こんにちは!餅月です。
今日は死神オセロの「進みすぎている」発言の真意を徹底的に考察していきたいと思います!
このセリフは死神派遣協会の根幹にも関わる
非常に非常に重要な伏線である可能性があります!
このセリフは考察の根拠として使える為、当ブログでは今まで度々言及してきました。
しかし、今までこのセリフそのものについての考察を意外とまとめたことが無かったことに気づいたため、今回改めて記事にさせて頂きたいと思います!
オセロの「進みすぎている」発言を紐解くと、
死神派遣協会がどのような機関なのか、また事件の背後に人外がいるか否かを見抜くポイントの存在に気が付くことが出来るようになります。
それでは考察を始めていきたいと思います!
「未来」を知る集団:死神派遣協会
まず、オセロの台詞の真意について考察していきたいと思います。
オセロの「進みすぎている」発言。
これは具体的に何を表しているのでしょうか?
それは時代です。
黒執事の世界は現在1889年。
近代的な輸血の発展は1900年にラントシュタイナーが血液型を発見してから始まるものなので時代が10年ほど進みすぎた技術が既に大成されていることが分かります。
人間同士の輸血が始まったものの完全な成功方法が発見されておらず、この1889年頃は人間同士の輸血の成功法を求めて多数の臨床実験が繰り返されていた時代となります。
ある種輸血の中で最も危険な時代であったとも言えるでしょう。
しかし最も重要な点はここではありません。問題は
何故オセロが「時代的に進みすぎている」ことを知っているかということです。
私たちの感覚で例えてみると分かりやすいです。
例えば、3Dテレビが開発されたときに「進みすぎている」なんて思うでしょうか?
「時代は進んだなあ」とは思うかもしれませんが、「進みすぎている」というセリフは違和感を感じます。
この差は、何を表しているのでしょうか。
それはその技術がいつどこで、また本当に大成されるか否かという歴史を知っているかどうかで変化します。
具体的に説明していきたいと思います。
過去の事実を「歴史」として既に知っている私たち読者からしてみれば、黒執事の世界における輸血実験の成功は「時代にそぐわず進みすぎている出来事」と理解することができ、歴史と比べた結果結果はじめて「進みすぎている」と判断することが出来ます。
しかし仮にタイムマシンや死者蘇生、錬金術など2020年現在でも大成していない技術が仮に大成した場合はどうなるでしょうか?
その時は「時代はすすんだなあ」と思うだけで、「進みすぎている」とは思わないはずです。
このあと世界がどうなるのか、未来を知らない私たちにとって、その技術の大成が本来のスピードより速すぎたのか、遅すぎたのかは判断することが出来ないからです。
つまり「進みすぎた」というワードは、
その出来事を歴史的事実として知っている人間しか発することがないワードであることが分かります。
以上のことから
死神派遣協会は、未来を知っている集団であると言っても過言ではないのかもしれません。
黒執事の時代は既に歴史的事実として私たち読者もその進歩を知りえる内容の為、私達はオセロと同じ目線で「進みすぎている」ということを理解することが出来ます。
その為、このオセロの台詞の真意と違和感に気づきにくい節があります。オセロと私たちを同じ目線で描くことで気づきにくいように作られた、非常に巧妙な伏線箇所であると感じました。
詳しくは下記記事にまとめてあります!
