黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

【黒執事考察ブログ】F.O.L.児童養護院の四つのクラスを徹底考察。その正体はお星さま方専用の血液提供者育成施設か?

こんにちは!餅月です。
今日はF.O.L.児童養護院の4つのクラスについて考察していきたいと思います。
お星さま専用の血液・臓器提供施設であると思われるF.O.L児童養護院。

そのクラスを見ていくと、
お星さま方がどんな人なのかある程度予想することが出来ます。

今回の記事は、下記記事からの抜粋となります。
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犬種について

今回はそんなF.O.L.児童養護院の4つのクラスについて考察を深めていきたいと思います。
F.O.L児童養護院のクラス名は犬の名前で統一されています。

マスティフ、コーギー、コリー、そしてポメラニアン。
ポメラニアン以外の犬種に共通して言えるのは何らかの仕事をする犬の種類であるという点です。

順番に見ていきましょう。

マスティフ

  • 最適性:アーティ
  • 番犬、闘犬
  • 燕尾服着用
  • 上級使用人のスキルを身に着けることからどこかセバスチャンらしさを感じるクラス
  • ポラリス様と思われるジョーカーのクラス?(未確定)

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コーギー

  • 最適性:メイベル
  • 牧羊犬
  • 運動に特化
  • 身体能力が高い
  • ドールと同じ服
  • 全員女の子
  • カノープス様であるドールのクラス

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コリー

  • 最適性:オリバー
  • 牧羊犬
  • 家事使用人としてのスキルに特化
  • メイド服を着た男の子で形成
  • ベガ様であるレイラのクラス

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ポメラニアン

  • 最適性:テオ
  • 王族に飼われた犬
  • ヴィクトリア女王が愛した犬
  • 「女王の番犬」
  • 兄シエルと同じ服・食べ物・教育
  • シリウス様である兄シエルのクラス

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ポメラニアン以外のクラスは使用人としてのスキルを身に着けることを目的とした教育が行われている為、この犬種の名前はピッタリと言えますね。

クラス名を全部を犬で統一している理由は、ファントムハイヴ家が女王の番犬であることを踏まえてのネーミングである可能性があります。

じゃあポメラニアンは?
と、思う方も多いと思いますが、こちらについては次の項目でお話させて頂きたいと思います。

まずは最重要クラスであるポメラニアンクラスから見ていきましょう。

ポメラニアンは「女王の番犬」

F.O.L児童養護院の中で一番特別と紹介されたクラス。
それがポメラニアンクラスです。

兄シエルと全く同じ服装のポメラニアンクラスの子供:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

このシーンからわかる通り、ここのクラスの子供たちは兄シエルと全く同じ服装をしています。

恐らく多くの人が興味を持っているであろう何故兄シエルのクラスがポメラニアンなのかという点について考察していきたいと思います。

結論から申し上げますと、ポメラニアンはヴィクトリア女王にとって一番なじみ深い犬種だったからである可能性があります。

私も始め初見で読んだ時「なんでポメラニアンなんだ!?番犬ならマスティフでは!?」と思いました。

しかしよくよく調べてみると、ヴィクトリア女王の番犬としては、歴史的史実に基づいてもポメラニアンこそがピッタリである事が分かったのです。

詳しく書いてあるサイトを引用させて頂きます。

ポメラニアンが流行犬種となったきっかけは、17世紀以降多くの王族が飼育を始めたことによる。とくに愛犬家として知られるヴィクトリア女王が小さな体躯のポメラニアンを愛好し、熱心に繁殖させたことによってポメラニアンの小型化に拍車がかかり、世界的な人気犬種となっていった(一説には1888年、女王自らがこの犬をイタリアから持ち帰ったともいうが、一般にはもう少し以前からイギリスで飼われていたと考えられる)。ヴィクトリア女王の存命中にポメラニアンの大きさはそれまでの半分程度にまで小さくなった。

引用源:ポメラニアン - Wikipedia

これは知らなかったのでびっくりしました!
ヴィクトリア女王にとってポメラニアンは、エリザベス女王のロイヤルコーギーのような存在だったのかもしれません。
www.harpersbazaar.com

ヴィクトリア女王の番犬を暗喩する意味では、ヴィクトリア女王とは特に強い結びつきが無かったマスティフよりも、ポメラニアンの方が女王の番犬としての意味合いは強いといえるのかもしれませんね。

