黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【黒執事考察ブログ】ネタバレ第182話「その執事、問答」/明かされたバルドの過去。過去にバルドが失ったものとは。

こんにちは、餅月です!
『黒執事』最新話第182話「その執事、問答」Gファンタジ―2021年12月号の考察をしていきたいと思います。

前回1年ぶりの本誌登場を匂わせてきたアンダーテイカー…!
今月もしかしてるのではないかと数日前から胃がドキドキしていたのですが、果たしてその結果は……!!!!

前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです
www.under-taker.com



あらすじ:黒執事第182話「その執事、問答」Gファンタジー2021年12月号

※考察に必要最低限の大まかな話の流れのみです。
詳しく知りたい方はぜひ本誌を買ってください!(^^)
※伏線として重要な可能性がある点は線と太文字で強調してあります。

扉絵:牧場を見下ろすバルドの後ろ姿

殺害現場の清掃までが使用人の仕事?

・血で汚れた屋敷の掃除をするバルドとセバスチャン
・床に落ちた小麦を処分しろと言うセバスチャンに、バルドは小麦を一掴み作るのにどれだけ農家が汗水を垂らしているのと思っているんだとぼやく。
・そんなバルドを見て、セバスチャンは過去に畜産や農家に携わった経験があるのかをバルドに問う。
・バルドは生まれも育ちも農家であり、銃で飯を食べるなんて考えたこともなかったと答える。

以下、回想

・バルドは戦争や流行りの職業であるガンマンや保安官の仕事など一切興味を持たない農家の青年だった
・信仰の自由を求めアメリカへ来た先祖は、先住民にトウモロコシや豆を分けてもらい土地を耕し生活をしていた。
先住民への感謝を忘れるなという言葉がバルドの家に伝わる先祖の言葉だった。
・バルドはジョアナと恋に落ち、結婚し子供を授かる
・先祖と同じく畑を耕し、平凡に幸せにこの場所で年老いていくんだろうと思っていたバルド
・しかしある日突然、村は火の海に包まれた

平穏は前触れなく壊される…。
第182話終了ーー

前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです
www.under-taker.com

枢先生の巻末コメント

毎年ハロウィーンが終わると燃え尽き症候群になりますが、今年もなりそうです。

葬儀屋ヲタの叫び(感想)

あああああああああああああああ
葬儀屋さん出ませんでしたああああああ
焦らしプレイ/(^o^)\!!!!!

先月号では「明日の朝に来る」とのことでしたが、夜が明ける前にバルドの過去回想に繋がりました
長い夜になりそうだぜこりゃあ…

今のペースだともしかすると1、2カ月過去回想ということもありそうですね
でもせっかくバルドの過去が分かるのなら、メイリンの時のように是非沢山知りたいので、細かく描いてもらえたら嬉しいなと感じています(*'▽')✨

それでは順番に考察に移っていきたいと思います!

考察

バルドの妻子

今回の第182話で、今まで回想で何度か登場していた女性と子供がバルドの妻子であることがようやく確定しました!

バルド、まさかの子持ち…!!!

過去回想が始まる前までは全く予想が出来なかったのでこれは衝撃的でした。

そしてこの妻子についてですが、
今まで未回収の伏線として残されていた為もしかすると次回葬儀屋さんの前で語られるなんてことがあるかも、という予想考察を立てていましたがこちらはハズレでした‥!
クローディアの匂わせがワンチャンあるのではないか…!と思いましたが、ちょっと色眼鏡ゆえ深読みしすぎてしまったみたいです笑ww

女性の名前はジョアナ、そして子供の名前はバルドロイJrと言うようです。
この男の子はバルドの髪質と髪色、眉の形が受け継がれており、母親のジョアナからは瞳の色とそばかすが受け継がれています。
子供と遊んであげるバルドの様子を見ると、バルドはとても良い父親だったようです。仕事も熱心だったことが伺えます。
この当時は銃も持っていないことから、ファントムハイヴ家の中でのようなドジな様子も見えません。

ファントムハイヴ家では銃をぶっ放す際や料理の時など、バルドは何かとやりすぎることが多い印象でした。
しかし過去のバルドにはそのような様子が無い為、これらは家族を失い、武器を手に取ってからそのようになったと考えられます。

バルドと先住民

次にバルドと先住民について考察をしていきたいと思います。

アメリカの先住民=インディアン

第182話で、バルドの先祖は信仰の自由を求めてアメリカに渡ってきた移民であることが明らかとなりました。
また先祖が先住民に助けられたことから「先住民への感謝を忘れるな」という言葉を大切にしていることも描かれています。

アメリカの先住民とは、いわゆるインディアンです。
バルドの先祖は、インディアンに助けられていたことが分かります。

このインディアンについて、不穏な伏線が張られました。

助けたのも先住民、壊したのも先住民

バルドの先祖を助けたのはインディアンです。
しかし、バルドの家庭を壊したのもまた、インディアンである可能性があります。

今回の第182話のラストで、
バルドの住む村に火を放ち襲っている族が映っていますがその姿はインディアンの姿に酷似していることが分かります。

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バルドの村を襲う族:黒執事第182話「その執事、問答」より引用

もしこれが本当にインディアンによる襲撃であった場合、「先住民への感謝を忘れるな」という言葉を教訓に生きてきたバルドにとっては本当に残酷です。

バルドの発言の矛盾

「先住民に感謝を忘れるな」という言葉を大切にしてきていたバルドですが、その言葉と反する発言が既にされています。

それは第172話の中です。バルドはこの中で「アパッチ族と戦ったことがある」ような旨の発言をしています。
このアパッチ族こそ、先住民インディアンの内の一つの部族なのです。

