黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

Gファンタジー132話 考察

こんにちは餅月です

今日はGファンタジー本誌の考察をしていきたいと思います。

 

Gファンタジー132話考察

 

扉回ですが、ヴィンセントがシエルと坊ちゃんに本を読んであげているものでした。

そしてこのビンセントが 2人に読み聞かせてあげている本が「フィニアン」です!

芸が細かいですね!

 

今回の132話は枢先生がおっしゃっていた通りヴィンセントによる伯爵の仕事についての説明のような回でした。

まだまだ「あの日」については語られなさそうです。

また並行して双子の2人の日常も描かれていました。

今回は本誌で描かれた順に、気になった点について言及していきたいと思います。

 

面白いなと感じたのはフランシスがヴィンセントのことを「お兄様」と呼び、ヴィンセントがフランシスのことを「フラニー」と呼ぶシーンがあったことです。この兄弟、ついに同じコマの中に登場しましたね…!!!!!!ようやくです!初です!

 

…しかしこの二人、実の兄弟でないことは死神のリストから確定しています。

※こちら間違いでした↑

公式から2人は兄弟であることが言われました。

 

 

その記念すべき兄弟間の初のセリフで、フランシスがちょっと気になることを言っています。

 

「お兄様。外に嫁いだ私が口を出すことではありませんが真剣に考えておかねばならないのでは? 継承者のシエルにもしものことがあれば、次男が家督を継がねばなりません。でも病弱なあの子に番犬の仕事は荷が重すぎる!」

 

これに対しヴィンセントははぐらかすような答えを返しています。

 

私が引っかかったのは

フランシスが言う真剣に考えておかねばならないことについてです。

 

このセリフの直前では、シエルがフランシスに剣の稽古を受けています。

坊ちゃんはリジーと共に座って傍で見ていました。

 

単純に「病弱だからといって剣の稽古を休ませるな」と言うことでしょうか?

ですがそうだとしたら、番犬の仕事にまで言及しているフランシスのセリフは少々ちぐはぐな感じがします。

 

また真シエルが学んでいた帝王学についてですが真シエルが坊ちゃんに対し「先に学習室に行ってて」と言ってることからこの双子は2人とも帝王学を受けていたものと考えられます。

 

帝王学とは

帝王学(ていおうがく)とは、王家や伝統ある家系・家柄などの特別な地位の跡継ぎに対する、幼少時から家督を継承するまでの特別教育を指す[1]。学と名はついているが明確な定義のある学問ではなく、一般人における教育には該当しない。

帝王学 - Wikipedia

 

この、帝王学を坊ちゃんにも受けさせている姿勢からはヴィンセントがちゃんと「継承者のシエルにもしものことがあった場合、次男である坊ちゃんが家督を継ぐ」可能性についても考えて行動しているように感じられます。

にもかかわらずフランシスがわざわざこのようなことを言及する理由…。

 

フランシスは「たとえ次男という立場であったとしても、坊ちゃんには役不足である」と言いたかったのでしょうか…?

 

「シエルが倒れた際、坊ちゃんは病弱で番犬の仕事を努めきれないから、坊ちゃんに継がせる以外の何か他の策を考えろ」

…ということでしょうか…?

 

…まさかシエルが倒れたら坊ちゃんでなく自分の息子のエドワードに継がせろとでも言いたかったのでしょうか…?

その為にリジーを…?考えすぎ…?

フランシスはあまりそのようなことをするイメージの女性ではありませんが、もしそうだったらショックです…

 

ちなみに余談ですが、帝王学のユーグ教授はセバスチャンのキャラソンの中で地味に名前が出ております。

http://www.kasi-time.com/item-53246.html

 

ファントムハイヴ家の領地

ファントムハイヴ領は大体20,000エーカーとヴィンセントは言っています。

 

この20,000エーカー。具体的にはどれほどの大きさなのでしょうか

 

ざっと計算してみますと、

東京ディズニーランド159個分くらいです。

うーん、大きそうです←

当時の平均的な伯爵領の大きさが気になります。もしご存知の方がいらっしゃいましたらお教え下さいませ。

 

ヴィンセントは双子に

「領地内にはいろんな人が住んでいる。彼らがいるからこの土地は栄えていられるんだ。だからみんなが不便なく暮らせるようにしなくちゃいけない」

と教えます。

 