ポメラニアンクラスと「ゲーム」

さて、次にポメラニアンクラスの子供たちの更に具体的な考察に移っていきたいと思います。

兄シエルと同じ服装をしていることから見ても、ポメラニアンクラスの子供たちが兄シエルの輸血提供者であることは一目瞭然です。

兄シエルと似た子供を作るために、服、環境、行動まで丸ごと一致させるのは本当に恐れ入りました。

子供自身の素質(適性)を重視し、学力は後付けで訓練することにより、より兄シエルに似た子供を作り出そうとしているようです。

しかもポメラニアンクラスの子供たちがチェスゲームをしている描写まで存在します。

ポメラニアンクラスと「ゲーム」:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

双子を考察する上でゲームは最重要と言っても過言ではない大切な要素です。

当ブログでは黒執事という物語そのものがチェス盤の上で行われていることを想定して進められている可能性について言及してきました。

今回のシーンも、この考察を後押しする伏線となりそうです。

チェス考察は下記記事で詳しく言及しています。
www.under-taker.com
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それでは次に、ポメラニアンクラスの子供たちがどのようにして兄シエルに似た子供になるような教育を受けているか、さらに具体的に考察していきたいと思います。

フィニアンの本

まず、先ほどのポメラニアンクラスの子供テオが読んでいたに注目してください。

テオが読んでいる本はフィニアンです。

この本は原作の中で既に2回登場している為、今回で3回目の登場となります。

兄シエルと全く同じ服装のポメラニアンクラスの子供:黒執事第194話「その執事、入校」より引用
双子にフィニアンの物語を読み聞かせるヴィンセント:黒執事第132話「その執事、嘉賞」より引用

この本に登場する主人公フィニアンが、フィニと同じ金髪であったことから、坊ちゃんは名前を持たなかったフィニに対しこの本からとってフィニアンと名付けました。

フィニアンの名前の由来:黒執事第100話「その執事、脱走」より引用

また、坊ちゃんがサーカス団に潜入する際にフィニアンと名乗った事からも、フィニアンという本とフィニ、そしてサーカス編は非常に結びつきが強いことが分かります。

この伏線は、F.O.L.児童養護院でフィニアンが潜入調査をする事。そして「フィニアン」と一度坊ちゃんから名乗られたことがあるサーカス団のドールが再登場することでその伏線が回収されました。

このような思い入れ深い本を教育に取り入れているのは、より双子に似た子供を育てる為であると考えられます。

徹底したスケジュール管理

ポメラニアンクラス以外の子供たちは、外で遊ぶことを推奨されているようです。

しかしポメラニアンクラスの子供は外で遊ぶことが制限されており、また何で遊ぶかについても厳格な決まりがあります。

このスケジュールは実際に双子たちが過去行っていたスケジュールと酷似している可能性があります。

外で遊べないことに対し「なんで僕たちだけ…。」とぼやくポメラニアンクラスの子供ニックに対し、ドールは「それがお前の適性だからだ」と答えます。

外で遊ぶことが制限されているポメラニアンクラス:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

もしかするとこの答えが意味することは「それだけお前は兄シエルそのものに内面を近づけることが出来るからだ」という意味なのかもしれません。

また、ポメラニアンクラスの子供たちが遊んではいけない理由はスケジュール管理のほかにもう一つ考えられます。

それは、坊ちゃんは病弱で遊ぶことが出来なかったという点です。

身体が丈夫な兄シエルはよく外で元気に遊んでいましたが、坊ちゃんは体が弱いためあまり遊ぶことができませんでした。

過去回想の中でも、外で遊ぶ兄シエルを羨ましそうに窓から見下ろす坊ちゃんの姿が印象的に描かれました。

窓から外で遊んでいる兄を眺める坊ちゃん:黒執事第131話「その執事、宿老」より引用

そして第194話では、ポメラニアンクラスの子供ニックが、外で遊ぶ子供たちを羨ましそうに見下ろすという絵で、ほぼ全く同じ姿勢のシーンが非常に印象深く描かれたのです。

窓から外で遊んでいる子供たちを眺めるポメラニアンクラスの子供:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

これは兄シエルだけでなく、双子である坊ちゃんの心境さえも似せさせようと教育した結果である可能性があります。

フィニアンはこの幼き日の坊ちゃんは直接は見ていません。

しかしF.O.L児童養護院に滞在してから何度も「なんだか見覚えがある」と言っているフィニアンは、どうやらこのシーンでも何かを感じ取ったようです。

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余談:坊ちゃんの寂しさを知っていたのは葬儀屋だけ

余談ですが、この坊ちゃんが持っていた寂しかったという感覚はとても重要です。

まだ原作の中では未回収の伏線として残っている状態ですが、兄シエルに対する坊ちゃんの劣等感、もしくは兄の異常な愛情は、坊ちゃんの体調に影響を及ぼすほど坊ちゃんを苦しめていた可能性があります。

