黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

【黒執事考察ブログ】ネタバレ第172話「その執事、心療」/ 遂にベガ様登場か…!?ナイチンゲールの誕生日は『あの年』と同じだった…!!

こんにちは、餅月です!
『黒執事』最新話第172話「その執事、心療」Gファンタジ―2021年2月号の考察をしていきたいと思います。

今回の黒執事では超お久しぶりのキャラ再登場に加え、何やら明らかに意味深な新キャラが登場しました…!

また前回第171話内で予想した
ナイチンゲールが関わってくるかもという考察も的中〇しました🎉
いよいよアテナ退役軍人療養所の真髄に迫り始めている予感がします。

前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらす!
www.under-taker.com



あらすじ:黒執事第172話「その執事、心療」Gファンタジー2021年2月号

※考察に必要最低限の大まかな話の流れのみです。
詳しく知りたい方はぜひ本誌を買ってください!(^^)
※伏線として重要な可能性がある点は線と太文字で強調してあります。

扉絵:椅子に座る死神ロナルド・ノックス。カルテを手にして意味深にウィンクをする

病症(イマ)は見えず。死因(ミライ)は読める。

死神・ロナルドも潜入!?しかし、バルドと劉は彼の正体を知らず…。

・バルドのケア担当の医師として、ロナルド・ノックスが挨拶をする
・劉はバルドのホームドクターとしてバルドに同行したい旨を伝えるが、「この療養所に余所の医者は必要ない」と拒否されかけてしまう
・劉が去りかけるとバルドはとっさに精神が不安定なフリをし、劉がなだめると落ち着く様子を見せるという芝居を打った
・これを見て「重症だ」と判断するロナルド。
付き添い入院は基本禁止だが、バルドの社会復帰のためには滞在してもらうことが一番だと判断され特別に同行を許される。
「患者の回復に最も重要なのは清潔であること。それは身体だけじゃない。心もだ。」と看護婦長エイダはつぶやく
・病室に案内されその清潔さに驚くバルド。エイダはこの療養所はナイチンゲール女史が考案した最新式の看護病棟を導入していると言う
ナイチンゲールは確かに神に選ばれたお方なのかもしれない。しかし彼女の成し遂げた偉業に奇跡によるものは一つもないとエイダはいう。
・ロナルドは「だから安心してください。この療養所ならどんな人でも社会復帰できる。例えば、もうすぐ死ぬって言われた人でもね。」と意味深に言った。
シエルと同じくらいの年齢の少女の看護師レイラが現れバルドに挨拶をする。(※特徴的な語尾の言葉使いをしている)
その少女の顔を無言で何か知っているかのように劉は見つめた
バルド&劉の潜入捜査が始まる・・・
第172話終了

枢先生の巻末コメント

キャラ原案を担当したTVアニメ「スケートリーディング☆スターズ」がついにスタート!よろしくお願いします。

今回の重要な伏線箇所

重要そうな伏線の箇条書きです。
具体的な考察は、根拠とともにこの後詳しく書きます!

・療養所は同行者を基本拒否している
・死神が調査している理由は死亡予定者が社会復帰をしているから
・看護婦レイラの謎と正体について
・婦長エイダは善人?悪人?

葬儀屋ヲタの叫び(感想)

バルドと劉の茶番劇が面白すぎましたwwww

この二人、初めはどうなることかと思いましたが
あれ思ったよりも息ピッタリじゃ…(゚∀゚)!?

茶番と言いましたが、バルドのセリフには決して笑うことが出来ない部分もあるような気がします。
精神不安定なフリをしている最中に語られたバルドの悲惨な戦争体験。この内容は恐らく過去実際に彼の身にあったあった内容に近しいものなのではないでしょうか。

ちなみにバルドの口から「アパッチの矢が飛んでくるぞ!」というセリフが出ましたが、アパッチ族という好戦的な略奪部族が実在します。
彼らはバルドの言う通り、弓を射ることに非常に長けていました。

彼らは矢を射る際に、人差し指と親指で矢羽をつまむのではなく、中指と薬指の間で弦ごと矢羽を挟んで射た。また、彼らの弓はバッファローの腱を膠(にかわ)で何層にも塗り重ねていて、比類のない強靭さを持っていた。このため、他部族よりも素早くしかも強力に矢を射ることが出来、戦闘力で圧倒していた。
引用源:
アパッチ族 - Wikipedia

ちなみに偶然かもしれませんが、アパッチとは医療用語で重症患者における臨床的な重症度指数としても用いられているそうです。
ja.wikipedia.org

そして何より気になるのが初登場の看護師レイラの存在…!!!
後で詳しく考察しますが、
彼女からはもう既にひじょーーーーーに怪しい香りがプンプンしています…!!

