黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【考察】レイラの正体について/ベガ様とは、琴座のベガ(ラテン語でレイラ(織姫星))と、鷲座のアルタイル(彦星)からなる可能性について

こんにちは!餅月です
今日はMadmake Satokoさんとゆみさんから頂きました看護師レイラとカルト集団スフィア・ミュージックホールのお星さまであるベガ様についての考察をご紹介させて頂きたいと思います!
今回ご紹介させて頂く新たな考察内容は以下二点です。

・レイラとは、ラテン語で琴座の一等星(ベガ)を表す単語である事
・レイラが呼んだ「アル」とは、鷲座の一等星(アルタイル)の意味である可能性

今まで当ブログではベガ様=看護師レイラ説と、ベガ様双子or二重人格説を考察してきました。
今回ご提示いただきましたこの新たな2つの説を踏まえると、よりその可能性が濃厚となってくる可能性があります。

今回は、この二つの新たな考察を中心に、
今まで考察してきたベガ様考察の引用も含め、ベガ様考察総まとめ記事を書かせて頂こうと思います
www.under-taker.com



レイラ=ベガ様説

「レイラ」の名前そのものが伏線であった可能性

まずは看護師レイラの名前について考察していきたいと思います。
「レイラ」という名前ですが、
結論から申し上げますと、この名前自体そのものがレイラ=ベガ様であるということを意味する非常に重要な伏線となっている可能性があります。

また当ブログで以前から言及している通り、黒執事を考察するにあたり特にキャラクターの名前は非常に重要であり、傾向として度々その名前に伏線要素が隠されることがあります。
※黒執事における名前の重要性は下記記事で纏めてあります!
www.under-taker.com

今回の「レイラ」も、名前そのものがレイラの正体を指し示す重要な伏線であった可能性が出てきています。
具体的に説明していきたいと思います。

「レイラ」とは、琴座ベガのラテン語読み(Lyraである)

まず、お星さまの俗称「ベガ」とは、琴座の一等星の名前です。
そして特に重要な点は、「レイラ」とは、琴座ベガのラテン語読み(Lyra)であることです。

看護師レイラには名前のほかにもベガ様と様々な共通点があるキャラクターです。
これに加え、レイラという名前に「ベガ」の意味合いがあると分かった今、レイラ=ベガ様説はいよいよ濃厚になったと言えるのではないでしょうか。

他にもレイラという名前には
アラビア語で「月が出なくて長く、辛く、真っ暗な夜」という意味や、「非常に濃い黒色、真っ黒な色」という意味もあります。
古い星図の神話では琴ではなく「ハゲタカ」とされており、鷲座のアルタイルと共にヘラクレスにより殺された鳥として描かれています。
またユダヤ教やキリスト教に伝わる受胎を司る天使の名前にも同じ名前があり、この天使は「魂の助産婦」といわれているそうです。

葬儀屋(アンダーテイカー)が死者を蘇生するうえで未だ謎に包まれているポイントこそが「魂」の在り方です。
ビザールドールは「魂を失ったもの」であり、「他人の魂を自分のものにできるわけない」と葬儀屋は言っています。
しかしヒースフィールド男爵邸編では「亡き人と同じ魂の形の持ち主を探している」という意味深な発言もメイドジェーンによりされており、魂と死者蘇生は決して無関係という訳ではなさそうです。

そんな中で、レイラという名前に「魂の助産婦」という意味合いがあるのは非常に意味深と言えるのではないでしょうか。
魂との関わり合いといい、不気味な「夜」を表す意味合いといい、まさしくベガ様にぴったりの名前といえるのではないかと感じています。

以下、「レイラ」「ベガ」という名前について分かったことを引用の形でご紹介させて頂きます。

こと座
(ことざ、琴座、ラテン語:Lyra

α星は、全天21の1等星の1つであり、ベガ(七夕のおりひめ星、織女星)と呼ばれる。ベガと、はくちょう座α星のデネブ、わし座α星のアルタイル(七夕のひこ星、牽牛星)の3つの1等星で、夏の大三角と呼ばれる大きな二等辺三角形を形成する

神話
非常に古い星図には鳥、特にハゲタカ (Vultur cadens) と記載される。はくちょう座、アルタイルとともに、ヘラクレスの12の冒険の6番目の冒険で殺された鳥とされる。

