黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【ネタバレ考察】『黒執事』第160話「その執事、疎放」/ドジっ子メイリンのイメージが180度変わる、壮絶なメイリンの過去/「ドジ」をしたら殺される環境にいたメイリン

こんにちは、餅月です!
『黒執事』最新話第160話「その執事、疎放」Gファンタジ―2020年2月号の考察をしていきたいと思います。

疎放とは
大ざっぱなこと。綿密でないこと。また、そのさま。

引用源:疎放(そほう)とは - 疎放の読み方 Weblio辞書

前回のネタバレあらすじ&考察記事はこちらです。
www.under-taker.com

あらすじ:黒執事第160話「その執事、疎放」Gファンタジー2020年2月号

※考察に必要最低限の大まかな話の流れのみです。
詳しく知りたい方はぜひ本誌を買ってください!(^^)
※伏線として重要な可能性がある点は線と太文字で強調してあります。

扉絵:フードとマントをかぶり、マスケット銃をもつ厳しい顔の幼き日のメイリン。異名である「梟」も飛んでいる

彼方より死は来たるーーー

・坊ちゃんの暗殺を命じられ、ファントムハイヴ邸に赴いたリン(メイリン)

・暗殺の為に使用人の動きを探るが、1週間たっても確認できた人間はセバスチャンとフィニの2人だけだった。

劉がマルセイユから発ち、英国にあと3日で到着すると連絡を受け、坊ちゃんの暗殺をせかされるリン。その間、青幇(中国マフィア)のリンへの扱いは酷いものだった。

・毎朝二階の角部屋のカーテンが8時に開くことから、そこが坊ちゃんの寝室と突き止めたリン。

・狙撃を試みるがセバスチャンにより弾道をアーリー・モーニングティー用のポットでずらされ暗殺は失敗に終わる

初めてしくじったことにうろたえ逃亡を図るリン

・セバスチャンは少し気にするも変わらずお茶の種類を説明し、坊ちゃんに「もっと他に言うことがあるだろ!?」と突っ込まれる

まさかにアクシデントで暗殺失敗!?
第160話終了

今回新たに張られた伏線箇所

今回新たに張られた重要そうな伏線の箇条書きです。
具体的な考察は、根拠とともにこの後詳しく書きます!

・メイリンが入る前、屋敷にいる使用人はセバスチャンとフィニアンの二人だけだった
・劉が到着する前に、白はファントムハイヴ伯爵暗殺の手柄を立てたかった
・劉は、青幇としてファントムハイヴ家との交渉の過程でメイリンを手放すことに合意した可能性あり
・坊ちゃんの部屋は二階の角部屋(※個人的なファン心理として重要( ..)φメモメモ)
・リンははじめて狙撃をしくじった

葬儀屋ヲタの叫び(感想)

今回のお話は個人的に面白いシーンとかわいいシーンが多い話だなーと感じました✨!心のオアシス回!
メイリンがまだまだかわいそうなものの、間に入ってくるフィニと坊ちゃんの可愛さ、そして誰もいないのにお屋敷が回る様子のシュールさがその苦しさを癒してくれていますwww

今回の題名の疎放の意味ですが、多分セバスチャンがメイリンの弾道をポットで雑に弾いたことを意味しているのかなって感じましたww
セバスチャン凄すぎるけどポットで弾道を変えるは確かに流石におおざっぱ‥!ww(/・ω・)/www

ハラハラドキドキの物語を追うのもすごく楽しいですが、時折こんな風にギャグがポンと織り込まれるのもまた黒執事の魅力ですよねー!

そのたびに我々ファンは思い出すんです…シリアスなシーンが続こうとも黒執事は紛うことなきギャグマンガであるいう事実を…( ^)o(^ )

フィニも坊ちゃんも可愛くて、久々のセバスチャンもイケメンで心がほっこりしました(#^^#)
過去編だからフィニがちょっと幼くて、顔がほんの少しいつもより丸くて目も真ん丸ですごくかわいかったです!あと狙撃を受けた直後の坊ちゃんの「へ!?」という表情がとても印象的でした。あの顔は今まで見たことが無かったなあ

ちなみに今回の話の中で
フィニがさらっと「サヤエンドウって育つといんげん豆になるんですよね!」というシーンがあり、それを受けて私は「へーそうなんだー!ということはそれが育つと大豆になるのかーーー( ・ω・)」なんて思って読み進めていたんですが、そうしたら次のコマでセバスチャンが「なりませんよ、どこで覚えてきたんです?」って呆れた顔で言っていて

私「あ‥‥wwww」

ってなりましたwwww

私なんならさらに枝豆も混ざってましたwwwww

rassic.jp
それでは考察に移っていきたいと思います!