また新たにたくさんのヒントが与えられ、と同時に新たな伏線も張られたそんな回なのではないかなと感じました!

それでは考察に移っていきたいと思います!

考察

ロナルド「もうすぐ死ぬと言われた人も社会復帰できる」

ロナルドの「もうすぐ死ぬと言われた人も社会復帰が出来る」というセリフは、今回の第172話の中で最も重要なセリフのうちの一つである可能性があります。

具体的に言えば、このセリフこそが死神派遣協会がこのアテナ退役軍人療養所に死神を派遣した理由である可能性があるからです。

このセリフを紐解いてみれば、
今回死神は魂を回収するために潜入調査しているわけではないことが分かります。

むしろこのセリフが表しているのは、
死亡予定者の死亡予定日が不自然に延期されていることを調査するためにここに派遣されているという意味ではないでしょうか。

つまりこのアテナ退役軍人療養所を死神が怪しいと睨んだ理由は不自然に死者が出ているからではなく、不自然に寿命が延びている人物が大勢いるからであり、この施設では不自然な死者は出ていない可能性があります。

実は、アテナ退役軍人療養所では人は殺されていない可能性については前回の第171話ネタバレ考察内で妄想考察として書かせて頂いていました。
前回はまだ根拠が浅かったため妄想考察とさせていただきましたが、今回のロナルドの発言によってこの考察が的中している可能性が少し上がったように感じます!

内容が重複するため、
下記に引用の形で紹介させて頂きます。

アテナ退役軍人療養所では人は殺されていない可能性

私は、このアテナ退役軍人療養所では今までの様に人が殺されたり囚われている可能性は低いのではないかとも感じています。

先ほど私は死神が現れたことでこの施設には何かがあると言いました。
しかし、その「何か」が不審死であるとは限らないのです。

今回ロナルドが出てきましたが、これはミスリードである可能性も考えられるのではないでしょうか。
具体的に言いますと
死神がいる=不審死が必ず起こっているというわけではないということです。

スフィア・ミュージックホールの時のオセロを思い出してみたいと思います。
オセロは失血死だけに注目せず、本来死ぬはずの人間の寿命が延びていることにも注目していました。
決められた寿命が延びることはめったになく、異常なことであるとオセロは言及しています。

つまり、人が寿命前に死ぬことだけが死神にとって調査対象なわけではなく、本来の寿命を超えて生き続ける人間が多数いてもそれは調査対象となることが分かります。

寿命が延びたことに注目するオセロ:黒執事25巻第124話「その執事、搬送」より引用

何故ロナルドはここに派遣されたのか。
それは、オセロが言っていたように
このアテナ退役軍人療養所で死者が出ているからという理由ではなく、むしろ本来死ぬ予定だったものの寿命が延長されるというイレギュラーなことが起こっている現場だからという可能性はないでしょうか。

また、退役軍人療養所の説明にはこのような一文がありました。

再起不能とされた兵士たちを数多く社会復帰に導いている

この言葉を素直にとれば、
血をとるターゲットとなるはずの再起不能の退役軍人たちがこの施設を生きて出て、社会復帰を果たしているというのです。

退役軍人療養所は死を待つ場所とバルドは言っていました。
このことからも死者がゼロであるというわけではないと思います。
死ぬ人もいれば、同時に人が死ぬことを自然死に見せやすい場所ともいえるのかもしれません。

当然このような人たちから多めに血を抜いたり、命に影響がない程度に血を抜くことはあると思います。

しかし少なくともここでは不自然な失血死の死者は出ていません。
それはセバスチャン達が調べた退役軍人療養所についての説明文にそのような記載がないことからも明白と言えます。

このことからわかることは、
アテナ退役軍人療養所はターゲットから仮に多少血を抜くことがあったとしても、ヒースフィールド男爵邸やスフィア・ミュージックホールのように命の危険を脅かすような無茶な血の抜き方は恐らくしていないということです。

