黒執事考察ブログ

葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたブログです。『黒執事』に隠された「嘘」と「伏線」に、貴方も騙されていませんか?※本誌内容に言及します※

【キャラ別考察】ケルヴィン男爵のモデルは実在する物理学者

こんにちは、餅月です
今回はケルヴィン男爵について考察していきたいと思います。

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黒執事7巻第31話「その執事、願望」より
黒執事の中ではサーカス編のいわゆるラスボス
恐ろしく、おぞましく、どこか幼稚で、美しい悪の貴族に魅せられてその実を破滅させた哀れな人物として描かれています。
しかし実は19世紀イギリスにはケルヴィン男爵が本当に存在します。おそらく高校物理を経験した方はご存知だと思うのですが、絶対温度の単位として「K(ケルヴィン)」という単位名になっているほど有名です。今回はそのケルヴィン男爵について書いていきたいと思います。

ウィリアム・トムソン

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wikipedia

初代ケルヴィン男爵ウィリアム・トムソン
(英: William Thomson, 1st Baron Kelvin OM, GCVO, PC, PRS, PRSE、1824年6月26日 - 1907年12月17日)アイルランド生まれのイギリスの物理学者。爵位に由来するケルヴィン卿(Lord Kelvin)の名で知られる。特にカルノーの理論を発展させた絶対温度の導入、クラウジウスと独立に行われた熱力学第二法則(トムソンの原理)の発見、ジュールと共同で行われたジュール=トムソン効果の発見などといった業績がある。これらの貢献によって、クラウジウス、ランキンらと共に古典的な熱力学の開拓者の一人と見られている。このほか電磁気学や流体力学などをはじめ古典物理学のほとんどの分野に600を超える論文を発表した。また、電磁誘導や磁気力を表すためにベクトルを使い始めた人物でもある。


熱力学
1845年、ケンブリッジ大学を卒業したトムソンは、パリのルニョーのもとで実験技術を磨き、同時にクラペイロンの論文を通じてカルノーの研究を知った。トムソンはルニョーの実験結果とカルノーの研究結果を発展させ、1848年に、「温度が物体中のエネルギー総量を表す」という絶対温度の概念を導いた。この単位は後に彼にちなんでケルビン(K)と名付けられた

引用源:
ウィリアム・トムソン - Wikipedia

【余談】ケルヴィンの物理学

分かりやすく言えば、温度には2つの単位があります。
それは普段我々が使っている℃(セルシウス温度)K(ケルヴィン)です。
ほんの少しだけ説明すると、我々が普段使っている何度、という数字に273を足す事で単位をKに変更することが出来ます。あら思ったより超簡単!

例えば今日の気温が11℃です。これをKに変えたい場合は単純に273を足すだけ。今日の気温を絶対温度に置き換えると「284K(ケルヴィン)」であることが分かります。
ひゃーこんなにケルヴィン男爵がいたらコワいですね!
これ以上は単なる物理のお勉強となってしまいますのではしょります。

実在のケルヴィン男爵は健全な人物

そんなこんなではありますが19世紀イギリスで「ケルヴィン男爵」といえばもう間違いなくこの方といえます。枢先生もこのケルヴィン男爵の名前から黒執事のケルヴィン男爵を生みだしたのでしょう。
しかし、実在するケルヴィン男爵には黒執事で感じるような異常な性格などはなく特に大きな事件も無かったようです。

19世紀は、イギリスをはじめヨーロッパで様々な科学が目覚め始めていました。それは近代の科学にも未だに大きく影響を残しました。たくさんの有名な科学者が誕生しましたが、まだまだ宗教が力を持っていた時代、倫理観が合わず迫害されることも多くあったようです。

今後の展開予想

黒執事も今まさに、死神派遣協会を通じて「神」と「近代科学」との対決を示唆するような展開に向かいつつあります。

以前どこかの記事でも言及しましたが、ケルヴィン男爵はサバトの中の大人唯一の生き残りです。彼はもうすでに死んでしまいましたが、実はとても重要な人物であった可能性もあります。なぜ枢先生は物理学者の名前からケルヴィン男爵を作り上げたのでしょうか?
未来と科学。これらが後に黒執事では大きな影響を及ぼしてくるよという、枢先生からのヒントだったのかもしれませんね

餅月