考察

はじめて狙撃をしくじったリン

そして今回の話で、リンの中で大きな出来事がありました。
それは初めて狙撃でしくじったということです。

これはメイリンにとってただの失敗以上に非常に大きな出来事だったはずです。
今までメイリンはしくじったことが無いからこそ生かされていました。

命を脅されて仕事をする描写も何度もあったことから、メイリンにとって「失敗」はそのまま「死」を意味していたはずです。

メイリンが入る前、屋敷にいる使用人はセバスチャンとフィニアンの二人だけだった

これが今回貼られた伏線の中で一番重要な内容かもしれません。
メイリンは一週間ファントムハイヴ邸を観察していましたが、確認できた使用人はセバスチャンとフィニアンだけでした。

このことからファントムハイヴ家に仕えた使用人の順番は、
早い方からフィニアン、メイリン、そしてバルドの順だった可能性が高くなりました!

セバスチャンはメイリンの存在に気づいていた可能性がある

坊ちゃんの暗殺を成功させるためにファントムハイヴ邸を一週間も観察していたメイリンですが、襲撃より前に既にセバスチャンに存在を気づかれていた可能性があります。

寄宿学校編で、坊ちゃんが紫寮を放火しデリック・アーデンの行方を捜していた際、セバスチャンは「悪魔はこの程度の距離なら生きた人間の気配を彼らの魂で察知できます」と言っています。
これは悪魔についての説明の意味ももちろんあると思いますが、それに加えセバスチャンが今回の狙撃の為に潜伏していたメイリンの存在に既に気づいていたという伏線も含んでいる可能性があります。

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「悪魔はこの程度の距離なら生きた人間の気配を彼らの魂で察知できます」と語るセバスチャン:黒執事16巻第74話「その執事、入場」より引用

劉が到着する前に、白はファントムハイヴ伯爵暗殺の手柄を立てたかった

リンの上司である白は、青幇幹部としてイギリスでの売り上げを伸ばすために女王の番犬を邪魔とみなしリンに暗殺を命じました。
しかしこの選択がまずかったことは言うまでもありません。

それに対し、劉は白とは真逆の態度に出た可能性が非常に高くなりました。
劉は白に代わり、女王の番犬と手を組むことでイギリスでの青幇の立場を確立しようとしたという流れが、現在の劉と坊ちゃんの関係性を踏まえると一番自然に感じます。

劉「私が手を組もうと思ったのは"この"伯爵だよ」

劉は指名手配された坊ちゃんを阿片窟に匿った際、「私が手を組もうと思ったのは"この"伯爵だよ」と言いました。

このセリフは
劉が今回の坊ちゃんの逃亡を助けるという意味だけでなく、この過去編で劉が青幇幹部として坊ちゃんと組むか、それとも白の選択同様潰すべきか見極めた際も意識されたダブルミーニングの伏線である可能性があります。

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「私が手を組もうと思ったのは"この"伯爵だよ」と語る劉:黒執事28巻第147話「その執事、唐様」より引用

そんな劉も、メイリン過去編の中で着々と英国に近づいてきました。

ロン毛三つ編み劉の姿が見れる日ももう目の前のように感じます。楽しみ!!

青幇(劉)と女王の番犬(坊ちゃん)の交渉内容考察

劉が到着することで、白と立場が入れ替わることはほぼ間違いなさそうです。
またそのうえで気になるのは青幇が女王の番犬を暗殺しようとしたにもかかわらず現在も英国に存在しており、なんなら番犬と協力しあっているという点です。

恐らくこの流れは、
英国についた劉と坊ちゃんが交渉を経て作り上げた形である可能性が高いのではと私は感じています。

女王の番犬を一度暗殺しようとしたにも関わらず、青幇がイギリスで商売を続けているためにはそれなりの条件が課せられたはずです。

現段階で予想できるものは以下の通りです。
※他にもあるかもしれませんが現段階では考察不可能です。

・坊ちゃんを暗殺しようとした白への処罰(殺害、もしくは国外追放)
・イーストエンドの東洋人街の管理
・スナイパーであるリン(メイリン)をファントムハイヴ家が使用人として譲り受けること

