黒執事考察ブログ

黒執事は「腐女子向けの作品」ではない・・!それはあまりにも勿体ない!作品の「嘘」と「伏線」に貴方も騙されていませんか?葬儀屋(アンダーテイカー)についての考察を載せたいがためにはじめたネタバレ有りの考察ブログ

【考察】死神の眼鏡について考察: 悪魔と死神派遣協会の関係性を示す伏線アイテムか?/眼鏡には歴史上「悪魔の道具」と呼ばれていた!

こんにちは、餅月です!

本日は黒執事の中で登場する死神派遣協会の眼鏡について考察していきたいと思います。

黒執事の中で登場する死神たちが共通して大切にしている死神を象徴するアイテム。

 

それが眼鏡です。

 

当たり前のように死神たちが身に着けている眼鏡ですが、実はこれが死神派遣協会と悪魔との関係性を示すとても重要な伏線である可能性が出てきたため、考察をさせて頂きます!

死神派遣協会は、悪魔と契約した人物が作ったものである可能性!

単刀直入に言いますと、
眼鏡は死神派遣協会と悪魔との関係性を示すものである可能性があり、死神派遣協会は過去に悪魔と契約した人物が、その力を基に作り上げたものである可能性があると私は考えています。

では仮に死神派遣協会は悪魔と契約したとして、その時に悪魔から得た力とは何でしょうか?

 

それは死者蘇生の能力 です

 

私は死神派遣協会のトップ付近が、

死神派遣協会というものを設立する起源として、人間を死者蘇生し死神として復活させる力を悪魔との契約によって得た可能性があるのではないかと考えています。

 

これらをより深く考察するために、

まずは眼鏡についての歴史的史実から紐解いていきたいと思います。

死神派遣協会の死神の眼鏡について考察

黒執事はヴィクトリア女王時代のお話です。
その少し手前の時代である18世紀。
18世紀の西洋では、「眼鏡」についてこのような逸話がありました。
 

当時眼鏡は「悪魔の仕業」という異名があった

まず眼鏡の歴史について調べると、当初、西洋では「眼鏡は悪魔の仕業」「悪魔の道具」という概念がありました。

眼鏡が誕生した当初、西洋では「眼鏡は悪魔の仕業」という概念がありましたが、18世紀頃には洋の東西を問わず、自分より目上の人の前に眼鏡を掛けて出るのは失礼にあたると考えられていました。(一部抜粋)
メガネの歴史(めがね・眼鏡) | 東京メガネ

メガネが日本に伝来したのは16世紀だ。イエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルが来日し、周防(現在の山口県)の大名・大内義隆に贈ったものが広まって、全国の諸大名に使われはじめた。

そもそもメガネは、13世紀後半のイタリアで発明されたといわれている。グラスなどの工芸品で知られる、ガラスの製造技術が発達していたベニス地方で作られていた。

それ以前は、老眼になって字が見えにくくなった学者は若い奴隷に本を読ませたり、石英や水晶でできた半球型のレンズを本の上に直接のせて読んだりしていたのだから、画期的な発明だった。

しかし、メガネが登場してからも、しばらく使われていなかったことをご存じだろうか。かつてメガネは、悪魔の道具だと考えられていたのだ。

中世の西欧諸国は価値観のすべてに宗教が根ざしていた。

17世紀にガリレオ・ガリレイが、天動説を否定し地動説を支持したことで宗教裁判にかけられた話は有名だ。

メガネも同じように、「人間が神から授かった目の能力に異議を申し立て、神の意思に背いて視力を回復する悪魔の道具」と考えられていた。

引用源:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59435

 
 
上記を踏まえ、
黒執事の中での眼鏡があらわす意味を更に詳しく考察していきたいと思います。

「眼鏡」があらわす本当の意味とは「死神派遣協会と悪魔との契約関係」か

今回の眼鏡の考察で最も重要となるのが葬儀屋のこのセリフです。

 

葬儀屋
「目に頼っているようじゃ、まだまだ青いねぇ〜」
 
黒執事13巻第61話「その執事、誕生」より引用

 

f:id:mochimochimoon:20190922051238j:plain

ら「目に頼ってるようじゃまだまだ青いねェ~」と話す葬儀屋:黒執事13巻第61話「その執事、誕生」より引用

葬儀屋は原作の中でこのように発言しています。

 