もしこの発言が事実であった場合、バルドは先住民であるアパッチ族と戦った過去があるということになります。
これはバルドの「先住民に感謝を忘れるな」という信念とは異なるものであることが分かります。

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アパッチ族と戦った過去があるバルド:黒執事第172話「その執事、心療」より引用

アパッチ族については以下の通りです。

アパッチ族
伝統的に好戦的で、領土に入りこむ異民族を襲撃した。南西部での彼らの抵抗による入植者数人の死者は、東部では情報操作されて数百人の死者となって大げさに伝えられ、白人達を怖れさせ、残虐な部族として語り継がれている。(略)ヨーロッパからの移民(いわゆる白人)に対しても絶えず、強力で好戦的な部族

引用源:アメリカ先住民 - Wikipedia

これらの説明を見る限り、アパッチ族はヨーロッパからの移民を襲うこともあったようなのでバルド達と状況も一致します。

バルドの先祖を助けた先住民と、バルド達を襲った先住民たちがイコールであったかは分かりません。
アメリカ先住民であるインディアンやアパッチ族には複数の属があるようなので、イコールである可能性の方がむしろ低いようにさえ感じます。

元々先住民への感謝の念を持っていたバルドではありますが、属が違うとはいえ同じアメリカ先住民に家族を殺されたとなれば。今まで信じてきた先祖の教えと果たしてどのように向き合うのでしょうか?

その答えが「自分が一生身に着けることがないと思っていた武器を手に取る」だとしたら・・・・。

バルドはどのような答えを出したのか。そしてどのような想いで戦地で戦う兵士になることを選んだのか。
その答えはもう間もなく語られそうです。

まとめ

今回のお話ではバルドに関する伏線が張られました。
しかしあのバルドがパパ…もしやとは思っていたのですがいざそうだとわかるとびっくりです。

ただの農家であったバルドが、妻子を失ったことでどのような理由で武器を取り、そして他の兵士を差し置いて不死身の傭兵と成り得たのかが気になります。

子供は6才くらいでしょうか…?
今より若いとはいえ、そのくらいの子供を持っているバルドは「若すぎる」という年齢ではないようにも見えます。

その年で軍事経験ゼロから軍人になり、セバスチャンにスカウトを受けるほどにまで成長が出来たのか…。このあたりがとても興味があります。

バルドの生きようという執念

また、ひとつ気になったことがあります。
それはバルドから「生きよう」という強い決意のようなものを感じるという点です。

幸せだった生活が突如壊され、愛するものや大切なものを全て失えば、「死んでしまいたい」「あとを追いたい」と思ってしまうのもまた想像に容易なほど自然ではないでしょうか。

それにも関わらず、傭兵としてのバルドは
どんな激戦地からも必ず生還する「不死身の傭兵」と言ういわれ名を持つほど「生きる」ことを諦めていません。
自分ひとりが敵地の中で生き延びてしまったときは自殺を考えるどころか仲間の死体を食べてまで生き残ろうとしていました。
これらはすべてを失い打ちのめされているはずのバルドとは真逆の印象さえ感じさせられます。

全てを失ったはずのバルドが自暴自棄に死を選ぶこともなく、そこまでして生きようと思えるのは何故なのでしょうか。
この時のバルドの生きる目的は一体何だったのか。私はそれがとても気になります。

復讐の為だけだったのでしょうか?ただそれだと何となくバルドのキャラクターに合わないような気もするのです。
それにもし復讐だけだった場合、途中でファントムハイヴ家に転職をしてしまっているわけですし、今のところは復讐だけだとバルドの行動に説明がつきにくいか所がいくつかあるような気がします。

これはまだ予想ではありますが、バルドが平和な農家として生きる道を捨て、戦場という場に身を置きつつも尚、必死に生き残る努力をしたことには、妻子の存在が大きく影響しているのかもしれません。
そしてこの生きる目的こそが、バルドが他の人とは異なる点であり、未経験スタートからでありつつも、セバスチャンにスカウトされるほどの傭兵に成長できるきっかけとなったのではないでしょうか。

いよいよバルドの過去がより深く掘り下げられてきました。
現在進行形で敵から襲撃を受けているバルドですが、バルドの家だけでなく、集落に住む他の人達も殺害されていることが分かります。

あまり良い言い方ではないかもしれませんが、
今回ののバルドの村の襲撃は、普通の一般人ならまず生き残ることが難しい状況の中で、バルドが「不死身の傭兵」として生き残りを果たす1つ目の戦いであるともいえるのではないでしょうか。

戦闘のプロならばまだしも、普通の一般人であれば生き残ることがかなり難しい局面であるにも関わらず、家族を、そして全てを失った動揺を抱えたままバルドはどのようにしてこの難局を切り抜けたのでしょうか。
またどのような想いで妻子と共にこの場で逝くのではなく、この難局を死なずに生き延びようと決めたのでしょうか。
ただ逃げてしまったのか、それとも何かの意思を持ってであったのか。
ここはまだ今の段階では分かりませんが、おそらく来月号で明らかにされることかと思います。

バルドがどのような想いを持ち、どのような決意で銃を手にしたのか。
そしてどのような経緯を経て「不死身の傭兵」となりえたのか。

来月号も楽しみにしたいと思います!

餅月