こんにちは!餅月です。
今回は現在絶賛アニメ放映中の「緑の魔女編」にスポットを当てて、色彩の観点からこの章に込められた意味や伏線を考察していきます。
特に注目したいのが、「緑=毒の色」という歴史的な背景と、「緑の魔女(エメラルドウィッチ)」という呼称の意味に関する考察です。
今回の記事は、こちらの記事を参考にさせて頂いております。
それでは順番に紐解いていきましょう!
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緑=毒の色だった?シェーレグリーンとエメラルドグリーンの恐怖
19世紀。ヨーロッパでは美しい“鮮やかな緑”が大流行しました。
壁紙、ドレス、化粧品、装飾品等、いたるところで使われたこの緑の正体は、なんと毒性の高い銅とヒ素を含んだ顔料「シェーレグリーン」や「エメラルドグリーン」だったのです。

これらを扱ったことで、多くの人が中毒や死に至ったとされ、美しい緑はいつしか「死を招く色」「毒の緑」として恐れられるようになりました。
このイメージは、今でもポップカルチャーや文学に深く根付いています。
「緑の魔女」というタイトル自体が示す伏線
そんな「毒の緑」の歴史を知ってから改めて黒執事の「緑の魔女編」を読み返すと、タイトルそのものが“毒の象徴”を示唆している伏線だったのでは?という視点が浮かび上がってきます。
作中で「緑の魔女」とされていたのは、幼い少女サリヴァン。
彼女は緑の魔女=毒を司る存在として描かれていた事が良く分かります。
具体的に見ていきましょう。
毒ガスの伏線
彼女が暮らす森には人狼の瘴気という“異常な空気”があり、侵入者の命を奪う危険を孕んでいました。
物語冒頭ではこの空気の正体は明らかにされませんが、後にこれは毒ガスである事が分かります。
もし「緑」に隠された意味合いを知っていれば、この時点で瘴気=毒ガスの可能性に気付くことが出来た鮮やかな伏線となっています。
英訳「エメラルドウィッチ」
次に「緑の魔女」の英訳を見てみましょう。
実は「緑の魔女」は英語版では「グリーンウィッチ」ではなく、「Emerald Witch(エメラルドウィッチ)」と翻訳されています。
https://www.kuroshitsuji.tv/emeraldwitch/
例として、緑の魔女編のアニメ公式HPのURLを確認すると、"green"ではなく、"emerald"となっています。

また今年開催されたAnimeJapan 2025でも英語版ではEmerald Witch Arcと表記されています。
www.anime-japan.jp
ここで重要なのが、グリーンではなく何故敢えてエメラルドになっているか、です。
これは先程言及した、毒性の高い銅とヒ素を含んだ顔料「エメラルドグリーン」から来ていると思われます。
つまり、「エメラルドウィッチ」という呼び名だけで、すでに“毒性”がにじみ出ているのです。
これは偶然の一致ではなく、黒執事が緻密に計算した色彩演出である可能性が高いと私は考えています。
黒執事における色の伏線と美学
黒執事では、章やキャラクターごとにテーマカラーが割り振られている事が多いです。
例として:
セバスチャン=黒
シエル=青
葬儀屋=銀・灰色
グレル&マダムレッド=赤
等々…。
そう考えると、「緑の魔女編」もまた“毒の色”としての緑を巧みに物語に織り込んだ一章だったと解釈できるのではないでしょうか。
まとめ
今回は「緑」という色の観点から「緑の魔女編」を考察してみました。
「緑」という色そのものが、この章のテーマが「毒」である事を示唆していたら、とても鮮やかな伏線となりますね。
「緑の魔女」というタイトルは、その毒性を示唆していた可能性があります。
今後も「色の伏線」に注目して読むと、また違った角度からの伏線が見えてくるかもしれません。
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それでは次の記事でまたお会いしましょう。
餅月