眼鏡が悪魔の道具と呼ばれた所以を知っていると、葬儀屋のこのセリフも悪魔に対するあざ笑いが含まれた内容であるように見えてきます。

 

具体的に説明していきます。

 

 「眼鏡」が、「悪魔の仕業」という枢先生からの暗喩だったと仮定します。
 
となると、葬儀屋の言葉は 
「目(眼鏡=悪魔)に頼っているようじゃ、まだまだ青いねぇ〜(自分は悪魔に頼っていない」
 
という意味に捉えることが可能です。
ちなみに眼鏡に頼っているロナルドとグレルは悪魔であるセバスチャンに負けますが、
眼鏡に頼っていない葬儀屋はセバスチャンに勝ちます。
 
セバスチャンも「あのお方には2度とお会いしたくない」
と言っていますがこれもかなり匂うセリフですね。
 

悪魔との契約の対価:それが「視力」か

 死神たちはみんなド近眼です。
これは葬儀屋の何気ないセリフから明らかになっています。
 

f:id:mochimochimoon:20190922051114j:plain

戦闘中に「死神は皆ド近眼だからねェ~」と語る葬儀屋:黒執事13巻第61話「その執事、誕生」より引用
考察で重要なのは、
ここで葬儀屋がわざわざみんなと言っている点です。
 
これはよくよく考えると違和感が残ります。
 
死神が生まれつき死神としてだった場合、全員目が悪い生物、として考えればまだ納得がいきます。
 
ですが、死神たちはみんな自殺した元人間であることが明らかになっています。

f:id:mochimochimoon:20190917192118j:plain

「自殺した人間は罰として死神になる」と語るザーシャ:黒執事22巻第105話「その執事、尋訪」より引用
ということは、自殺して死神になった元人間たちである死神が、全員もともと近眼であることはまずありえません。
 
このことから、
死神たちは自殺した後に死神に蘇生される段階で均一に視力を奪われていると言った方が正しいのではないかと私は感じています。
 
そして何故全員視力が悪く(奪われる)のか。
 
この均一に奪われる視力こそが、死神派遣協会を創立した人物が自殺者を蘇生するために悪魔との契約の際に発生した悪魔へ支払う対価なのではないでしょうか。
 
死神派遣協会の創立者は、
自殺者を死神として蘇生する力を得る代わりに、その自殺者の視力を対価として差し出すという契約をした可能性があると私は感じています。
 
そして、死神たちは結果として「悪魔の道具」と呼ばれる眼鏡が手放せず、重宝している…
 
「眼鏡」は死神派遣協会のシンボルマークとなり、その理由は原作では一切触れられていません。
 

 番外編である「死神ウィルの物語」で、
眼鏡がどのように死神に支給されるかについては言及されていますが、それが「何故」なのか、「何故」重宝されるのかについても同じく記述がありません。
 
 ウィル
眼鏡の重要性がわかっていないなんて!!!減給対象です!!!!!(ロナルドに対して」 
アニメ黒執事より引用
 
 
このウィルのセリフからも分かるように、眼鏡を大切にする死神たちの姿勢はもはや妄信的ですらあります。
 
 
このウィルが言う眼鏡の重要性をわかっていない、は果たして本当はどんな意味があるのでしょうか…?
 
死神たちは、自分たち死神派遣協会の力が悪魔の仕業に所以していることを、悪魔を害獣とののしりながらも眼鏡をかけることで身をもって示していしまっているのかもしれません。
 
だとしたらとんでもない皮肉です。
 
葬儀屋「目に頼っているようじゃ、まだまだ青いねぇ〜」
 
葬儀屋のこのセリフがどんどん意味深に見えてこないでしょうか。
 

悪魔に勝てる葬儀屋、悪魔に負けるロナルドとグレル

 