「こと座」とされるようになってから『カタステリスモイ』が語る神話は次のとおり。

発明の神ヘルメースがリラを発明し、アポローンが譲り受けて弾いた。この琴はアポローンの息子オルペウスの物となり、オルペウスは有名な音楽家になった。やがてオルペウスは妻エウリュディケーを娶ったが、妻は毒蛇に噛まれすぐに死んだ。悲しんだオルペウスは冥神ハーデースのところに行き、琴を弾きながら妻を戻してくれるよう頼んだ。ハーデースは琴の調べが大変に美しいのでこれを許可したが、途中決して振り返ってはならないという条件をつけた。帰る途中、あと少しというところでオルペウスは思わず後ろを振り向いてしまい、妻は冥界に連れ戻され、永遠にいることになり、オルペウスは身を投げて死んだ。(一説には、酒神ディオニューソスの祭りで泥酔した女たちに殺された)琴はそのまま川を流れていたが、ゼウスが拾い、星座とした。

東アジアの七夕伝説
詳細は「七夕#織女星と牽牛星の伝説」を参照
こと座の1等星ベガは、中国・日本の七夕伝説では織姫星(織女星)として知られる。わし座のアルタイルを牛飼いに見立てた恋物語が伝わっている。東アジアでは、7月7日がこの2つの星の祭日である。

呼称と方言
ラテン語名の Lyra は古典ギリシア語の λύρα に由来し、「竪琴」(リラ)を意味する。ギリシア語・ラテン語の古典式発音ではリュラ、英語での発音はカタカナで書き下すとライラに近い[13][注釈 1]。

引用源:
こと座 - Wikipedia

レイラ (Leila, Leyla, Layla) は、アラビア語・英語などの女性名。アラビア語の「(太陰暦月末の真っ暗な)夜」(ليلى、laylā、ライラー。口語発音はレイラ、レーラ)に由来する。なお、ヘブル語(ヘブライ語)でも「夜」は同じ言葉(לַיְלָה)。ライラ (Lyla、Lila、Lilah)も同義。

引用源:
レイラ - Wikipedia

レリエル(ライラ) (לילה Lailah)
ユダヤ教やキリスト教に伝わる、受胎を司る天使。
魂の助産婦
とされる。
この世に生まれる前の幼児の魂を母親の胎内へ導く役目を持ち、幼児の魂に将来(人生)のことを教えるが、この世へ誕生する瞬間にそれを忘れさせる。

ライラ (Lyla、Lila、Lilah) は、アラビア語・英語などの女性名。レイラ (Laila, Layla, Leila, Leyla) も同根。

アラビア語では元々「(黒い)酒、酔い、酩酊」という意味と「夜」という意味もあわせ持つ語ライラー(ليلى,laylā) に由来する。アラビア語においては、昼の対義語である一般的なライラ(ليلة,laylaもしくはlaylah)(夜=ライルの一つ分を数える時の語形)と区別され、女性名のライラー(ليلى,laylā) の方は同じ「夜」であっても語末が長母音で異なる語形である他、意味も「太陰暦月末である晦日の月が出なくて長く・辛く・真っ暗な夜」となっている。また月の中で最も暗い夜という意味から「非常に濃い黒色、真っ黒な色」という意味も有する[1]。

引用源:
ライラ - Wikipedia

「アル」について

次に、レイラが呼んだ「アル」という人物について考察をしていきたいと思います。
現時点で最新話である第188話にて、バルド達に追い詰められたレイラはこのように叫びました。

アルを呼ぶレイラ:黒執事第188話「その執事、朦朧」より引用

レイラ「アル!助けてアル!!」
黒執事第188話「その執事、朦朧」より引用

レイラが呼ぶ「アル」とはいったい何者なのでしょうか

ベガ=織姫星

まず、「アル」という名前を考察する上で重要になってくるのは
ベガ=織姫星であるということです。
これは「アル」の名前についてと、ベガ様が双子or二重人格説を唱えるという二点で非常に重要になってくる可能性があります。