もっと具体的に言えば、
アテナ退役軍人療養所は今までの施設とは存在理由が違う施設である可能性があります。

スフィアやヒースフィールド男爵邸は、多少無理をしてでも血を集めることに役割を重く置かれた施設でした。

これに対してアテナ退役軍人療養所は
ターゲットをなるべく殺さずに生かし続けることが出来るような方法を研究し、かつ徹底的な衛生管理と統計学に基づき正しい処置を行うヒーリング施設である可能性があります。

今までの様にターゲットが死んでしまえば、一瞬だけ多く血を得られたとしてもすぐにまた血は足りなくなってしまいます。しかも血を抜けるはずの人間は死んでしまっているため、またイチからターゲットを探さなくてはいけなくなります。しかも人が死んでいることから足も付きやすくなります。

それに比べ、もしターゲットを健康な形で生かし続けることが出来ればどんなメリットが兄シエルと葬儀屋側にあるでしょうか。
足もつかずより長期的に血液を収取できることに繋がります。


また更に言えば、スフィア・ミュージックホールが殺人を犯したくないと思っていることもすでに原作の下記部分で明らかにされています。

失血死は出したくないスフィア・ミュージックホール:黒執事25巻第122話「その執事、待望」より引用

しかしここで勘違いしてはいけないことは、
彼らは優しさから殺人を犯したくないと思っているわけではないということです。
あくまでターゲットに死なれては、血液供給が回らなくなるからという残酷な理由です。

これこそがアテナ退役軍人療養所の血液収集よりも大切な、一番重要な目的である可能性があります。

引用源:
【黒執事考察ブログ】ネタバレ第171話「その執事、霧消」/看護師はミスリード?怪しいのは「医師」か/アテナ退役軍人療養所では、殺人は行われていない可能性について - 黒執事考察ブログ

今回のロナルドの発言により、
上記考察があっている可能性が高まったのではないかと感じています‥!

看護婦レイラの正体

次に、初登場キャラクターである
看護婦レイラについて考察をしてみたいと思います!

この看護婦レイラですが、非常に重要なキャラクターである可能性があります。

結論から申し上げてしまいますと、
看護婦レイラの正体はスフィア・ミュージックホールのお星さまベガ様である可能性があります。

そのように考えられる理由としては
この二人に複数の共通点があるからです。

具体的に説明していきたいと思います。

ベガ様(☆☆☆)O型

看護婦レイラとベガ様の共通点を考えるにあたり、
まずはベガ様のおさらいをしていきたいと思います。

星としてのベガ
こと座で最も明るい恒星で全天21の1等星の1つです。特に七夕のおりひめ星(織女星(しょくじょせい))としてよく知られていますが、この女性的な星の印象はベガ様の正体を紐解くうえでの大きな伏線である可能性があるので頭の片隅に入れておいてください。

ベガ(☆☆☆)の部屋

黒執事24巻第117話「その執事、丁々」より

ベガ様のセリフ
「どうなさるの?
「どうなさるの?
「「この分岐点!」」
黒執事25巻第122話「その執事、待望」より

注目すべき部屋のポイント

黒執事24巻第117話「その執事、丁々」より


- ぬいぐるみとドレッサーが二つずつある

  • 枕の数と身分
  • セリフが不自然に分かれている
2つずつ存在するぬいぐるみとドレッサー

部屋はシャンデリアまでつく大変豪華な造りとなっています。ベットに注目すると、ウサギとクマのぬいぐるみが2つ転がっていることが分かります。また枕も他のお星さまと違い二つ存在します。ドレッサーも全く同じものが仲良く二つ並んでいます。このことからベガ様は幼く、身分の高い家の女の子の姉妹である可能性が高いと感じています。

【プチ余談】枕の数と身分

カノープスとポラリスのベットは質素で庶民的で、枕も一つです。シリウスは一つの枕を複数の枕で支えた贅沢なホテルのような使用であり、ベガ様の枕も同様です。このことからシリウス様とベガ様はカノープス様、ポラリス様に比べて身分が高いことが分かります。

ベガ様は双子の幼い女の子である可能性が高い

先ほどベガ様は女の子の姉妹であると述べましたが、私はその中でも特にベガ様は双子の幼い姉妹である可能性が高いと私は感じています。

引用源:
【総まとめ】お星さまの正体について/お星さまを指す人数は、4人では無く全部で6人の可能性 - 黒執事考察ブログ

看護婦レイラとベガ様の共通点

これらを踏まえ、
看護婦レイラとベガ様の共通点を上げてみたいと思います。

ベガ様

・お金に困っていない(部屋の中が贅沢な内装)
・恐らく幼女で双子の可能性(おそろいのドレッサー、クマのぬいぐるみなどがあることから)
・「どうなさるの?」という丁寧な言葉遣いをする