【ネタバレ考察】『黒執事』24巻第119話「その執事、示教」/死神派遣協会の代理人、オセロ「おいたには折檻を。」 - 黒執事考察ブログwww.under-taker.com
「進みすぎている」事案は、
背後に人外が関わっていることを示唆する重要な伏線である可能性があります。
悪魔や死神など、人外の力を頼る場合、
その力に頼った結果、歴史的にはまだ達成が不可能なはずの物や出来事が大成されること事があります。
これについてもオセロが既に原作の中で言及をしています。
またその可能性のみならず、
実際にその力を利用した人物がいることについても触れられています。
つまり、進みすぎたものに遭遇した場合、
その出来事の背後には人外が関わっている可能性が出てくることになります。
「進みすぎている」ものたち
死神派遣協会の特徴については理解することが出来ました。
それでは次に、黒執事の中で実際に進みすぎているものを具体的に挙げてみたいと思います。
既に指摘され、また背後でどんな人外が関わっていた明らかにされたものは勿論の事、「進みすぎたもの」として匂わされているものの原作の中でまだ回収されておらず、今後の展開の伏線となる可能性のある個所も含まれています。
すでに回収されている「進みすぎたもの」
豪華客船編:死者蘇生に成功
まずは豪華客船編です。
この事件の中でキーとなったものは動く死体(ビザールドール)達でした。
死者が蘇り、生きた人間を攻撃した事件。これは現在の医学を持っても不可能な死者蘇生という技術を用いた進みすぎた事件でした。
この事件の背後には、
元死神である葬儀屋(アンダーテイカー)が関わっていました。
また、この人間には不可能な力によって
蒼の教団編では死んだはずの兄シエルがほぼ生者と変わりがないレベルまでの復活を遂げることになり、大きく影響を及ぼしました。
青の教団編:輸血実験の成功
先程も触れましたが、黒執事の中では輸血実験の成功に、史実よりも10年ほど早くたどり着いています。
輸血技術が加わったことにより、
青の教団編では豪華客船編での死者蘇生の技術が更に向上し、より生者に近いし蘇生を完成させることが出来るようになりました。
また、死者蘇生のみならず、
輸血の技術を用い交換輸血にて腎不全の患者の治療にも成功しました。
結果、本来は死ぬはずだった人物が何人も寿命が延長されるというイレギュラーが起こります。
死神派遣協会はこれらを受け、この技術を
「お上が管理しているこの世界の魂の定義が根本から崩壊する可能性がある非常事態である」と判断し、葬儀屋を早急に潰す必要があるとして動き出しています。
未回収の「進みすぎている」ものたち
次に、原作の中ではまだ未回収の「進みすぎている」ものたちをまとめていきます。
これらの背後には人外が存在している可能性もあり、今後の黒執事で非常に重要なポイントとなる可能性があります。
ドイツには人外がいるか?
未回収の「進みすぎている」ものとして、
まず第一に挙げたいのがドイツです。
ドイツの「進みすぎている」ものについてはまだ原作の中で深く言及されていません。
なので、ドイツが何故このような進みすぎた技術を身につけられたのかがまだ説明されていない状態です。
もし仮にオセロが言っていた「人間が持たない知識を持つ何者かがちょっかいを出した結果」であった場合、ドイツ国家の背後にも人外がいる可能性があります。
※これが悪魔なのか、死神なのかはまだ考察不可能です。
緑の魔女編:サリンの開発に成功
1889年8月17日。
黒執事の中ではサリヴァンによって毒ガス「サリン」が完成しました。
皆様もご存知の通り、サリンは実在します。
歴史的史実ではサリンの完成は1902年。
たった3年ではありますが、黒執事の中でサリンは「進みすぎた」発見であることが分かります。
緑の魔女編:史実の30年近く前に戦車の開発に成功
更に重要な点が緑の魔女編で登場した戦車です。
恐らくA7Vかと思われますが、こちらが何と歴史的史実より約30年はやく完成していることが分かります。
明らかに進みすぎています。
ちなみに、ドイツの戦車に驚いた際坊ちゃんもイギリスでの戦車の開発について言及しています。
しかし完成したとは聞いていなかったようです。
実際、イギリス初の戦車マークIのデビュー戦は1916年9月15日のソンムの戦いであり、こちらもまだまだ30年後であることが分かります。
突撃戦車 A7V
1917年1月に最初のプロトタイプが完成したが、機密を維持するために開発部門の頭文字を取った A7V がそのまま名称となった。これには、ヨーゼフ・フォルマー(Joseph Vollmer)からVの字が取られたとも言われている。1917年4月にはシャーシのみの状態で走行試験を開始した。
1917年5月14日にドイツ国内マインツ近くの演習場で木製のボディを被せた試作車輛のデモンストレーションを見学したドイツ軍最高司令部は、さらに10輌の追加生産を命じた。
引用源:
ja.wikipedia.org
今回の記事では詳しく言及しませんが、イギリス女王ヴィクトリアは死神派遣協会と関係がある可能性が出てきています。
女王は死神派遣協会を通じてか、歴史よりも早く「進みすぎた」技術をイギリスへ取り入れている節が多々見えます。
それにも関わらずこれだけの差をつけてドイツが戦車の開発に成功したからには、何か大きな背後の存在を感じざるを得ません。
