らく1つは「蛾」、そしてもう1つは…??
「アルカイックスマイル」?「異物飲み込み」?「ピアス開け」??
うーん、多すぎてわからないです/(^o^)\
あと、シエルが指輪を飲み込んでいたことは正解でしたね!あめ玉に例えたのは真シエルの言葉だったようですが、キャンディ、…枢先生はまだもう1つ意味を隠しているように感じますぞ(詳しくは「ナイフ使いの正体」についての記事を。
扉絵の文字翻訳
扉絵の
「Larvae of Earl Phantomhive」
という文字…
直訳すると
「ファントムハイヴ伯爵の幼虫」
です。
なんという、…なんという言い方でしょうか
とても苦しいです。
最新話においては伏線につきましても回収された箇所と、新たに浮上した疑問がいくつかありましたので順番に述べていきたいと思います。
【回収された伏線】
1.「緑の魔女編」回想シーンにおける双子の衣装
「緑の魔女編の衣装」★
「最新話登場衣装」★
この服装は双子にとっては「最悪の始まり」を象徴するものだったのですね。
第135話は双子が別々にこの服を脱がされるシーンで終了しましたが、一体何をされていたのか。想像もしたくありません。
「よどみと汚れを溜め込んだ魂こそ悪魔への最高の供物となる!」
↑ならお前らの魂でええやん!!!(暴論
またろくろ様よりコメント欄で補足の考察をいただきました。以下引用
あれには生贄としての意味合いも込められていたのではないかと思います。と言うのもあの服、下半身部分が非常に女性的なデザインになっています。(亡命後のサリヴァンの普段着の様に)
「生贄の羊=弱い存在=女・子供」という思考が黒ミサの連中にあったとしたら、あの服はそれを強調するための演出だったのではないかと思いました。
緑の魔女編でのサバトの解説から察するに、両性具有の悪魔・バフォメットがモチーフになっていたのかもしれません。
2.「サーカス編」ケルヴィン男爵を訪ねてきた男性
「サーカス編」★
第135話★
これはわかりやすかったですね笑
2人ともホクロが一致しています。
ケルヴィン男爵を訪ねてきたこの男性は、黒ミサの中で壇上に立ち双子を紹介していたため、この集団のかなり上位の方に立たれている人物だったようです。
その方がわざわざ歩けないケルヴィン男爵に双子を手に入れたことを伝えるとは…
ケルヴィン男爵を はどういう存在だったのでしょうか?サーカス編のように、この黒ミサの大口パトロンであった可能性もありますね。
少なくともケルヴィン男爵は、このホクロの男性より立場が上だったようです。
理由としてサーカス編で2人が話していた際、ホクロの男性はケルヴィン男爵に対して敬語を使い、ケルヴィン男爵はホクロの男性に対して一度も敬語を使わなかったからです。★
少し話外れますが、こうして考えてみるとケルヴィン男爵が作品中で敬語を使ったのはヴィンセントに対してだけですね。
ただし西洋において爵位としては
上級貴族
公爵、侯爵、伯爵
下級貴族
伯爵、子爵、男爵
とのことなので、貴族社会においてそこまでお金を持っていたかも謎です。
しかしこうしてみると、ドルイット子爵ってケルヴィン男爵より地位が上なんですね
3.悪魔召喚の夜宴は不埒な大人の社交場
今回はこの事実が今までよりもかなり強調された回であったと感じました。
緑の魔女編において、セバスチャンは黒ミサについて不埒な大人の社交場であると述べています。★
そしてこちらも伏線でした。★リジーとニナの足
当時英国では足が最も女性的な部位とされていました。そして今回明らかになった黒ミサのシーンでは、足をあらわにし男性と抱き合っている女性の姿が描かれていました。★
OH......
これはなかなか…(以下自重
とにかく、黒ミサは結局のところ悪魔召喚を歌った背徳的な快楽目的のものであったようです。許せませんね。
4.双子を売った犯人は「ファントムハイヴ家を知らない可能性」
犯人についてはいまだにその像が謎ですが、今回双子を売った犯人は、私は襲撃に直接関わっていないのではないかと感じています。
この男たちにタナカが負けるとは思いませんし…。「下請け業者」とでもいうべきなのでしょうか…少なくとも黒幕はもっと上級の人物がいるはずです。
シエルもこの襲撃に何らかの関わりを持っていた場合、「シエル側とやり取りをしていた、目的が不明の襲撃犯」と、「金目当ての双子を売った犯人」この2グループが存在している可能性があります。
また、この双子を売った犯人はシエルたちがファントムハイヴ家の子供だと知らない可能性もあるのではないでしょうか?
この2人を商品として「毛並みがいい」「双子」としかプレゼンしていないのです。
もし知っていたのなら「貴族の子息」とも言いそうですがそのような発言は見られませんでした。
また、2人を買った紳士の発言も気になります。★
ファントムハイヴ、と言いかけてやめ、「商品」と言い直しているように見えます。
ファントムハイヴだと分かれば値段を上げられる、と思ったのでしょうか?