看護婦レイラ

・「わたくし」という一人称、スカートのすそを持ち挨拶する仕草から、お金に困らない上級育ちの可能性がある
・幼女である
・語尾に「~の?」という特徴的な話し方をする

看護婦レイラのセリフ
「今日から入院される患者様ですの?
「わたくしレイラと申します。よろしくおねがいします
「誠心誠意看護させていただきます
「どうなさったの?わたくしの顔に何かついておりますの?
黒執事172話「その執事、心療」より引用

ベガ様のセリフ
「どうなさるの?
「どうなさるの?
「「この分岐点!」」
黒執事25巻第122話「その執事、待望」より

いや圧倒的『の』!!
流石に「よろしくおねがいしますの」はおかしすぎるっていくらちゃんじゃないんだから‥!('ω')

この特徴的な語尾がレイラ=ベガ様ではないかと考える一番大きな理由です。

レイラは高尚な身分か?

ベガ様の部屋の内装と話し方から、ベガ様がお金に困っていない裕福な人物であることは間違いがなさそうです。
ではレイラはどうでしょうか?

先ほど言及した点と被る部分も多いのですが、レイラもまた話し方がとても丁寧です。
また幼いながら一人称が「わたくし」であり、お辞儀の仕方もエリザベスと同じように貴族の娘の様にドレスのすそを持って丁寧に会釈をしています。

このことから、レイラが普通の平民とはなかなか考えにくく、態度だけを見ればエリザベスと同等、もしくはそれ以上の礼儀作法をわきまえている高尚な身分の人物である可能性があります。

このことから、レイラとベガ様がともに裕福な人物であるという点も共通点として挙げることが可能になります。

レイラ双子説

仮にレイラ=ベガ様であった場合、
レイラは双子である可能性が出てきます。

こちらについてはまだ何もヒントがありませんので予想程度しかできません。

しかしもし仮に双子であった場合二人を区別するものがあるとしたら…
妙に気になるのがレイラの額の左側についてる二つの特徴的なリボンの髪留めです。

レイラのリボン(双子説伏線?)

こちらはまだ根拠のない妄想考察なので、あくまで一説としてお考えいただけますと幸いです!
看護婦レイラですが、
額の左上部分に2つ、リボンの髪留めを付けています。

上のリボンが濃い色に白い星柄のもの
下のリボンが白い色に黒のドット柄のものです

仮にレイラが双子であり2人を分けて描くことがあるとしたら、このリボンの上下や左右の付け方に違いを出して描かれるかもしれません。


見て頂けると分かると思うのですが、このレイラのリボンの髪留めはあまりにも個性的です。
これがもし双子を見分けるための伏線だとしたら面白いですね!

レイラの動機

こちらもまだ妄想考察です。
あくまで一説として楽しんでいただけますと幸いです。

仮にレイラがベガ様であったと仮定します。
何故彼女はスフィア・ミュージックホールのお星さまになっているのでしょうか?

レイラが高貴な身分であるのだとしたらなおさら疑問です。
お金の為でもないことは勿論の事、レイラの態度を見る限りポラリス様たちの様にスフィア側に脅されていたり従うしかない理由があるというわけでもなさそうです。

レイラのスフィア・ミュージックホール側に加担する動機ですが、ここにナイチンゲールの存在が関わっている可能性があります。
結論から申し上げますと、レイラはナイチンゲールに憧れ、彼女のような看護婦を目指しているキャラクターである可能性があります。

理由は、レイラとナイチンゲールにある共通点にあります。

レイラとナイチンゲールの共通点

レイラとナイチンゲールの共通点。
それは高尚な身分であるにもかかわらず看護婦という仕事をしているという点です。

ナイチンゲールは貴族の娘でした。
本来は仕事をしなくてもよかった身分であるはずの彼女が当時はアルコール中毒の淫売婦上がりの女が着くような忌み嫌われた職業でる看護婦になったのはとても有名な話です。

この境遇は、レイラとナイチンゲールの共通点として挙げることが出来ます。

ちなみに黒執事の中の時間軸で、ナイチンゲールはまだ存命しています。
レイラはこのナイチンゲールに憧れた上流階級の娘であり、ナイチンゲールに習い看護の道を志し、結果葬儀屋たち何らかの関係で巡り合った可能性があります。

疑問点:何故お星さまになれたのか?