ベガ=織姫星であることは、
この「アル」の正体を紐解く上で非常に重要な伏線となる可能性があります。

アル=彦星(アルタイル)か

結論から申し上げますと、
レイラが呼んだ「アル」とは、「アルタイル」を指している可能性があります。

アルタイルは七夕で言うところの彦星(牽牛星)であり、鷲座の一等星です。

このように、ベガ=レイラ=織姫星であった場合、
「アル」とはアルタイルを指し、ベガ様とは織姫と彦星の二人からなるお星さまである可能性が出てきます。

レイラがラテン語だったので、アルタイルももしかするとラテン語読みの「アレイル」となる可能性もあるかもしれませんね。

元々当ブログではベガ様双子or二重人学説を唱えてまいりましたが、
今回のタイミングでいよいよレイラから「アルタイル(仮)」というもう一人の見知った人物を呼ぶという動作があったことから、この可能性は一層高まったと言えるのではないでしょうか。

ベガとアルタイルは二匹の鷲である

また、ベガとアルタイルが対となる理由としては考察できるポイントがもう一つあります。
それは、ベガとアルタイルのアラビア語の意味が共に鷲であるというポイントです。

・レイラ(ベガ)=「(翼をたたみ)落ちる鷲」
・アルタイル=「飛ぶ鷲」

ベガは、アラビア語で、翼をたたんで降下するワシをさしています。

引用源:
https://kids.gakken.co.jp/box/rika/06/pdf/B046307100.pdf

「Altair」は、「飛翔する鷲(ワシ)」を意味するアラビア語「an-nasr aṭ-ṭā’ir」に由来する。

引用源:
アルタイル/Altair - 語源由来辞典

そして二匹の鷲で思い浮かぶのは
ファントムハイヴ家の家紋に存在する二羽のハゲワシの存在です。

ファントムハイヴ家の家紋「二羽のハゲワシ」

ファントムハイヴ家の家紋には二羽のハゲワシがいることから、このことも何らかの伏線として繋がっている可能性があります。

以上が、レイラの名前から読み取れるレイラ=ベガ様説の考察と、アル=アルタイル説の考察となります。
Madmake Satokoさんとゆみさん、貴重な考察を本当にありがとうございました!!

余談:アルタイルは男性?女性?

こちらは疑問点です。
アルタイルが仮に彦星として描かれていた場合、アルは男性なのか?という疑問が出てきます。
これはまだ予想に過ぎないのですが、私はアルタイルは女性なのではないかと思います。

理由はベガ様としてのセリフ「どうなさるの?」が女性言葉であったこと、そして部屋の内装は2人分のベッドやドレッサーがありますがそのどれもが女の子用であるという点です。
このことから、現段階ではまだ、女性の可能性が高いのではないかと感じています。

また、二重人格か双子かという問題点についてですが、こちらもまだ五分五分の状態です。

双子説に寄り添った考え方をすれば、ベガ様の部屋にベッドなどが物理的に二つ存在することが挙げられます。
またレイラがつけている二つのリボンの髪飾りも意味深ですよね。それぞれデザインが違うので、例えば上下逆転でつけていたり、左右対称につけていたりすれば双子を見分けるアイテムとしても使いやすそうに見えてしまいます。
※事実坊ちゃんと兄シエルも前髪の分け方で描き分けられている為、その可能性は十分あり得るものだと感じています。
このことから私は今のところ、どちらかと言えば双子の方が可能性は高いのではないかなあと感じています。

また今回レイラが「アル」と呼んだ際、バルド達が「新手か!?」と警戒し振り返ったことが「もう一人存在する」ことのミスリードであった場合、またレイラが「なんで助けにきてくれないの!?」といったのではなく「なんで助けてくれないの!?」といったことが伏線であった場合に限り、もしかすると「アル」とはレイラの内なる人格の事を指している可能性もあるのではないかとも思います。

「レイラ」と「アル」については、恐らくもう間もなく明らかになるのではないでしょうか…!!