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そして重要な点は、兄シエルはこの坊ちゃんの苦しみを現在進行形で全く理解できておらず、逆に葬儀屋は坊ちゃんが幸せではなかったという事実をちゃんと知っていたという点です。

それが分かる原作のシーンがあります。
血液が足りず動けなくなってしまった兄シエルと葬儀屋の間でこのような会話がありました。

兄シエル
「ああ・・・くそ、歯がゆいな。早く弟の側に行きたいのに身体が言うことをきかない。弟もこんな気持ちで僕をながめてたのか。

葬儀屋
「…それはどうだろうねェ。だって今の君は、とても幸せそうじゃないか

黒執事第149話「その執事、鳩合」より引用

この台詞が意味するもの。
葬儀屋が伝えたいことは、当時の坊ちゃんは今の兄の様に決して幸せではなかったということです。

双子同士以上に坊ちゃんの事を理解している葬儀屋さん‥‥すごくないですか?
しかもその気づきは坊ちゃんへの思いやりがあってこそ…。

坊ちゃんの苦しみをたった一人、陰できちんと理解してあげていたという優しさが泣けてきます。やばい。
今回のポメラニアンクラスの子供が自然と当時の坊ちゃんと同じ姿勢を取ったのは決して偶然とは思えません。

この坊ちゃんの独特の感情を理解し、教育に取り入れたのはまず間違いなく兄ではなく葬儀屋であると私は確信しています。

ポメラニアンクラスと「甘いもの」

さて、話をポメラニアンクラスに戻しましょう。

ファントムハイヴ家の双子は甘いものが大好きで慣れ親しんでました。

その為ポメラニアンクラスの子供たちは他のクラスの子供と異なり沢山甘いものが与えられていることが分かります。

毎日甘いものを与えられるポメラニアンクラス:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

10歳になると個室になる理由

またポメラニアンクラスの子供たちは10歳になると個室がもらえることが明らかになりました。
これも兄シエルに似た子供を育て上げる上で非常に重要なポイントである可能性があります。

何故10歳から個室なのでしょうか。
それは、ファントムハイヴ家襲撃事件が起き、兄シエルが生還を果たせなかったことによりそれまで同室だった双子が強制的にバラバラになった年こそ、双子が10歳の時だからです。

坊ちゃんの方の感情は分かりませんが、坊ちゃんの事が大好きな兄シエルにとってこの環境の変化は耐えがたいほどの寂しさがあったはずです。

その為、この時の兄の感情に少しでもポメラニアンクラスの子供たちを近づけるために&その後の兄シエルの成長に少しでも寄せるために個室を与えている可能性があります。

ちなみにですが、このポメラニアンクラスの子供たちに与えられる個室は、坊ちゃんの部屋でなく兄シエルの部屋と酷似しています。

そもそも兄シエルの部屋と坊ちゃんの部屋自体がほぼ同じと言っていいほど大変よく似ているのですが、違いとして別途の足元にあるソファーを上げることが出来ます。

坊ちゃんと兄シエルの部屋には、それぞれベッドの足元にソファーが置いてあるのですが、
超々細かいポイントなのですが兄シエル側の部屋のソファーには下手側に背もたれがあるタイプで、坊ちゃんの部屋のソファーには背もたれがない平らなものなんです。

そしてポメラニアンクラスの子供たちに与えられる個室を見ると、ソファーには下手側に背もたれがあることから、兄シエルタイプの部屋であることが分かります。

兄シエル側の部屋と同じ個室:黒執事第194話「その執事、入校」より引用

何故このソファーを明確な違いとして覚えていたかというと、
このソファーで葬儀屋さんがくつろいでいたからですね!!!!