この説の場合、まだ情報不足の為考察不可能な疑問点があります。
それは、レイラが仮にベガ様であった場合、何故他の人達と区別されお星さまとなれたかという点です。

現在わかる範囲で考察しますと、
スフィア・ミュージックホールの本当の目的を知り、協力する人物(具体的には青き星(シエル&坊ちゃん)の死者蘇生とファントムハイヴの幸せ)が、区別化されてお星さまと呼ばれているように感じます。

例えばスフィア・ミュージックホールでカリスマアイドルとして活躍していたS4。
彼らは散々「青き星」についての賛美をうたわされていたにも関わらず、スフィア・ミュージックホールからその「青き星」が指す本当の意味や、スフィア・ミュージックホールの血液供給機関としての一面を一切知らされてはいませんでした。

結局彼らは使い捨てのコマであり、S4より上位層である「お星さま」と呼ばれる地位につくことはありませんでした。

このことから、一番シンプルに考えればベガ様=レイラ(仮)はファントムハイヴ家と何らかの関係性があり、スフィア・ミュージックホールの目的に心から同意しているからお星さまになれたのかもしれません。

またもしくは、これまた完全に妄想ですが、
レイラの家の財力などにメリットを見出し、お星さまという立場を与えているだけである可能性もあります。

レイラの看護婦としての何らかの能力にメリットを見出した可能性もゼロではありませんが、その可能性は非常に低いのではないかと現段階では感じています。といいますのも、今回アテナ退役軍人療養所と暁学会に関りがあるのはあくまで医師であり、看護婦に在籍者はいないからです。

それだけでなくレイラはまだ幼いですし「湯たんぽの交換がおわりましたの!」と言っていることからも今のところ本格的な医療行為をしている様子は見受けられません。
このことからもレイラは一人前の技術を持った看護婦というよりはまだまだ見習いの看護婦である可能性があります。

となると、そんなレイラが仮にお星さまであった場合区別される理由を考えるとすると看護婦としての何らかのスキルに期待されて…というのは現段階ではあまり期待できないかな?と感じます。(隠れ蓑として利用されている可能性はあります。)
ファントムハイヴ家と隠れた関係性がある人物か、もしくは家柄による強力な金銭的バックアップを得られるからが現段階では挙げられるかな?と感じています。

バルドがレイラについて坊ちゃんと同じくらいの子供と言っているので、必然的にレイラはエリザベスとも年齢が近いことになります。
レイラは、言葉遣いなどに多少の世間知らずさは感じるところがありますが、それでもエリザベスよりだいぶ大人っぽい印象を受けます。

エリザベスも侯爵家の娘なので地位は最高レベルに高いのですが、もしかするとレイラも負けず劣らずなのかもしれませんね。

疑問点: レイラとエイダ

またこちらはメモとして残しておく小さな疑問点です。
単純なのですが看護婦のレイラと、看護婦長のエイダの名前が非常に似ているのは果たして偶然なのでしょうか?

現在双子疑惑の出ているレイラですが、そうなると気になってくるのが双子の片割れです。
そこに名前が似ているエイダがいるとなると…どうしても引っかかってしまいます。

2人は年齢も大きく離れています。
話し方や態度もなのも可も違い今のところ共通点は見えず、現段階で二人にそのような大きな関係性があるとはあまり考えにくいです。

しかし名前がかなり似ているため、念のためこの二人の関係性も今後注意深く見守っていこうかなと思っています!

ベガ「達」は出張中

こちらはオマケです。
仮にレイラ=ベガ様だったとして、ベガ様本人がアテナ退役軍人療養所にいる事なんてあるのか?と感じる人がいらっしゃるのではないでしょうか。

これに関しては伏線がすでに原作の中で貼られています。

ポラリスやベガ「達」は、お星さまであるにも関わらず兄シエル(シリウス様)の血液を調達するために出張する立場であることが明らかになっています。

このことからベガ様が血液供給機関に直接赴き、その場でバルド達とエンカウントする可能性があることは十分考えられると思います。

ポラリスに執事が出来ないかと聞く兄シエル:黒執事29巻第151話「その執事、無精」より引用

お星さまは血液を調達しに出張中だという葬儀屋:黒執事29巻第151話「その執事、無精」より引用

ちなみにこの「達」というワードですが、
ポラリスとベガ、を指しているように見せかけてベガ達(双子だから)の意味であるミスリードの意味も含まれいている可能性があります。