看護婦レイラとスフィア・ミュージックホールのベガ様の共通点

次に今まで当ブログで考察してきた
お星さまとしてのベガ様とレイラの共通点を引用の形で紹介していきたいと思います。

ベガ様

・お金に困っていない(部屋の中が贅沢な内装)
・恐らく幼女で双子の可能性(おそろいのドレッサー、クマのぬいぐるみなどがあることから)
・「どうなさるの?」という丁寧な言葉遣いをする

看護婦レイラ

・「わたくし」という一人称、スカートのすそを持ち挨拶する仕草から、お金に困らない上級育ちの可能性がある
・幼女である
・語尾に「~の?」という特徴的な話し方をする

看護師レイラのセリフ
「今日から入院される患者様ですの?
「わたくしレイラと申します。よろしくおねがいします
「誠心誠意看護させていただきます
「どうなさったの?わたくしの顔に何かついておりますの?
黒執事172話「その執事、心療」より引用

ベガ様のセリフ
「どうなさるの?
「どうなさるの?
「「この分岐点!」」
黒執事25巻第122話「その執事、待望」より

いや圧倒的『の』!!
流石に「よろしくおねがいしますの」はおかしすぎるっていくらちゃんじゃないんだから‥!('ω')

この特徴的な語尾がレイラ=ベガ様ではないかと考える一番大きな理由です。

レイラは高尚な身分か?

ベガ様の部屋の内装と話し方から、ベガ様がお金に困っていない裕福な人物であることは間違いがなさそうです。
ではレイラはどうでしょうか?

先ほど言及した点と被る部分も多いのですが、レイラもまた話し方がとても丁寧です。
また幼いながら一人称が「わたくし」であり、お辞儀の仕方もエリザベスと同じように貴族の娘の様にドレスのすそを持って丁寧に会釈をしています。

このことから、レイラが普通の平民とはなかなか考えにくく、態度だけを見ればエリザベスと同等、もしくはそれ以上の礼儀作法をわきまえている高尚な身分の人物である可能性があります。

このことから、レイラとベガ様がともに裕福な人物であるという点も共通点として挙げることが可能になります。

レイラ双子説

仮にレイラ=ベガ様であった場合、
レイラは双子である可能性が出てきます。

こちらについてはまだ何もヒントがありませんので予想程度しかできません。

しかしもし仮に双子であった場合二人を区別するものがあるとしたら…
妙に気になるのがレイラの額の左側についてる二つの特徴的なリボンの髪留めです。

レイラのリボン(双子説伏線?)

こちらはまだ根拠のない妄想考察なので、あくまで一説としてお考えいただけますと幸いです!
看護婦レイラですが、
額の左上部分に2つ、リボンの髪留めを付けています。

上のリボンが濃い色に白い星柄のもの
下のリボンが白い色に黒のドット柄のものです

仮にレイラが双子であり2人を分けて描くことがあるとしたら、このリボンの上下や左右の付け方に違いを出して描かれるかもしれません。


見て頂けると分かると思うのですが、このレイラのリボンの髪留めはあまりにも個性的です。
これがもし双子を見分けるための伏線だとしたら面白いですね!

これらにプラスして、今回新たに明らかにされたレイラ=ベガ様説の伏線となりそうな箇所を順番に述べていきたいと思います。

葬儀屋とシエルを知っていたレイラ

レイラ「口から摂取しても意味ないって葬儀屋さんも言っていたのに。」

レイラ「シエル様に言いつけてやるんですの…!」

このセリフから、レイラはスフィア・ミュージックホールの核である葬儀屋(アンダーテイカー)とシエルの存在を知っており、関りがあることが分かります。
スフィア・ミュージックホールで表舞台に出ているのはS4のみであり、お星さまであるシエルと葬儀屋は表舞台に出ることはありません。

彼らの存在はS4でさえ知らなかった為、(血を採取されていたバイオレットを除く)レイラは少なくともS4より更にスフィア・ミュージックホールの根幹に携わる人物であることが分かります。
またシエルと「うそつきの伯爵(坊ちゃんの事)」をきちんと分けて理解もしていたことも理由の一つとして挙げることが出来ます。

シリウス様であるシエル、そして葬儀屋と直接会話をできる立場であることは、レイラ=ベガ様説を更に有力にさせる伏線の一つと言えるのではないでしょうか。

ベガ様はご飯(血液)を調達しに行っている

次にあげたいのは「ごはん」というワードです。
葬儀屋は血液を調達しに出張に行っているベガとポラリスの説明をする際に血液を「ごはん」と呼びました。

今回、レイラが血液を見て「レイラのご飯ですの」と言ったことからこのワードが一致することが分かります。
過去記事を引用させて頂きます。

ベガ「達」は出張中

仮にレイラ=ベガ様だったとして、ベガ様本人がアテナ退役軍人療養所にいる事なんてあるのか?と感じる人がいらっしゃるのではないでしょうか。

これに関しては伏線がすでに原作の中で貼られています。
ポラリスやベガ「達」は、お星さまであるにも関わらず兄シエル(シリウス様)の血液を調達するために出張する立場であることが明らかになっています。
このことからベガ様が血液供給機関に直接赴き、その場でバルド達とエンカウントする可能性があることは十分考えられると思います。