葬儀屋さんがここでくつろいでいた時は、兄が輸血を受けている時にそこで待つためだったようなのでもしかしてこのソファーは実質葬儀屋さん専用と言っても過言ではないかも…???
どうしよう推しの供給が少なすぎてソファーにさえ尊さを感じてしまいそうですやばい

ソファーでくつろぎながら兄に輸血を施す葬儀屋:黒執事第169話「その執事、絶叫」より引用
ファントムハイヴ家と似たF.O.L.児童養護院

F.O.L.児童養護院に来てから、フィニアンとスネークは何度も「見覚えがある」と言います。

厨房を見て「やっぱり見覚えがある」というシーンが描かれています。

これらはF.O.L.児童養護院そのものがファントムハイヴ家の雰囲気と似せて作っている可能性すらあるのです。

F.O.L.児童養護院の正体

さて、これらを踏まえたF.O.L.児童養護院の正体。

それは兄シエルの傭兵使用人であるお星さま方専用の輸血・臓器提供者育成施設兼、使用人養成施設の可能性があります。

過去記事から一部引用させて頂きます。

兄シエルも言及していましたが、
坊ちゃんはほとんど使用人を雇っていませんでした。

弟は何故使用人の雇い人数が少なかったのか聞く兄シエル:黒執事第151話「その執事、無精」

その答えは皆様ご存知の通り、
我らが悪魔セバスチャン・ミカエリスという完璧な執事がいたからでした。

完璧な執事セバスチャン・ミカエリス:黒執事第151話「その執事、無精」より引用

その為、坊ちゃんは一般的な使用人を必要としていませんでした。
これはセバスチャンが悪魔であるが故になせる業である事が分かります。
しかし兄シエルは違います。

兄シエル:使用人を探している。

まず大前提として、兄シエルは現在使用人不足に陥っている事が言及されています。

使用人不足の兄シエル::黒執事第151話「その執事、無精」より引用

兄シエルにはセバスチャンが居ない為、
以下の様な一般的な使用人を雇う必要があるのです。

ファントムハイヴ家の使用人:黒執事第151話「その執事、無精」より引用

ここで重要になってくるのがF.O.L.児童養護院です。
結論から申し上げますと、F.O.L.児童養護院はお星さまへの輸血提供者兼、その他の使用人となる為の子供たちを育成する機関である可能性があるのです。

F.O.L.児童養護院では、お星さま一人一人に適性を持った子供たちが教育されています。
しかしそれと同時に重要なのは、ポメラニアンクラス以外の子供たちは使用人の仕事の訓練を受けている点です。

黒執事第194話:「その執事、入校」より引用

・マスティフクラス:ポラリス様。上級使用人見習い
・コーギークラス:カノープス様。馬の世話見習い
・コリークラス:ベガ様。家事使用人見習い
・ポメラニアンクラス:シリウス様。無し

※ポメラニアンクラスだけは兄シエルの為の特別クラスの為、使用人としてではなく輸血提供者として最適な環境を与えられている可能性があります。

兄シエル側は、「その他の使用人」をF.O.L.児童養護院で育て、お星さま一人一人に適性を持った子供で周りを固めるつもりなのかもしれません。

そうすればお星さま(傭兵)の持久力が上がり、安定を図ることが出来ると思われます。

また「その他の使用人」である子供たちも、
最適性まで育った子達は力を合わせ束になればファントムハイヴ家の使用人を抑え込むほどの能力が持てることが既に立証されています。

フィニを捕まえることが出来た「最適」の子供達:黒執事第199話「その執事、珍答」より引用

F.O.L.児童養護院の子供たちは、お星さまの下につく下級使用人候補生である可能性があります。
※マスティフクラスの子供たちは上級使用人になる可能性があります。

全員が使用人になるわけではない

F.O.L.児童養護院の子供たちは、全員が使用人になれるわけではありません。
適性が薄いと判断された子供は容赦なく殺害されています。

このことからF.O.L.児童養護院の子供たちは、

・下級使用人になり、お星さまの輸血提供者になる道
・殺害されて臓器や血液だけが利用される道

この2つの未来のどちらかが用意されていると思われます。

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より詳しくは下記記事をご覧ください。
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まとめ

今回はクラスに注目してF.O.L.児童養護院を考察してみました。

殺される可能性がある事すら明らかにされたF.O.L児童養護院。
しかしそれならば何故、子供達はわざわざ使用人のスキルを磨かされているのでしょうか?

ただ殺す為だけならば、そんなスキルを磨く必要はないはずです。
それと同時に張られた兄シエル側の使用人不足問題。果たしてこれは本当に偶然なのでしょうか。

この施設にはまだまだ沢山の謎が未回収の伏線として残されたままです。

特に重要なのはやはりポメラニアンクラスと言えるでしょう。
唯一使用人としてのスキルを学んでいない異様なクラス。

しかし同時に、このポメラニアンクラスはF.O.L児童養護院を象徴するクラスと言っても過言ではないかもしれません。

一度幕を下ろしたF.O.L児童養護院編。
しかしこの施設にまたスポットライトが当たる日は必ず来るでしょう。

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それではまた次の記事でお会いしましょう!

餅月