死神派遣協会でなかったとしたら、悪魔である可能性もあるかもしれませんね。
ちなみに余談ですが、
緑の魔女編ではこれらの他に
・レーダー
・電動エレベーター
・ガスタンク
等も出てきました。
これらも一応調べてみたのですが、ちょうど開発されたばかりの時期と一致していたため進みすぎた技術ではなさそうです。(もしかするとここまで現代的な形は当時では不可能だったのかもしれませんが…)
緑の魔女編:フィニアンの実験施設
次にフィニアンの実験施設についてです。
フィニがいた施設はドイツ語圏にあったことが明らかにされています。
人体実験によってフィニが得た能力は明らかに進みすぎています。
このことから、ドイツで行われている、兵器としての人体実験の研究も、進みすぎた状態であることが分かります。
怪力のフィニアン
次にフィニアンについて考察してきたいと思います。
フィニアンもまたヴォルフラム同様並外れた身体能力を持っています。
フィニアンがその力を使用するときは瞳が少し変化します。主な力としては怪力と並外れた足の速さが挙げられます。
特にその力の強さは本人も無意識のうちに発してしまうことも多く、たびたびセバスチャンや坊ちゃんを困らせる要因にもなっているようです。
自分の倍以上あるジャンボを怪力で撃退するフィニ:黒執事8巻第33話「その執事、信望」より引用 実験によって力を与えられてフィニアン
そんなフィニアンの能力ですが、
ヴォルフラムとは違い、訓練などの努力で培われたものではなく一方的に人体実験を行われ生物兵器として人工的に生み出された存在であることが分かります。先にフィニアンがいた実験施設について整理したいと思います。
フィニアン達がいた施設
フィニアン達がいた施設は、坊ちゃんとセバスチャンたち女王の番犬によって既に壊滅させられました。
「先生」と呼ばれる白衣のがフィニアン達を殺しながら「くそっ、せっかくの成果が・・・」と嘆いていたことからもそこが実験施設であり、フィニアン達は被験体として人道的な扱いは受けていなかったことが分かります。
フィニアンがドイツ語を少し話せること、そして実験施設の「先生」たちと言葉で多少コミュニケーションを取ろうとした描写があることから、この施設はドイツ語圏であり、「先生」達もドイツ語を話していた可能性が高いです。
セバスチャンと坊ちゃんたちが動いたということはヴィクトリア女王がこの施設の存在について気づき、闇の中でこの施設を葬ったことになります。
この経緯がどのようなものだったのかも非常に気になりますね。
このように非合法な人体実験を行う研究施設の被験体として、フィニアンは当時存在していました。
生物兵器として「ビザールドール」と共通項のあるフィニアン
坊ちゃんが僕を「兵器」から「フィニアン」にしてくれたんだ
そういうフィニアンですが、
黒執事の中では実験により人体を兵器として利用されている存在がもう一ついます。それこそが葬儀屋が豪華客船編で生みだした肉人形(ビザールドール)です
葬儀屋も、ビザールドールを「最高の動物兵器」と明言しています。
「最高の動物兵器だろう?」と口を吊り上げる葬儀屋:黒執事13巻第60話「その執事、動揺」より引用 実験により作られたいびつで怪力な存在。この点において、フィニアンとビザールドールは一致していることが分かります。
フィニアンがビザールドール動揺遺体から蘇生された可能性についてはまだ明記されはいないものの、直感的な印象ではありますがフィニアンは元遺体、という訳ではなく生身の人間に人体実験をされたのではないかなと私は感じています。
ですがだとしても、ビザールドールとフィニアンの自我の持ち方を比べれば、生物兵器としてフィニアンの方が優秀であることは一目瞭然です。
このことよりフィニアンに人体実験を施した施設の技術力は、豪華客船編の葬儀屋が持つ技術よりも上回っていた可能性が高いです。
フィニアンの施設は時代的に「進みすぎている」
人間が持ち得る力以上の力を、実験により生きた人間に得させることが出来たこの施設の研究は、現代の私たちにも成し得ていない程の進みすぎた技術であることが分かります。
この「進みすぎている」という発言は、青の教団の施設を見た際死神オセロにより発せられました。
時代にそぐわない進みすぎた技術は、背後に死神もしくは悪魔の人外の力が関わっている可能性が高く、非常に重要です。
血液を採取する施設を見て「進みすぎてる」というオセロ:黒執事24巻第119話「その執事、示教」より引用 ドイツのこの施設の技術力が、何らかの人外の力を持ってしている可能性は非常に高いと私は感じています。
以前より葬儀屋に肉人形(ビザールドール)を受注した国はフランスなのではないかと当ブログでは考察していましたが、これに加えもしかするとドイツも関わってきている可能性もあるかもしれません。
フィニアンの施設を潰したのは「女王」と「死神派遣協会」か
以前より当ブログでヴィクトリア女王と死神派遣協会が背後で繋がっている可能性についてを考察してきました。
セバスチャン曰く、女王は後に時代を変えるうねりへと変わる小さな庁の羽ばたきが本当に見える人なのかもしれないと言っていました
この施設を潰した際も、敏感にこの進みすぎた実験へ鼻が利いた可能性があります。女王のことを「世界を変える羽ばたきをする蝶が見えるのでしょう」と語るセバスチャン:黒執事11巻第49話「その執事、奇矯」より引用 しかし本当にそれだけでしょうか?