これに対し双子の反応は大きく異なりました

 

坊ちゃん「領民皆のお願い聞くなんて大変そう…。何人いるんだろう?」

 

真シエル「でもたくさん働かせるためにはちゃんとお世話しなきゃ。羊だって牧草がなかったらよそへ行っちゃうだろ?」

 

これに対しヴィンセントは無言で子供達をじっと見つめています。

 

特にシエルですがかなり過激な発言をしています。人を「羊」と動物に例え、「働かせるためにはちゃんとお世話しなきゃ」と発言しているのです。なかなかなナチュラルサイコパス。

子供の手前からか、ヴィンセントの説明する伯爵像の中には悪の貴族みは感じられず「領民の為の伯爵」という姿が説明されています。

果たしてヴィンセントの本心はどちらなのでしょうか??

 

ヴィンセントは自らが語った通り彼は本当に領民のための良き伯爵であろうと思っていたのでしょうか。

それとも、ケルヴィン男爵に見せたような無慈悲な面が素顔なのでしょうか?

 

ヴィンセントの持論がどちらかによって、この双子の評価は大きく変わると思います。

ヴィンセントの持論二説 

・もしヴィンセントが本当に「領民を思いやる良き伯爵であろう」としていたとしたら。真シエルの発言を危険視し、継承者としてふさわしくないと感じたかもしれません。

・逆にもしヴィンセントの本心がもっと残酷なものだとしたら、真シエルの発言を評価したかもしれません。

難しいところです。

 

これは私のイメージですが、ヴィンセントからはあまり人に対して温かみを感じないような気がします。常に人当たりの良い笑顔を浮かべていますが、本当は誰にも興味を持っていないような…そんな気がします。

妻のレイチェルに対しても以前ディーデリヒに「愛する?お前が?」と聞かれた時、意味深な笑みを浮かべています。怪しい。

 

 

そしてここで初登場ラスボーン牧師。

彼は領民の毎日のことを世話しているそうです。今後関わってくるのか少し気になりますね。病院で看護婦を増やしたいが資金繰りが心もとないと言うラスボーン牧師に対し、ヴィンセントは寄付金集めの舞踏会を開こうと言っています。

また羊飼いのサムに孫娘が産まれる予定で伯爵に名付け親になってほしいと依頼されます。

ここでヴィンセントは

「名づけ親かあ…ちょっと苦手なんだけどな。家の子の名前は奥さんが考えたんだ。」

 

と答えます。

シエル達の名前はレイチェルが名付けたのですね。

うーん…しかし、苦手でも頑張って名前を一緒に考えないでしょうか普通は…?

もしレイチェルに完全に丸投げだとしたら、自分の子供に興味があったのか、、?と疑ってしまうのは考えすぎでしょうか…

 

また双子の名前についてラスボーン牧師はこのように言っています。

 

ラスボーン牧師「ご子息は英国にしては珍しいお名前ですよね。」

 

シエルはフランス語で「空」という意味です。

おそらく坊ちゃんも英語でなくフランス語の名前なのではないでしょうか。

ノエル(聖夜)、アステル(星)、メル(海)、などが有力視されていますが気になりますね。

 

ヴィンセントは続けて

「英国の伝統ある名前なんか古臭い…なんて言われる時代がそう遠くないかもしれないしね。」

 

と発言しています。

以前こちらのブログでも言及しましたが、黒執事の中で「名前」非常に重要であると私は考えています。理由としては悪魔6の上位であるセバスチャン、シエル、葬儀屋全員の本名が分かっていないこと。

また葬儀屋がディーデリヒ以外の人物の名前を直接的に呼んだことがないこと…等が挙げられます。

 

黒執事の中で「名前」とは意図して特別な観念で描かれている。これはおそらく間違い無いと思います。

 

真シエルの価値観

坊ちゃんは真シエルに対し

「シエルも大人になったらお父様みたいな立派な伯爵になるんだろうな。ううん絶対なる!」

と発言しています。そして

 

「僕もお父様みたいな立派な大人になりたい。シエルが自慢できる弟になるんだ。」

 

と言っています。

坊ちゃんは自分が跡取りになりたかったとはこの時点では思っていないようです。

 

また坊ちゃんは真シエルに対し

 

坊ちゃん「ロンドンに出て将来はおもちゃ屋さんになりたい!」

 

と打ち明けます。

 

坊ちゃん「お父様やシエルのようには無理かもしれない。でも自分で何でもできるようにならなきゃ。ディーデリヒおじさんも言ってたしね。」

 

なんて健気…!!!!!