ナイチンゲールについて

黒執事の時間軸の中ではまだ存命中のナイチンゲール。
前回の第171話考察の中でも予想した通りやはりナイチンゲールについて本誌の中で触れられました。

しかし彼女の役割は、もしかすると想像以上に大きいのかもしれません。

ナイチンゲールは間違いなく世界を変える有益な存在でした。
それは死神派遣協会による死の審査を免れる対象に十分入る人物であったと考えられます。

ナイチンゲールが人外と関りがあったかはまだ定かではありませんが、死神派遣協会や人外とコンタクトがあってもおかしくない、ナイチンゲールが死にかけた歴史的史実も存在しました。

黒執事の時間軸の中ではまだ存命中の彼女。
しかしナイチンゲールはもう素に晩年に差し掛かっています。

彼女が今後黒執事に影響を及ぼすことはあるのでしょうか?

まだ深くは考察が出来ませんが、今回はナイチンゲールの歴史的史実の中で興味深い内容をピックアップしてご紹介しようと思います。

引用源:【黒執事考察ブログ】ネタバレ第171話「その執事、霧消」/看護師はミスリード?怪しいのは「医師」か/アテナ退役軍人療養所では、殺人は行われていない可能性について - 黒執事考察ブログ

このことからわかることは、
アテナ退役軍人療養所はターゲットから仮に多少血を抜くことがあったとしても、ヒースフィールド男爵邸やスフィア・ミュージックホールのように命の危険を脅かすような無茶な血の抜き方は恐らくしていないということです。

もっと具体的に言えば、
アテナ退役軍人療養所は今までの施設とは存在理由が違う施設である可能性があります。

スフィアやヒースフィールド男爵邸は、多少無理をしてでも血を集めることに役割を重く置かれた施設でした。

これに対してアテナ退役軍人療養所は
ターゲットをなるべく殺さずに生かし続けることが出来るような方法を研究し、かつ徹底的な衛生管理と統計学に基づき正しい処置で行うヒーリング施設である可能性があります。

今までの様にターゲットが死んでしまえば、一瞬だけ多く血を得られたとしてもすぐにまた血は足りなくなってしまいます。しかも血を抜けるはずの人間は死んでしまっているため、またイチからターゲットを探さなくてはいけなくなります。しかも人が死んでいることから足も付きやすくなります。

それに比べ、もしターゲットを健康な形で生かし続けることが出来ればどんなメリットが兄シエルと葬儀屋側にあるでしょうか。
足もつかずより長期的に血液を収取できることに繋がります。


また更に言えば、スフィア・ミュージックホールが殺人を犯したくないと思っていることもすでに原作の下記部分で明らかにされています。

失血死は出したくないスフィア・ミュージックホール:黒執事25巻第122話「その執事、待望」より引用

しかしここで勘違いしてはいけないことは、
彼らは優しさから殺人を犯したくないと思っているわけではないということです。
あくまでターゲットに死なれては、血液供給が回らなくなるからという残酷な理由です。

これこそがアテナ退役軍人療養所の血液収集よりも大切な、一番重要な目的である可能性があります。

そんなアテナ退役軍人療養所にいる「奇跡の癒し手」という看護婦。
その看護婦には今のところナイチンゲールを重ねるような描写が多々存在します。

「クリミアの天使」と呼ばれたナイチンゲールですが、一方で伝記作家のストレイチーはこのように記したそうです。

 「彼女は必要とあらば、天使にも、悪魔にもなったのである」
引用源:https://readingmonkey.blog.fc2.com/blog-entry-258.html

ナイチンゲールが16歳の時に、神から「私のもとにて奉仕しなさい」という 声を聞いたことがきっかけで、看護の道へ入ることになりました。しかし、当時の看護婦という職業は、まともな正業に就けない女、アルコール中毒の淫売婦上がりの女が着くような忌み嫌われた職業であり、当然、家族からの強い反対を受けました。

30歳を過ぎ、中年未婚女性と呼ばれるに近くなってからは、家族、周囲が匙を投げる形で、ナイチンゲールに自由を与え、ついに看護の道へ入りました。
ベッドの上から、後世に遺す
ナイチンゲールは90歳まで生を全うしていますが、クリミア戦争での激労により健康を害し、36歳の時に心臓病で倒れ、たえず気絶の発作と全身の虚弱に苦しんでいたそうです。現場で看護婦として働いたのはわずか2年半程度。クリミア戦争から戻ってからの人生のほとんどをベッドの上で過ごし、ベッドの上から、以下のような偉大なる功績を残したということです!!