この時代に進みすぎた技術を最も嫌がるのはおそらく人間ではありません。
最も嫌がる存在は、人間の生死を司り、時代を正しく進めていく役割をもつ人外なのではないでしょうか。時代にそぐわない便利な力が与えられることは人間にとってはメリットしかありません。ですが、ことわりを司る神にとっては邪魔でイレギュラーな存在となるだけです。
つまり、女王はバタフライエフェクトが何故か見えることは、近くに死神派遣協会からの助言があるゆえである可能性があります。
だとすると、この時女王の番犬によってこの施設が壊滅させられたことは、単にイギリスに対して不利だからという理由だけではなく、死神にとってもこの施設が潰しておくべき必要があったからなのかもしれません。
詳しい考察は下記記事をご確認ください!
引用源:www.under-taker.com
青の教団編進みすぎた科学技術合戦
青の教団編のファントムハイヴ VS S4 のミュージックホール対決。
ここでも様々な進みすぎた技術が登場しました。
・スピーカー
・マイク
・サイリウム
・ファスナー(衣装部分)
これらはすべて当時のイギリスには存在していません。
衣装のファスナー以外に共通することは「電気」です
当時の1889年は、まだエジソンが蓄音機を発明してから20年もたっていない時代です。
これらの電子機器は19世紀後半に目覚ましく発展しましたがまだまだライブを行えるほどではありません。
また坊ちゃんがプロデュースしたファントムファイブの公演形態は現在のライブの在り方と非常に近いものでした。
これは坊ちゃんの商才を表すものとしてが最も重要な意味合いかもしれませんが、これも「進みすぎている」と言えます。
【ネタバレ考察】『黒執事』25巻第121話「その執事、不動」/ファントムファイヴの公演に圧倒されるブラバット - 黒執事考察ブログwww.under-taker.com
女王の暗躍
これらの道具を作ったのはサリヴァンですが、
サリヴァンに投資し、発明を行える場所を提供したのはヴィクトリア女王でした。
実はこの時、
女王がさりげなく死神派遣協会と癒着した結果得られたのではないか?という進みすぎた技術をサリヴァンに与えています。
それについての考察は女王と死神派遣協会との関係性についての内容になってしまう為、次回改めて個別で記事を起こさせて頂きたく思います!
ジョン・ブラウン死神説
「進みすぎている」点としては、ジョン・ブラウンの存在自体についても当てはめることが出来ます。
ジョン・ブラウンは緑の魔女編の中で人間にはあり得ない速さでイギリスとドイツの間を行き来しました。
これは、ジョン・ブラウンが悪魔であるセバスチャンとほぼ同じ動きをしたということになります。
またジョン・ブラウンは眼鏡の形もかなり現代的で時代背景とは異なります。
「早すぎる」スピードで女王からの手紙をドイツに届けている
まずはこちらのコマをご覧ください。
黒執事20巻第93話「その執事、下降」より これは緑の魔女編内での女王の執事チャールズ・グレイ伯爵のセリフです。
セバスチャン側がドイツから事件の調査結果を送ってきたのに対し、その通達速度の速異常な速さを怪しんでいます。
このシーンですが、ジョン・ブラウンを通じ同じ話の中で回収される伏線となっています。
セバスチャンが人には不可能なスピードで手紙を届けたことに対抗し、女王サイドのジョン・ブラウンが全く同じように、ありえないスピードでセバスチャンに手紙を届けているのです。
人狼の瘴気の森に突然現れた馬蹄ジョン・ブラウンとその馬に対し、セバスチャンはこう尋ねます。
セバスチャン
「ブラウンさん遠路はるばるご苦労様です。ここまでは馬で?」それに対しジョン・ブラウンはこのように答えます
黒執事20巻第93話「その執事、下降」より 黒執事20巻第93話「その執事、下降」より 普通の人間では護符無しでは抜けることが難しい、瘴気の人狼の森をジョンブラウンはいともたやすく潜り抜けました。
しかも馬に乗らずに馬を連れてそれらを成し遂げたこと。不自然な点ばかりです。
セバスチャンは、女王に情報を届ける際人には不可能なスピードで実行しました。
しかしそれに対し女王サイドも、ジョン・ブラウンを通じて全く同じことを成し遂げることで対抗してきたことになります。互いにどうやら「人外」の力を隠す気はありませんね。
実際、ジョン・ブラウンとの会話でのセバスチャンの表情は何かに勘ずいているように皮肉げです。
セバスチャンには恐らくジョン・ブラウンの正体が大体把握できているのではないでしょうか?
