黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【考察】真シエルは今までのビザールドールと真シエルは、動く「動力」が根本から違う可能性/真シエルにとって後継者争いは建前であり、真の目的は別である可能性/目的は坊ちゃんの囲い込みのみか

こんにちは!餅月です。
今日は真シエルの魂問題について考察してみようと思います。


坊ちゃんの双子の兄、真シエル
彼は葬儀屋の死者蘇生の力により蘇りました。

この真シエルですが、様々な謎が残っています。

その中で最も大きな疑問が、
真シエルの魂が今どうなっているのかという問題です。

今回はこの謎について考察してみようと思います。

真シエルについてわかっていること

確定していること

・坊ちゃんの双子の兄である

・悪魔召喚儀式で真シエルは確かに命を落とした

・スフィア・ミュージックホールのシリウス様である

・ソーマを撃とうとした


謎なこと

・何故シエルの名前が悪しき名となったのか

・真シエルの魂はセバスチャンによって食べられたはずなのに今の真シエルの魂はどうなっているのか

・真シエルの目的

セバスチャン「貴方のような方にお会いしたのは私も初めて」

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セバスチャンの発言:黒執事26巻第84話「その執事、認証」より引用

セバスチャンは坊っちゃんとの契約の縛りから嘘がつけません。

セバスチャンは葬儀屋が作った肉人形(ビザールドール)には何度も顔を合わせていますが、それにもかかわらず真シエルに対し「あなたのような方にお会いしたのは初めて」と言いました。

このことから、
今回の真シエルは今までのビザールドールたちとは根本的に大きな違いがある可能性があります。

ビザールドールと真シエルの違い

今までのビザールドールと真シエルの違いを考えてみたいと思います。

今までのビザールドール

魂が無い
・魂が無いため、魂を求め生者に遅いかかる
・会話が出来ない
・自分で考えたり行動することが出来ない
・傷がある
・「未来への願望」に質がされる

真シエル

魂が無い
・魂は無いが、魂を求め生者に襲い掛かることをしない(何かで代理を果たしたか)
・会話が出来る
・自分で考え行動できる
・傷が無い
「未来への願望」により上質な仕上がりとなったか
輸血の技術が加わった

魂を持たずに生前の姿とほぼ変わらない様子で復活

真シエルですが、
結論から言えば魂を持たないまま復活を果たした可能性があります。

豪華客船編内での回想で、葬儀屋に襲い掛かる真シエルが描かれました。

死神に魂があるかはまだ不明ですが、
葬儀屋をスルーせず噛みついたということは葬儀屋が持つ魂に反応しそれを奪おうとして噛みついた可能性があります。

その後の可能性としては下記の可能性があります。

・魂が無いまま何かしらで補い生前に近い形での復活を果たした
・誰かの魂を入れられた

私は、真シエルは魂が無いまま何かしらで補い生前に近い形での復活を果たしたのではないかなと考えています。

そして、セバスチャンが「あなたのような方と会ったのは初めて」と言った理由は、

・悪魔が魂をとってから復活した人物は「あなたが初めて」
・魂を無くした後、ここまで生前に近しい形で復活したのは「あなたが初めて」


上記の意味があったのではないかなと考えています。

そして、それを果たす為の補いの技術として使用されたのが輸血と、真シエル本人の「未来への強い願望」だったのではないでしょうか。

真シエルは、坊ちゃんと二人で生きていく未来を異常なまでに強く描いていたキャラクターである可能性があります。
これについては長くなってしまうので後日考察記事を上げさせていただきます。

また、他にも
悪魔が食べたはずの魂を奪い取って復活した人物は「あなたが初めて」と言う可能性もありますが、その場合真シエルの体が今も尚不完全である理由が少し疑問点として残ってしまう為今回は考察しないでおこうと思います。

真シエルに別人の魂が入っている可能性が低いと考える理由

今まで真シエルのナカの魂が何なのかは大きな疑問としてこのブログのコメント欄でも様々な意見を頂きました。

一番多かったのは
ヴィンセントの魂が真シエルの中に入っている説でしょうか?

確かにその可能性も無きにしも非ずなのですが、
葬儀屋が豪華客船編の際に「人の魂なんて自分のものに出来るわけないんだけどねえ‥」といったことから、他人の魂を誰かに移植することは不可能なのではないかなと考えています。

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他人の魂は自分のものに出来ないと語る葬儀屋:黒執事13巻60話「その執事、動揺」より引用

となると可能性が出てくるのは
真シエル本人の魂か、それとも魂なしで復活したかです。

私は題名にもある通り、
真シエルは輸血の力を用い、魂なしの形で復活したのではないかと考えています。

セバスチャンが食べた魂

セバスチャンは真シエルの魂を、
人間界へ悪魔が来るための渡り賃として坊ちゃんから奪いました。

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セバスチャンの嘘を付けない主張:GF2018年6月号黒執事第140話「その執事、主張」より引用

セバスチャンは嘘が付けない

先ほども言及した通り、
セバスチャンは嘘がつけません

契約前のセバスチャンの悪魔としての主張は、嘘を付くなと命じられる前の話なので信憑性に欠けます

しかし契約後にこの事実を再度復唱したことから、セバスチャンが本当に過去に真シエルの魂を受け取っていたことは確定となりました。

輸血との関係性

真シエルが復活する前後での研究の違いには
輸血技術の有り無しをあげることが出来ます。

おそらく、
輸血は何らかの形でよりリアルな走馬燈の続きを見せるエピソードとして力を発揮している可能性があります。

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もはや哲学レベルなエピソードの説明:黒執事18巻第84話「その執事、想像」より引用

