黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

【黒執事考察ブログ】青の復讐編|使用人たちの過去と現在から見える「人間らしさ」の差と、心の変化が示す未来とは?

こんにちは!餅月です。
今日は青の復讐編で描かれた使用人たちの過去と現在との比較について考察をしていきたいと思います。

今回の記事は、下記記事からの抜粋となります。
www.under-taker.com

メイリン、バルド、フィニそれぞれの過去から現在への描き方から見えた「差」

ヒースフィールド男爵邸編から始まり、アテナ退役軍人療養所、そしてF.O.L児童養護施設では、ファントムハイヴ家の使用人ズの過去と現在の対比が描かれました。

メイリン、バルド、フィニは、それぞれ過去に悲惨な出来事や環境に身を置いていたことが明らかとなりました。

彼らはセバスチャンに引き抜かれ、ファントムハイヴ家で生活を始めます。

使用人ズはいろいろドジを踏みながらも、以前より生き生きと「人間らしく」生活をしていた事が分かります。

この3人の過去から現在にかけての変化はそれぞれが絶妙に異なる形で描かれていると感じたため、今回はこちらを簡単にまとめさせて頂きます。

使用人ズが人間らしさを得た結果

まずは使用人ズの現在と過去を見ていきましょう。

メイリン:感情を失い、取り戻す

過去:
感情が無いスナイパー。失敗が許されない。自分を女だと知るものはおらず、女性として扱われなくても気にしなかった。幼少期に人を殺した際は怯えていたが、次第に慣れ感情を失った
現在:
女性として扱われる。眼鏡を得て自分の姿を知る。小さな失敗は許される。「女性を騙して食い物にする主人はお断り」と勧誘を蹴る

→女性として尊重される扱いを受けた事で、金銭面だけではなびかない道徳心を得る。
→人間らしさを得た結果、忠誠心を基に自身の能力を使うことが出来るようになった。(今のところ葛藤は無し)

バルド:変わらない強さと優しさ

過去:
最も人間らしい人物。家庭を持っていたが全て失った事で人を殺すことを生きる目的とする不死身の傭兵と成る。
現在:
唯一死を正しく恐れることが出来る使用人として使用人達をまとめる。

→他の2人と異なり、過去と現在で最も変化が少ない人物
→家族の代わりに、死に急ぎやすい戦闘を行うメイリンフィニをサポートする。看護師エイダに慈悲を見せる人間としての葛藤あり

フィニアン:心を持ってしまった生物兵器

過去:
感情無き生物兵器。名前も無かった
現在:
名前を貰い、人間のフィニアンとして生きる。スネークと触れ、過去に自分が人を殺めた事実を始めて振り返る


更に簡単にまとめると、
使用人ズにはこのような差分があります。

メイリン
・幼少期に初めて人を殺した際は怯える様子があった→次第に慣れ、感情を失う→ファントムハイヴ家との出会いがポジティブな方向に進み感情を取り戻す

バルド
・悪意や憎悪をもって殺人を犯した事を理解している→ファントムハイヴ家と出会った事で自分自身の内面が大きく変化することはなかった

フィニ
・犯した殺人について一部罪悪感を持っている。→ファントムハイヴ家と出会いポジティブな方向に進んだのち、自身の生き方に葛藤を覚える結果となった

各々が人の心を持ったことで起こった変化がこれだけ異なるのはとても面白く感じました。

またそのような中で、バルドが他の2人に比べて大きく変化していないのも面白いポイントであると感じています。

メイリンは、ヒースフィールド男爵邸編の中ではフィニアン程自身の良心と葛藤しなくてはいけないようなシーンに遭遇しませんでした。

もしかするとメイリンは幼少期の時点で既に良心に苛まれる苦しい思いをしていたためかもしれません。

今後もし再び似たような状況に立たされた場合は、今度は彼女もフィニの様に人間らしく悩んでしまうことがあるのかもしれません。

葛藤するメイリン:黒執事第159話「その執事、配送」より引用

『過去のフィニ』と『現在のフィニ』の変化

F.O.L児童養護院で描かれたフィニを見てみましょう。

過去、被検体12番だったフィニが施設から逃げた時は、人間としての心を持ち合わせていなかったことが明言されました。

その為、当時のフィニは見捨てた仲間に想いを馳せることもなく、ただただ「外へ」とそればかりを考えていた事が分かりました。

しかしその後、フィニは坊ちゃんから名前を貰った事で人間の心を持つことが出来てしまいました。

この人間らしい感情は、緑の魔女編で坊ちゃん達が窮地に陥った際はポジティブな力として発動しフィニに更なる力を与えました。

ただ、生物兵器である被検体12番としてはどうでしょうか。
とびきりの人殺しであることを求められるファントムハイヴ家使用人としては、この人間らしい心は時にフィニに重くのしかかり、邪魔なものになってしまうことさえあるかもしれません。

F.O.L児童養護院ではスネークを見捨てるという選択をしたフィニアン。

これは一見、過去のフィニアンの行動と一致しているようにも見えます。

しかし、フィニアンは「自分を置いて行って」というオリバーを見捨てることはありませんでした。

これは過去のフィニとの明確な相違点であると言えます。

まとめ:人間らしさは強さか、弱さか

今回は使用人たちについて考察をしていきました。

青の復讐編では、3つのパターンで使用人たちの過去が描かれました。

各々、極限状態を乗り越えてきた3人。

坊ちゃんに触れて、彼らは自分の人間らしさに気付いたように見えます。

その新しい気づきは、今後の彼らにとって強みになるのでしょうか?それとも弱みになってしまうのでしょうか?

三者三様の過去。これからはその未来が描かれると思われます。

彼らが手にした“心”は、果たして強さなのか、それとも弱さなのか。
皆さんは、どう思いますか?

彼らの気づきが、今後の黒執事に置いて良い方向に作用することを願ってやみません。

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それではまた次の記事でお会いしましょう。
餅月