ポラリスに執事が出来ないかと聞く兄シエル:黒執事29巻第151話「その執事、無精」より引用

お星さまは血液を調達しに出張中だという葬儀屋:黒執事29巻第151話「その執事、無精」より引用

ちなみにこの「達」というワードですが、
ポラリスとベガ、を指しているように見せかけてベガ達(双子だから)の意味であるミスリードの意味も含まれいている可能性があります。
引用源:
【黒執事考察ブログ】ネタバレ第172話「その執事、心療」/ 遂にベガ様登場か…!?ナイチンゲールの誕生日は『あの年』と同じだった…!! - 黒執事考察ブログ

レイラ「血液=きらめき」と言う

第188話で、レイラは血液の事を「きらめき」と言いました。
これはスフィア・ミュージックホールで使われてた隠語です。

スフィア・ミュージックホールでは信者の人々は口々に「キラキラ」と言っていました。
実際スフィア・ミュージックホールの讃美歌の中でも「きらめき」はしょっちゅうワードとして出てはきましたが、重要なのは「きらめき=血液」の事を指していたという本当の意味で「きらめき」と言うワードを使っていた信者は一人もいなかったという点です。

それに対し、レイラは完全にこの歌と言葉の真意を理解し、正しい使い方をしています。
この歌の「きらめき」の本当の意味合いを理解していたのはブラバットであった為、レイラはブラバットと同様、もしくはそれ以上の立場でスフィア・ミュージックホールと関わってきていることが理解できます。

スフィア・ミュージックホールの讃美歌についても過去記事を引用させて頂きます。

一曲目考察:祝歌(讃美歌風)


あまねく光
星の海
魂迷う星屑よ

解説:→「星屑」とはミュージックホールにいる人々のこと。さまよう魂という言葉には少し死神チックな言い回しも感じます。


終わりなき夜を照らすのは
青く輝く一等星

解説:→青く輝く一等星→星屑の我々一般人とは違う星のような区別された人がいる。それが救世主である。真シエル(シリウス様)のこと


我らの光捧げよう

解説:→星屑たちの弱い光(血液)を一等星に捧げよう(自己犠牲)
我々は星屑であり一等星では無い。今のこの暗い夜を照らすのはあくまで一等星の存在である。


永遠のきらめき
守るためにも
解説:→その結果一等星のきらめきは永遠に守られる。(星屑たちの今後については言及無し)



この歌詞を聞いている人々は自分自身のことを「きらめき」だと思っていることでしょう。

しかしこの歌の中において人々は「きらめき」ではありません。

ただの「星屑」であり、血液を搾取される側です。

そしてこの歌の中で星屑とは、一等星のきらめきを永遠に守るために血を抜かれ捧げられるモノでしかありません。

見事なすり替えですね。

この曲で歌われている「きらめき」こそが、恐らく教団の真意です。

ではそれを踏まえて二曲目の「きらめき」がどのような意味で歌われているかを見てみましょう。

二曲目考察:「Shining star」

今考察した祝歌の直後に歌われる、アイドル的な曲の歌詞です。

この曲では
「歌っちゃおう!忘れちゃおう!」という真っ先に歌われる歌詞からも分かるように、教団の真意を人々に忘れさせ、目をそらさせようとする意味があります。

先ほどの歌詞ではあくまで「星屑」と歌われている民衆でしたが、
こちらの歌の歌詞に登場する「きらめき」は、間違いなく観衆一人一人のことを指していることが最も大きな違いです。

「Shining star」
作詞作曲 ブラバット・スカイ

さあ歌っちゃおう(OH!)
忘れちゃおう(OH!)
曇り空に
Say good bye
満点星
超イッパイ
ここに来た ご褒美上げる
キラキラの魔法さ


キミはShining star
ちっぽけな光だって
キミはShining star

手を繋げばほら キミと ボクと 星座になろう!
ねえどうしたの?(NO!)
悲しいの?(NO!)
泣かないでよStay with me
悩み 聞くよ 今すぐに
頑張ったご褒美さ
キミに キラキラの秘宝さ