いままでの研究では
死者蘇生をするために単に偽物のレコードをつないだり、未来への願望を素材にして体を動かしたりして死体を動かしている状態でした。

そこに新たに輸血という技術を使ったことにより、この技術がさらに何らかの進歩を遂げた可能性があります。

そしてその何かしらの進歩とは、

・より生前の姿に近づけるもの
・自分で考え、行動出来るようになること
・むやみに他人の魂に反応せず攻撃するようなことが無くなること

以上の点を改善するに至った可能性があります。

恐らく未来への願望が肉人形の出来の良し悪しを決めていることは変わらないでしょうが、それに輸血技術を加えることで魂を持たずとも生きている人間と全く変わらないほどのクオリティの肉人形の生成に成功したのかもしれません。

真シエルとビザールドールの「動力」の違い

追記:真シエルから見るビザールドールの進化の歴史については、下記記事に詳しくまとめなおしました!
www.under-taker.com


分かりやすく、進化したビザールドール達と、過去のビザールドール達で比べてみようと思います。

真シエル(アガレス副校長)
・未来への願望

特徴:誰でも攻撃する訳ではない。魂に反応し闇雲に襲うことをしない。会話が出来、生前の様子と似ている

今までのビザールドール
・自分に欠けた魂を補おうと、最も近くにいる魂を持つ人間に差別なく襲いかかる

今までのビザールドールは最も近くにいる魂に反応し襲い掛かりました。

死神たちにも襲い掛かっていたことから、死神も魂を持っていると考えられます。

しかし、このビザールドールと一線を引く存在が寄宿学校編でのアガレス副校長と真シエルです。

デリックアーデンもこの分類に入るかもしれません。

www.under-taker.com

アガレス先生も、葬儀屋の指示があるまでは闇雲に襲うことをしなかったので、真シエルと同様に、もはや動いていることは「魂を求めて」ではないことが分かります。

真シエルは「未来への願望」で動いているか

輸血は、「魂」とは関係ないか?

これはまだ確証は有りませんが、
輸血は、魂をカバーする理由で使用されている訳ではない可能性があります。

理由は、もし輸血が魂の代わりであるとすれば、輸血が必要になった真シエルに攻撃性が見えておかしくないからです。

ですが、バイオレットから輸血を求める際も、真シエルは会話が出来ました。

また、最新話で輸血不足から倒れたときも、気絶するだけで攻撃性は見られませんでした。

もしかすると、それ以上に更に輸血を必要になった際は、今までのビザールドールのように攻撃性を取り戻す可能性はありますが、今のところですと、輸血が必要なことと魂の補うことは特に関係性が無いかなと感じました。

真シエルの動力こそ「坊ちゃんへの執着」か

真シエルをここまで精巧に復活が可能だった理由は、真シエルの未来への願望が非常に充実したものである可能性が高いです。
そしてその願望こそが、坊ちゃんへの執着である可能性があります。

根拠と共に具体的に考察していきたいと思います。

小さい頃の真シエルが、
「伯爵ではなく僕も弟と一緒におもちゃ屋になる!」と言った直後、このような発言をしています。

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真シエルにとって伯爵とは「なるしかない」ものであり「なりたい」ものではない可能性:黒執事26巻第133話「その執事、没了」より引用

これは、真シエルにとって
ファントムハイヴ伯爵は「なりたいもの」ではなく「なるしかない」強制のものであるようにかんじます。

しかも、これは弟と一緒にいるということと天秤にかけた際のセリフです。

真シエルにとって伯爵になることは坊っちゃんと側にいたいことと比べたら取るに足らないことであるという内面を表す重要な伏線である可能性がとても高いです。

真シエルをここまで動かす未来への願望は、坊ちゃん本人へ向けられた愛情からなのかもしれません。

兄シエルは、この坊ちゃんへの歪んだ愛情故に道を踏み外したキャラクターである可能性があります。
詳しくは下記記事にまとめてあります!
www.under-taker.com

まとめ

しかしこうしてみると、
真シエルサイドは坊ちゃんに比べて随分と不利な状態であることが分かります。

・死神派遣協会からの強力な追手
・血液を必要としないとまだ不安定な真シエル(そのシーンを見られたらアウト)
・自分が死んでいた3年間をどのように言い訳するのか
・坊ちゃんが女王の番犬としてスフィアを追っていたことが警察で認識されればスフィアへの坊ちゃんの介入疑惑は晴れてしまう可能性

真シエルが不利な点については、下記記事で詳しく考察しています!
www.under-taker.com

もしかすると、真シエルにとってはファントムファイブの公演の勝ち負けがどうでもよかったように、この表向きの戦いの勝敗はどうでもいいことなのかもしれません。
あまりに不利な点が多すぎます。
ファントムハイヴ家の後継者争いという戦いは名目上だけで、実際の目的は坊ちゃんを自分の下に物理的に囲い込む、これだけなのかもしれませんね。
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餅月