先ほども少し言及しましたが、

死神派遣協会の眼鏡をかけている(悪魔の道具に頼っている)ロナルドとグレルは悪魔であるセバスチャンに勝つことが出来ません。

 
しかし、死神派遣協会を離脱し、眼鏡をはずし悪魔の道具に頼っていない葬儀屋だけがセバスチャンに勝つことが出来ます。
 
この事実は非常に意味深であり、重要である可能性があります。

死神が自殺者に限定されていることも、悪魔との契約が由来しているか

またこれはあくまで予想ですが、
死神派遣協会が自殺者のみ死神にすることも、悪魔との契約に基づく理由があるのではないかと私は感じています。
 
自殺した人間は罰として死神になり、他の人物の死を見届け云々、とそれらしい理由を付けていますが、逆に言えば死神派遣協会は自殺した人間しか蘇生できないことになります。
 
死神派遣協会は自殺した人間しか死神として蘇生できません。
 
まだ根拠は浅いですが、この力が悪魔に依存していた場合、蘇生できる人間に条件を付けないと人の魂を食べる悪魔が将来くいっぱぐれる可能性があるからではないかなと感じました。
 
その為、悪魔は全人類を蘇生できる力を与える契約には応じなかった可能性があります。
 
死神派遣協会に死者蘇生の力を与える契約を結んだものの、自身がくいっぱぐれることが無いように、蘇生できる人間を限定した上で契約を結んだ可能性があります。
 

悪魔の力に依存していることは一般の死神には知らされていない可能性がある

また、仮に「死神派遣協会」に「悪魔」が関わっている(もしくは「いた」)という事実があった場合も、これらは一般的な死神たちに対しては公にされていない可能性が高いのではと私は感じています。
 
それは、死神全員がこの事実を知っていた場合下記の疑問点が生じるからです。

この説における疑問点

・グレルやウィルが悪魔のことを「害獣」と呼び蔑んでいること
・セバスチャンが「死神にあったのは初めて」と言っていること
 
もし死神として復活する死者蘇生の力が元は悪魔の力に由来するものだと知っていた場合、グレルやウィル、ロナルドなど上層部よりはどちらかと言うと現場派の一般的な死神たちが悪魔を害獣と呼ぶ理由が見つけられないからです。
 
悪魔が関わった事実は「死神派遣協会の歴史」の一部程度の話であり、しかもこの事実には箝口令が敷かれており、死神派遣協会の上層部のみしかこの事実を知らない可能性もあるなと感じました。
 
それは先ほども言及しました通り、グレルウィルロナルドたち一般的な死神が悪魔を軽々しく見下している様子から考察しました。
・死神は自殺した人間。
・使役される神
・葬儀屋が成し得ていない「死者蘇生」を「死神」という形でとはいえ、死神派遣協会では成し得た上層部の人物がいる。
 
このことから、
仮に死神派遣協会に悪魔との関りが今、もしくは過去にあったとしても、その事実を知っているのは死神派遣協会のお上もしくは上層部のみでありグレル達一般の死神にこの事実は伝えられていない可能性があります。
 

悪魔の方が、死神より上下関係が実は「上」である可能性

死者蘇生とは、今の人間には成し得ない魔法のような出来事です。
 
そんな魔法のような力が使えそうな人物は、
黒執事の中では今の所悪魔しかいません。
 
そして悪魔は今の所誰も望んでいないだけで、「死んだ人を生き返らせることはできない」とは言っておりません。
 
また以前当ブログでは坊ちゃんが契約の際に悪魔に死んだ人間をよみがえらせることが出来るのか聞く可能性があると考察し、これが的中しました。
 
そして聞かれたにもかかわらず、悪魔はこれについて明確な回答をせずはぐらかしました。これは非常に意味深であり、悪魔が死者蘇生できるかどうかが、今後の黒執事に大きく影響を及ぼす重要な出来事であるからではないかと私は感じています。
 
つまり、もし仮に悪魔に人間の死者蘇生が可能だった場合。
 
そして死神派遣協会の派生が、誰かと悪魔との出会い、そして人間を死者蘇生する力が欲しいという願いのもとに悪魔にその力を依存して成り立ったものであったとしたら。
 
これは悪魔と死神の上下関係が完全に逆転する事態となります。
 
現在死神に害獣と呼ばれている悪魔ですが、
 
実は死神派遣協会の力の源はその悪魔に依存したものである可能性が出てきます。
 

死神派遣協会が死者蘇生の契約を利用し、ここまで大きくなったのは悪魔にとって想定外だった可能性

「死神派遣協会の創立」になんらかの形として「悪魔」が関わった過去の事実があったと仮定します。
 
過去に関わりがあったとしても一般的な死神が悪魔を罵ったり蔑んだりしていることから、私は現在の死神派遣協会と悪魔には接点が無いのではないかと感じています。
 
キリスト教における「神」とアダムとイブの決裂のように、「死神派遣協会の真のお上」の存在であった悪魔となんらかの形で死神たちは「死神派遣協会」として過去に悪魔と分裂し、現在は対抗組織状態である可能性が考えられます。
 