そしてジョン・ブラウンと女王もまた、セバスチャンの正体についてある程度察しがついているものと考えられます。
これについては後半で詳しく伏線を交えて言及したいと思います。
ジョン・ブラウンについての疑惑は下記記事で詳しく考察をしています!
www.under-taker.com
田中さん人外説
タナカさんについても様々な疑惑が存在します。
中でも進みすぎている点として挙げるならば、当時のイギリスに日本人が存在したということ自体が歴史的史実と異なる早すぎる事態であることが分かります。
これは一体何を指しているのでしょうか?
タナカさんは本当に謎だらけのキャラクターで、
明らかにされていることがほとんどないといっても過言ではありません。タナカさんで明らかになったのは
タナカさんが先々代であるクローディアの代からファントムハイヴ家に勤めているということくらいでしょうか…
先々代から仕えていたと発言するタナカ:黒執事第145話「その執事、護送」より引用 クローディアが生まれたのが1830年
クローディアが亡くなったのが1866年です
【黒執事】時系列順ザックリ年表 - 黒執事考察ブログこの間には、
間違いなくタナカさんは既にイギリスにいたということになります。ではこの時代日本はどのような状態だったのでしょうか?
分かりやすく言えば、
岩倉使節団がイギリスに行く前ということになりますこの名だたるメンバーより先に田中さんはイギリスに行っており、 岩倉使節団1872年:幕末チャンネルより引用
かつ一流伯爵家で執事長を任されるほどの教養をすでに身に着けていたことになります。どれだけタナカさんが日本人としてイレギュラーな動きをしているかはこれだけでも納得できる方は多いのではないでしょうか
何故日本人のタナカさんがイギリスで執事をしているのか
これがとても大きな問題です。
黒執事には多国籍のキャラクターの登場が案外と多く、当時のイギリスの影響力の強さを物語るものとなっています。
しかし当時の19世紀に老紳士であるタナカさんが執事をしている事は、それを踏まえてみても明らかに違和感があることです。
当時の日本は
わかりやすく言えば鎖国中~幕末、明治にかけての時代です。バリバリ侍がいる時代。
オランダとの外交はあったものの、イギリスとの仲はまだ険悪で近い史実としては異国船打ち払い令などが出されていました。
その時代に何故タナカさんはイギリスにいたのか?
何故英語を話すことが出来るのか?
何故ファントムハイヴ家という名門伯爵家で執事長を務められるほどの英国の教養を身に付けられていたのか?この点についてがどうも歴史的史実と矛盾が生じます。
死神派遣協会の言葉を借りて言ってみれば
タナカさんは日本人としては遥かに「進みすぎている」ことになります。
詳しい考察は、下記記事にまとめてあります!