ボクらShining star
星座に結ばれて
ボクらShining star
夜空に溶け合って
キミと ボクと ソラと ホシと
銀河(スフィア)になろう

黒執事第112話「その執事、独唱」より。
「Shining star」

「君こそはキラキラ!」だと民衆に思わせるためだけの曲なので、

下線部を引いた以外の歌詞は極論あまり深い意味はありません(;'∀')

強いて言えば、
ラストの「僕と、きみと、ソラと、星と」の部分は

・ソラ=フランス語でシエル(真シエル)
・星=フランス語でアステル(坊ちゃん?)

の意味が含まれている可能性があります。

シリウス様真シエルであることは間違いないので、空=真シエルであることは間違いないのですが、
坊っちゃんの本名についても、候補としては「アステル(星)」が存在しています。

ここまでスフィア・ミュージックホールの「宇宙ごり押し感」を見ると、

シエル(空)とアステル(星)でスフィア(宇宙)になる、、
という双子の名前の考察は可能性としては大きいような気がしてきますね。

まとめ

- 二曲は「きらめき」が示す主語がそれぞれ異なっている。

  • 一曲目での「きらめき」は青く輝く一等星(真シエル+坊ちゃん)のことであり、人々は一等星に「光(血液)」を捧げる「星屑」に過ぎない
  • 二曲目では人々は「きらめき」であるとして歌われている(曲の真意に気付かせないためか)


引用限:www.under-taker.com

以上のことから、「きらめき」の意味合いを的確に「血液」と理解しているレイラは、教団の核であるお星さまのうちの1人であったとしても十分違和感はないと考えられます。

疑問点:二重人格?双子?

レイラ=ベガ様説について考察してきました。
今のところこの説は非常に可能性が高いと感じていますが、まだ未回収の伏線も存在します。

それはベガ様双子or二重人格説です。
こちらも以前から当ブログで言及を重ねてきましたが、このように考える理由は以下の通りです。

・ベガ様の部屋にはベッドや机など全く同じものが二つ存在している
・「どうなさるの?」「どうなさるの?」と言うセリフが2人分ある
・葬儀屋「ポラリスやベガ達は」と言っていることから、この「達」がベガ複数形を指している可能性がまだ否定できない。

こちらについては双子か二重人格か、
まだ確定できるほどの伏線が張られていません。

しかしレイラにとってそのような存在が自分自身の中に、もしくは物理的にのどちらかで存在することは間違いなさそうです。

そして今回、その人物らしき名前が本誌の中ではじめてあがりました。

「アル」とはもう一人のベガ様か?

劉とバルドに追い詰められた際、
レイラは「アル!助けてアル!!」と叫びました。
また、呼んだにもかかわらず「アル」と呼ばれる人物が助けに来なかった際、レイラは「ひどいっ!アルのばか!なんで助けてくれないの!?シエル様に言いつけてやるんですの…!」と言いました。

この言い方からは「アル」と呼ばれる人物とレイラが相当近い距離であり親しみがある間柄であることが感じ取れます。
「アルのばか!」と罵れることからも、二人の間に上下関係はなく、対等な関係なのではないでしょうか。

もし仮に本当にレイラ=ベガ様であった場合、レイラが窮地で頼った人物こそ、今まで考察してきたベガ様の双子、もしくは二重人格存在である可能性があります。

余談:ベガ様=ビザールドールの伏線(当ブログ考察的中◎しました!!)