40代を迎えたナイチンゲールは、陸軍という男性社会の中で発言を続けてきた極度のストレスに加え、ナイチンゲールを支え続けたシドニー・ハーバートの過労死、クリミア戦争の時にともに活動した親族内での唯一の理解者であった叔母、メイとの突然の別れなどにより、食事を受け付けなくなるほど心身ともに消耗してしまう。
そして、度重なる試練と不幸の末、ついに大きな発作を起こし、死の淵をさまよう。その後の10年間は病床に伏した。
引用源:
ナイチンゲール、『クリミアの天使』と呼ばれた改革の鬼 [Florence Nightingale] - Onlineジャーニー

(中略)

国葬に値する死
晩年のナイチンゲール宅は、甥や姪、看護学校の生徒や卒業生が出入りし、賑やかで幸福に包まれていました
1910年8月13日、自宅でナイチンゲールは静かに息を引き取りました。享年90。彼女の死を伝えるニュースは英国内のみならず世界中を駆け、当時の新聞は「ナイチンゲールの死はヴィクトリア女王の死と並ぶほど甚大な損失であり、国葬に値する」と書きたてています。
引用源:https://note.com/moe123/n/n316594c932e9

16歳の時に聞いたという神の声といい、現場の看護婦として働いてわずか2年半で心臓病に倒れその後90歳まで生きるというのはかなり違和感を感じます。(ちなみにナイチンゲールは人生のうちで4回神の声を聞いたそうです)
実際の歴史的史実なのですごい話ですが、もしこれが黒執事で描かれることがあったら…

これは完全に妄想で根拠はありませんが、心臓病に倒れたタイミングで死神と接触し、世界に有益とみなされ寿命を延長された可能性もあるかもしれませんね!

また黒執事の中ではヴィクトリア女王が死神派遣協会によって世界に有益な人物とみなされ死を免れた人物である可能性が浮上しています。
そのヴィクトリア女王と同等の国葬レベルと書かれることからも、なんだか人外との関係性を期待してしまいそうです。

ヴィクトリア女王とナイチンゲールと葬儀屋

また、調べていたところ非常に興味深いことが分かりました。
ヴィクトリア女王とナイチンゲールは生まれた年が1819年と1820年でほぼ差がありませんでした!

また、興味深いことに
なんとこの年は葬儀屋が死神派遣協会から離脱を試みた時代と完全に一致します。

葬儀屋が死神派遣協会から離脱を試み本部を半壊にまで追い込んだ年は、なんと世界に有益とみなされる人材が同時に二人生まれた年だったのです。

果たしてこれは偶然でしょうか…?

疑問点:婦長エイダは善人?悪人?

こちらはまだ疑問点です。
婦長エイダですが、当ブログでは前回からかませ犬の可能性を考察してきました。

スフィア側の人間というよりは、あくまでスフィア側に利用されてしまっている人間である可能性があります。

今回エイダからはこのようなセリフがありました。

エイダ
「患者の回復に最も重要なのは清潔であること。それは身体だけじゃない。心もだ。」
黒執事第172話「その執事、心療」より引用

このセリフからは、必ずしも規則に則ることが正しいわけではなく、患者一人一人により適切な治療をするにはどうすればいいかを考えている様子が垣間見えます。
逆にこのセリフの真意が患者から血液供給をより長く受けるためにはどうしたらいいか考えた結果発せられていたとしたらエイダは兄シエルにも負けず劣らずのサイコパスになりそうです。

まだどちらが彼女の本当の姿かは分かりませんが、個人的にはエイダは善良な看護婦であってほしいなあと願ってやみません。

エイダとリアンの違い

エイダと似たキャラクターとして挙げられるのが
豪華客船編で元気にフェニックスポーズを連発して海の藻屑となったリアン・ストーカーです。

死神にも見捨てられ悲惨な最後を遂げたリアンですが、彼とエイダは少しだけ似ているように感じます。
2人とも患者の事を思い、患者を救いたいと思っている点です。

問題は患者へのアプローチの方法です。
もしエイダがリアンと同じ過ちを犯してしまっていた場合、エイダもまた悲惨な未来が待っているかもしれません。(今のところはそうではないと個人的に信じています…!(;_:))