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死神派遣協会内の進みすぎた技術
最後に、死神派遣協会自身の進みすぎた技術について言及しておこうと思います。
オセロの「進みすぎている」という言葉が表す通り、死神派遣協会もまた「時代を超越した存在」です。
ボールペンを使い、当時存在しないエンジンを搭載したデスサイズ。そして今現在の私たちですら成し遂げていない超未来的な力である究極の「死者蘇生」という力。これらの未来の力が死神派遣協会にはすでに備わっていることが分かります。
進みすぎた技術:エンジン
当時はまだエンジンが存在しない時代でした。
となると、エンジンを搭載したチェーンソー型、芝刈り機型のデスサイズはすべて未来の器具となります。
現に、セバスチャンの口からもチェーンソー、芝刈り機という言葉が登場したことはなく、「あのような形は初めて見ますが…」と言っています。
チェーンソーは未来のものであるため、セバスチャンはその存在をそもそも知らなかった可能性があります。
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ボールペン
オセロの胸ポケットにさらりと入っているボールペンは未来のものです。
世界初の近代的ボールペンは1938年に開発されたことから、なんと約50年も先の未来の発明品であることが分かります。
レーザーやエレベーターがすでにあるにも関わらず、ボールペンが開発されていなかったなんてなんだかおもしろいです。
ユダヤ系ハンガリー人のジャーナリストのビーロー・ラースロー(László Bíró)が世界初の近代的ボールペンを考案し、1938年にイギリスで特許を取得。1941年にドイツを逃れてアルゼンチンに移住すると同国で会社を設立し1943年に同国での特許を取得してBiromeというブランド名で販売[14]。イギリス空軍がこのペンのライセンス品(Biro)を採用し、高い高度を飛行中の使用に際してボールペンは万年筆よりも液漏れしにくいことが知られることとなった。
引用源:
ボールペン - Wikipedia
死神のスーツ
死神たちのスーツのデザインも、実は未来のデザインであることが分かります。
私達には馴染みのあるリクルートスーツのような服を着ている彼らですが、当時のイギリスではこのようなスーツはまだ存在しませんでした。
1900年以降、フロックコートやモーニングコートなどの後ろが長い形から、長い部分を切り落とした現代的なスーツが現れ始めます。
ヴィクトリア朝末期から主流になったラウンジ・スーツ。
元はフロック・コートやモーニング・コートの長い裾を切り落とし、ゆったりとしたズボンで気楽に過ごせる普段着だった。
20世紀に入るころには、フロック・コートやモーニング・コートよりも、ラウンジ・スーツを着用する者が増え、現代のスーツの原型になる。大きな違いは、すべて同じ布で縫製されていること。ディトーズ(三つ揃え)とも呼ばれた。
現代人の感覚では、上着とズボンの布が同じほうが改まった服装に思えるが、フロック・コートやモーニング・コートのように別布のスーツが正装だった。
引用源:
https://matome.naver.jp/odai/2137991927763514801?page=2
眼鏡
最後に眼鏡についてです。
眼鏡自体は当時のイギリスにも存在しましたが、私が指摘したいのはそのデザイン性やフレームの形などです。
特にウィルとジョン・ブラウンが分かりやすいのですが、彼らのフレームは明らかに現代的な造りとなっています。
これらももしかすると「進みすぎた」という部類に含まれるのかもしれません。
パソコン
極めつけがパソコンです。
死神派遣協会に中には、パソコンが存在することが黒執事の扉絵の中で明らかになっています。
また背景にも鍵付きのロッカーが見えるなど、死神派遣協会の中の様子は現代と変わらない程発展していることが分かります。
死神のリスト
これは考えすぎかもしれませんが、死神たちがもつリストは、ある種私たちの時代よりもはるかに先の未来の力として描かれている可能性も否定できません。
死神たちはリストのおかげで誰がいつ死ぬかという未来を知っていることになります。
この未来を知ることが出来る力がどのように黒執事の中で影響を及ぼしてくるのか。注意してみる必要があるかもしれません。
まとめ
以上が「進みすぎている」という言葉に関する考察の全てとなります。
この死神派遣協会が黒執事のラスボスとして出てくる場合、今後この時代を凌駕した力に対抗していくことが黒執事の上でカギとなります。
もし今後私の予想通り、セバスチャンと坊ちゃんが死神派遣協会に向かっていくとしたらこのような「進みすぎている」事案に対抗する力が必要となります。
サリヴァン(緑の魔女)はそんな死神派遣協会に対抗する上で今後坊っちゃんにとって非常に重要なパートナーとなる可能性があります。
しかし重要な点は、サリヴァンの時代をも凌駕する発明を可能にさせているのは死神派遣協会との関係の疑いがあるヴィクトリア女王であるということです。
つまりサリヴァンの「進みすぎた」技術もまた、間接的にとはいえ死神派遣協会の力に依存したものとなってしまっている可能性があります。
時代にそぐわないものや進みすぎたもの。
上記のものが黒執事の中で出てきた場合、それらの近くにはそのイレギュラーを可能にさせた人外の力が存在する可能性が高いです。
今後の黒執事は、時代背景に比べて進みすぎた技術での戦いになっていくのではないでしょうか?
進みすぎた技術を存分に発揮したミュージックホール対決のファントムファイヴの公演はその序章だったのかもしれません。
死神派遣協会が、未来の力を持つことが出来る集団であることはほぼ間違いがなさそうです。
そんな未来の力に坊ちゃん達が今後どのように向き合っていくのか。
これからも楽しみにしたいと思います!
餅月