結果、悪魔は現在死神たちに害獣と罵られているため、この決別は悪魔にとって恐らく想定外のことだったのではないかと私は感じています。
 
恐らく死神派遣協会は、
結果的には悪魔が想像するよりもはるかに大きな力を持つことになり、現在の様に神と悪魔として分かれる存在になってしまったのではないでしょうか。
 
そしてこれは、
悪魔の人間との契約の失敗案件であり、自分を脅かす第二勢力を生み出すことになってしまった可能性があります。
 
こう考えると、
セバスチャンと坊ちゃんの契約締結時の描写が妙に現実的であったことも非常に納得がいきます。 
 

セバスチャンと坊ちゃんの現実的な契約締結場面は、死神派遣協会と悪魔との契約が曖昧であったことの伏線か

坊ちゃんとセバスチャンが契約の取り決める時、悪魔の対応は非常に現実的で現代社会で私たちが締結する契約の時の態度とあまり差がありませんでした。
 
ファンタジーの黒執事の中で、突然法律に則っているかのようなリアリティ溢れる契約シーンが現れ読んでいて驚いたファンの方も多いのではないでしょうか。(私はここまで現実的に契約するのかと新鮮で驚きました)
 
悪魔も過去に人間を舐め、契約の定義を疎かにし人間を舐めたことから痛い目にあった過去があるのかもしれません。
 
だからこそセバスチャンも坊ちゃんとの契約の際あれほど事務的&かなり限定的に絞った契約を心がけたのではないでしょうか。
 
そう考えると、あの時の妙に現実的な二人の会話も納得がいきかつ繋がるように感じます。
 
もしかするとあのシーンも伏線であるのかもしれません。

葬儀屋は、悪魔と死神派遣協会の契約を知っている可能性

葬儀屋はかなり上級ランクの死神だったはずなので、死神派遣協会の上の存在も知っている可能性があると私は感じました。
 
葬儀屋もグレル達同様悪魔であるセバスチャンに対し「害獣」とののしりました。
 
ですが、これはグレル達が発する意味とは少し異なった本当の意味での皮肉が込められていたのではないかと私は感じています。
 
葬儀屋は、悪魔と死神の本来の立場の上下を理解した上で、眼鏡(悪魔による仕業)を重宝する場である死神派遣協会から脱却し、全てを理解した上で悪魔であるセバスチャンを「害獣」と罵ったのではないでしょうか??
 
現に、葬儀屋は目が悪いにも関わらず眼鏡をしていません。
 
これは悪魔と、その力に依存する死神派遣協会への対抗を意味するのかもしれません。
 
そしてその結果、
葬儀屋は死者蘇生が出来るという生物の生死の概念を一から覆すほどの力を、悪魔(仮)、死神派遣協会、と並び眼鏡の力無しに独自でその力を手に入れてしまいました。
 
これは間違いなく死神派遣協会にとっても悪魔にとっても自分たちを脅かすほどの強力な第三勢力になります。
 
だからこそ、
真シエルを通じいよいよ死者蘇生の技術を完成してきた葬儀屋を死神派遣協会は危惧し、潰しにかかってきた可能性があります。
 
死者蘇生だけでなく、
先ほども言った通り葬儀屋は眼鏡の力を借りずに悪魔であるセバスチャンに勝つことが出来ます。そして眼鏡(悪魔の道具)に頼るグレルとロナルドは、その力の所以である悪魔に勝つことが出来ません。
 
ウィルやグレルが言う「害獣」と、
葬儀屋の言う「害獣」は、
若干意味が異なるかもしれません。
 
そしてその意味の異なり方は、
想像よりもはるかに深く、死神と悪魔の上下関係を覆すほどに重要な意味を秘めているのかもしれません。
 
 
 
眼鏡は「悪魔の仕業」…「悪魔の仕業」…
 
 
餅月