ではその過ちとは何なのでしょうか。
答えは葬儀屋が豪華客船編内で説いていた医者道の中にあるのではないかと感じています。

葬儀屋の医者道

葬儀屋「(リアンに対し)君の持つ力では人体蘇生は成し得なかった。小生の技術に頼った時点でそれはもう医学じゃないし、自分で理解し得ない施術を患者に施すような奴はもう医者じゃあないね。
黒執事13巻第60話「その執事、始動」より引用

リアンは自分が理解し得ない施術を患者に施したことにより患者と自分自身を滅ぼすことになってしまいました。
リアンは豪華客船編の中で「これが暁学会の医学!」とは言っていたものの、そのメカニズムを説明することはありませんでした。

これとを同じことをエイダがやってしまっていた場合、エイダはリアンと同じ道をたどってしまう可能性があります。

しかし今のところエイダからそれらしき発言はありません。
むしろ彼女はリアンとは真逆でナイチンゲールの考案した内容を理解した上で取り入れています。

またナイチンゲールの事を神に選ばれた人かもしれないと認めつつも、それと同時に彼女の偉業は奇跡によるものは一つもなく、学問に基づく結果だと主張しました。

この発言を見る限り、エイダはナイチンゲールのデータを理解し、根拠に納得した上で自信をもって患者に取り入れているように見えます。

もしこれがエイダのすべてだとしたら、医者道を外れることは無いのではないでしょうか。

しかし気になるのは、現に今死神がこのアテナ退役軍人療養所に潜入調査をしているということです。

この時点で残念ながらこの施設と兄シエル&葬儀屋たちとの癒着はほぼ間違いないものと思っていいのではないかと感じます。

ということは、どうしても葬儀屋の技術に頼り患者を寿命に逆らえるほど復活させていることになります。
「小生の技術に頼った時点でそれはもう医学じゃない」という部分に引っかかってしまう可能性があります。

果たしてこのポイントが今後エイダにどのように影響を及ぼすのでしょうか?
今のところエイダは責任感があり人としての優しさも持ち、まっすぐ患者に向き合っている看護婦のように感じます。

もしかするとエイダの知らない部分で、こっそりと葬儀屋の力が使われてしまっているということも考えられるのかもしれませんね。

まとめ

今回は本当に盛りだくさんの回でした!
特にナイチンゲールとレイラについて。

この二人は今後非常に重要なキャラクターになってくる可能性があります。

ナイチンゲールについてはすみません、ちょっと体力の限界&まだ考察できる根拠が誕生日と葬儀屋の死神派遣協会からの離脱年が一致程度しか見当たらなかったため引用紹介がメインとなってしまいました。
ナイチンゲールについてはまた今後改めて記事にまとめたいと思います!

また今回のレイラの登場で、
今まで何度か考察してきた黒執事の新章で描かれる4つの血液供給機関が4人のお星さまを代表した施設なのではないかという考察がいよいよ現実味を帯びてきたように感じています!

簡単にではありますが下記ツイートでとりあえずまとめてみました!
こちらは特に重要な内容になる予感ですので、後日改めて個別記事にまとめさせて頂きたく思います!

ナイチンゲールがどこまで掘り下げられるのかが楽しみです!
アテナ退役軍人療養所になって突如として聞くようになった「天使」というワード。

原作にはまだ天使は登場してはいないものの、アニメの中では天使が登場していました。

もしかしてこの機会に遂に原作でも天使が出てくるんでしょうか…!?

(ほぼ)同級生であるヴィクトリア女王とナイチンゲールが、死神派と天使派に分かれる、、なんてことがあったりして‥!?(完全な妄想です)
まだまだ分からないことだらけですが、何通りも考察が出来て、伏線とミスリードが複雑に絡み合っていることが黒執事考察の面白さであり作品のすごさであると改めて感じています。
ナイチンゲールの謎が解けるまではまだまだ時間がかかりそうな予感がしますが、それでも話が進むにつれまた新たに分かることも増えるのではないでしょうか…!

同じ時代に存在した二人の世界にとって有益な人物…

彼女たちが今後黒執事の中でどのように影響を及ぼしていくのか。
その結果どのように双子たちファントムハイヴに関わってくるのか。

来月号も楽しみに待ちたいと思います!(*'▽')

餅月