またこの紳士は何故双子を見てファントムハイヴの息子だとわかったのでしょうか?
新聞記者が「双子さん揃ってみるのは初めてっす」と言っていたことと、双子自身がこの紳士のことを知らないようでしたので、直接の接点はなかったにしろなんらかの近くにいた人物なのかもしれません。
あと双子に付けられた「£40.00」という値段についても少し記しておきます。これは40ポンド、日本円にして約6028円です。双子セットでも12056円。
現代の価値ですと新品の黒執事全巻セット(14000円)よりも安いことになりますが、こちらにつきましてはコメント欄にて大変丁寧な補足情報ををいただきましたので記載させて頂きます。
コメント欄の考察補足:ろくろ様
1897年当時の日本円の価値が1£=約10円という情報を得られました。また同時に、当時の1円は現在の約3,800円にあたります。よって大雑把に計算すると、
40.00£×約10円(当時の日本円に換算)×約3,800円(現在のレートに粗く換算)=約1,520,000円となります。
つまり、約304万円の値で坊ちゃんと真シエルはあの男に買われた形となります。
長文となりましたが、ご参考にして頂ければ幸いです。
ろくろ様補足いただきありがとうございます!大変助かりました!
また、何故紳士はこの時双子に豪華な食事を食べさせたのでしょうか?「優しくして純粋な魂を、より深く汚すため」でしょうか…?だとしたら恐ろしすぎます。
双子の服装がセーラー服であること、足枷でなく首輪であること、檻に双子しかいなかったこと、焼印のシーンが描かれていないことから、今まで本編で記されてきた漏斗でドボドボと食事をされるシーンはおそらくこの後の出来事なのだと思います。
つらいですね…焼印もまだこれからだなんて…
今回一瞬だけ双子が捕まっていた場所には別の檻に他の子供達の姿もありました。
恐らくこの業者は「子羊」となる子供を攫い、管理している場所なのではないでしょうか?買い取られ連れ出されたシエルたちですが、黒ミサにかけられるまでの痛めつけられる間はまたあの場に戻され、必要になった時に引きずり出されるのでは…そう感じています。
子供をさらうといえばケルヴィン男爵のイメージがどうしても強いです。
何か特に強い関係があるのかもしれませんね。
ケルヴィン男爵が「あの日」を再現したシーンですが、その時の絵を見ると檻の中にたくさんの子供達がいます。あの黒ミサで悪魔に捧げられた子供はシエルたちだけではなかったことがわかります。★サーカス編の再現場
セバスチャンを召喚したあの日、他にも子供たちはいて、それを坊ちゃんはセバスチャンに命令して手にかけていたのですね。
サーカス編のあの日の「全員やれ!」という命令は、実は2回目の選択だったようです。
5.シエルを刺した人物
シエルを刺した人物ですが、これは確信は持てませんが今回双子を買い付けたこの紳士である可能性を感じました。とても似ています。
サーカス編★
第135話★
【疑問点】
・シエルと坊ちゃんの関係性
大きな疑問として残るのは双子の関係性についてです。
今まで明らかになっている回想を見ると、双子が引き裂かれシエルが胸を刺されるその時まで、双子の間には信頼関係があったように見えます。今のままでは坊ちゃんが「シエル」をあえて名乗る理由とシエルの名を「悪しき名」と言う由来が見当たりません。
また緑の魔女編でシエルが坊ちゃんに追求した「傍にある罪の名前」についても謎のままです。
坊ちゃんは復活したシエルを見て恐れていること、犯人を自ら探そうとしていないこと、そして、シエルファントムハイヴを悪しき名と言っていることから、なんらかの事実をすでに知っているのだと思います。
双子の間に決定的な亀裂が生じたのはいつなのでしょうか?
第135話で、シエルは両親の死を振り返っていません。また時折笑顔を見せています。
「僕にもっと力があれば、誰にも負けない力が…っ、ごめんね、ごめんね」
という言葉からは、「守りきれなかった」という意図よりは「失敗してしまった」に近い何かを感じます。
またあれだけ坊ちゃんにべったりだったシエルが、坊ちゃんが生きていたこと、再開できたことを喜ばなかったことも疑問です。まるで坊ちゃんが殺されることはないということを知っていたかのようです。
第136話は、恐らく焼印のシーンでしょうか…?セバスチャンはまだ登場してくれなさそうな気がします。
ここに来て、ナイフ使い=ドールではないかという説と、黒ミサに深く関わっていたであろうケルヴィン男爵の存在、そしてさらわれた子供達…この辺りが再びかなり色濃く感じられるようになって来ました。
今度はケルヴィン男爵についても考察できたらと思っております。結構重要な人だった可能性が。
でもセバスチャンっ…はやくきて…っ
そしてこいつらを…っ!!!!
今回はここまで。
お付き合いありがとうございました!
餅月