坊ちゃんはこれらを提示し、劉はこのファントムハイヴ伯爵と組むか組まないかを吟味し(※先ほどの伏線です)これを利益になると判断し飲んだ可能性があります。

リンは青幇にとっても使える凄腕のスナイパーでした。普通でしたらそう簡単に青幇がリンほどの腕前の人材を手放すことはないと思います。
ですが英国での商売と天秤にかけ、劉はこれをのんだ可能性があります。
ついでに劉とメイリンは現在もよく顔を合わせていることから、ファントムハイヴ側が青幇の許可なく勝手に引き抜いたという形ではどうも無さそうな気がします。

今後流れ予想考察

今後の流れが予想できそうな状態になってきたので、簡単に今後の流れを予想してみたいと思います。

  1. セバスチャンがメイリンを追う

当主が暗殺されそうになって、セバスチャンがそれを許すはずはありません。
現在必死に逃げているメイリンですが、セバスチャンによって引き戻され、過去回想の冒頭部分につながる可能性があります。

  1. セバスチャンがメイリンを勧誘する

メイリンからの襲撃を受けた際、セバスチャンは弾を受けたポットと窓ガラスを交互に見て、メイリンの射撃の正確さを見抜いた様子を見せました。このことから射撃を受けた時点で既にセバスチャンはメイリンの利用価値を踏み勧誘までを考えていた可能性があります。

  1. 劉、英国に到着
  1. 劉と女王の番犬の交渉

劉と坊ちゃんが交渉し、先ほど考察した内容とリンを渡すことを交渉

  1. 青幇と女王の番犬の協力体制が確立
  1. セバスチャンが、メイリンが女の子であることを見抜き、メイド兼スナイパーとして雇い現在に至る

男のふりをしていたのは身を守るためか

メイリンは幼いころから男のふりをしていました。
両親に死なれ孤児となってしまったメイリンは、自分の身を守るために自分が女であったことを隠していた可能性があります。

青幇がそれに気づいていたかはまだ定かではありませんが、今のところメイリンが女の子だということについての言及が一度もないのでメイリンが実は女の子であるということに誰も気づいていない可能性があります。

初めてメイリンが女の子であると気づいたのがセバスチャンである可能性

現在のメイドとしてのメイリンはセバスチャンにメロメロです。
まだこれは根拠はありませんが、メイリンがここまでセバスチャンにほれ込んだ理由はもしかするとメイリンが女の子であるということに初めて気づいた相手がセバスチャンだからかもしれません。

セバスチャンは悪魔なので、メイリンが本当は女性であることを見抜くことは簡単そうです。
誰も気づかなかった自分が女だという事実に、セバスチャンが当たり前のように気付いたとしたらそれは惚れてしまいますよね!
どんな伝え方をするのかなー、サラッと女の子だという前提で話を始めそうな気もしますし、メイリンの境遇も汲み取った気遣いの有る伝え方をするのかもしれませんね。
まだ妄想ではありますが、どっちでもかっちょいいです

またセバスチャンは完璧な執事のふるまいで、内心でどう思っていようが関係なく使用人たちに対しても礼節ある態度をします。

そんな態度で今まで扱われたこともないレディーとしての対応をされてしまったら、あの男らしかったメイリンが一気に骨抜きになってしまうのも頷けます…!!!

今回ファントムハイヴ伯爵の暗殺の任務についてやってきたメイリンですが、汽車では近くに豚たちが一緒に乗っていました。
あれほど優れたスナイパーだったメイリンですが、青幇の対応は最後まで最悪で、恐らくメイリンは汽車の切符も与えられることはなく、貨物として輸送中の豚に紛れてこっそりと汽車に乗ったのではないでしょうか。

ちなみに劉も、白よりは女性を大事(?)にするイメージがありますよね。
メイリンが女の子だと知り、白からの扱いを知ったら、なんだか劉は「ごめんね~」とメイリンに対していつものようなへらへらした様子でさらっと謝ったりしそうだなあなんて妄想しました。(これは根拠ないです笑)

おまけ:銃についての正確な描きこみがすごい!!