刺されるまで背後にまるで気づけなかった様子のバルド:黒執事第187話「その執事、独行」より引用
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ジェーンの気配をまるで感じなかったというメイリン:黒執事第155話「その執事、欠場」より引用

気配を感じないとはすなわちどのような意味なのでしょうか?
一番簡単に考えてしまえば、人間ではない、もしくは既に死んだ人物であるのかもしれません。

その場合、私達読者が一番しっくりくるのはやはり葬儀屋(アンダーテイカー)によって作られたビザールドールではないでしょうか。
事実、ポラリス様は動くためには血液が必要なビザールドールであることがすでに明らかにされています。
またビザールドールであるポラリス様が悪魔であるセバスチャンとやりあえるほどの身体能力を持っていたことも、ジェーンとレイラの戦闘力と繋がってくるのではないでしょうか。
ちなみにですが、アグニもまた坊ちゃんの双子である兄シエルの存在に気を取られていたとはいえ刺されるまでポラリス様の気配に全く気付けていませんでした。ここもジェーンとレイラに共通できるポイントと言えます。

真横にいたポラリス様の襲撃に、刺されて痛みを感じるまでまるで気づけなかったアグニ:黒執事第127話「その執事、讃称」より引用

使用人たちが気配に気付けないということが伏線であった場合、これはもしかするとお星さまである彼らが全員ビザールドールであることを示しているのかもしれません。

また、アグニに気づかれること無く近づいたお星さまのポラリス様は、輸血を必要とするビザールドールであることがすでに明らかになっています。
と考えると、ポラリス様(※ビザールドール確定)、レイラ(※ビザールドール確定)と同じく、
メイリンに気配を気づかれること無く近づくことが出来たヒースフィールド男爵邸のメイドジェーンもまた、ビザールドールである可能性が高くなったと言えるのかもしれません。

まとめ:レイラはサーカス編の時に殺された貴族の娘?

個人的に黒執事の考察の中でも難易度的にかなり上位に入ると勝手に思っているお星さま考察。
ベガ様についてはいよいよその正体が明らかになる目前のように感じています。
仮にこの考察が的中していた場合、恐らく高貴な身の上であるはずのレイラがどのような経緯で兄シエルの元でお星さまとなったのかも非常に興味深いです。

余談寄りの考察ではありますが、貴族の娘で行方不明と言えばサーカス編でケルヴィン男爵が集めていた子供たちのことを思い起こします。
彼らは全員坊ちゃんの手により屋敷と共に燃やされ殺されてしまいましたが、あの場に葬儀屋(アンダーテイカー)が来ていたことはすでに原作の中で明らかになっています。

また当ブログでポラリス様の正体第一候補となっているサーカス編のジョーカーとドールが命を落としたのも正しくその屋敷の中の出来事でした。

もし仮にこの考察が正しかった場合、
葬儀屋は坊ちゃんとセバスチャンが去った後死体を漁りに屋敷に潜入した可能性があり、またその時にはまだスフィア・ミュージックホールのお星さまは存在していなかった可能性があります。

仮にジョーカーとドールがこのタイミングで葬儀屋によってビザールドールとして蘇生され、その後ポラリス様となっていた場合、この場で同じく蘇生された高尚な立場の娘であるレイラが同様にベガ様となるということは、あまり違和感はないように感じます。

もしこの考察が正しかった場合、葬儀屋が何故彼らを選び蘇生したのかが気になりますね。
これは考察ではない私の個人的な予想ではありますが、
ジョーカーとドールはその無念と憎悪の感情からくる「走馬灯劇場(エピソード)の充実さ」から研究材料として抜擢された可能性、レイラは捜索願が出されていた可能性があるので、ブルースターライン社の御曹司フェルペスと同様に金銭的なパトロン獲得の為に助けた可能性もあるのではないかなと予想します。(確定は出来ませんが…!)

特に、仮にジョーカーたちをそのような理由から蘇生した場合、坊ちゃんに恨みを持つ人物を蘇生することを選んだ葬儀屋さんの選択も非常に興味深いです。
自分がいれば絶対に坊ちゃんを守れるという確証があるから、それよりも研究材料としてのメリットを取ったのか。それとも坊ちゃんに憎悪があるものの、とはいえ辿ればジョーカーの主人であるケルヴィン男爵が愛したファントムハイヴ家を貶めることなど出来るわけがないだろうというジョーカーの心境に漬け込んでいるのか…。書いていて何となく、この両方なような気がしてきました笑

レイラが登場したアテナ退役軍人療養所編もいよいよ佳境に迫り、レイラを通じてどんどんスフィア・ミュージックホールのお星さま、そして物語の根幹に話が近づいてきているように感じます。
レイラの正体が本当の意味で明らかにされるのは恐らくもう間もなくではないでしょうか。

これからの黒執事の展開を、固唾を飲んで見守っていきたいと思います。


餅月