黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【ネタバレ】黒執事第139話「その執事、執刀」Gファンタジー2018年5月号

黒執事第139話「その執事、執刀」Gファンタジー2018年5月号

あらすじ

扉絵:「私は何物でも無く、何者にも成れる。」
椅子に座り足を組み、不敵に笑いながら左手の手袋を加え契約印をさらすセバスチャン。足元には犬、手元には鴉、肩には蛸がいる(すべてセバスチャンが擬態した姿)




悪魔の後出し
悪魔「貴方が復讐を遂げ、契約が完了した暁には報酬として貴方の魂を頂きます。」
坊っちゃんの顔をつかみ、後ろから覗き込むように見る悪魔。

坊っちゃん「えっ!ちょっと待て!だってお前はもうシエルの魂を・・・。」
驚き椅子から立ち上がる坊ちゃん。
悪魔「あれは私が現世に顕現するための渡り賃。私への報酬ではありません。先ほどから何度もお伝えしているはずですが?」
坊っちゃんの反応を意地の悪い笑みで見つめる悪魔

坊っちゃん「そうか、分かった。」
あまりにも簡単に認める坊ちゃん。その表情は まるで「当たり前」といった様子であり、何の邪念もない。思わず驚く悪魔。
悪魔「随分とあっさり了承されますね。この話をすれば大抵の人間は取り乱すものですが。」

坊っちゃん「支払いを渋ってほしいのか?変な奴だ。使用人に給金を払うのは当たり前だろ。それに、今の僕には復讐以外目的はないし丁度いい。復讐を終えたら僕の魂はお前にやろう。だからそれまでは絶対に僕との約束を守れよ。」
悪魔「ええ、もちろんですとも。」
坊っちゃん「ところでお前に食われた魂はどうなるんだ?」
悪魔「どうもしません。審判の時を待たずしてただ消え去るだけです。」
坊っちゃん「そうか。・・・・いいな。それはいい。いつまでもシエルであり続けることは僕には難しいだろうから。」

微笑を浮かべる坊っちゃん。その背中はとてもさみしげだ。
坊っちゃんの視線の先にはシエルの遺体がある。

坊っちゃん「最後に・・・僕がシエルとしてヴィンセント・ファントムハイヴの跡を継ぐためには当主の証明である指輪が必要だ。」
悪魔「指輪…ですか?」
坊っちゃん「誰にも奪われないように僕らがとらわれた日にシエルが飲み込んだ。」
悪魔「なるほど。しかし人間の代謝を考えればすでに体外に排出されているのでは?」
坊っちゃん「いいやきっとまだ持っているはずだ。シエルはこうと決めたら頑固だこだから、きっとどんなことをしてでも手放していないと思う。」

じっと遺体を見つめる悪魔
悪魔「・・・ほう、さすが御兄弟ですね。おめでとうございます。円環状の金属が腹部に残されているようですよ」
坊っちゃん『・・・!!本当に、本当に僕と家に帰るつもりだったんだ。シエルは』
シエルの芽を閉じさせる坊ちゃん。

悪魔「指輪は私が取り出しましょうか。」
坊っちゃん「いい触るな!これは長男の役目だ。」

シエルの体に刺さる剣に手を伸ばすも、その手は一瞬ためらいをみせる。
坊っちゃん『指輪を嵌める資格があるのは伯爵を継ぐ者だけ。だから僕は――――絶対に僕の手で指輪を取り出して見せるーーー!』

坊っちゃん「・・・・ッああああああ!」
ナイフに手をつかみシエルの体と向き合う坊ちゃん。
時間が空いたのか、次のシーンでは坊ちゃんは床にうずくまっている。周りには血と、坊ちゃんのものとみられる二回嘔吐した嘔吐物が見える。坊っちゃんの両手は血で濡れており、右手には同じく血濡れのナイフが握られている。

悪魔「骨を避けながら肉を裂き、複雑な臓器の中から小さな指輪を見つけ出すなんて今の貴方(子供)には無理ですよ。ゲーゲー吐いちゃってまあ・・・」
坊ちゃんは指輪を取り出すことが出来なかった。嗚咽をだして静かに泣く坊ちゃん

悪魔「私が取り出します。いいですね?」
坊っちゃん「・・・・頼む。」
悪魔「おやおや随分とぐちゃぐちゃにしてしまって・・・。」


覚悟を決めればすべて思い通りになる―――はずが無い。
シエルだってお父様だって
きっとそうだった。

悪魔「ほら、ありましたよ」
その言葉にハッとする坊ちゃん。ずるりと悪魔の職種には血濡れの指輪が絡んでいる。
その職種はセバスチャンの手に代わり、血まみれの坊ちゃんの手に指輪が渡される。(渡すタイミングで悪魔は手を人間のものに変えたためか、手袋をしているにもかかわらずその手は指輪をつまむ指先以外どこも全く汚れていない。)

坊っちゃんの手に乗った指輪はズシリと、本来の指輪が持つ質量の重さ以上に重かった。

悪魔「改めましておめでとうございます。シエル・ファントムハイヴ伯爵。---嗚呼、いけない。貴方に嘘を吐いてはいけないんでしたね。」
坊っちゃん「・・・・そうだ。二度と僕の名前を呼ぶな。僕はシエル・ファントムハイヴ伯爵。今後気安く僕の名前を呼ぶことも、僕の前に立つことも、使用人には許されない!今日からお前は、僕の下僕だ」

主従のはじまり。
第139話終了

考察に続きます

餅月