しかしこれに対し真シエルは不満そうです。

 

「どうしてそんなこというの?教会で牧師になればずっと一緒にいられるんだよ。なのになんで僕を1人にするの?」

「おもちゃ屋なんて貴族がやる仕事じゃないよ。牧師か医者になって近所に住めばいいじゃないか。」

 

真シエル用語まとめ

・おもちゃ屋なんて貴族がやる仕事じゃない。

・たくさん働かせるためにはちゃんとお世話しなきゃ。

・気安く触れるな。(←タウンハウス襲撃時)

 

これらのセリフからわかるように、真シエルはかなり自分の立場に奢り、それ以外の他人を低く見ていたようです。もしかしたら無意識にかもしれません。

 

坊ちゃんはそんな真シエルに対し

坊ちゃん「 1人になんて…シエルにはエリザベスがお嫁に来てくれるじゃないか。お父様とお母様みたいにずっと一緒にいられるんだよ。」

と言います。

 

しかしこの言葉に真シエルは俯むき、不満そうです。

気持ちのズレが生じたまま、2人はヴィンセントに呼ばれ132話はここで終了します。

どうやら真シエルは坊ちゃんと本当に離れたくないようです。

 

しかも真シエルの中では

坊ちゃん>>>リジー

のようです。おうふ。

 

「もう2度とお前を一人にしないよ」

 

このセリフはひとまず本心だったのですね。

しかし同時に「本当に?」と思ってしまうような気になるシーンも存在します。

 

前回の131話にて坊ちゃんが風邪をひいてしまい「ボート遊びは無理ね。また今度にしましょう」とレイチェルに言われた時。

真シエルは何か思うように唇をキュッと結んでいます。★

 

また似たような描写としては先ほど述べた坊ちゃんが

「お父様やシエルは無理かもしれない。でも自分で何でもできるようにならなきゃ。ディーデリヒおじさんも言ってたしね。」

 

と言った際も似たような反応を示しています。★

 

真シエルは本当に坊ちゃんの側にはいたかったようです。

そして坊ちゃんの自立を望んでいなかった。

 

…これはちょっと恐ろしいです。

無能なまま、自分の側にい続けて欲しかったのでしょうか…?なんのために???

対し、坊ちゃんは想像以上に自分の次男と言う立場を理解していました。家を出るという未来も受け入れているようです。

 

しかし真シエルは、全てを継げる長男という恵まれた立場であるにもかかわらず、坊ちゃんと離れると言う未来にとても大きな不満を持っていたようです。

少し家族内の不和が見え始めましたね。

 

また真シエルの本心ですが、まだ疑問が残ります。それは特典漫画の中でヴィンセントとシエルが一緒に料理をしていた際、真シエルは「偽物なんかいらない」と発言していることが挙げられます。

※こちらの漫画ですが当方未読のため詳しい情報が分かりません。もし画像とお持ちの方がいましたらぜひ情報教えてください。

 

これはあくまで予想ですが、

もしかしたら真シエルは坊ちゃんを依存してしまうほど愛していたのかもしれません。

このすれ違いが、悲劇の要因の1つであることは間違いないと思います。

 

坊ちゃんは真シエルが復活した際喜ばず、怯えている様子でした。

このことから、もしかしたら真シエルはストーカーレベルの歪んだ愛情を坊ちゃんに対し生前示したのかもしれません。

密室殺人事件編においてある日坊ちゃんは夜中に両親の部屋を訪ねています。

この時坊ちゃんは隣にいた真シエルではなく、その側を離れあえて両親を頼ったことになります。★

 

この夜、一体双子の間で何があったのでしょうか…??

雷が怖くて、と坊ちゃんは言っていますが、それだったらなぜ坊ちゃんは自分の隣にいる真シエルを頼らず両親の元へ来たのでしょうか?真シエルはこの時何をしていたのでしょうか?

 

この「雷の夜」については、おそらく「あの日」が語られる前に詳しい描写が来るのでは無いかと感じます。

 

これにつきましては後日また詳しく考察させていただきますね。

今日はここまで…!

また追記します。

 

餅月