実は黒執事は戦闘シーンの銃器の描写が非常に正確に細かく描かれているということはご存知でしょうか?
知人に銃や武器、戦車が好きな人がいるのですが、その人に黒執事を読んでもらったところ黒執事の中で銃器はしっかりとリアルに描かれているそうです。(特に緑の魔女編での戦車、戦闘シーンなど、弾のまわり方まで忠実だ!薬莢の描き方もすごい!とものすごく熱弁されました)
今回もその点からの知識を頂きましたので記載させて頂きます!

※この方にご助言いただきました銃器から見る黒執事の記事も近いうちにあげさせて頂きますね!

ポットについたリアルな跳弾の痕

セバスチャンは、メイリンの狙撃をティーポットで跳弾させ暗殺を阻止しました。
これは疎放でありながらも非常に難しい技術であることが分かります。

ポットは陶器の為、当然割れやすいです。
ほんの少し角度がずれていればあっという間に弾はポットを貫通してしまいます。

それにも関わらずセバスチャンは脆いポットを弾丸に絶妙な角度で添わせることで弾の軌道をそらしました。
その際、ポッドについた弾痕が真円でなく涙型になっているのが非常にリアルなものとして描かれていることが分かります。

跳弾した痕が、非常に細かく表現されている点とのことです

メイリンのマスケット銃

青幇から支給されたメイリンのマスケット銃ですが、確実にこれ!というものは見つからなかったものの、恐らくこれらをモデルにしたのではないかという銃がいくつかみつかりましたのでご紹介したいと思います

1853年式エンフィールド銃

エンフィールド銃 - Wikipedia
・英国の銃
・上に飛び出たハンマー部分がメイリンの銃とは異なるが雰囲気は一番近い。
・配備期間も過ぎているので、もしこれだった場合その後裏社会に出回ったというのも無理のない設定に感じる

モシンナガンM1891

モシン・ナガンM1891/30 - Wikipedia
・ボルトが描かれてないため若干異なる
・狙撃銃のイメージある銃。
・ただし帝政ロシアの銃なので、イギリスに出回っていたかは怪しい

スプリングフィールドM1903

スプリングフィールドM1903小銃 - Wikipedia
・これだとサイドの溝がある点が異なる
・時代がちょっと先過ぎるので違う可能性が高いが、一部モデルとして使用されたという可能性はあり

まとめ:「ドジ」をするメイリンの見方が180度変わるメイリン過去編/ドジをしたら殺される環境にいたメイリン

いよいよメイリンの過去編も大詰めになってきました。
そんな中で久しぶりの登場したセバスチャンと坊ちゃんですがその安心感と言ったらもう………!!
青幇でのメイリンの対応は散々だったので、本当に「早くセバスチャン坊ちゃんきて!!」という気持ちでした

ここからメイリンがどんなふうに恋する女の子に変わっていくのかがとっても楽しみです(#^^#)絶対に可愛い…人
あの独特の「ですだ」という訛りがどうやってメイリンに出てきたのかも気になりますね笑

メイリンの過去は想像していたものよりはるかに残酷なものでした。
メイリンは、ミスやドジをしたら殺されるという過去があったのです。

それを踏まえると、今のドジっ子メイリンの姿が、それを見せること自体メイリンがどれだけ心を開いているかが分かるような気がします。
メイリンの「ドジ」を見る目が180度変わる、そんな過去編のように私は感じました。

怒られはするもののミスやドジをする自分を受け入れてもらえる今のファントムハイヴだからこそ、今のメイリンは生き生きと怯えることなく素の自分でメイドが出来るのでしょう。

ドジをすると殺されなくてはいけない過去を持っていたメイリンですが、そのメイリンが唯一「坊ちゃんの暗殺に失敗するというドジ」をしたことで、結果的にセバスチャンたちと会うきっかけになったことを感じると一言では言い表せない感情が胸にこみあげてきます。

例え坊ちゃんやセバスチャンにその気が無かったとしても、メイリンがファントムハイヴ家に忠誠を誓うのは十分なはずです。当然いくら給料を積まれたところで、その恩はもはやお金で買えるようなものではないでしょう。

メイリンがジェーンの誘いを断るのは、私は確実だと思います!!

いけ!メイリン!!
ヒースフィールド男爵邸をぶっ潰せ!!!!!

全力で応援しながら来月号も楽しみに待ちたいと思います!(#^^#)

餅月